こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
「学芸員研修に行ってきました」シリーズ、第3回の今回は長崎県美術館にて
「4時間で学ぶ博物館/図書館と著作権」
ということで、日本・ニューヨーク州の弁護士であり日本大学芸術学部客員教授の
福井健策 先生の講義を受けてまいりました。
福井先生の骨董通り法律事務所のブログはこちら。
様々な芸術活動を支援する法律事務所です。
あっという間の4時間(質疑応答が白熱して少々時間オーバー^^)でした。
主に、そもそもの「著作権とは?」というところを、事例を交えた解説と質問の投げかけで考えさせながらの講義。法律素人のわたしでも、大切な部分=考え方を理解することができました。
なかでも、わたしが個人的に特に「なるほど、そうか!」と思ったのは次の三つのテーマに関わるお話でした。
著作権で守るものと商標権で守るもの。
「著作物」と、そうでないもの。
著作物は著作権で守られるけれど、著作物と認められないものは商標登録で守ることになる。
ということ。
作品の所有権は移転しても著作権は移転しない。
「著作権の譲渡」が行われない限り、誰が所有していても、著作権は作った本人にある、ということ。
知財のオープン化。
著作権による保護の裏で、名品が権利者不明により死蔵してしまうリスクがあるということ。
今後の世界的な流れのなかで、この「知財のオープン化」をスムーズに進めていくことが、とても大切である、ということ。
なんとなく自分のなかで曖昧にわかっているつもりでいたことを修正することができたり、世の中がいまだかつてないスピードで変化していることを「著作権」というフィルターを通して眺めることができた4時間でした。
ところで
長崎県美術館、初めて訪問しましたが、周辺環境も含め、とても気持ちの良い空間でした。
https://www.nagasaki-museum.jp/
研修メインの訪問だったので、館内をゆっくり回ることはできませんでしたが、空き時間にミュージアムショップとカフェに足を運ぶことができました。
あらためて時間をとって観て回りたい場所です。