こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
藤吉憲典の中国茶器。
2018年はスタートから台湾、そして上海と、中国茶の文化に触れてきました。そこには感謝しきれないほどのご厚意やご協力があって、なんといってもその方々の伝統文化や芸術に対する熱い想いがありました。
これは必ず形にしなければならない、形にしたい!ということで、ようやく一つの形になったのが、写真の揃いです。
染付龍文中国茶器揃 藤吉憲典
これがスタート。
もっともっと形になっていくことでしょう(^^)
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
古伊万里の古典文様からの「写し」文様が多い藤吉憲典のやきものですが、長く続いている人気のオリジナル文様がいくつかあります。今回ご紹介している野薔薇(野バラ)文様は、そんなロングセラー文様のなかのひとつで、つくり手もわたしも、とても気に入っているもののひとつです。
藤吉のオリジナル文様の一番の特徴は、それが「身の周りにある自然の風景」のなかから生まれていること。この「野バラ」も、佐賀に居たころ春になると山にたくさんつぼみがついて、花が開くのが楽しみだったものです。
野バラの花の小ささとマットな白色と、花が開いてから次第に現れてくる薄桃色に惹かれます。野性味を感じるトゲや蔓状の茎も魅力です。それらの魅力が詰まったのが、この香合。
香合と名前はついていますが、中にしまうものは何でもOKです。あなたなら、なにをしまいますか?
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
この春からスタートした書道部@花祭窯、楽しんでいます。「ガンガン上達したい!」というのでなければ、月に1回の書道というのは思いのほか「良いペース」であることを実感しています。(ガンガン上達したい方は、毎日5分でも半紙に向かうと良いそうです^^)
「今日は何と書こうか」と考えるところから、書道の愉しみがはじまっています。月1回のペースなので、わたしにとっては「今月のひとこと」的な位置づけ。とはいえ、なにか教訓的めいた言葉を考えるわけではなく、ほとんどがその時にふっと頭に浮かんだものです。仕事場に毎月貼り重ねています。
先月は、禅語「本来無一物」から「無一物」。「本来無一物」は2年以上前に福岡藩主黒田家の菩提寺・崇福寺さんで出会った禅の言葉。仕事上判断に迷ったときにこの言葉が視界に入ってくると、すっと迷いがとれる凄い言葉なので、わたしのデスク周りには、この言葉が自分に飛び込んでくる仕掛けをいくつかしています。
そして、がらりと変わって今月(昨日)は、たまたまラジオから野宮真貴(ピチカート・ファイブ)さんの声が聞こえてきたので「万事快調」。
「万事」と書きはじめたら、周りから「休す!?」と声が上がりましたが、いえいえ「快調」で参ります(^^)
自分の気分で選び、書くことば遊びの面白さ。月一書道、おすすめです。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
古伊万里に見られる古典文様の写しを発展させることの多い文様のなかにあって、上のチューリップ文様は藤吉憲典のオリジナル。ただ、古いものにチューリップの文様が全くなかったかというとそうではなく、肥前磁器にもいくつかの古典文様が残っています。
画質が荒いですが、下の写真、真ん中のマグカップの文様が、古典的なチューリップ文様。もともとは皿に描かれていたものを、マグカップの文様に仕上げたもので、オリエンタルな雰囲気です。
チューリップがオランダで大ブームになったのは17世紀。日本には江戸時代後期に渡ってきたと言われていて、時代的には肥前磁器の歴史にも重なっているので、チューリップ文様があるのも不思議ではありませんが、ヨーロッパからのオーダー品に描かれたのが最初だったのかもしれませんね。
そして、↓こちら↓が、藤吉憲典オリジナルのチューリップ文様。
文様自体はオリジナルですが、デザイン的には古伊万里の文様のパターンをきちんと継承しているため、古典文様といってもばれないかもしれません(笑)長いこと染付文様のチューリップだけだったのですが、「赤絵も見たい!」という声に応えて、今回作ってくれました。
期待以上に良い雰囲気に仕上がりました(^^)
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
その名も「花祭窯便り」。メールマガジンでもウェブマガジンでもなく、文字通り「紙」のお手紙です。以前にも季節のお便りを作っていたことはあって、主に個人のお客さまにお買い上げ品をお届けする際に一緒に送っていましたが、このところサボっていたことを思い出しました。
もともと個人的には手紙を書くのが好きなので、「封筒と便箋と切手」を常に揃えておくようにしています。郵便局に行くたび記念切手をチェックして、雰囲気の良いものはすかさずゲット。お客さまに宛てて個展のご案内状をお送りするときは、宛名は自分の手で書くことを決めています。
そんなわけで、仕事上でもアナログな方法でのご連絡を差し上げることは少ない方ではないと思いますが、インターネットを利用することがあたりまえになり、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSで情報発信がしやすくなってくると、ついついネット上でのお知らせに偏ってしまっていたのではないかと反省。
