ロンドンに向けて、動物続々。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ロンドンに向けて、動物続々。

昨日のブログで2022年度後半の予定をご紹介したので、その続き。ロンドンSLADMORE CONTEMPORARYでのソロエキシビジョン(個展)に向けて、今まさに制作がどんどん進んでおります。

SLADMOREは「動物の彫刻」に特化したギャラリーです。近代から現代の名作が並ぶギャラリー。歴代の彫刻家と肩を並べることができるよう、日々新しいことにチャレンジできるのは、現存作家の特権ですから、頑張らねばなりません。

そんな、磁器作家/彫刻家・藤吉憲典の現在の工房は、こんな感じ。

藤吉憲典 動物彫刻

藤吉憲典 動物彫刻

藤吉憲典 動物彫刻

藤吉憲典 動物彫刻

藤吉憲典 動物彫刻

上の写真の状態は、まだ造形を作っただけの段階。これから、素焼き、絵付、本窯焼成、上絵付、赤絵窯…とたくさんの工程が待っています。どのような出来上がりになるものか、とても楽しみです。

博多阪急にて「ふくつのね」開催中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博多阪急にて「ふくつのね」開催中。

「ライフスタイル提案」として、地域のものづくりの人・モノを紹介するイベント「ふくつのね」に参加します、と書いてから早ひと月。

7月27日(水)無事初日オープンを迎えました。阪急さんと出展者のふくつのメンバーとの初タッグは、手探りで準備が進みましたが、実際にイベントがスタートしてからの微修正も少なからず。そこで感じたのは、阪急側担当者さんと、ふくつ側発起人両者の、「気づいたことがあったらすぐに変更・改善」のできる情報共有力・柔軟さ・実行力の素晴らしさ。若い皆さんの力に感心しながら、前半3日間が終わったところです。

地域振興のPRが主目的とはいえ、商業施設でのイベントですので、売上の結果が求められます。今後もこのイベントを継続していきたいと思えば、「初めてだから仕方がないよね」の言い訳は通りません。そういう意味において、なかなかにシビアな前半を終え、百貨店全体としてはたくさんのご来店が見込まれる今日明日の週末をどう乗り切るかが、各出展者に迫られています。

花祭窯としても、せっかく百貨店の1階というスペースをお借りしているのですから、出品数は少なくても、そこに自分たちが出す意味をしっかり持たせた展示をしたいなと思い、あれこれと口出し(笑)。皆さんが年長者のわがままを聞き入れ、実際に動かしてくださり、おかげさまで、雰囲気の良いスペースが出来上がっています。

博多阪急にて「ふくつのね」開催中

博多阪急にて「ふくつのね」開催中

会期は8月2日(火)まで。花祭窯からは常駐ではありませんが、在店の時間帯もございます。お時間のある方、お近くの方、ぜひ気軽にお立ち寄りご覧くださいませ。


【ふくつのねin 博多阪急】

■期間
令和4年7月27日(水)~8月2日(火)
10:00〜20:00 ※最終日のみ18:00 閉場

■場所
博多阪急1 階メディアステージ

■催事に関する問い合わせ 092-461-1381 (博多阪急 代表)

東京にて、額縁の力とか、場所の力とか。でも一番は人の力。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

東京にて、額縁の力とか、場所の力とか。でも一番は人の力。

東京出張報告続編をつらつらと書いておこうと思います。報告第一弾はこちら↓

ともあれ久しぶりの東京でしたので、この機会に、いつもお世話になっているお取引先さま2軒に足を運ぶことに。ずっとおしゃべりをしたかった方のところへ行って参りました。おしゃべりをしに、というと変な感じですが、女性同士ということもあり、率直におしゃべりが楽しいのです。今どんなことを考えてどんなことに取り組んでおられるか、お話を聞くと、自分ももっと頑張ろうと気持ちがワクワクとしてきます。

