香椎宮献茶式と、報恩寺の野点。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

香椎宮献茶式と、報恩寺の野点。

南方流の秋は野点茶会。香椎宮での献茶式のあと、場所を報恩寺に移しての野点です。どちらも約3年ぶりの開催となりました。

前日はいつもの通り、朝から準備でした。上の写真は、野点の炉の設営が概ね出来上がったところ。円覚寺の紋章である三つ鱗文の幔幕が張り巡らされ、戦国時代の野営での茶会の雰囲気はこんなふうだったのかしら、と想像の膨らむ設えです。このあと、毛氈(もうせん)を敷いてお客さまの席を作れば、お茶席の出来上がりです。

が、当日はあいにくの空模様と、天気予報。香椎宮での献茶の儀式の間はお天気は持ったのですが、野点については、大事をとって報恩寺のお堂のなかでのお茶会に変更となりました。急に降り出されたらたいへんですから、仕方がありませんね。それでも扉を全て開け放った本堂は、外の景色とつながって、野点のような雰囲気となりました。

昭和22年から続く献茶式が中断の3年間を経ての再開とあり、とても嬉しいお茶会でした。とはいえ、わたしはといえば、お運びのお手伝いでお菓子の出し方を間違えたり、お薄の出し方を間違えたりと、集中力を欠き反省の多いお茶会となりました。基本的な事柄で、今までに何度もしてきたことなのに、身に付いていない不甲斐無さ。でもその都度「藤吉さん、そこ間違えてますよ」と、その場で指導してくださる先生方があり、おかげさまでなんとか助かりました。

お茶会が終わり、お片付けも済んで帰路につく頃には、本降りになっていました。ともあれ、お片付けまではお天気がもってくれたので、ラッキーでした。来年は外で野点ができるといいな、と思いつつ。