書道部2019年2月。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

書道部2019年2月。

今回は、大人に混じって小学生2名の参加があって「子どもの集中力すごい!」を目の当たりにする書道部となりました。

一般に小学校の授業は45分。ひとつには子どもの集中力の続く時間がそれくらい、ということで決まったという話を聴いたことがありました。真偽のほどは知りませんが。

でも、ほんとうに集中すると、1時間を超えても黙々と書き続けるのですね。なにより本人が「もっと上手に書けるようになりたい」と心から思っているからなのだろうな、と思いました。誰に強制されるでもなく、自分が納得するまで書き続ける姿、とても晴れやかに映りました。

学校で教えるすべての教科で、この「もっと上手になりたい」を引き出せるような授業ができたら、子どもたちにとって学校はとっても楽しい場所になるでしょうね。

さて2月。わたしが書いたのは「茶礼可守」=「されいまもるべし」です。入門している茶道南方流の七つの「茶道訓」のひとつめに書かれているもの。ふたつめに「茶式不可論(ちゃしきろんずべからず)」と続きます。すなわち、大切なのはお作法の様式ではなく、礼を重んずる気持ちである、というようなところでしょうか。

南方流茶道訓

今回も楽しく書くことができました(^^)

藤吉憲典の赤絵万暦鉢。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の赤絵万暦鉢。

赤絵付(上絵付)は磁器作家・藤吉憲典の本骨頂。赤絵万暦(あかえまんれき)の文様は中国・明時代に人気を博した古典文様。呉須赤絵(ごすあかえ)とも呼ばれています。

赤絵の絵付がちゃんとできる作家は、どんどん少なくなっているようです。その理由を考えてみると、まずはかかる手間と時間の多さ、そして絵付に求められる技術の高さ、より絵画的な色彩や構図のセンスが求められることなどがあげられると思います。

染付では本窯焼成で完成するところ、さらに絵付し窯に入れるのですから、単純に手間暇がかかります。絵付の筆遣いなど技術自体は、器用な人であれば精進すれば手に入れることができるにしても、絵画的なセンスをもって器のうえで文様として昇華するのは、誰でもできるものではないと、見ていてつくづく思います。

今回、藤吉が取り組んでいた赤絵万暦鉢は、ご注文主さんから「赤絵万暦魁で、文様は自由にお任せします」というものでした。ひとことで「赤絵万暦」といっても、その文様の在り方はさまざま。あらためて資料を調べなおし、さまざまな種類の文様を描きなおす、つくり手にとって素晴らしい機会となったようです。

藤吉憲典 赤絵万暦魁鉢
藤吉憲典 赤絵万暦魁鉢

藤吉憲典 赤絵万暦魁鉢
藤吉憲典 赤絵万暦魁鉢

仙厓さんのカレンダー。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

仙厓さんのカレンダー。

ご縁があって、我が家に届いた仙厓さんのカレンダー。ここ数年、毎年いただいて飾っています。カレンダーなので、もちろん印刷物ですが、月替わりで仙厓和尚の書と画が目の前に現れる面白さがあります。上の写真は、複製品の仙厓さんの掛け軸。

仙厓さんは、江戸時代の禅僧で画家。その書画のコレクターとして出光佐三が知られており、出光美術館に作品が多数収蔵されています。博多にある聖福寺とも縁があり、そのエピソードは西日本シティ銀行の「ふるさと歴史シリーズ」でも知ることができます。個人的には、ここ津屋崎に移転してきてから、勝手に仙厓さんとのご縁を感じています。

1月のカレンダーは、亥年のスタートにふさわしく猪の絵。それに「それ出たわ」の文字。

「それ出たわ」って…。思わず笑ってしまいました。余計な力が入っていない書画が人気の仙厓さんではありますが、それにしてもおかげさまで年初からいい感じに脱力。

2月はぱっと見たところ、1月とは趣がかなり異なる雰囲気の絵面です。こちらもまた追ってご紹介してまいりますね(^^)

