ルノワール RENOIR

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ルノワール

上の写真は、先日九州国立博物館で観てきた「印象派展」のチラシ。

ART GALLERY『現代世界の美術』(集英社)全21巻が我が家にあります。ダンナのお父さんの遺してくれたもののひとつで、古いものですが、西洋美術史や画家についてなど、ちょっと気になることがあるときに、さっと探せるのでとても便利です。

芸術家としてどうありたいかを考えたときに、藤吉憲典にとっては誰がモデルというかライバルになるだろうとダンナと話していたら、「シャガールと、ルノワール」と名前が挙がったので、さっそく『現代世界の美術』をめくってみました。シャガールは第16巻、ルノワールは第2巻。

以下、第2巻ルノワール からのまとめ。


  1. 自然に対する感受性が強く、自然への賛歌が貫かれ、自然を師とした。
  2. 人間への愛情と関心が強い。
  3. わいわいとにぎやかなのが好き。社交好き。
  4. 産業革命と技術文明の発展を信じた時代(19世紀)を生きた。
  5. 装飾工芸全体が機械化によって危機に瀕している事実に心を痛めていた。
  6. あえて人間と社会の肯定的な面を作品テーマとした。
  7. 描くこと自体に対する疑問は生じ得なかった。
  8. なにより自分自身が描くことを楽しんでいた。
  9. 生きる歓びの感情を造形化するための努力を惜しまない。

こうして見てみると共通点の多いことに驚きました。ルノワールが磁器の絵付職人として修業をしたことが、のちに画家としての作品に影響を与えているというのは、実際あるだろうなと思います。でも、そういうことを外して見ても、描く(つくる)ことに対する姿勢や、何から影響を受けているのかなど、ものを生み出す人として共通している部分がたくさん。裏を返せば、作品の背景にある共通点に無意識に引き寄せられて、モデルでありライバルであると感じるのかもしれません。

そして、ルノワールが遺したある手紙の文言が、とても考えさせられました。


「わたしがなぜサロンに作品を送るのか(中略)サロンを通さずに絵画と結びつくことのできる美術愛好家はパリに15人とはいない。サロンに入選しない画家の作品を1点も買おうとしない人は8万人はいる。(中略)さらに、展示場所によって作品の良し悪しを考える誤りにおちいりたくないのだ。そういう印象すら与えたくない。(後略)」

ART GALLERY『現代世界の美術』(集英社)第2巻ルノワール より


「描いた絵を売る必要がある」のは、近代以降、つねに画家たちの前に立ちはだかる問題なのですね。でも、その事実に対してきちんと向き合い、逃げずに行動できる人は、彼の時代も今も、実はそう多くはないと感じています。

ルノワールの絵の表面からは感じ取りにくい、リアリストな(写実主義という意味ではなく)一面を垣間見ることができました。

 

 

 

花火大会でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花火大会でした。

毎年恒例の地元の花火大会は、海の上に打ちあがるので、海岸線がぐるりと客席。いつもは花祭窯から1分かからない最寄りの防波堤からのんびり眺めるのですが、お友だちに誘われて、より打ち上げ地点に近い砂浜で鑑賞。

大輪の花火の華やかさもさることながら、音と振動の臨場感がたまりませんでした。この近さなら自分のスマホでもきれいに撮れるかも!?とチャレンジ。初めて、花火の写真が花火とわかるように撮ることができて喜び倍増。

福間花火2018

福間花火2018

福間花火2018

来年も楽しみです(^^)

 

読書『英単語の語源図鑑』(かんき出版)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『英単語の語源図鑑』(かんき出版)

もう何冊目の英語学習の本かしら…と思いつつ、そういえば英単語に特化した本は買っていないと思い起し、購入。

土井英司さんのメールマガジン「ビジネスブックマラソン」での紹介を拝見して気になっていたところへ、新聞の書評を目にしてさらに興味がわき、本屋さんでペラペラとめくって、決定。

帯の「100の語源で10,000語が身につく!」に乗せられました(笑)

英単語が「接頭語」「語根」「接尾辞」で成り立っていて、日本語の漢字の「へん」や「つくり」のようなものだと言われると、なるほど納得。やみくもに暗記するよりも、イメージや連想で単語を覚えることができるので、覚えるのが苦手なわたしでも少しは語彙を増やすことができるかも。

本書内に納められているのは1000語程度とそれほど多くはありません。そのうえ、なかに目を通しての正直な感想としては、「この単語はあんまり使わないかな」というものも含まれています。

