こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
カモメ→ツバメ、そしてアオイガイ。
いつもの夕方散歩は、海へ。この1週間は、雨が降ったり仕事が重なったりで歩く時間があまりとれませんでしたので、「今日こそは歩くぞ!」と決めていました。空を見上げれば低い雲が悩ましく、山方面はあきらめ、念のため傘を持って海方面へ。
雨を含んだ砂浜は、乾いてサラサラの時よりも、固くなって足がとられず歩きやすいのです。機嫌よく歩を進めていくと、ピュンピュンとツバメの姿。ああ、もうそんな季節ね、と思いながら足元を見れば、葵貝(アオイガイ)が転がっていました。潮の引いた砂浜に取り残された葵貝は、この季節の風物詩。上の写真はその葵貝を主役にした、藤吉憲典の陶箱。下は実物の写真。造形といい色合いといい、美しいですよね。
貝殻のように見えるこのなかには、本来ならば蛸(タコ)がいます。浜に打ち上がっているときには、貝殻だけになっていますが。タコが粘液を出して自分で作る保護殻だそうで、蛸貝(タコガイ)とも呼ばれます。数年前に一度だけ「中身入り」の状態で打ち上がっているのを見つけたことがあります。半透明の、これまた美しいタコでした。
ともあれ、思いがけない落としもの発見。薄くて壊れやすい殻なので、破損のない状態で見つけるのはラッキー!なのです。目視チェックしたところ、ほぼ完品。用心深く拾って持ち帰りました。右手にアオイガイ、左手に傘。いつもは手ぶらウォーキングなのですが、荷物の多い帰り道となりました。雨は結局降りませんでした(笑)
実は今日の海散歩は、歩き始めからなにか「いつもと違う」感じがしていたのですが、家に到着してから、その理由が突然わかりました。それは、浜でツバメの姿を見たからでも、アオイガイをみつけたからでもなく、「カモメが居なかった」こと。人が歩いていてもギリギリまで動こうとしない、ふてぶてしい態度がご愛嬌のカモメの皆さんの姿がありませんでした。季節の移り変わりを感じた海散歩でした。