干支の亥で考えた。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

干支の亥で考えた。

今年は干支の制作が遅れて、販売用にお出しすることがほとんどできませんでした。「商機を逃した」と見るのが一般的な向きかも知れませんが、このことで「どうして干支を作りはじめたのか」という基本を思い出す機会にもなりました。

花祭窯の干支作品は、佐賀の花祭で創業して以来、お世話になったご近所の方々への感謝に配って回ったのがそもそものスタートでした。そのためだけに作っていたので、つくる数も必要な数だけ。値付けもしていませんでした。

最初は干支の盃でスタート。十二年経って干支を一周した後、干支の箸置きになり、次第に箸置きにも使える置きものになり、今年のイノシシに至っては完全に置きものになりました。

「売ってほしい」というご要望を受けて、販売もするようになったのはいつ頃からだったでしょうか。それにしても、毎年末から新年のはじめごろに作ったら、あとはリピートでは作らず「その年だけのもの」としています。

年末から年始にかけて、家族で干支をもってご近所にご挨拶に回るのが、花祭窯=藤吉家の決まりです。喜んでいただけているのかどうか、実際のところはわかりません。でも、年に一度、吉祥のものをお届けすることが、うちにできるわずかなことなので続けています。

今日は春節。イノシシ、旧正月に間に合ったので良しとしましょう(^^)

波折神社の豆まき。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

波折神社の豆まき。

毎年恒例、地元波折神社の豆まきに、今年も参加してまいりました。心配されたお天気も、豆まきのあいだは雨降らず(^^)

もともと豆まきに並々ならぬ意欲を持つ我が藤吉家(笑)。ここ津屋崎に移住してきてからというもの、毎年神社での豆まきに参加できるのが嬉しくてたまりません。

写真は豆まき前、年男・年女の皆さんが神社内でお祓いを受けている時間帯。この段階では境内に集まっている人はそれほど多くありませんが、もう少し時間が経ってくると、わらわらと人が増えてきます。

参加者は皆地元の人たちですので顔見知りばかり。赤ちゃんからお年寄りまで、文字通り老若男女が楽しめる神事です。

甘酒満喫中。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

甘酒満喫中。

気温が下がってくると、体が温まる飲み物が欲しくなります。そんな私の毎冬の愉しみは、甘酒。

毎シーズン、ご近所の豊村酒造さんで酒粕が売りに出されるのを、今か今かと待ちわび、「出た」と聞けばダッシュで調達に(笑)歩いても2~3分かからない距離で酒粕がゲットできるのですから贅沢です。

そもそもお米なので、けっこうお腹がふくれて、飲み物というよりは、いいおやつ。それにお酒からできる甘酒なので、より体が温まるような気がします。車を運転する予定があるときには飲めませんが。

シーズン中は酒粕が冷蔵庫に常備されている我が家。寒い日や、ちょっと小腹が空いたときに「あ、甘酒!」でサッとつくれるありがたさ。

書道部2019年1月。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

書道部2019年1月。

1月2日に書き初めをしたばかりですが。今年も書道部続きます!写真は、お察しの通り亥年にちなんでの「猪突猛進」。半紙を四つに折って2行で書くと、上二つの文字が「猪」と「猛」。なんとも勇ましい感じになりました(笑)

書道のお稽古をしていてつくづく面白いのは「今日は集中力が無いなぁ」など、自分の状態が、体の状態も心の状態も、とてもよく現れることです。1、2回書いて「これで良し!」と納得できるときもあれば、何枚書いてもどうにもならないときもあり。

今回はなかなか思うように書けず、途中何度か筆を放り出しそうになりました。でも、習いにいらっしゃった方が目の前で黙々と書き続ける姿をみて、わたしももうちょっと書いてみようかな、と。で、なんとかここまで書いて、終了。

なにごとも一人でやろうとするより、一緒にする人がいる方が長続きするのだということを、思いがけず自ら体感した2019年のスタートの書道部でした。

2019初釜茶会でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

日曜日は茶道南方流の初釜茶会でした。

写真は初釜恒例、お年始にいただく色紙。今年は論語から「吾道一以貫之(我が道は一以ってこれを貫く)」の文字でした。

我が家では日めくりの論語カレンダーでおなじみのことばであり、名言尽くしの論語のなかでも好きな言葉のひとつでしたので、思わず喜びの声をあげてしまいました。

入門している南方流の初釜は、和尚さまが各席でお点前をしてくださる貴重な機会です。わたしはお稽古で直接ご指導いただくことがほとんどないので、和尚様の所作を間近に拝見できるこの時間は、毎年とても楽しみなのです。

