女三人集まれば…仕事の話。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

女三人集まれば…仕事の話。

三連休の一日、博多で「もつ鍋」ランチ。昼からもつ鍋という時点で、すでにオッサン感満載ですが、集まったのは女三人。個人事業のわたし以外は、二人とも株式会社の創業社長。

業種も業態もまったく異なる三人でしたが、話題は自然とそれぞれの事業の話になりました。今まさに向かい合っている経営課題や、計画中の新規事業の話、数字の話など話題は尽きず、あっという間の三時間。

創業した動機も、事業継続のモチベーションもそれぞれに異なるものの、広義での「経営の話」をざっくばらんに繰り出せる場には、各々にとってたくさんの「!」が散らばっていました。面白いのは、それぞれがその「!」を見つけ、拾い上げる瞬間がときどき見えること。

こういう機会に毎回思うことですが、事業をしているお友だちとのおしゃべりには、無意識の共通言語があるようです。明確な問題提起などせずとも、なにげなくおしゃべりしているだけで、解決すること少なからず。そろそろお開きという頃に友人の発した「あ、なんかすっきり!」の言葉がみんなの気持ちを代弁していました。

これだから、ときどきのランチ会は外せません。 そんなお友だちが周りにいることが、つくづくありがたいのです。

ときどき、すごい料理人さんに出会います。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ときどき、すごい料理人さんに出会います。

仕事柄、日本料理の料理人さんが藤吉憲典の個展にいらしてくださいます。福岡・津屋崎まで足を運んでくださる方々もあります。藤吉の器を使ってくださる方々は、大切な資産として食器を扱う方々。料理の仕事に、高いプロ意識と美意識を持っておられます。

先日も、とびぬけたプロ意識と感性をお持ちの料理人さんが、花祭窯に遊びにいらっしゃいました。いつもと違ったのは、日本料理ではない分野の料理人、シェフでいらしゃったこと。

写真はその方、大野尚斗さんが「これに何を盛り付けるか」のイメージを語ってくださった、藤吉憲典のサイ。このサイを見て、迷わず具体的な料理の盛り付けをイメージした方にお会いしたのは、初めてでした。でも確かにこのサイは、なにかを入れることのできる「蓋もの」になっており、その中身が料理であるというのは、素敵な可能性のひとつになります。

お若いながら、はじめから世界に照準を合わせている、明確な意志。 言葉に違わぬ行動を伴う熱意。そして、どんなことをしゃべっていても、何を目にしても、己の仕事=料理と関連付けて考える、好い意味での執着と発想の柔軟性。

特に最後の一点は、意識して考えているというよりは、自然とそのように思考が働いているのが見て取れ、思わず嘆息。

既知の仲良しであるFRANCE-YAシェフ・舩越さんと一緒に来てくださったのですが、舩越さんもまた「フレンチオタク」と呼べるほどの人。そこに「やきものオタク」の藤吉憲典ですから、彼ら三人の会話が面白くて面白くて、あっというまに数時間経っていました。「その道のプロ」とお話しするのは、ほんとうに楽しい。このような機会があるのは、幸せなことです。

大野さんのnoteで、彼の料理人となり、ご自身のお店を持つまでの道のりを、一緒に追いかけることができます。すでに相当面白いエピソードが満載です。

藤吉憲典の新作、続々追加中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の新作、続々追加中。

藤吉憲典の英語版公式サイトに、アート作品の新作紹介。

https://fujiyoshikensuke.com/artwork/

海外ではアート作品をメインに発表しているので、英語版サイトでもそれに準じた作品紹介になっています。

食器もチェックしたい!という皆さまには、フェイスブックやインスタグラムのほうが、いち早くご覧いただけると思います。どうぞよろしくお願いいたします。現在、藤吉憲典の公式日本語サイトでも食器も紹介していこうと準備中。こちらはゆっくりお待ちいただけると幸いです。