まず向かったのはインポートインテリア・ドーノさん。藤吉憲典のアート作品を国内唯一常設で扱ってくださっています。昨年、陶板作品にフレーム(額縁)を作る際、オーナーの上田桐子さんにセレクトをお願いしていたのでしたが、なかなか足を運べず、やっと実物を見にお伺いできました。↓写真は、ドーノさんの店内に飾られた陶板作品。

藤吉憲典シマウマ陶板@インポートインテリア・ドーノ

美術への造詣が深く、インテリアコーディネーターの指導にもあたる桐子さんの美意識の高さ、見立ての素晴らしさに、あらためて脱帽しました。一切をお任せして良かったと、心から思いました。出来上がってすぐに拝見していた写真では、もっと派手な感じなのかと思っていたのですが、とてもシックで、ワタシ好みで、思わず家に連れて帰りたくなりました。

続いて、町田から昨年南青山に移転なさった百福さんへ。外苑前の大通りから一本入ったところにありました。駅が近く立地が良いのに騒がしさは無く、落ち着いた雰囲気の場所です。オーナーの田辺さんにお会いするのも、とても久しぶりで、おしゃべりしたいことがたくさん。 なにしろこのコロナ禍、ともすれば守りに入りそうになるご時世に、10年以上続けた町田でのお店から転じて都心へのギャラリー移転を実行なさったのですから、そのビジネス感覚と覚悟に脱帽です。

まずはお元気そうであることがとても嬉しく、新しい場所での近況などをいろいろと教えていただきました。これまでのキャリアはあるものの、新しい場所ではまたゼロからのスタートで取り組んでいるという田辺さんのスタンスに、やっぱりすごい方だなぁ、と思いました。思わず「わたしももっと頑張らなきゃ!」と口に出しておりました。

そんなわけで、とても魅力的なお二人の女性オーナーに会って、お話を聞くことができたことは、花祭窯のおかみの立場としてだけでなく個人的にもとても刺激的で、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。もっと頑張ろう!と。

百福さんの南青山の新店舗では、今年の11月に藤吉憲典の個展がございます。新しい場所での展覧会、作家もわたしも、とても楽しみにしているところです。

個展会場にて、お客さまからの宿題。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

個展会場にて、お客さまからの宿題。

先日アップした東京出張報告

その続編です。

個展で在廊するときにいつも意識しているのは、お客さまはやはり作家に会って話を聞いてみたいと思っておられるということ。わたしは作家本人ではありませんので、できることは限られています。それを自覚して個展会場にいることが大切なのではないかと、漠然とですが、強く思っています。

お客さまが作品についての説明を求めておられるとき、特に、作家が作るところを見ているわたしだからこそコメントすべきときには、できる限り丁寧に過不足なくお話するようにと心がけています。これが、心がけてはいるものの、言うは易く行うは難し、で、何年経っても反省しきりだったりするのですが。

さて、タイトル。銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典展、書画をお買い上げのお客さまが、「これ、とっても気に入ったんだけど、この部分が何なのか、よくわからないんだよね」と、画のある部分を差しておっしゃいました。さっそくその部分についての説明を差し上げたところ、とても喜んでくださり、「今の説明を作品と一緒につけてくれる?急がないから」と。

出張から戻ってさっそく紙一枚にまとめ、黒田陶苑さんにお送りしました。そういえば、書画だけでなく器にしても「キャプション」とでもいうべき説明書きを、しようと思えばできるのです。お買い上げのお客さまに、ひとつひとつお付けしたら喜ばれるだろうな、とわかっていながら、これまできちんとしてこなかった部分。もちろん今回のように、ご要望があれば対応してまいりましたが、心のなかで「そういうのがあったらいいな」と思っておられるお客さまはたくさんいらっしゃったはず…。

今回のお客さまからの宿題は、そのお客さまへの対応に限ったことでは無く、今後全般にどのようにしていくべきか、わたしにとって大きな宿題となりました。すべきことははっきりしていますので、それを、どのように始めるか。「当たり前のサービス」として継続できるように、方法を考えて参ります。

