『ひらがなで読むお経』角川書店

読書『ひらがなで読むお経』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『ひらがなで読むお経』角川書店

2003年初版発行の本です。なにがきっかけでこの本を購入したのか、よく覚えていないのですが、「はじめに」の一番最初に書いてある一文がすべてかな、と思います。

いわく

「お経は意味がわからなくても唱えるものであり、
読誦(どくじゅ)の声に言葉の力がこもる。」
大角修編著(角川書店)

本棚を整理していてふと目にとまり、お盆なので引っ張り出してみました。買ってすぐ、しばらく音読していたことがありました。一昨年、実父が亡くなったのを機に四十九日まで毎朝般若心経を音読しました。意味は分からなくても読むだけで、気持ちが整理されてくるような感じがありました。仏さまのためといいながら、実は読んでいる人にこそ、なのかもしれません。

言葉のひとつひとつに意味があり、知恵があります。最初はその意味を理解したい、知恵を身に付けたいという気持ちもあったのですが、読んでいるうちに(悪い意味ではなく)どうでもよくなってきました(笑)ただ音を出すだけでもなんとなく、良いのかな、と。そう思えてくるところも、お経の持つ力なのかもしれません。

もちろん、この本には音読用の平仮名だけでなく原文、解説も載っています。巻末にはお経の言葉の小辞典も。

「声を出す」習慣をつくりたいと思っている方に、「お経を読む」という選択肢もあります(^^)

 

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。