食器をいち早くチェックできるのはこちら!
藤吉憲典公式インスタグラム

ごりょんさん打ち上げ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ごりょんさん打ち上げ。

今年の津屋崎祇園山笠は夏のはじめにとっくに終わりましたが、裏方ごりょんさんのおつかれさま会は、夏休みが終わって子どもたちが学校に行きだしてから。

もともと「ごりょんさん」というのは、博多では「商家の奥さん」を指す言葉として使われていたようですが、現在では意味が転じて「山笠の男衆を裏方で支える女衆」を指す呼び方としても使われています。

山笠期間中のほぼ1カ月しょっちゅう呑んでいる男衆に比べて、ごりょんさんの宴会はこの打ち上げひとつですから、慎ましやかなもの。宴会といってもランチタイム。お酒を呑まない分、デザートのスイーツまで楽しみつつ、おしゃべり。

わたしがこの末席に加わってから8年。毎年反省をしながら、やり方を改善しようとしつつ、上手く行ったり行かなかったり。皆さん仕事もあれば、子どもの学校行事もあり、家事はもちろんこなさねばならず。そんななか、時間をやりくりして山笠に関わる1カ月間は、「終わるとホッとする」というのが正直なところでしょう。とりまとめする役職の奥さん方はたいへんだなぁ、といつも思います。

皆が顔をそろえるのはまた来年1月の新年会。しばしの休憩です。

映画「記憶にございません!」観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画「記憶にございません!」観てきました。

写真はTOHOシネマズマガジンの最新号から。

タランティーノ監督の「ワンスアポンアタイムイン・ハリウッド」を観る予定が、上映時間と都合が合わず変更。三谷幸喜作品で笑ってまいりました。

邦画を映画館で観るのは久しぶり。ついつい「邦画はDVDでいいか」と思いそうになるところ、原田マハ作『キネマの神様』の巻末解説で、片桐はいりさんが「最初から家で見てもらえばいいと思って映画を作っている人は一人もいない」というようなことを書いていたのを思い出します。

三連休中のTOHOシネマズデイ(大人1200円)とあって、まあまあの人の入り。年齢層はわたしに近い方々が多く、安心して(?)声を出して笑ってきました。

随所に三谷節がピリリと効いていました。批判を笑いにくるめて人々の前に差し出すコメディーの力。ストレートな理想論をセリフに載せても偽善めくことなく、白々しさを感じさせない役者の力。現代に漂うあきらめ感に対して、まだあきらめちゃいかんのだ!と言ってくれる映画でした。

やっぱり、映画館で観るのが一番ですね。

実りの秋。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

実りの秋。

三連休の一日は、山で収穫の秋となりました。

毎年恒例のカボスは今年もたくさん。そして今年は、いつも逃してしまう栗シーズンに間に合いました。柿にはまだ早く、でも実のつき方を見る限り、裏年かも知れません。

栗の収穫は楽しいながらも、悔しさ半分(笑)落ちたイガを見つけて駆け寄るも、虫食いだったり、イノシシにかじられていたり。割れたイガを開いては、一喜一憂です。4勝6敗といったところでしょうか。

残暑が厳しいと言いつつも、しっかり季節を届けてくれる山の自然に、心より感謝の一日でした。

美しい飾り棚。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

美しい飾り棚。

先日、偶然通りがかりに見つけた家具屋さん。ショーウインドウに展示されていた、アンティークのブックケース(飾り本棚)の美しさに釣られて、思わずふらふらと店内へ。上の写真は「このブックケースはこういう場所にあったのでは!」という勝手なイメージ(笑)

棚の背の高さ、高さと幅のバランス、扉ガラスの装飾、洒落た足もと、落ち着いた色合い。「これ、いいなぁ!」と思いきや、その隣にも、そのまた隣にも、好みのものが…

いくつかはブックケースであり、またいくつかはチャイナキャビネット(食器棚)と名前がついており。家具の側面や棚板が木であるかガラスであるかによって、呼び方を変えているということ。素敵な店員さんが、それぞれについて丁寧に説明してくださいました。

いずれも、80年から100年ほど前にイングランドでつくられたものであろうということ。その家具屋さんは自社でアンティークの修理工房を持っているため、仕入れから修理・メンテナンス、販売までの流れがスムーズなこと、などなど。

「なにを飾りますか?」と問われ、まず頭に浮かんだのは、ダンナのつくるアートオブジェ。それから、お気に入りのお茶碗。それとも、家呑みで活躍している酒器コレクション…。

