藤吉憲典染付酒器

「磁器婚式に記念の品を」のご相談。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「磁器婚式に記念の品を」のご相談。

わたしが磁器婚式なるものがあることを知ったのは5-6年前のこと。それまで知りませんでした(汗)。当時、ちょうど自分たち夫婦の20年とも重なっていて「へぇ~!」と思い、「結婚20年のお祝いは磁器婚式」とブログにアップしたのでした。

昨日のこと、親しい友人が「今年磁器婚式なので、祈念に何かと思って。相談にのってもらえますか」と訪ねてきてくれました。お祝いの品のお手伝いができるのは、とても嬉しいことです。何がいいかなぁ、と一緒に考えることに。最近のご夫婦の共通の楽しみとして、日本酒の美味しさに目覚め、家での晩酌が好い時間になっているご様子。ならば藤吉憲典のお得意の酒器がいいでしょうと、片口とぐい呑みのセットをつくることになりました。ある程度のご希望を聞いたうえで、「作り手にお任せ」で承りました。

これまでにも藤吉の器をお求めになり使ってくださっていますので、どのようなものをお好みで、どのように使ってくださっているかがわかっています。そういうお客さまの場合には、このような半オーダー的な制作もご相談にのることが出来ます。記念日は数カ月先ということで、つくる側としても、出来上がりが楽しみなご注文となりました。

ところで「なぜ『磁器』なのだろう」というところで、自分なりに考え(あるいはこじつけ)てみました。

磁器婚式=結婚20年記念にふさわしい「磁器の特性」

  • 白い生地=ウェディングカラー。このうえに染付のブルーや赤絵のさまざまな華やかな色が映えるのです。
  • 結びつきが強い。磁器は、原料となる陶石(磁土)の性質と高温での焼成により、粒子がしっかりと結びついています。土もの(陶器)に比べて割れにくいのは、この硬度の強さによるもの。
  • 何百年何千年と長持ち。割れものでもあるけれども、大切にすれば色あせず長く受け継ぐこともできます。

こんなところでしょうか。金婚式・銀婚式に比べると知名度の低い磁器婚式。これから少しづつ定着していくと嬉しいです♪

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。