銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展は、今週末7月13日(土)初日です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展は、今週末7月13日(土)初日です。

黒田陶苑さんでの個展の案内状が届きました!と書いていたのは、つい先日のことのようですが、今週末はもう初日を迎えます。

6月末~7月に入ってからはラストスパートで、ダンナはずっと窯を焚いています。お天気も味方をしてくれています。連日の快晴と猛暑で、暑い中窯を焚くのは、もちろんたいへんではあるのですが、お天気が安定して晴れてくれているのは、とてもありがたいのです。というのも、花祭窯で使用しているのは電気窯なので、落雷や風雨での停電が一番の心配の種。そのような心配をすることなく、おかげさまで無事予定通りに窯を入れることが出来ました。

窯が上がるたびに新作が顔を出し、皆さまにお披露目するより一足早く、器を愛でることができるのは、役得ですね。今まさに焼成中の赤絵窯が焚き上がれば、今回の黒田陶苑さんに向けての作品は一通り揃います。

わたしはと言えば、今週は梱包・発送作業ウィーク。桐箱の発注や作品リストの制作もそれらの仕事に含まれます。桐箱はいつもお世話になっている株式会社増田桐箱店さん。器のサイズに合わせての発注になりますので、毎回会期前ギリギリの発注となり、桐箱が仕上がるのは会期後になることもよくあるのですが、急ぎのオーダーも可能な範囲で調整してくださり、ほんとうにありがたい限りです。

新しくなった黒田陶苑さんは、内装が黒づくめで、「美術館みたい!」とおっしゃる方もありました。そのような場所に並べて見応えのあるモノ、出来上がっていると思います。あとは無事先方に届くよう、しっかり梱包して発送するのみ。会場に並んだ姿を見るのが楽しみです。

お時間のある方、ぜひご来場くださいませ。



―夏は染付― 藤吉憲典個展

銀座黒田陶苑【新本店】にて

2024年7月13日(土)―7月18日(木)※15日(月)定休

午前11時―午後7時

銀座7-8-17-5F虎屋銀座ビル5階

TEL 03-3571-3223

北京からギャラリーオーナーさんがお見えになりました―八月は北京での初個展です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

北京からギャラリーオーナーさんがお見えになりました―八月は北京での初個展です。

8月に北京初個展で、海外渡航ビザの申請取得も初体験で、という話をしておりました。

その北京のギャラリーオーナーさんが、花祭窯に挨拶にいらしてくださいました。これまで、打合せはすべて日本にお住いの代理人の方と進めていましたので、オーナーさんにお会いするのは初めてでした。梅雨っぽい天気が続くなか、彼が福岡に滞在している間はお天気も回復。どうやら運の強いお方のようです。北京で10年以上にわたり日本の工芸家の作品を紹介し続けていらっしゃるというギャラリーオーナーさん。わたしたちよりも一回り以上お若い方で、生き生きとした雰囲気から、訪問を楽しんでいらっしゃることが伝わってきました。

すでに展示作品は日本国内での仲介者さんに引き渡しが済んでいます。なので、今回の訪問の目的は、作家と顔をあわせて話をすることがメイン。作家が作る作品・制作方法についての質問や、北京ではどのようなお客さまがいま日本の工芸・器に興味を持っているのかなど、たくさんお話することが出来ました。ちょうど窯から上がったばかりの器がたくさん並べていたのですが、それらを熱心に眺め、気になるものを手にとっては撫でまわすオーナーさんのご様子を見て、彼がほんとうにこれらのモノが好きなのだということを、嬉しく実感しました。

北京でのギャラリーのお客さまについては、少し前までは比較的年配の方が多かったのが、最近は若い方々が圧倒的に増えてきたというお話が興味深かったです。そういえばコロナ前の2019年末から2020年初めにかけて上海で開催された黒田陶苑さんのイベントでも、作家・藤吉憲典のアーティスト・トークには、若い方々が多く参加していて、作品に対して積極的に質問をしていたと報告をいただいたのを思い出しました。

