波折神社のおくんちでした。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

波折神社のおくんちでした。

よく晴れた日曜日、感染症対策で規模を縮小してのおくんちが行われました。おくんちの行列の担い手は、毎年地区の持ち回りです。今年は花祭窯のある「新町」が担当地区でしたので、何名かが代表でお神輿行列をすることに。

波折神社のおくんち2021

お囃子も太鼓も、巫女さんの行列も無く、簡素な行列。密を避けるために告知もしていないので、見に来る人もほとんどありません。それでも、地元の人たちにとっては、大切な行事の一つ。わたしも時間になるとそわそわと外に出て、ご近所の方々とお神輿が通るのを待ちました。

来年こそは、いつも通りのおくんち行列ができるといいな、と切実に思いつつ。下記は私のイメージにある「いつもの」おくんち。

2019年
2018年
2017年

「豆皿が大好きなの!」と言われて、すっかり嬉しくなりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「豆皿が大好きなの!」と言われて、すっかり嬉しくなりました。

先日、花祭窯のギャラリーにご来店のお客さまのことば。「もうたくさん持っているのだけれど、ついつい買ってしまうのよね」とおっしゃりながら、楽しそうに選んでいらっしゃいました。そのお客さまのおっしゃることが、同じ豆皿ファンとしてとても嬉しく、ひとつひとつ頷きながらお話を聞いていました。

豆皿はいろいろあるのが嬉しいから、ひとつづつ買う。

たとえ価格の高いものでも、使わないと意味が無いからどんどん使う。

豆皿は、使い始めると、これほど使い勝手の良いものは無い。

形も文様も丁寧に凝った豆皿は、料理と盛付を助けてくれる。

新しい豆皿に出会うと、盛る料理のイメージがすぐに動き出す。

そして「もう十分に持っていると思っても『持っていないもの』が見つかるのよね。それがまた嬉しい。」とのお話に、豆皿の世界の豊かさをあらためて感じました。たしかに、古典の資料を見ているだけでも、形、絵付、やきものの種類によって、種類がいくらでもあるのです。

藤吉憲典の作る小皿豆皿は、現在、形だけでも40種類を超えています。作り手的には、さらにもっと「作りたいもの」が、まだまだたくさんある様子。小皿豆皿の新作登場が楽しみな今日この頃です。

何年かぶりの糠床(ぬかどこ)。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

何年かぶりの糠床(ぬかどこ)。

お友だちが「ぬか漬けつくってます!」とSNSにアップしているのを見て、そういえば最近作っていなかった!と思い出しました。写真はこのところ毎日食べている、茄子の糠漬け。

糠床を育てるのは楽しい作業です。酸味の強いお漬物が大好きなので、食べるのも楽しみです。これまでに何回も、糠床を育てて糠漬けを楽しむ毎日を送ったことがありました。が、毎回その顛末は「真夏になると発酵しすぎて、ぬかを足したりしていくうちにどんどん糠床が増えていって、手に負えなくなってお終いになる」というものでした。「冷蔵庫に入れる」という発想が無くて、発酵を上手にコントロールできていなかったのですね。

冷蔵庫に入れることを前提に、小さめの容器でちょっとづつ漬ける糠床。そうすればうまく行きそうだということを、今更ながら理解。ちょうど夏も終わるところなので、スタートすることにいたしました。思い立ったが吉日、まずは冷蔵庫に入るホーローの漬物容器を手に入れるところからスタートです。糠床も「すぐに漬けることができる」状態で販売しているものがいろいろとあったので、そのなかのひとつを試してみることに。

お味噌づくりを通して「材料がまったく同じでも、混ぜる人によって味の育ち方が異なる」ことを体験済みですので、糠床もまた時間が経つほどに、既製品から「我が家の糠漬け」の味になるであろうとの確信があります。今回は無印で販売している糠床にお世話になることに。「すぐに漬けれる」が利点ですが、買ってきてすぐ昆布だの唐辛子だの野菜くずだのを投入して、育てる気満々です。

ちょうど野菜の端境期でしたが、ナス、ゴーヤなどの旬が終わりかけの野菜たちを切って漬け込みました。この「漬ける野菜をあらかじめ切る」というのも、これまでのわたしの糠漬けのイメージでは、浮かばないことでした。丸ごとつけるのがいいには違いありませんが、冷蔵庫に入るサイズだと、なかなかそうはいきません。実際に「切って漬ける」をやってみると、漬かるのが早い!欲しい量をその都度入れることができて、とても便利です。漬け込める量が少ないと、見てすぐに何が入っているかわかるので、糠床の奥深くにずっと漬けっぱなしになっていた…という失敗もなさそうです。