が、この本で目指すべきは「単純に単語を覚える」ことではなく、「単語に含まれる文字の意味やつながりを理解することによって語彙力を広げる」ことにあると思うので、成り立ちを理解するトレーニングにはもってこいです。

 

続・読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

続・読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

つい先日感想を書いたばかりでしたが、読後の余韻が大きいので、続きを。

「第Ⅱ部 フロンティア拡大というビジネスモデル」から、ぐいぐいと読むスピードが上がった本書。第1章~第3章までで「海洋国家」について学ぶと、第4章以降は近代から現代にかけての「ビジネスモデル」の変遷の話。

AT&T、IBM、マイクロソフト、アップル、アリババ、アマゾン、グーグル…ビジネスモデルの成功と失敗、復活。時代をリードしてきた企業と、その周辺や背後にあったもの。自分がパソコンやインターネットを使うようになってから今に至るまで(約四半世紀!)、パソコン本体や周辺機器・ソフトウェア・インターネットサービスにおいていくつもの会社名が出て来ては消えて行ったことを思いだしました。また中国の現状、とくに世界の産業界において果たしている役割について、あまりにも知らないことがたくさんあることを感じました。

読み終わって数日、「わたしは、花祭窯は、どんなビジネスモデルで進んでいくのか」自分への問いが頭の中を占領しています。索引まで含めて455ページ。時間の無い方は第Ⅱ部第4章以降を先に読むと、昨今のビジネスモデルの変遷とこれからの世のなかの動き、そのなかで自らはどう考え進むべきかの示唆を得ることができるかもしれません。

↓先日書いたものはこちら↓

読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

藍の家で貝。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藍の家で貝。

津屋崎浜で採れた貝を中心に展示しているよ、と誘われて観てきました。

藍の家は、福津市津屋崎千軒にある国登録の有形文化財。明治34年に建てられたというその建物だけでも一見の価値がありますが、定期的にちょっとしたイベントが開催されています。

さて貝。ただ貝を見るだけでしたら、我が家にもダンナが拾ってきた大量の美しい貝殻がありますが、きちんと分別され、名前やちょっとしたコメントがついているのが、「展示」を観に行く楽しみでもあります。

ふだん名前を気にせず見ていた貝にも、いろいろな名前がついていて、それぞれにエピソードもあり。なかには江戸時代には黒田藩に献上されたというようなものもあって面白かったです。

夏休み企画で8月1日から31日まで展示中です(^^)


藍の家
〒811-3304  福津市津屋崎4丁目14番20号
午前10時~午後4時(日曜日は午前10時~午後5時)
休館日:お盆、年末年始

問い合わせ:津屋崎千軒民俗館「藍の家」0940-52-0605

 

 

誕生日だったので。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

誕生日だったので

ちょっぴり贅沢。小さな金の小槌の洋菓子にしようか、このわの和菓子にしようか、さんざん悩んだ末に、今年は和菓子に軍配があがりました。

写真は、菓乃実と名前のついた、宗像大島産甘夏を葛寄せにした夏の和菓子です。地元の旬を採り入れた菓子をいただくことのできる贅沢。もちろんこのひとつだけで終わるわけはなく(笑)、麩の餅、本葛桜、それに定番の塩豆大福もいただきました。

おかげさまで、いいお誕生日になりました(^^)

菓子器に用いた小皿は、藤吉憲典の創業時からのロングセラー、浅葱楕円小皿

 

花祭窯の夏の庭2018。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花祭窯の夏の庭2018。

今日から八月。暑い日が続きますが、庭の草花は元気です。毎シーズン言っている気がしますが、季節の花の愉しみがあるのは、とても贅沢なことですね。

花祭窯 夏の到来を告げてくれたオニユリ。
夏の到来を告げてくれたオニユリ。
花祭窯 カノコユリ
三年目の夏を迎えて初めて花を咲かせてくれたカノコユリ。
花祭窯 炎天下がんばって伸びてきた里芋の葉っぱ。
炎天下がんばって伸びてきた里芋の葉っぱ。
花祭窯 気がついたら根付いていた山椒の葉っぱ。
気がついたら根付いていた山椒の葉っぱ。
花祭窯
この花が咲くと夏が来た!と思います。名前を忘れてしまいました(^^;)
花祭窯 サルスベリ
年々花が増えているサルスベリ。この夏は暑さのためか、例年より早く咲きはじめました。