ニュースレター「花祭窯便り」復活第1号は、本日2018年10月10日号。定期的に決めて出さずとも、お友だちに出すように、お手紙を書きたくなった時に書香かな、と思っています。
お届けするタイミングは、お客さまへの器のお届けの際に同梱したり、お手紙でのご連絡の際に同封したりという感じです。津屋崎の花祭窯にも少しおいておこうと思いますので、ご来窯の際は、ぜひ手にとってご覧くださいませ(^^)
おはようございます。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
写真は、藤吉憲典のつくった染付源氏香図香炉。
「源氏香図」は、やきものの文様として江戸時代からあったもの。やきものだけではなく、伝統工芸品の文様として知られています。
10年以上前のことですが、東京で香道の先生をなさっている方から藤吉憲典に、聞香(もんこう)に用いる香炉「聞香炉(ききごうろ)」をつくってほしいとご相談があり、おつくりしたのが最初でした。通常、「これをつくってほしい」というご相談に対しては、お断りすることも多いのですが、作り手・藤吉憲典が興味を持ち「やってみよう」と思えば形になります。
香道なるものがあるとは知っていたものの、実際どのようなものかはさっぱりわからなかったわたしたち。ご相談をくださった先生にたくさんお話を聞き、書籍を探し回って調べ。当時、香道をなさっている人が身近におらず、実際にお使いになっている様子を見ることができないままに取り組んでのでした。
香道も茶道と同様、独特の世界があるようで、例えばその流派御用達の道具屋さんが扱うものしか、正式の場では使うことができないなどの決まりごとがあったようです。けれども道を究めるほどに「この道具はもっとこうあってほしい」という意識も高まるようで、せめて自分が家で楽しんだり、仲間内で香遊びをするときには、自分がほんとうに気に入ったものを使いたい、というのが、その方のおっしゃったことでした。
おかげさまで、手に持った感じのおさまり具合など、理想に限りなく近いものとなったようで、とても喜んでいただけた仕事でした。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
動物ものはいろいろと手掛けていますが、シリーズ化しているものは、実はまだそれほど多くありません。
スタートはカバでした。
次に、サイ。
そして、今手掛けているのが、ゾウ。
上のゾウは形を作ったところです。なんといっても形が決まるまでが一番時間のかかる作業のようです。いかにそれらしく見えるか!?というのはまずその姿かたちが肝のようです。
これから素焼きに入り、本窯に入り、絵・色がついて、赤絵窯。そして出来上がりです。
果たしてどのように出来上がるのか。はじめての造形はわたしには完成の姿がなかなかイメージがつかず、それだけにとっても楽しみです。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
写真は、花祭窯に咲いたヒガンバナ。この夏は猛暑といわれましたが、どんな夏であろうとも、この季節になるときちんと花開くヒガンバナ。毎年、植物ってえらいなぁと思うことのひとつです。
秋分は、二十四節気のひとつ。お彼岸の中日。満月、お月見、お団子、おはぎ、秋の七草…。秋分から連想される旬のモノコトは数多く、やきものの文様の題材が多い季節でもあります。
秋分はこれから先、冬至までの三カ月のスタートの日でもあります。そんな昨晩は、これからライフワークとして進めていくことについて、一緒に歩んでいきたい方々とお食事しながら語らう時間を持つことができました。
これからしっかり触角を伸ばしていきます。
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
1997年花祭窯の創業当初から、磁器作家・藤吉憲典が掲げ続けている事業使命です。独立から20年以上が過ぎ、そろそろ具体的に取り組みをはじめるべきだろうと考えていましたが、このたびやっと皆さんに告知できる形になりました。
タイトルにあるとおり、プロ作家向けのコースです。次のような方々を、受講者として想定しています。
事前にしっかりと面談をしてお互いの意思を確認してから、正式申込となります。意欲ある方からのお問合せをお待ちしております!
こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
6年目となった中学生職場体験も本日が最終日。今年も「陳列棚の掃除と器並べ」をお願いしました。器を一度すべて別の場所におろし、棚を拭き上げ、器も拭き上げて、また棚に戻してもらいます。
ワレモノなので、最初に扱い方の注意をします。両手で扱う、低い位置で扱う、など。「拭く」作業では緊張している中学生ですが、棚も器もきれいになって、「並べる」作業になると嬉々とした表情になります。
たかが「並べる」、されど「並べる」なのだと思います。色も形も様々な器を、制約無しに「思うように並べていいよ」と伝えると、ただ折り目正しく並べるという以上に、創造性を働かせた並べ方をしてくれるのが、見ていて楽しいです。
単調になりそうな仕事も、思い入れようで楽しくなる。そんな仕事ぶりを見せてもらいました(^^)