久々の東京出張、藤吉憲典展@銀座黒田陶苑。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久々の東京出張、藤吉憲典展@銀座黒田陶苑。

コロナ禍がはじまって以来、自粛を続けておりましたので、約2年半ぶりの東京でした。飛行機に乗るのも2年半ぶり。こんなに出張に間が空いたのは、妊娠・出産の一時期以来です。東京のスピードについて行けるかしら、とちょっぴり心配しつつ。

まずは銀座黒田陶苑さん。わたしがおじゃましたのは前回の個展以来でしたので、スタッフの皆さんにお会いするのも久しぶりでした。が、日頃から仕事上のやり取りをメールやLINEでしておりましたので、それほどお会いしていない感じはしませんでした。特にLINEでのコミュニケーションは、ビジネスライクになり過ぎず、適度な親しみを込めたやり取りで熱量が伝わります。顔を合わせることで、あらためてLINEの効力を実感。

黒田陶苑さんの皆さんとお会いしてお話をするたびに、そのプロフェショナルさに脱帽します。気楽におしゃべりをしているなかで、きちんとした知識や経験に基づく対応を拝見することが出来、とても勉強になります。今回は特に「書画」を作品として初めて持ち込んだため、それらの作品をどう扱い、お客さまにどうご案内するか、目の前でお手本を拝見することが出来ました。

書画の表装について疑問に思ったこと、どうすべきか決めかねていたことなどについても、ご相談したところ、すっきりと腑に落ちるご説明をいただきました。扱っておられる美術品の数々、多様なお客さまの接客…やはり積み重ねて来られたものが違うと思いました。こうしておじゃまし、いろいろなお話を聞いて学ぶことが出来るのは、役得ですね。ほんとうにありがたいです。

在廊していた日は、友人がたくさん遊びに来てくれました。藤吉憲典が磁器作家として独立する前から見ている友人も多く、その作家としての進化・変化を心から応援し、楽しんでくれます。「今回は○○だね!」と、印象を遠慮なく口にしてくれるので、客観的にどう見えているのか、一面を知ることが出来ます。そんな友人たちの存在はほんとうにありがたく、支えられていることをつくづく実感。

やはり実際に体を動かして、現場に赴くことは、大切ですね。この2年引きこもっていた分、これからしっかり動いていきたいと思った東京一日目でした。

BCP策定について、商工会でお勉強。

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BCP策定について、商工会でお勉強。

なんでもかんでも横文字になったり略称になったりして、ついていくのに必死(あるいは、ついていけていない)な今日この頃、商工会のスタッフさんから「BCPの策定」についてご案内をいただきました。

BCP = Business Continuity Plan。訳すると「事業継続力強化計画」。

平たく言えば、「なにかあったときに、事業をできるだけ滞らせることなく継続するための、あるいは一日も早く通常業務に戻れるようにするための、事前準備の計画」と、理解しています。事業規模の大小を問わず、あった方がいいプラン、いえ、本来なければならないもの。福津市商工会では、定期的にいらっしゃる中小企業診断士の先生が、BCPに関しても個別に相談に乗ってくださるということで、まずは「イロハ」を学びに行って参りました。

実のところ、これは、事業を始めたときからずっと頭にあったことではありました。リスクマネジメントの一環として、必要性は頭にあったけれども、後回しになって手を付けていなかったもの、です。近年になって「BCP」なる単語となって広がりつつあるのは、自然災害の甚大化、コロナ禍などが、大きな要因のよう。中小機構さんにBCPの専用のサイトもオープンしており、国の力の入れようが伝わってまいります。

ともあれ、気になっていたことにきちんと目を向ける良い機会となりました。「認定制度」なるものもあります。そこで認定されたからどう、ということでは無いとは思いますが、認定制度化することによって、評価基準=計画に含めるべき項目がはっきりと示されることが、自力で計画を立てようとする場合にとても役に立ちます。