コロナ禍を経て4年ぶりの中国になります。上海と北京ではまた少し風土が異なるということでしたが、北京の皆さんが藤吉の作品に対してどのような反応を示してくださるのか、ますます楽しみになってきました。ご期待に応えられると良いな、と思いつつ。

中国版インスタグラムと言われているアプリ「小紅書」で紹介をしたいからと、帰り際には花祭窯の前で作家とツーショット写真を撮り、海の写真も撮って、大満足(いただけたはず…!)でお帰りになりました。

今年も「ふくつのね」―博多阪急3階特別室で「藤吉憲典 個展」を開催いたします。

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今年も「ふくつのね」―博多阪急3階特別室で「藤吉憲典 個展」を開催いたします。

2022年にスタートした「ふくつのね」は、博多阪急さんを会場に「ライフスタイル提案」として、福津で地域に根付いたものづくりをする人・モノを紹介するイベントです。3年目となる2024年も開催が決定いたしました。

ふくつのね公式インスタグラム https://www.instagram.com/fukutsunone

最初の第1回目は数点だけ、ガラスケース展示で参加いたしましたが、昨年は博多阪急さんの担当者さんが「特別室」なるものを花祭窯のために確保してくださり、個展を開催する運びとなったのでした。これが実質的には地元福岡での初の商業個展でしたので、とてもありがたい機会を頂いたと思っています。

昨年のイベント終了後すぐに、2024年の開催についても打診をいただき、こちらも快諾。阪急の担当者さんが春に異動になるというハプニングはありましたが、新しい担当者さんに引き継いで、開催の準備が進められてきました。

ふりかえれば、前回は初めてとあって、あれもこれもと盛沢山で欲張り気味の展示となっていました。今年は2回目なので、会場の空間イメージが多少はつかめています。ご来場の方に、ゆとりをもってご覧いただけるよう、詰め込み過ぎない展示計画をしています。

(↑画像をクリックすると拡大します。個展情報詳細と、会場のフロアマップをご参照いただけます。)

藤吉憲典 個展

場所:博多阪急 3階特別室 (福岡市博多区博多駅中央街1番1号)

会期:2024年7月17日(水)-7月23日(火)

時間:10時~20時(最終日のみ17時閉場)


東京銀座での個展と会期が少し重なりますので、それぞれに展示内容を準備しています。銀座の個展をご覧になった後に、博多阪急さんでの個展にお越しいただいても、どちらも楽しんでいただけるよう、異なった内容で展示しています。

お時間ございましたら、ぜひお立ち寄りくださいませ。

ギャラリーオーナーの意図・意欲が伝わってくる大胆な展示空間。

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ギャラリーオーナーの意図・意欲が伝わってくる大胆な展示空間。

肥前磁器作家・藤吉憲典の次の展覧会は7月、銀座黒田陶苑さんでの個展となります。黒田さんはこの4月11日に新しいビル・新本店がオープン。オープンに先駆けて、作家宛てに内覧のご案内をいただいており、過日ダンナがおじゃまして参りました。上の写真は旧本店、2016年の個展でお世話になったときのもの。

「これまでより展示スペースがかなり広くなっているから、ぜひ内覧に来てください」とのご連絡を受けて、足を運んだダンナ。帰ってきての第一声は、「黒田さんの覚悟というか、チャレンジ精神というか、意志がビシビシと伝わってくる空間で、ものすごくテンションが上がった!」でした。これまでの2倍かあるいは3倍かという広さに、全体のテーマカラーは黒。簡単に変更のできない内装を黒で決めるというのは、明確な意図と確固とした意志が無ければできないことのように思います。その展示スペースに並ぶモノづくりを任される作家が、どれほど意気に感じるか。内覧から帰ってきたダンナの表情を見れば、一目瞭然です。

オープニング展として開催中(5月7日まで)の「古今の名陶展」では、黒田さんがお持ちのお宝の数々をじっくりと拝見することが出来ます。作り手はその展示を見ながら、自分の個展での展示イメージをいろいろと思い描くことが出来たようです。小さいものの得意な藤吉憲典ですが、7月の個展では、大きいもの、高さのあるものもお届けすることになりそうです。壁面をどう彩るかも、楽しみですね。陶板作品・書画作品と、可能性が広がりそうです。