これから冬に向かって、根菜類が育ってくる季節。ダイコン、ニンジンも糠漬けでおいしいでしょうね。今からとても楽しみです♪

次の展覧会は「磁器作家 藤吉憲典の挑戦 古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

次の展覧会は「磁器作家 藤吉憲典の挑戦 古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ」。

先月「11月は福岡アジア美術館で展覧会。」と書いていましたが、早くも会期まであとひと月ちょっととなりました。

11月の福岡アジア美術館での展覧会は、初めての花祭窯の自主開催です。昨年の春、コロナ禍下の自粛生活がスタートし「先が見通し難くなった」ときに、「この先の飛躍に備えて、今自分たちのするべきこと」を突き詰めて考えました。その結果たどりついた結論が、「一度おさらいをする」こと。ちょうど来年は創業から25周年ということもあり、これまでの仕事を並べ直してみることにしたのでした。

「これまでの仕事」とは言っても、25年の間に作ったものはすでに販売されていて、ほとんど手元に残っていません。なので、これまでにつくったモノそのものを並べるのではなく、これまでにやってきたことを今やったらどうなるか?と、写し直すことで「おさらい」するものです。

チラシの第一弾は完成し、ポスター、展覧会冊子などの制作物を作りこんでいるところです。先日ブログにアップした「肥前磁器作家の仕事」を取り巻く仕事でもご紹介したように、ふだんからお世話になっているお取引先の方々にもご協力いただき、心強い味方が増えてきました。周りの人を巻き込んで仕事をするのは得意とは言えませんが、皆さんのおかげで、少しづつ形が見えてきているところです。

福岡アジア美術館のサイトでも、展覧会予告がスタートしました。「藤吉憲典の挑戦」を紹介するこの展覧会の開催もまた、わたしたちにとって、大きな挑戦のひとつです。頑張ります。下の画像は、告知用チラシ。クリックすると拡大版で見ることができます。

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ磁器作家藤吉憲典の挑戦
古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦

久しぶりに筑前琵琶鑑賞。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりに筑前琵琶鑑賞。

週末は津屋崎千軒の秋の恒例イベント「音楽散歩」でした。気持ちの良い秋晴れ。ゆるやかな人出。のんびりとした音楽日和の一日でした。

演奏スケジュールを見て、聞きたい!と思っていたのが「筑前琵琶」。筑前琵琶の演奏を初めて聞いたのは、もう7-8年前でしょうか。博多でのお茶会の席でした。その深い音色はもちろん、着物姿で弾き語りをなさる女性の凛とした佇まいに、圧倒されたのでした。

今回、津屋崎千軒での音楽散歩に登場してくださったのは、筑前琵琶奏者の緒方蝶嘉(おがたちょうか)さん。2回あるステージのうち、2回目を拝見することができました。演目は古典の「曽根崎心中」。ちなみに1回目は「八百屋お七」と聞きました。琵琶の音色もさることながら、その声の美しさ、力強さに引き込まれました。時間にして30分足らずだったと思います。あっという間にその世界観を作ってしまう力に感嘆いたしました。

古典物語のしみじみとした世界に浸ったあとは、「黒田節」で景気づけ。筑前琵琶は福岡藩(黒田藩)との関りが深いということで、十八番というところでしょうか。合間の語りで、そうした歴史をちょっぴり垣間見ることができたのも、収穫でした。

会場は国登録有形文化財「藍の家」。その開け放した和室から外路地に向かっての演奏を、秋晴れの空の下で聞くという贅沢な時間を過ごしました。音楽散歩実行委員会の方々のご尽力に感謝いたします。

野山の草花に手伝ってもらう。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

野山の草花に手伝ってもらう。

朝一番、生けるのに良さそうなお花が庭に少なくて、近所の花農家さんがお花を出してくださる「お魚センター」に駆け込んだものの、こちらも切り花はほとんど出ておらず。ちょうどお花が少ない時期なのかもしれません。で、ダンナにボヤいてみたところ「花じゃなくても、山にいろいろあるよ」と。そうです。花が少ないときは、葉っぱや蔓や実に助けてもらいましょう。

ということで、こんな感じになりました。

大鉢に剣山を入れて、差し込んだだけ。葉っぱもほとんど落とさず、そのままです。

横から見るとこんな感じ。青や紫の実が美しい蔓草です。

野花は一日しか持たないものも多いので、一輪挿しで主役に。

高い位置に生けると、下からちょうど美しい実が見えます。

ご覧の通り、投げ込んだだけ、の風情です。野の草花は、それが「らしさ」につながるので、助かります。

「肥前磁器作家の仕事」を取り巻く仕事。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「肥前磁器作家の仕事」を取り巻く仕事。

11月に開催する福岡アジア美術館での展覧会準備を進めています。藤吉憲典の仕事を並べ直す展覧会。すなわち肥前磁器(古伊万里)の歴史をおさらいし、今度の展開を考えていくものです。生業としてお世話になっている「肥前磁器」の歴史や仕事、やきもの(磁器)そのものへの感謝を伝える機会にもなれば、と全体の構成を考えています。

そのなかで 「『肥前磁器作家の仕事』を取り巻く仕事」を紹介したいよね、となったのは、自然な流れでした。いつもお世話になっている原材料やさんを中心に協力依頼。ふだん自分たちの仕事がどう使われて、どのように見られているのかを知る機会があまりないということで、皆さん喜んでご協力くださいました。

