読書『一生使える脳』(PHP新書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『一生使える脳』(PHP新書)長谷川嘉哉

本屋さんを歩いても、新聞や雑誌の書評欄を見ても、健康啓蒙本とでもいうべきジャンルは大盛況。人生100年時代に、最大公約数に届く話題なのでしょうね。大量の情報のなかで、どの説を自分の味方に取り入れていくのかは、人それぞれ。

さて、なんとなく手が伸びたこの本。サブタイトルが「専門医が教える40代からの新健康常識」。毎月1,000人の患者さんを診る認知症専門医でいらっしゃるとあり、認知症が心配になる年齢の親を持つ年代としては、そしてタイトル通り40代以上である自分としては、関心の高いところです。本のタイトルのつけ方がドンピシャ(笑)

読んでみて、医学的な根拠や定説も時代によって変わってきていることと、そのうえで著者の「今、わたしの経験からはこう言える」という立ち位置の明確さを感じました。

自分が気になったことを解決すべく取り組めることが、具体的に書いてあることが良かったです。それもすぐに始められそうなことばかりで、このハードルの低さは、やはり日々患者さんと向き合っているからこそなのだろうな、と感じました。

以下、備忘。


  • ワーキングメモリを効率的に使うには「開放」。
  • アウトプットを意識したインプット。
  • 人的ネットワークという「外部脳」。
  • 運動は体だけでなく脳にもよい。
  • 習慣化。
  • 「覚える」ではなく、いかに「思い出すか」。
  • 回想療法。
  • 外部環境整備。

『一生使える脳』(PHP新書)より


大牟田市動物園。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

大牟田市動物園

桜の咲き誇る3月最終日、福岡県大牟田市にあるダンナのお父さんのお墓参りと、大牟田市動物園に行って参りました。

お墓参り⇒動物園のルートは、息子が誕生してからのお決まりルートになっているので、もう10年以上になります。道すがらにあること、市民動物園で入りやすい入園料であること、コンパクトで回りやすいこと、そしてなんといってもアットホームな雰囲気があることから、「ついでに動物園」にぴったり、ちょうど良いのです(^^)

実は、先だって参加した学芸員シンポジウムでのワークショップで大牟田市動物園の学芸員さんとご一緒する機会があり、大牟田市動物園運営の実際について、いくつかお話を伺うことができたのでした。動物園も博物館のひとつです。おかげさまで、いつもの動物園の楽しみに加えて、理念に基づく運営の在り方や裏方さんの工夫などにも目の向く訪問となりました。

大牟田市動物園
大牟田市動物園
大牟田市動物園
大牟田市動物園
大牟田市動物園
大牟田市動物園

大牟田市動物園、大好きです(^^)

【開催報告】世界史を建築家の視点で学ぶ「第5回ルネサンス・バロック」

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

【開催報告】世界史を建築家の視点で学ぶ「第5回ルネサンス・バロック」

株式会社藤井設計室・藤井昌宏氏によるスライドショー講座シリーズの第5回目でした。「あらゆる芸術的経験の結集の時代」「黄金時代美術」 と呼ばれるルネサンス・バロック時代とあって、いつにも増して高まる期待。

講師を務めてくださる藤井昌宏さんのマシンガントークは回を増すごとにパワーアップ。その博識で思慮深いトークには、毎回うならされます。今回は意見交換テーマを設け、講義終了後にざっくばらんにおしゃべりタイム。この時間がまた思いのほか面白かったです。

以下、備忘。


  • フィレンツェの街がこれまでの時代のやや暗さを感じる街と異なって明るいのは「防御のための街づくり」ではないから。
  • 王様や教会による(上からの)街・建築ではなく、お金持ちの商人=ある意味市民の代表による建築。
  • テンペラ画から油絵へ。
  • 王様や宗教ではなく個人をテーマにした作品の登場。
  • ただ美しい彫刻から、個人的な感情を表現する彫刻へ。
  • 「○○が作った建築」という「作家性」が出てくる時代の到来。
  • 遠近法。空間の狭さ→絵で奥行きがあるように見せる。
  • 「きっちりつくる」ができるようになった時代。
  • 寸法をきっちり作ると目の錯覚をもたらす。
  • ローマ時代への回帰=「ル(Re=再)・ネサンス(naissance=誕生)」
  • ルネサンスの時代は短く、エリアは狭い(フィレンツェ、ローマ)
  • 視覚効果(目の錯覚)を狙った建築(パラディオによる)
  • 神様のための建築ではなく、自分たちのための建築。
  • 人に見られることを意識した建築。
  • ビルの原型の登場。