わたし自身「どこから手を付けたらいいかなぁ」という状態でしたが、なんとなく作れそうな感触を得ることが出来ました。まずは実際にプランを書き出していきたいと思います。商工会さんにお世話になりましたので、きちんと結果を示さねばなりません。こんなふうに、「やらねば」の環境を作ることが一番ですね。

今週末7月16日初日です-藤吉憲典個展@銀座黒田陶苑。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今週末7月16日初日です-藤吉憲典個展@銀座黒田陶苑

個展案内状が届きました!とアップしてから、あっという間に一か月が経過しておりました。久しぶりの銀座黒田陶苑さんでの個展は、今週末が初日です。DMの発送は早めに完了し、先週あたり、お客様のお手元に届いているようです。「〇日におじゃまします」というご連絡もちらほらいただいております。ありがとうございます。

今回の黒田陶苑さんでの個展は、ご来場日時予約制ではありませんので、開催期間中ご都合の良いときに、いつでもご来場ください。

さて花祭窯では、現在まさに本窯焼成中。この窯が上がったら、今回の展示作品がほぼ出そろいます。先々週から、桐箱やさんに来ていただいて作品の採寸と箱発注をしたり、出来上がったものから通し番号をつけて作品リストを作成したり、ざっと写真を撮ったりと、発送準備を少しづつ進めています。明日は桐箱が納品される予定で、一気に梱包作業まで進むはずです。

個展の作品発送準備は確認作業の繰り返し。リストの入力ミスはないか、桐箱の作成漏れは無いか。梱包作業も緊張の連続。包み方のノウハウは25年積み重ねてきたとはいえ、割れ物を扱うのに「慣れる」という感覚はあまり無く、何度やっても神経を使います。ギャラリーさんまで無事に届けることが使命で、「問題なく届きました」のご連絡をいただくまでは、ドキドキです。

すでに作品のいくつかは、藤吉憲典の公式インスタグラムでご紹介をはじめています。お気に入りが見つかりましたら、それをお目当てに、ぜひ会場に足を運んでいただけると嬉しいです。

https://www.instagram.com/ceramicartist_kensukefujiyoshi/


-なつ そめつけ-
藤吉憲典個展

2022年7月16日(土)-7月21日(木)
※18日(月)は定休日。

午前11時-午後7時

銀座黒田陶苑アネックス
東京都中央区銀座6-12-14銀緑館2階

TEL03-3571-3223

銀座黒田陶苑 藤吉憲典個展

価値の見える化は、買ってくれた方への贈りもののひとつ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

価値の見える化は、買ってくれた方への贈りもののひとつ。

つい先日「わかりやすい方法で価値を伝えること」について書きましたが、その続編。

花祭窯の商材は、磁器作家・藤吉憲典が作る磁器作品ですから、もちろん目に見えるモノです。そこに、さらに「価値の見える化」をプラスすることの大切さを、あらためて考えさせられている今日この頃。花祭おかみの仕事として重要度が高いものでありながら、四半世紀を経ていまだに基本的な部分で反省が多いということは、生来わたしにとってあまり得意ではない分野なのかもしれません。

やきもの(陶磁器)の世界では、「価値の見える化」のわかりやすい例のひとつとして、主に茶陶(お茶)で重視されている「箱書き」の文化があります。そもそも陶磁器を保護するために用意された「箱」。外からでも中身がわかるように箱に名前を書いていたものが、次第に中身を証明する位置づけの「箱書き」となり、さらにはそれを「誰が書いたか」によって価値が嵩増しされるようにもなり、果ては持ち主の変遷由来までが書き加えられるようになって、「箱自体が価値を持つ」ところまで発展しています。こうした背景を考えたときにパッと思い浮かぶのは、織田信長。お茶文化を良くも悪しくも権力と名声にリンクさせて発展させた立役者かなぁ、とわたしは思います。