黒田陶苑さんでの展覧会は、おおよそ隔年で機会をいただいております。個人のお客様だけでなく、料理人さんをはじめプロのお客さまも多いのが黒田さんの特徴の一つだと感じています。目の肥えたお客さまが、心から楽しんでくださる展覧会にできるよう、すでにワクワクドキドキしています。

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展は、7月13日(土)~7月18日(木)です。

銀座黒田陶苑さんの公式インスタグラム

銀座 黒田陶苑 新本店
東京都中央区銀座7-8-17-5F
虎屋銀座ビル5階
TEL.03-3571-3223
営業時間11:00-19:00 
毎週月曜日・定休

3月岡山和気・ギャラリー栂さんでの藤吉憲典作品展、ありがとうございました。次は7月東京銀座・黒田陶苑さんです。

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3月岡山和気・ギャラリー栂さんでの藤吉憲典作品展、ありがとうございました。次は7月東京銀座・黒田陶苑さんです。

ギャラリー栂さんでの藤吉憲典作品展は、先週末無事に閉会いたしました。足を運んでくださいました皆さま、誠にありがとうございました!三年ぶりとあって、たくさんの作品をお持ちいたしました。ご覧になられたあるお客さまからは、食器の楽しさとともにアート作品の見応えを感じたと直接ご感想をご連絡いただきました。また別のお客さまからは、「龍の掛け軸に心をわしづかみにされた」とメッセージをいただきました。他にもSNSを通して、たくさんのご感想をいただきました。作者ともども嬉しくありがたく、あらためてお礼申し上げます。

さて2024年の藤吉憲典は、例年より少し多めの展覧会予定となっております。次は7月、本社ビルがこの4月にリニューアルオープンなさる、銀座黒田陶苑さんでの個展となります。

黒田陶苑さんでの展覧会は、おおよそ隔年で機会をいただいております。個人のお客様だけでなく、料理人さんをはじめプロのお客さまも多いのが黒田さんの特徴の一つだと感じています。北大路魯山人を世に出したギャラリーとして知られ、その歩みの歴史を拝見するほどに、プロに信頼されるギャラリーであることを深く納得します。

黒田陶苑さんの公式サイト 「社史」

そんなわけで、肥前磁器作家・藤吉憲典は既に黒田陶苑さんでの個展に向けて、新作をたくさん生み出し中。今回は特に「向付」に力が入っています。新作制作のようすは今後、藤吉憲典の公式インスタグラムでご紹介していく予定です。どうぞお楽しみに。

藤吉憲典公式インスタグラム

栂さんでの藤吉憲典作品展、山陽新聞さんが取材してくださいました。

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栂さんでの藤吉憲典作品展、山陽新聞さんが取材してくださいました。

栂さんで開催中の「肥前磁器 藤吉憲典作品展」は、3/25月の休廊を経て、3/26火-3/29金と、いよいよ終盤です。

会期スタートしてすぐに山陽新聞さんが取材にいらしたと、連絡をいただいておりました。ありがたいなぁと思っていたところ、友人がウェブ上で記事を見つけたと知らせてくれました。インターネットのおかげで、各地のローカル情報もほぼリアルタイムで読むことができる時代ですね。ありがとうございます♪

多彩な肥前磁器 和気で個展 福岡の作家藤吉さん

今回は、蕎麦猪口や小皿豆皿はじめ器類もたくさんお持ちいたしましたので、記事をご覧になって足を運んでくださる「初めまして」のお客様にも、楽しんでいただけるのではないかと思います。週末はアートファンの常連さんがとても喜んでいらっしゃったと、オーナー栂さんからお知らせがありました。個展の会期中でも、作家在廊日は限られていますので、このようなお知らせをいただくと、とても嬉しくなります。

