こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
読書『風姿花伝』(岩波文庫)
世阿弥(ぜあみ)著。野上豊一郎、西尾実(校訂)
写真は博多の聖福寺。『風姿花伝』とは関係ありませんが、なんとなく。
さて『風姿花伝』恥ずかしながら、ついこの前まで、「そういえば学生の頃に教科書に出てきたなぁ」「能の本だよね」というぐらいの認識でした(汗)。
「古今東西にわたる、すぐれた芸術論」であるとは、本書巻末の「校訂者のことば」にある、西尾実氏のことば。まずこの「校訂者のことば」を読んで、『風姿花伝』の重要性を知らされました。
もとはといえば、新聞だったか雑誌だったかの書評で『高田明と読む世阿弥』(日経BP社)を見つけ、「へぇ~!」と思ったのが、今回この本を読むに至ったきっかけでした。高田明さん、ジャパネットたかたの創業者の高田さんです。
その書評で興味が湧き、せっかく読むなら原著に近いものを、と辿り着いたのが、岩波文庫の『風姿花伝』。ところが読みやすく校訂してあるとはいうものの、読みなれない身としては、「字を読む」(あるいはなぞる)ことに必死になってしまって、なかなか内容が頭に入ってきません。
そこで、開き直って「声に出して読む」に挑戦してみたら、これがなんとも面白く。本文100ページほどの薄い文庫本なので、まず音を楽しむところから始めることにいたしました。繰り返し読むうちに「すぐれた芸術論」が自然と身体に入ってくると良いな、と。いわば「不朽の著」ですから、長い目で取り組みます。
きっかけをくださった高田明さんの本はまだ読んでいません(ごめんなさい)。そのうち手に取ることがあるだろうと思いつつ。