福岡ACAD.(ふくおかアカデミー)。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

福岡ACAD.(ふくおかアカデミー)。

福岡ACAD.(以下、アカデミー)のフェイスブックページができました! 福岡ACAD.(ふくおかアカデミー)は福岡を拠点に、美術 Årt、工芸 Craft、建築 Architecture、デザイン Design に効く勉強会やワークショップを展開していくプロジェクトです。現代ではあらゆる職種に求められるクリエイティブな思考に効く内容を追求していきます。

ロゴ制作はダンナ・藤吉憲典。陶芸術家ですが、趣味でときどき書道家ときどきグラフィックデザイナー(笑)。このロゴに合わせて、小文字だったアカデミーのacad.をACAD.と変更しました。

現在募集中の講座は、黄金芸術の時代と言われる「ルネサンス・バロック」をテーマにした「世界史を建築家の視点で学ぶ」シリーズ。「自分たちが学んで楽しいこと・学びたいこと」を講座にするので、毎回楽しみでたまりません。

アート、クラフト、アーキテクチャ、デザインに興味のある皆さん、ご一緒に学びませんか?

福岡ACAD.(以下、アカデミー)のフェイスブックページ

肩の力の抜き方。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

肩の力の抜き方。

昨日は、2019年最初の私的一大イベント「初伝披露懐石」 以来のお茶のお稽古日でした。一大イベントが無事(!?)終了したので、約三カ月ぶりに「ちゃんと覚えなくちゃ!」という切迫感から解放された状態で、お茶室入り。

新たに「包み棗(なつめ)」というお点前のお稽古に入りました。新しいお点前に入るときはいつも多少緊張するのですが、今回はいくつも間違えつつも、今までになく落ち着いて楽にお稽古することができたのを感じました。

何が変わったのだろう?

変わったことといえば、懐石という一大イベントの後であるということ。自分にとって非常に肩に力が入る場面をなんとか潜り抜けたことで、開き直ったといいましょうか、いい具合に肩の力が抜けたようです。

で、思いました。肩の力を抜くには、その前にまずギューッと肩に力を入れたらいいのだと(笑)

今年も「むなかた模型作品展示会」

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

今年も「むなかた模型作品展示会」。

3月23日(土)~3月24日(日)二日間、海の道むなかた館にて開催されました。

5回目を迎えた本イベント。実は今年度は「むなかたものづくり展」と、イベント名が変更になっていました。でも、第一回目からの開催経緯を知る者としては、あえて、もともとの「むなかた模型作品展示会」というタイトルを前面に出したいと思います。

昨年度の第4回開催時にも、このイベントの成り立ちの素晴らしさを書いています。

今回の変更されたイベント名称を見て「?」と思いつつも会場に足を運んだところ、その心配が当たりました。時間をかけて育ってきたこのイベントの趣旨が、残念な方向に向かっているのが見えてしまいました。

本来メインで展示されるべき企画がわかりにくい場所になっていたうえ、イベントの立ち上げからボランティア(どころか、とてつもない手弁当をもって)で知恵と情報と手間を惜しみなく提供してくださった皆さんへの配慮の無さ。

この展示会を毎回楽しみにしている一ファンとして残念であったと同時に、毎回遠方から駆けつけて協力してくださっている方々に対して、地元の(お隣の市ではありますが)人間として申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

回を増すごとに増えてきたご来場者が、何を楽しみにいらしているのか。企画展示の趣旨をすり替えてしまったら意味が無いだろうと感じました。ご来場なさるお客さまの顔を見ていないな、と思いました。

それでも、本来の趣旨に沿った展示やイベント体験は大盛況で、そこはほんとうによかったな、と安心しました。過去四回に参加した皆さんが今回も楽しみになさって、たくさんご来場くださっているのが目に見えて、嬉しい二日間ではありました。