ぜひ足を運んでご覧いただけると嬉しいです♪

肥前磁器 藤吉憲典作品展 ギャラリー栂

肥前磁器 藤吉憲典作品展

2024.3.16(土)-3.29(金)※3/25(月)休廊
OPEN 11:00-17:00

ギャラリー栂
岡山県和気郡和気町清水288-1
TEL 0869-92-9817
https://www.gallerytoga.com/

肥前磁器 藤吉憲典作品展@ギャラリー栂、スタートしました。

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肥前磁器 藤吉憲典作品展@ギャラリー栂、スタートしました。

約3年ぶりとなりました、岡山和気のギャラリー栂さんでの「藤吉憲典作品展」。初日・二日目と、作家在廊でした。おかげさまで、ずっとお客さまがいらしてくださり、個展会場の様子の写真を撮る余裕がなかった!とは、作家本人の弁。ということで上の写真は、宿泊先の旅館周辺・備前焼の窯元さんが立ち並ぶエリアを散歩したときのものだそうです^^

初めましてのお客さま、お久しぶりのお客さまにお会いすることが出来て、とても嬉しかったようです。栂さんのギャラリーがある場所は、決して交通機関の便利な立地ではありませんが、高速道路のインターチェンジからは近く、皆さん車で駆けつけてくださいました。ありがたい限りです。

二日目のアーティスト・トークでは、たくさんの質問をいただいて、個別にお答えすることが出来たようでした。少人数で設定していただいたからこそ、実現することですね。ふだんは一人で仕事をしている作家にとって、あらたまって人前で話をするのは緊張を伴う仕事ではありますが、年に数回の個展の機会だからこそできることであり、充実した時間を過ごすことが出来たようです。

栂さんでの個展は3回目。栂さんのギャラリーに併設したお蕎麦屋さんでお蕎麦を食べることと、上の写真のような場所を散歩して備前焼を物色するのが、作家の楽しみとなっています。おなじ「やきもの」でも、磁器と土ものとでは異なる魅力があります。以前から、土ものの良い酒器を見つけては買うのが趣味のようになっており、今回も素晴らしい備前のぐい呑みを持って帰ってきていました。次回はぜひわたしも一緒に行きたいなと思いつつ。

栂さんでの「肥前磁器 藤吉憲典作品展」は、3月29日(金)まで(3/25(月)休廊)です。ぜひお立ち寄りくださいませ。


肥前磁器 藤吉憲典作品展 ギャラリー栂
肥前磁器 藤吉憲典作品展

2024.3.16(土)-3.29(金)※3/25(月)休廊
OPEN 11:00-17:00

ギャラリー栂
岡山県和気郡和気町清水288-1
TEL 0869-92-9817
https://www.gallerytoga.com/

ギャラリー栂さんでの「肥前磁器 藤吉憲典作品展」では、アーティストトークイベントがあります。

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ギャラリー栂さんでの「肥前磁器 藤吉憲典作品展」では、アーティストトークイベントがあります。

会期初日まであと10日ほどとなりました、岡山和気町・ギャラリー栂さんでの「肥前磁器 藤吉憲典作品展」。ハガキのご案内状も発送完了し、あとは作品が揃うのを待ってリスト作成、荷造梱包して発送、の手順です。現在、藤吉憲典は本窯焼成中。この後、発送期限までに赤絵窯を2回焚くことができるかな、というところです。

通常、どこで開催される個展でも、藤吉憲典はお客さまにご挨拶できる在廊日を作るようにしています。今回の個展では、オーナーの栂さんが在廊日にアーティストトークイベントを計画してくださいました。ギャラリースペースの都合上、少人数での開催ですが、案内状をお出しする前に席が埋まってしまったようで、急遽、席数を少しだけ増やしてご対応とのご連絡をいただきました。

お茶をいただきながら、作家が作品のことや日常の作陶生活についてお話する予定です。また少人数ですので、お客さまからのご質問にもお答えする時間が取れると思います。アート作品について、器について、技術的なことも含めてご質問のある方は、ぜひこの機会に。