陶土やさん、釉薬やさん、呉須絵具やさん、赤絵具やさん、筆などの道具やさんなどなど。磁器作家の仕事のモトをご覧いただくコーナーを設けることで、ふだんギャラリーさんで開催していただく展覧会とは違ったアプローチを取り入れるのも、自主開催をする意味のひとつかな、と。準備しながら、どんどんワクワクしています^^

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ磁器作家藤吉憲典の挑戦

磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 の様子をご紹介。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 の様子をご紹介。

9月20日に初日を迎えた、ギャラリー栂さんでの藤吉憲典展。初日、二日目と作家が在廊してまいりました。このご時世のなか、初日オープン前からお待ちのお客さまもあったとのことで、ほんとうにありがたいことです。

磁器作家藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 
磁器作家 藤吉憲典《古典とART》展@ギャラリー栂 

会期は10月3日(日)までです。

ギャラリー栂 磁器作家 藤吉憲典《古典とアート》展

ギャラリー栂 (とが)
〒709-0431 岡山県和気郡和気町清水288-1
電話0869-92-9817

磁器作家 藤吉憲典《古典とアート》展

会期:2021年9月20日(月祝)-10月3日(日)
※9月27日(月)休み
営業時間:11時~17時

藤吉憲典《古典とART》展、スタートしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典《古典とART》展、スタートしました。

気持ちの良い秋晴れで初日を迎えることができた、ギャラリー栂さんでの個展。初日、二日目と在廊するダンナ・藤吉憲典より、初日の報告がありました。

オープン前からお待ちのお客さまもあり嬉しいやら有難いやら、とはダンナの報告第一声。ギャラリー栂さんのある岡山県内も「まん延防止措置」の宣言が出され、イベント等への外出がし難い状況が続いています。そんななか足を運んでくださいました皆さまに、心よりお礼申し上げます。

アーティストトークでは、お客さまからのご質問も多かったようで、予定時間を超えて盛り上がったとのこと。7月に放送のあったNHK BSプレミアム『美の壺「青と白の粋 染付の器」』の影響もあったのでしょう、「染付」についての質問も多かったようで、たくさんお話をすることができたと喜んでいました。

会期は10月3日(日)までです。

ギャラリー栂 磁器作家 藤吉憲典《古典とアート》展

ギャラリー栂 (とが)
〒709-0431 岡山県和気郡和気町清水288-1
電話0869-92-9817

磁器作家 藤吉憲典《古典とアート》展

会期:2021年9月20日(月祝)-10月3日(日)
※9月27日(月)休み
営業時間:11時~17時

11月は福岡アジア美術館で展覧会。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

11月は福岡アジア美術館で展覧会。

気が付けば会期初日までに2か月を切っていて、ちょっと焦っています。というのも、11月の福岡アジア美術館での展覧会は、初めての花祭窯の自主開催なのです。写真は、急ピッチで制作に取り掛かっている、告知ツールのひとつ。

そもそものはじまりは、昨年のこと。コロナ禍でいろいろなことが見通し難くなりました。花祭窯として独立以来これまでも、2011年東日本での地震、2016年熊本での地震など、己の無力を突き付けられるニュースがあるたびに、「わたしたちは、日々自分たちのするべき仕事をコツコツと続けていくしかない」という想いに至っていました。

昨年の春、最初の自粛生活がスタートし「先が見通し難くなった」ときにも、その先に進むために、「今、自分たちのするべき仕事」は何かを突き詰めて考えました。その結果「一度おさらいをする」ことにたどりついたのでした。ちょうど来年は創業から25周年ということもあり、これまでの仕事を並べ直してみることに。

藤吉憲典の仕事を並べ直すことは、そのまま、肥前磁器(古伊万里)の歴史をおさらいし、今度の展開を考えていくことにつながります。そこで「肥前磁器の歴史を、藤吉憲典の『写し』でご覧いただく」という形をとることにしました。公開することで、ずっとお世話になっている「肥前磁器」の歴史や仕事、やきもの(磁器)そのものに、興味を持ってくださる人が増えたら、少しは恩返しになるかもしれない、という想いもあり。

通常、藤吉憲典の展覧会は、ギャラリー(コマーシャルギャラリー)さんが主催してくださる、販売がメインの展覧会です。その機会をいただくおかげで、生業としての陶芸家が成り立っています。それに対して今回は、まったくの非営利での自主開催。開催には少なからぬ金額が掛かります。入場料は無料ですので、売上はありません。これをコストではなく投資として昇華できるものにしなければなりません。

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ
磁器作家 藤吉憲典の挑戦

スタートは昨年の春ですが、その後はふだんの仕事をしながら、どう組み立てたらよいかを隙間で考えてきました。気が付けば会期まで2か月弱。やっとこさ中心に据えて取り組みはじめています。初日は1の並びが縁起の良い11月11日。ここに向かって全力投球です。

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ磁器作家藤吉憲典の挑戦