来年度、果たしてどうなるのでしょうか。見守っていきたいと思います。

続・単発講座「肥前磁器面白雑学」@朝日カルチャー福岡教室

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

単発講座「肥前磁器(ひぜんじき)面白雑学―窯元おかみが語るエピソードあれこれ」@朝日カルチャー福岡教室

朝日カルチャー福岡さんで、イベント告知のページができましたので、あらためて宣伝です(^^)

ご縁があって 、朝日カルチャーセンター福岡教室で 「肥前磁器面白雑学―窯元おかみが語るエピソードあれこれ」講座をすることになりました。入会不要の単発講座です。興味のある方はぜひお気軽にご参加くださいませ。

「肥前磁器」とは、北部九州でつくられる「有田焼」「伊万里焼」などと呼ばれるものの総称です。磁器の歴史・つくり方・特長などの基礎知識から、現代生活での選び方・使い方のヒントまで、窯元おかみの視点でご紹介します。

とはいえ、せっかく「窯元おかみ」の視点でお話しするのですから、学術的な歴史のお話などよりは、「窯元」や「陶芸作家」の実態(!?)についてのざっくばらんなお話をする方が、楽しんでいただけるかな、とも思いつつ。90分という限られた時間をどんな内容で構成するか、今まさに考え中です(^^)


「肥前磁器面白雑学―窯元おかみが語るエピソードあれこれ

日時:2019年4月10日(水)13時半~15時
場所:朝日カルチャーセンター福岡教室
受講料:朝日カルチャーセンター会員2,268円、非会員2,808円
講師:花祭窯・内儀(おかみ) 藤吉有里

お申込み・お問合せは
TEL 092-431-7751(朝日カルチャーセンター福岡教室)へ


ご参加をお待ちしております(^^)

読書『ユダヤ人と近代美術』(光文社新書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『ユダヤ人と近代美術』(光文社新書)圀府寺 司 著

ちょうどひと月前、アメリカの現代アート市場について、その道のプロである方にいろいろと教えていただいていた時のことです。アーティストだけでなくギャラリスト・ギャラリーオーナーも、コレクターも、美術館のキュレーターも、アメリカではアートに関わるあらゆる場面で ユダヤ系の方々が多く活躍しているという話になりました。

教えていただきながら、北米アート市場に進出したいと言いつつ、自分がそういうことをきちんと考えたことも無かったことに気づかされました。「人種のるつぼ」という多民族国家アメリカ合衆国を言い表す象徴的な言葉を聞いたことがあっても、その現状・背景をアートとのかかわりのうえで考えたことがありませんでした。

まずは少しでも知らなければと頼ったのが、本。「美術」「ユダヤ人」のキーワードで、ドンピシャのタイトルを見つけることができました。2016年1月初版のこの本。多大な時間と労力のかかっている研究成果が、このように一般人でも読みやすい本になっていたことに、感謝!の一冊です。

