アート・エデュケーターのお勉強@銀座。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

アート・エデュケーターのお勉強@銀座。

大型連休のど真ん中、東京出張に行って参りました。資生堂ギャラリーに行ったり、三菱一号館美術館に行ったり、黒田陶苑さんにご挨拶に寄ったりしていましたが、今出張のメインイベントは、こちらでした。

アート・アライアンスの宮本由紀さんが主催するアートのオシゴト座談会】アート・エデュケーター編 。学芸員資格を取得して以来、あちらこちらで学芸員技術研修を受けてきたなかで、今わたしが「最も深めていきたい」分野です。

宮本由紀さんの著書『英語でアート』をきっかけに、機会を見つけてはご指導を仰いでいます。今回3回目だったというアートのオシゴト座談会は、食事をしながら楽しく学べる場で、テーマが「アート・エデュケーター」とあって、これは行かねばと申し込んだのでした。

エデュケーターとは、日本の美術館等では「教育普及担当学芸員」といったところになります。アート・エデュケーターが活躍する最先進地域のひとつである北米で実際に仕事をしてこられた宮本由紀さんのお話は、ひとつひとつが腑に落ちるものであり、講座中ずっとうなずいておりました。

エデュケーターとして大切にすべきこと・存在理由を考えるところから、実際にエデュケーションの場面で活用できる具体的な方法論、今後エデュケーターとしてさらにスキルアップするために有用な情報源まで、包括的に学ぶことができました。

わたしは福岡からでしたが、関西方面・中部地方からも参加者があり、皆さんの意欲の高さが心地よい時間でした。質疑応答なども含めて、当初2時間の予定が、気がつけば3時間半。あっという間でした。

お会いするたびに、ご自身の持っているものを惜しげなく伝授してくださる宮本由紀さん。心から感謝申し上げます。ありがとうございました!

ラファエル前派の軌跡 展@三菱一号館美術館

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ラファエル前派の軌跡 展@三菱一号館美術館

大型連休のど真ん中、東京出張に行って参りました。帰る日に少し時間がとれたので、三菱一号館美術館初訪問。開催中の展覧会タイトル「ラファエル前派の軌跡」には、正直なところピンと来ていなかったのですが、なんとなく足が向きました。

行ってみて、大正解!前日の資生堂ギャラリーといい、今回の出張では「思いがけず、いい展示に会える」幸運が重なりました。

ラファエル前派とは、のちのアーツ・アンド・クラフツ運動につながる思想を持った芸術活動でした。ウィリアム・モリスより少し前に、「生活と芸術」がテーマとして現れた時代があったのですね。

ブリティッシュカウンシルの後援による展覧会。次回英国訪問の際に足を運びたい美術館・ギャラリーが、また増えました。

展示室入り口に出品目録とともに置いてあった、ジュニア版の「ラファエル前派の軌跡展 見どころガイド」がとても分かりやすくて、学芸員さんの「伝える力」を感じました。

資生堂ギャラリー@銀座

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

資生堂ギャラリー@銀座

大型連休のど真ん中、東京出張に行って参りました。

銀座で個展のたびに何度もその前を通るものの、なかに入る時間をとれずにいた資生堂ギャラリーに久しぶりに行って参りました。福原義春氏の著書『美 「見えないものをみる」ということ』(PHP新書)を読んで以来、わたしにとってなんとなく特別な場所になっています。

開催中だったのは、荒木悠展:LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲ。現代日本のアーティスト情報に疎いワタクシ、そのうえ「資生堂ギャラリーに行く」を目的に中に入ったのもので、作家さんについても作品についてもまったく前情報無しでした。

これまで現代アートのインスタレーション作品と呼ばれるものに心を動かされることは少なかったので、最初は「とりあえず」ぐらいの気持ちで拝見していたのですが…

ものすごく面白かったです!!

わたしが夢中になったのは、メインとなる映像作品ではありませんでした。戯曲ならぬ「戯訳シリーズ」と呼べばよいのでしょうか、映像作品の戯訳「聖なる都・京都」、戯訳「日光霊山」、戯訳「江戸」の三作品が、最高に面白かったです。そもそも「戯訳」って!と思わずニヤリ。椅子に腰かけ、三作品にガッツリ向き合って拝見しました。

社会批判的目線を持ちつつユーモアたっぷり。こういう現代アートは大好きです。2年前にロンドンのサーチギャラリーで見た作品を思い出しました。すなわち、 過剰な難解さ(=作家の自己満足)が一切無くて説明が要らず、観る人を楽しませようというサービス精神あふれる作品。それでいて、きちんと問題提起や社会批判も行っているもの。

ほんとうはこちらにも行きたかった資生堂パーラーは、その行列を見て今回は断念(笑) 荒木悠展:LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲは、6月23日(日)まで資生堂ギャラリーにて開催中です。