花祭窯でも、やきものの保護容器としての箱はずっと使っており、桐箱やさんは大切なパートナーです。でも「箱書き」に価値を求める文化には共感できず、お客様に桐箱をおつくりする場合も、箱書きはあくまでも中身や作家の名前がわかるように、という実用の範囲。時々作家が遊び心で絵を書き足したりしても、それはあくまでも「おまけ」ですから、もちろんそこに対価をつけるようなことは致しませんでした。

磁器作家・藤吉憲典がアート作品を作るようになり、茶陶における箱書きと同様に必要なものとして、アートには「作品証明書」を発行するという文化があることを知ったのは、ここ5-6年前のこと。ただ、うちの場合、作品のほとんどはロンドンのSLADMORE CONTEMPORARYが扱ってくださるので、すべてお任せ状態でした。食器にもアートにも、「憲」の名(サイン)はついていますので、いわばそれが作家自らの証明書。

とはいうものの、ちゃんと「価値を証明するもの」を用意したほうがいいよね、それはお客さまに喜んでいただけることにつながるよね、ということになり、整理してみました。

  • 作品本体に入る「名」。
  • 桐箱への作家本人の箱書き。
  • 作品証明書。
  • 作家ポートフォリオ最新版(日本語・英語)。
  • 最新のパンフレット、個展案内状など。

こうした「補足資料」によって、作品のオーナーとなってくださったお客さまが、その作品への愛着と誇りをより強固にしてくださったら、嬉しいことです。また、ほかの方に作品を説明する際に役立てていただくことが出来れば、幸いなことです。こういうものをきちんと揃えて、作品をお届けしてまいりたいと思います。

わかりやすい方法で価値を伝えることの大切さ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

わかりやすい方法で価値を伝えることの大切さ。

先日の世界へボカン徳田さんとの面談は、越境EC以前に、物を作り販売する製造業者として、できていなかったことを再確認する機会ともなりました。

そのなかに「『買いたい気持ち』づくり」「買ってくれた方に対する贈りもの/価値強化としてのデジタルコンテンツ、ホワイトペーパー」「自社にとっての『当たり前』は、その業界や海外顧客にとって『当たり前』ではない」というお話がありました。

あらためて、お客さま(と、お客さまになるかもしれない方々)に対する自分の説明不足と不親切を痛感。まずはすぐにできることとして「価値を伝えるわかりやすい方法」のひとつを資料にまとめることにいたしました。これまでも、作家のポートフォリオは何枚も作ってまいりましたが、あくまでもギャラリー向けあるいは専門家向けであったと、今更ながらに気づきました。その反省を踏まえて。

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一般の、まだ磁器作家・藤吉憲典をご存じない方に向けて、わかりやすいように客観的な指標として参照できる「固有名詞」を多用した紹介資料です。素材はたくさんあるのに、そこを意図したものをこれまで全く作ってきていませんでした。

正直に言えば、これまで、特にまったくの無名であったときほど、できるだけそのような「固有名詞の力」に頼りたくないという気持ちがありました。わかってくださる方だけにわかっていただけたらいい、というスタンス。でもその考え方は、ある意味では思い上がりとも捉えられるかもしれません。ものづくりにありがちな「良いものを作りさえすれば…」というやつですね。

キャリアを積んできた今だからこそ、そういう虚勢を取り払い、純粋に「専門家ではない方々にも、より理解していただきやすい基準」として、固有名詞の力をお借りすることが出来るようなったとも言えます。そういう意味では、タイミング的にも(ちょっと遅い、という自覚もあるものの)今だからこそ作ることのできたプレゼン資料です。

読書『はじめての越境EC・海外Webマーケティング』(WAVE出版)徳田祐希著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『はじめての越境EC・海外Webマーケティング』(WAVE出版)徳田祐希著

先日お世話になった、中小機構さんのEC活用支援アドバイス。

担当してくださったアドバイザー・世界ヘボカン株式会社 代表 徳田祐希さんの著書があると聞いて、遅ればせながらゲットし拝読しました。面談前に読んでおくべきだった…と思っていたのですが、面談後に読んだのは、今回わたしにとっては正解でした。理由のひとつは、わかったつもりにならず、まっさらな状態で面談に臨めたから。そして、面談のなかでは理解が不十分だったところを、文字で確認し直し復習できたから。

