こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
藤吉憲典の中国茶器。
2018年はスタートから台湾、そして上海と、中国茶の文化に触れてきました。そこには感謝しきれないほどのご厚意やご協力があって、なんといってもその方々の伝統文化や芸術に対する熱い想いがありました。
これは必ず形にしなければならない、形にしたい!ということで、ようやく一つの形になったのが、写真の揃いです。
染付龍文中国茶器揃 藤吉憲典
これがスタート。
もっともっと形になっていくことでしょう(^^)
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
古伊万里の古典文様からの「写し」文様が多い藤吉憲典のやきものですが、長く続いている人気のオリジナル文様がいくつかあります。今回ご紹介している野薔薇(野バラ)文様は、そんなロングセラー文様のなかのひとつで、つくり手もわたしも、とても気に入っているもののひとつです。
藤吉のオリジナル文様の一番の特徴は、それが「身の周りにある自然の風景」のなかから生まれていること。この「野バラ」も、佐賀に居たころ春になると山にたくさんつぼみがついて、花が開くのが楽しみだったものです。
野バラの花の小ささとマットな白色と、花が開いてから次第に現れてくる薄桃色に惹かれます。野性味を感じるトゲや蔓状の茎も魅力です。それらの魅力が詰まったのが、この香合。
香合と名前はついていますが、中にしまうものは何でもOKです。あなたなら、なにをしまいますか?
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
茶道南方流の大切な行事のひとつ、香椎宮への献茶式と、報恩寺での野点に参加してまいりました。写真は野点を行った報恩寺のお庭。台風のあとで10月にしては少し暑かったものの、晴れて良いお天気となりました。
神社本殿での、禅寺茶道による献茶の儀。神仏がひとつの時間と空間を共有する、厳かでありながら晴れやかさも感じる、ひとことでは形容しがたい場です。
報恩寺は香椎宮の神殿の裏(西側)にあります。 日本禅宗の始祖・栄西禅師が建久3年(1192年)に開いたわが国最初の禅寺といわれており、「建久報恩寺(けんきゅうほうおんじ)」跡の石碑が立っています。
天正14年(1586年)火事により焼失したものを、聖福寺塔頭の禅寺である円覚寺・第十七世猷山和尚の発願により復興修理したところからはじまり、円覚寺と報恩寺、そして香椎宮とのご縁が続いているようです。
栄西禅師が1190年に宋の天台山にあった菩提樹を香椎宮に送り、これが日本に初めて伝来した菩提樹だと言われていますが、 その由来を示す菩提樹の木が報恩寺の庭にあります。
それにしても、野点のお茶をいただくのは気持ちが良いですね。毎年、この場に居る機会をいただくありがたさを感じます。
(参考サイト)お寺めぐりの友、香椎宮の境内社めぐり(福岡市)
おはようございます。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
写真は、藤吉憲典のつくった染付源氏香図香炉。
「源氏香図」は、やきものの文様として江戸時代からあったもの。やきものだけではなく、伝統工芸品の文様として知られています。
10年以上前のことですが、東京で香道の先生をなさっている方から藤吉憲典に、聞香(もんこう)に用いる香炉「聞香炉(ききごうろ)」をつくってほしいとご相談があり、おつくりしたのが最初でした。通常、「これをつくってほしい」というご相談に対しては、お断りすることも多いのですが、作り手・藤吉憲典が興味を持ち「やってみよう」と思えば形になります。
香道なるものがあるとは知っていたものの、実際どのようなものかはさっぱりわからなかったわたしたち。ご相談をくださった先生にたくさんお話を聞き、書籍を探し回って調べ。当時、香道をなさっている人が身近におらず、実際にお使いになっている様子を見ることができないままに取り組んでのでした。
香道も茶道と同様、独特の世界があるようで、例えばその流派御用達の道具屋さんが扱うものしか、正式の場では使うことができないなどの決まりごとがあったようです。けれども道を究めるほどに「この道具はもっとこうあってほしい」という意識も高まるようで、せめて自分が家で楽しんだり、仲間内で香遊びをするときには、自分がほんとうに気に入ったものを使いたい、というのが、その方のおっしゃったことでした。
おかげさまで、手に持った感じのおさまり具合など、理想に限りなく近いものとなったようで、とても喜んでいただけた仕事でした。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
1997年花祭窯の創業当初から、磁器作家・藤吉憲典が掲げ続けている事業使命です。独立から20年以上が過ぎ、そろそろ具体的に取り組みをはじめるべきだろうと考えていましたが、このたびやっと皆さんに告知できる形になりました。
タイトルにあるとおり、プロ作家向けのコースです。次のような方々を、受講者として想定しています。
事前にしっかりと面談をしてお互いの意思を確認してから、正式申込となります。意欲ある方からのお問合せをお待ちしております!