「肥前磁器 藤吉憲典作品展」アーティストトークイベント参加ご希望の方は、下記ギャラリー栂さんへ、お電話にてご連絡くださいね。


肥前磁器 藤吉憲典作品展

2024.3.16(土)-3.29(金)※3/25(月)休廊
OPEN 11:00-17:00

ギャラリー栂
岡山県和気郡和気町清水288-1
TEL 0869-92-9817
https://www.gallerytoga.com/

藤吉憲典2024年展覧会は、3月中旬、岡山和気町・ギャラリー栂さんでスタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典2024年展覧会は、3月中旬、岡山和気町・ギャラリー栂さんでスタート。

3月は岡山・和気のギャラリー栂さんで個展です。栂さんでの藤吉憲典の個展は約2年半ぶりとなります。栂さんが作ってくださったカッコイイ案内状が届きました。

肥前磁器 藤吉憲典作品展
肥前磁器 藤吉憲典作品展

2024.3.16(土)-3.29(金)※3/25(月)休廊
OPEN 11:00-17:00

ギャラリー栂
岡山県和気郡和気町清水288-1
TEL 0869-92-9817
https://www.gallerytoga.com/


案内状のハガキにはサイの陶箱が登場しておりますが、蕎麦猪口や飯碗、小皿豆皿などの器類もたくさんお持ちする予定です。個展タイトルにある通り、用途美の器から装飾美のアートまで、「肥前磁器(ひぜんじき)」の魅力を存分に楽しんでいただける展覧会になると思います。

作家在廊日にはアーティストトークイベントもあります。前回もたいへんな盛り上がりだったようです。参加人数限定になっておりますので、興味のある方は、ギャラリー栂さんに直接お問い合わせくださいね。栂さんにはお蕎麦やさんも併設されていますので、お蕎麦ランチと個展をゆっくり楽しんでいただけると思います。

案内状ハガキをご希望の方々には、2月下旬から郵送予定です。新たにご希望の方は、お問い合せ下さいませ。

アジ美(福岡アジア美術館)で開催中のベストコレクション展も良かった!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アジ美(福岡アジア美術館)で開催中のベストコレクション展も良かった!

世界遺産大シルクロード展を観たあとは、コレクション展示室へ。九州国立博物館、福岡市美術館の常設展示室の所蔵品の充実度合いの分かりやすさに比べると、アジ美のコレクションは、少し分かりにくいかもしれません。というのも、福岡アジア美術館は「アジア現代アートの聖地」を謳っている通り、アジアの作家さんによる美術、それも現代アートですから、見た目に馴染みが無くて難解に思う人もいらっしゃるだろうな、と。だからこそ、ぜひ実物を観てみていただきたいな、とも思います。

アジ美は2024年3月6日に開館25種年を迎えるということで、記念の「ベストコレクション」展が開催中です。会期は2024年4月9日までとなっています。上の写真は右側に写っているのは、展示のメインとなる作品のひとつ、中国の現代アーティスト・方力鈞(ファン・リジュン)さんの「シリーズ 2 No.3」。一度見たら忘れられないインパクトと、ちょっと中毒性のある作品です。何度も観たことがありますが、見るたびに新鮮な衝撃があります。初めて見たときには(それが何年前のことだったか覚えていませんが)、正直気持ち悪さを感じたのでしたが、だんだんと親しみに変わってきているのを自分でも感じるのが、面白い。

そしてコレクション展ではもう一つ「切り紙の魔術師 呂勝中」も開催されていました。これがまた素晴らしかったです。中国で1500年以上の歴史を持つ伝統文化の「剪紙(切り紙)」の手法を用いて、なんともポップでシュールな現代的な表現が出来上がっていました。陶芸家・磁器彫刻家・書家である藤吉憲典は「伝統の継承を、生きた個性で形にする」をミッションとして制作を続けていますが、まさにそのような意気込みを感じる作品の数々でした。

今年は1月から素晴らしい展覧会に足を運ぶことが出来ていて、とてもラッキーです♪