お庭の設計・施工をガーデン・アルテさんにお願いしてから、3年経ちますが、年月を経るごとにより楽しみが増しています。

感謝。

九州EC勉強会でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。先週末は

九州EC勉強会でした。

九州ECミーティングは、EC(イーコマース)事業者が集い、事業の運営に役立つ情報交換・提供を行う会で、2005年1月に、EC事業に関する情報過疎地であった九州でも東京並みの情報が得られる場を作ることが目的で結成された会です。幹事による完全ボランティア運営で、わたしも末席ながらちょっぴりお手伝いをしています。

さて今回の勉強会第1部は【ヤンヤンのアメリカ訪問報告会】。EC業界では有名人の株式会社柳田織物(ozie)の柳田敏正さん(通称ヤンヤン)による、サンフランシスコ・シアトル・ニューヨークの視察報告を中心とした今後に向けてのお話でした。

以下、ヤンヤンさんの話から受け取ったキーワード。


  • シェアリング
  • 完全予約制
  • リアルへの回帰
  • オリジナル(もの)+思想
  • 客層・環境立地・ネットリテラシー

何のためにその仕組みを使うのか、それを使うことによって目的は達成されているのか、正解は人(会社)それぞれであるということを、あらためて考えました。

そして第2部では福岡県警サイバー犯罪対策課管理官警視の川口様より、最近のサイバー犯罪の状況と対策について、約1時間お話をいただきました。ふだんは学生や一般の人に向けて話をすることがほとんどだということでしたが、数値データに基づいたお話はたいへんわかりやすく、貴重な機会となりました。

福岡県警のサイバー妖怪特集ページでは、子どもにも(もちろん大人にも)わかりやすくサイバー犯罪への注意や対処法がまとめてあります。おすすめです(^^)

 

福岡商工会議所ビル。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

福岡商工会議所ビル。

名前の通り、福岡商工会議所が入っているビルです。商工会議所だけでなく、さまざまな機関のオフィスが入っているので、仕事上の情報を集めたいと思ったときに、非常に便利な場所です。

昨日は、天神福ビルから移転してきたばかりの、福岡アジアビジネスセンターさんのオフィスに行って参りました。欧州ビジネス支援の専門家である登録アドバイザー・ディサント株式会社の吉村友見さんから、イタリアについての調査報告をいただきに行ってきました。ディサントの吉村さんは、毎回とても丁寧に「花祭窯の方向性に合致した報告書」をあげてくださるので、とてもありがたく助かっています。

以前にも何回も書いてきていますが、福岡アジアビジネスセンターさんの支援は、とても実践的で助かるものが多いです。
福岡アジアビジネスセンター http://www.f-abc.org/

さて、わたしが足を運ぶところとしては、8階に福岡アジアビジネスセンター、7階にジェトロ福岡と台湾貿易センター、6階と2階に福岡商工会議所の事務局や支援センターなどなど。

福岡県が推進する海外展開についても「ワンストップ」の支援サービスを展開する方向で進めているらしく、利用する側としては、とても便利になってきたなぁ、と感じます。

そのほかのフロアには貸し会議室もたくさんあるため、ビジネス関連のセミナーや講座などが開かれていることが多く、なにかと立ち寄る場所になっています。おまけに道路向かいには中小機構の九州本部もあり。博多駅からは歩いて15分かかるかな?というくらいの場所ですが、情報集積的なエリアになっています。

九州経済産業局の国際課は博多駅はさんで向こう側ですので、少し距離がありますが、それでも博多駅の周辺だけである程度公的制度・支援の情報が得られるということは、ありがたい環境ですね。

 

読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

久しぶりに、読み終わるまでにずいぶんと時間を要した本でした。少し前に読んだ

【読書】『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』

『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』がサクサクと読めたのにくらべ、わたしにとってはスタートからちょっと手強い本でした。ところが、本の半分を過ぎるころから、俄然ぐいぐいとスピードアップ。

読むのに時間がかかった前半は「第I部ローマ帝国のビジネスモデル」でした。ひとえにわたし自身のローマ帝国についての知識不足が原因です。そしてスピードが上がった後半は「第Ⅱ部フロンティア拡大というビジネスモデル」。後半は自分の住んでいる日本との関わりがより深く感じられる章立てで、また第Ⅰ部のローマ帝国よりも時代も近づいてきたため、より「自分ごと」として読むことができたのだと思います。

著者の野口悠紀雄さんといえば、ずっと以前から『「超」整理法』のイメージで固まっていたワタクシ。専攻は日本経済論でおられたのですね。ビジネスモデルという視点での世界史は非常に面白く、これからの日本のこと・世界のこと考えさせられました。