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
6年目となった中学生職場体験も本日が最終日。今年も「陳列棚の掃除と器並べ」をお願いしました。器を一度すべて別の場所におろし、棚を拭き上げ、器も拭き上げて、また棚に戻してもらいます。
ワレモノなので、最初に扱い方の注意をします。両手で扱う、低い位置で扱う、など。「拭く」作業では緊張している中学生ですが、棚も器もきれいになって、「並べる」作業になると嬉々とした表情になります。
たかが「並べる」、されど「並べる」なのだと思います。色も形も様々な器を、制約無しに「思うように並べていいよ」と伝えると、ただ折り目正しく並べるという以上に、創造性を働かせた並べ方をしてくれるのが、見ていて楽しいです。
単調になりそうな仕事も、思い入れようで楽しくなる。そんな仕事ぶりを見せてもらいました(^^)
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
ダンナ・磁器作家の藤吉憲典の作品解説シリーズ。
もともと「半獣半人」というテーマを決めていたわけではなく、シリーズ化する意図もまったくなかったけれども、思うままにつくっていたら増えていた。というのが実際のところのようです。無意識に惹かれるものがあるのでしょうね。
古代遺跡の壁画に残っていたり、神話に登場したり、妖精であったり、悪魔の化身であったり。古今東西を問わず、畏怖すべき対象として存在する「半分、人」というモチーフは、想像力・創造力を働かせる仕事をする人にとっては、見過ごすことのできない魅力的なテーマのようです。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
このところ、立て続けに「雑誌で紹介されました」というお客さまがあり、嬉しかったのでこちらでご紹介。
ひとつめは、東京・新宿荒木町にある「日本の酒アレコレ うのすけ」さん。『食楽』2018年10月号での特集に掲載されています!
左の写真中央は、赤絵万暦片口鉢。真ん中の写真手前は染付波千鳥文小皿。右奥が染付石榴文輪花縁小鉢。いずれも藤吉憲典の器です。
今年8年目を迎えたお店です。オーナーさんとは、20年近くのお付き合い。つまり、お店をオープンなさる前からのお付き合い。ゆっくり時間をかけて、ご自身のお店を持つ時のために、器を買い集めてくださったお客さまの一人です。
日本の酒アレコレうのすけ
東京都新宿区舟町3-6今塚ビル2F
営業時間 16:00-23:00(ラストオーダー)
定休日 日曜
もうひとつは、福岡市に2018年7月オープンした、お料理古川さん。福岡で人気の雑誌『ソワニエ プラス 9、10月号』に掲載されています!
写真右上、藤吉憲典 染錦大漁文鮑型向付。
オーナーの古川さんもまた、大阪での修業時代から藤吉憲典の個展に足を運んでくださっているお客さまの一人。福岡市内でのお店オープンに合わせて器をいくつかご用命いただきました。
こうして、長くお付き合いのある方々のお店がメディアで紹介され、うちの器が美しく使われているのを拝見するたび、この仕事の喜びを感じます。
お料理古川
福岡市博多区住吉3-9-2 アーバンⅢ1階
https://oryouri-furukawa.com/
新宿のうのすけさん、福岡のお料理古川さん、いずれも素敵なお店です。機会がありましたら、ぜひお立ち寄りくださいませ(^^)
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
今年も駐車場の草むしりからスタートしました。男子中学生二人。金曜日まで5日間の職場体験です。
毎年思うのですが、初日の草むしりの作業のようすを見ていると、生徒それぞれの性格が如実に表れるのがわかります。面白いものですね。「掃除から始める」というのは、あながち理由のないことでは無さそうです。写真は、2階の仕事場から駐車場を眺めたところ。とってもきれいにしてくれたのが、よく見えます(^^)
今日は初日ながら、草むしり、事務仕事、雑用、資料集めと盛りだくさん。せっかく来てくれる中学生を遊ばせてしまってはならないと、仕事をリストアップして用意し、着々と進めてもらいました。ちょっとハードだったかもしれませんが、二人ともしっかり頑張ってくれました。
こちらの準備力・リード力も問われる職場体験。うちに預けてくださる学校や保護者さんの期待に応えることができるよう、残り4日間もしっかり頑張っていきます。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
つい先日、お友だちがニューヨーク土産・カバのウィリアム君の絵葉書の写真をフェイスブックにアップしていました。そこで我が家の「カバのウィリアムさん」の話を。
The Metropolitan Museum of Art ニューヨーク・メトロポリタン美術館。昨今大きな美術館のミュージアムグッズはますます充実しています。William the Hippo はもうずいぶん長いこと、メトロポリタン美術館の「顔」で、ニューヨーク土産のひとつとしても大人気のようです。
もともとは古代エジプトの副葬品としてつくられ、発掘されたお墓から出てきたもの。厄災を封じ込める縁起物としての役割があったようです。描かれているのはロータス(蓮)の文様で、古代エジプトから現代の仏教にもつながる、文化の流れを感じさせてくれます。ロンドンの大英博物館でも、同様のカバの姿を見ることができます。
我が家にこのウィリアムさんが初めてやってきたのは、かれこれ10数年前。息子の1歳の誕生日に、お友だちがニューヨークから「ウィリアムさん型の子ども向けリュック」を贈ってくれたのでした。その愛嬌に、家族一同一目惚れ。で、できあがったのが、上の写真のような藤吉版カバのウィリアムさん。
藤吉憲典の手から生まれたカバは、これまでに8頭か9頭。それぞれ、コレクターさんのもとで愛されています(^^)
https://fujiyoshikensuke.com/artwork/work/hippo-pot-gazing/