以下、備忘。


  • 強い覚悟。
  • ニッチャー:独自市場・オンリーワン・価格は高く設定・独自の価値を切り出す。
  • ローカライズ:赤。余白が大きくシンプルなデザイン。
  • ドメイン:サブドメイン+手動翻訳で多言語展開。en.〇〇〇.com
  • コンテンツSEO。
  • トップページ:あらゆる検索意図をカバーできるような、ナビゲーションに近いページを目指す。
  • 商品カテゴリページ:具体的にどんな商品が並んでいるのかイメージが湧くタイトルで、カテゴリ分け。
  • 商品詳細ページ:お客様が商品を探すときに基準となる情報を漏れなく記載。トップページや商品一覧で狙っているワードは、無理のない範囲で商品詳細ページでもそのまま使う。
  • ブログ記事:トップページや商品一覧・商品詳細でカバーできなかったキーワードは、ブログ記事をつくることでカバー。
  • 「検索ユーザーが知りたいことは何か?」
  • メルマガ・ブログ・SNS運用:マニアックな質問に対してマニアックな回答を返す。
  • 人気コンテンツ=顧客が知りたい情報。
  • 投稿に一貫性を持たせる(少なくとも9つ)。
  • MATCHA
  • メールマーケティング。
  • オフライン流通。
  • オリジナルハッシュタグ。
  • Webサイト上に写真を多く掲載:使ってみた様子は?/どんな人が購入?/どのように梱包配送?
  • 実店舗の住所や写真を掲載:実店舗・取引先
  • カテゴリーページに説明コンテンツを挿入:カテゴリー上部に、特徴・選び方・おすすめアイテムを端的に説明するショートコンテンツ(100words程度)。
  • 商品価格に配送料を組み込む。
  • 送料・関税・配送日時などが海外顧客に最適化されているか細かく確認。
  • 限られたリソースを今どこに投資(投入)すべきか?
  • 資料請求:自社の価値を伝えるよう設計。
  • トップページでは企業モットーではなく「どんな課題を解決できるのか」を事例とともに訴求。
  • PR動画(5~10分):どのような会社なのか/代表はどのような人なのか/日本での販売状況は/商品の特徴や強みは/どうしてこの商品を作ったのか。
  • アウトバウンドの営業資料:顧客は誰か/顧客にどのような価値を提供できるのか。を、言語化できるようにする。
  • 役に立つホワイトペーパー。
  • 専門性の高さ:自社にとっての「当たり前」は、その業界や海外顧客にとって「当たり前」ではない。
  • 階段設計:問合せの一歩手前に資料請求のステップ。
  • 認知・情報収集→興味関心・課題形成→比較検討→商談・購買

『はじめての越境EC・海外Webマーケティング』より


「マーケティング」がタイトル前面に押し出されていますが、最後に「法律・制度」の章があり、越境EC事業の実際をたくさん扱っておられるボカンさんならではの知見と心遣いを感じました。と同時に、主に本の前半で語られるウェブマーケティングノウハウについては、越境に限らず国内ECにも同じことが言える部分が多く、広くECに取り組む事業者に役立つものだと思いました。

巷にあふれる動画のノウハウレクチャーはわかりやすい半面、個人的にはスピード感についていけないところも正直あります(汗)。なので、手元でたくさん書き込んだり付箋をつけたりしながら辞書的に使える本は、とても助かり。ボカンさんもYouTubeですごい数の動画を上げておられ、ノウハウを惜しげもなく公開なさっていますので、困ったときは関連動画と本を組み合わせつつ自分に理解を促す、という形をとることが出来ます。

面談していただいて、本も読んで、あとは実行。頑張ります!

はじめての越境EC・Webマーケティング(WAVE出版)徳田祐希著