以下、備忘


  • 「教養」の概念は(中略)ドイツ古典主義の作家たちによって形成された理想的な人間の特性であり、その模範となったのが古代ギリシャの理想である。
  • それはロマン主義的な激情的美ではなく、理性的美を志向し、真善美の調和のとれた人間像を追求した。
  • 個人の真善美と内面の調和が社会も支えると考えられ、その意味で徹底した個人主義的理想であった。
  • 「教養」は個人主義的であると同時に、普遍性志向であり、ある種のコスモポリタン(世界市民)的な理想
  • 知性は最も奪われにくい財産でもあった。
  • この無形の財産の習得によって世界市民としての「市民権」と社会的評価と敬意を勝ち取れる。
  • 〔絵画の領域で〕他の生徒たちより優れていたことで、私は自分が受けていた屈辱に復讐することができた。
  • フィリップ・ファイトが「教養」や「世界市民」の理想のなかに見た普遍性は、古典文化に精通したひとにぎりのエリートたちだけの間でのものだったが、ピサロが絵の中で実現しようとした感覚世界、視覚世界はさらに大きな普遍性とはるかに広い受容者層をもちえるものだった
  • おそらく、啓蒙主義をいち早く実践し、最も早くユダヤ人に市民権を与えたフランスという国が保証し続けた「自由」こそが、芸術が育つために不可欠な土壌だった
  • 印象派以降、ピサロ以降に可能になってきた感覚的な美による大衆的感覚的普遍性
  • 一握りの裕福な家庭出身の知的エリートしかなれない世界市民ではなく、東欧の貧しいメシューゲにも手の届く新しい世界市民への道をシャガールはみつけることができたのである。
  • かつてユダヤ人を追放して衰えた国々のように、異邦人たちに安住の土地を与えられなくなった「芸術の都」はその地位を失っていく
  • これらの人々の主な亡命受入先がアメリカだったことを考えれば、アメリカが獲得した文化的な遺産の大きさも想像できる。
  • 芸術家や画商は、家柄や富、大きな元手がなくても、才能と努力で成功していける仕事である。
  • ロスコは自身の絵画を普遍的な根源的感情、宗教体験を伝えるものと考えていた。
  • 「原初の人間は芸術家であった」
  • 「人間の最初の手仕事は陶磁器ではなく神のイメージをつくることであった」
  • 陶磁器は文明の産物にすぎず、芸術的行為こそが人間にもともとそなわっていた本性なのである。
  • わたしの意図は空間environmentではなく場placeを創りだすことにある。
  • しかし私は、自分の作品が普遍的なものとして見られ、理解されるものであってほしいと望んでいます。
  • 普遍的な価値をもつと信じた美術を創り、それらを守り、それらに関わることで自分たちを支えた。

『ユダヤ人と近代美術』(光文社新書) 圀府寺 司 著より


ランチミーティング♪

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ランチミーティング♪

「経営者であり、子を持つ母」である尊敬するお友だちと、初めてのランチミーティング。ある経営関係の勉強会組織でご一緒したのがご縁で、仕事場を訪問して学ばせていただいたり。でも個人的にランチをご一緒するのは今回が初めて!のことで、とってもワクワク。

約3時間。二人して実にたくさんしゃべりました。時間が過ぎるのが、あっという間でした。びっくりです。マンツーマンでおしゃべりすると、これまで何年もの間、何回も顔を合わせているのに、おたがいことのをほとんど知らなかったことに、あらためて気づきます。

たくさんのおしゃべりを通して、ひとつ「一緒にできること」が生まれそうです。「一緒にできること」というよりは、彼女のしていることの一部に、少し参加できる、といったほうが正しいかな。ちょっとしたことですが、お互いの仕事・人となりに心からの信頼がおけるからこそであることには変わりなく。

個人的なことですが、数年前からわたし自身の人生テーマに「誰かと一緒にことを成す」ということがあって、それは子どものころから今までずっと苦手にしてきていたことでした。そんなわけで今回、ランチミーティングを通して、ほんの一部でも「一緒にできること」が生まれたことは、わたしにとって、とても大きな一歩です。声をかけてくださったお友だちに、心より感謝!

マンツーマンでランチミーティングの楽しさを知ってしまいました。これから、ぼちぼちいろんな方に声をかけてみようかな、と思いつつ(^^)

海散歩。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

海散歩。

ロンドン個展に先立ち「ケンの創作の源になる日常風景写真を撮って!」というSladmore ContemporaryオーナーGerryのご要望にお応えして、ダンナの海散歩につきあうことに。

強風の後だからいろいろ浜に上がっているんじゃないかな!という希望を持って、バケツも持って、そしてわたしはカメラを持って。

我が家から1分足らずで津屋崎浜に続く砂浜に届きますが、今日の散歩先は、ちょっと外海側に出た恋の浦へ。

津屋崎の海(恋の浦側)

立派な貝殻や陶片が上がっているのではないかという大きな期待に対して、思ったほどの収穫が無かった海散歩。とはいえ、小さいけれどピカピカの宝貝や、うちあがった活きサザエなど、面白いものもいろいろ。 むしろ予想通りに行かないからこそ、面白い。

たとえ目に見える収穫物が無くても、海風に吹かれて砂浜や岩場を歩くのは、それだけでも楽しい非日常的体験…ダンナの場合は日常ですが(笑)。日常でありながら、決して毎日同じではなく、予測も簡単ではないからこそ、毎日ワクワクと海に行くのだなぁ、とあらためて。