静かながらめりはりのある動きと所作の美しさに思わずため息が出ました。こんなふうにふるまうことができたらと憧れますが、それもまたすべては自分の修業次第ですね。果たしてあと何十年かかることか、あるいは永遠にたどり着けない到達点かも知れません。

さて「吾道一以貫之」。亥年にちなみ、「猪突猛進」のことわざに見る一つのことに突き進むイノシシの姿。 あなたにとっての今年の「一」は果たして何でしょうか。

陶片拾い。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

陶片拾い。

このところ「津屋崎陶片ミュージアム」の記事を更新することができていませんが、相変わらずダンナ・藤吉憲典はせっせと陶片を拾ってきます(笑)

昨日は久しぶりに「丸っと一日陶片拾い」を楽しみました。先日、佐賀県立美術館・博物館での「博物館教育」研修会でお世話になった、日本での美術館教育の第一人者・齋正弘先生が遊びにいらしての、陶片拾い。

陶片拾い初体験の齋先生、福間海岸の端っこから津屋崎海岸の端っこまで、ひたすら下を向いての砂浜歩きです。あいにく(陶片探しにとっては、あいにく)ここ数日は風がそれほど強くなかったので、あまり上がっていないかもしれません、という前置きをしつつ。風が吹いて波が高く、海底を混ぜっ返すような天気の後だと、陶片はじめいろいろなものが砂浜に上がってきます。

が、ビギナーズラックというのでしょうか、最初の浜で見つけたのは、縦横5-6センチある初期伊万里とみられる陶片でした。これに気をよくして、どんどん歩きます。

途中、見ること・探すこと・観察することの面白さや、これだけでかなり面白い美術教育ができるよね、という話、花祭窯で計画している「陶片ミュージアム」構想のことなど、ざっくばらんにおしゃべりしつつ。でもほとんどは無言で夢中で探しました。

夕方、花祭窯に戻って成果をダンナに報告。拾ってきたひとつひとつの陶片に解釈を付け、またダンナの持っている大量の陶片から、自慢の品の解説を聞くという、マニアックな時間を過ごしました。初体験の1日としては成果もまずまずで、なによりも「陶片を探す」という行為そのものがとても楽しかったとご感想をいただき、思わずにっこり。

おかげさまで、わたしもまた陶片ミュージアム構想を前に進めることができそうです。

書き初め2019-一華開五葉-。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

書き初め2019-一華開五葉-。

2019年も書き初めでスタート!もともと家族行事だったものですが、年々参加者が増え、今年も20名以上のお友だちがご参加(^^)

さて「一華開五葉」いっかごようひらく。

もうずいぶん前に禅語に関する本を読んだときに「この禅語いいね♪」と思ったもののなかから「わたし的禅語ベスト10」を手帳に書き写していました。

今年の書き初めでは、書きたい言葉がパッと思い浮かばなかったので、この「禅語ベスト10」を眺めていて、目に飛び込んできたのが「一華開五葉」。

開運吉祥を思わせる字面のおめでたい雰囲気がとても気に入って、これに決定。いざ書いてみると、五文字のバランスをとるのが難しく、久しぶりに1時間以上をかけての(2時間かかっていたかも…)書き初めとなりました。

あとからネットで調べてみたところ、群馬県高崎市にある少林山達磨寺サイトの「禅語を味わう」ページに わかりやすい解説がありました。

曰く

「吾れ本と茲の土に来たり、法を伝えて迷情を救う。一華五葉を開き、結果自然に成る」。 禅宗の初祖菩提達磨大師が慧可に伝えた伝法偈の中の一句と伝えられているそうです。

花祭窯 書き初め

2019年はこの文字を引っ提げて進んで参ります(^^)