もしその飾り棚が自分の生活空間に加わったら、日常はどう変わるか。イメージがどんどん湧いてくる「モノ」の力をひしひしと感じました。こういうところで、優れた建築や家具とアート作品とは共通した役割を持っているのですね。今更ながらに考えさせられました。

2019年9月の書道部。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2019年9月の書道部。

読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋。アートフェアを観てきたばかりだったので、今月は「芸術の秋」で。

今回は、5枚目で清書。10枚20枚と書いてもダメなときは全然ダメで、たくさん書けば上手くいくかというとそうでもなく。集中して書けるときと、そうでないときの差が自分でよくわかります。

月に一度、自分に向き合う書道、おすすめです。

秋祭りシーズン、スタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

秋祭りシーズン、スタート。

写真は、毎年そのスタートを飾る「在自(あらじ)の 金刀比羅(こんぴら)さん」。これから10月にかけて、宮地嶽神社の秋季大祭や地元・波折神社のおくんちなどがつづきます。

あちらこちらで舞いを奉納しながらの行列は、「もうすぐ到着するよ!」と声を掛けられ外に走り出てからが、長い待ち時間(笑)。各地域で接待場所を設けて、行列の皆さんをねぎらっています。昔は、この近所にたどり着くころには、行列の皆さんは酔っぱらってふらふらだったとか。

同じように楽しみに外に出てきたご近所さんたちと、おしゃべりしながら到着を待ちます。この待ち時間がまた、楽しい。昔からこの地域にいらっしゃる方々から、たくさんのエピソードを聞くことができます。

行列の神輿に続く賽銭箱にお賽銭を入れると、神主さんがその場で祓ってくださいます。近所のお母さんたちと一緒に頭を下げ、お祓いを受けました。神主さんが法螺貝も吹いてくれました。行列でそぞろ歩く皆さんも、沿道で見守る皆さんも、笑顔。

まだまだ残暑は厳しいですが、 金刀比羅さんがやって来ると、秋が来たなぁと思います。

宮津大輔さんの「現代アート経済学」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

宮津大輔さんの「現代アート経済学」。

朝から三越・オークラと、アートフェアアジア福岡2019の会場をはしごした後は、福岡アジア美術館ホールへ。アート・コレクター宮津大輔さんの講演の時間となりました。

「アートとはロジカルなものである」と言い切る宮津さん。現代アート価格の背景を紐解くことによって、現代の経済学的一側面をわかりやすく解説してくださいました。

以下、備忘。


  • アートとはロジカルなものである。
  • サウジアラビア「ビジョン2030」
  • 観光の目玉がアート。
  • 世界中どこへもっていっても「高額で換金可能」なもの。
  • 文化的ノウハウの輸出。
  • 「誰がその作品を持っているのか?」持つことで、その他の所有者(コレクター)と肩を並べる存在に登りつめることができる。
  • 2019世界のアート市場取引価格ベスト10に現存アーティストの作品が2つも入っている。
  • 優れた建築を維持していく努力。
  • 建物で人を呼び、中身(アート作品)で人を呼ぶ。
  • 上海。龍(ロン)美術館。
  • アート市場取引額シェアは、北米1/3、中国1/3、残りの諸国1/3。
  • 価格が定まらないものを買うのは個人である。
  • 九州でいえば、石橋・出光・田中丸。
  • 最近の顕著な成功例としては、直島(ベネッセ)、森美術館。
  • 成功要因の第一はリーダーシップ。
  • 離散させない努力。
  • これ以上壊してはいけない、流失させてはいけない。
  • 儲かるとわかれば人も金も政治もついてくる。
  • その価格には、その価格なりの理由がある。
  • ビーチと都市。貿易港=人的交流。

おっしゃることのひとつひとつがするりと腑に落ちて、気持ちが清々しくなる講演でした。大きな期待をもって聴講しましたが、その期待をはるかに上回る面白さでした。

プレイベントから数えて、なんども素晴らしい機会を福岡にもたらしてくださった、アートフェアアジア福岡2019実行委員の皆さまに、心より感謝いたします。