見どころの多いシーズン到来@津屋崎浜。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

見どころの多いシーズン到来@津屋崎浜。

秋ですね。このところ週末になると、海に沈む夕陽を見ようと(撮ろうと)たくさんの人が浜に出ています。春と秋に、参道と夕陽の光が重なる「光の道」で有名になった宮地嶽神社。その参道から、そのまま海岸に降りてくると↓このような景色↓がみえます。

津屋崎浜

気温が下がってきたので、浜辺にカモメやら千鳥やらの姿が増えてきました。千鳥は年中いるように見えますが、種類がいろいろとあるようで、夏の間はあまり見かけなかった種類が増えてきました。逆に、夏の間によく追いかけっこをしていた千鳥は、居なくなっています。ともあれ1羽でいても、集団でいても、可愛い千鳥。近づいてもあわてて飛ぶではなく、しばらくはトコトコと歩いて距離をとろうとします。

津屋崎浜

そして、福津観光スポットのひとつとして最近一気に売り出し中の「鏡の海」ですが、腕にまったく覚えが無くても、意図しなくても、まあまあそんな写真が撮れます(笑)。この鏡の海、実際には砂浜の上に海水面がうっすらと残っているだけの状態なので、靴をまったく濡らすことなく歩くことができます。ですが視覚的には、空のような海の上のような場所を歩くことになり、ずっと歩いていると、足元がおぼつかないような酔うような感覚になります。

津屋崎浜

ちなみに上の写真でわたしが撮りたかったのは、鏡の海ではなく、ここ数日で一気に数が増えたカモメ。そういえば昨年教えてもらった「アイルランドの国鳥」であるミヤコチドリの姿も見えました。気が付くのが遅くて撮れませんでしたが。

夕陽に、野鳥に、鏡の海。「ちょっとそこまで散歩」で出会える景色が奇跡的に美しいありがたさです。

郷育カレッジ講座『カメリアステージ図書館を活用する楽しみ』に参加してまいりました。

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郷育カレッジ講座『カメリアステージ図書館を活用する楽しみ』に参加してまいりました。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」。令和3年度は7月に開校式を開催したものの、コロナ禍による「緊急事態宣言」や「福岡コロナ警報」といった制限が続いて、講座の中止を余儀なくされておりました。10月になってやっと解除になり、講座スケジュールも再開となっています。

さて 『カメリアステージ図書館を活用する楽しみ』 。ふだんは60代、70代の受講者が多い郷育カレッジ講座ですが、土曜日の開催とあって、嬉しいことに小中学生の参加者が三分の一を占めました。講師は郷育カレッジ学長でもあり、図書館での活動を長くなさっている成清鉄男先生。カメリアステージ図書館の説明と館内探検は、図書館長の森さんがご担当くださいました。

座学で図書館活用の概要を学んだあと、実際にカメリアステージ図書館へ。森館長の案内で、一周しました。書架の構成・特徴、企画展示の説明など、ふだんから通っている図書館であるものの、説明を聞きながら周るとまた新たな発見があるから不思議です。郷育カレッジ講座の運営側の一員として、一参加者として、充実した時間となりました。

福津市には福津市図書館とカメリアステージ図書館の二つの図書館があり、図書館探検は、一年ごとに交代で開催しています。市民にとって価値の高い講座内容なので、継続的にカリキュラムに入れています。数年おきに参加すると、図書館自体の進化も感じることができます。知ってますます好きになる図書館です^^

読書『キリギリスのしあわせ』(新潮社)トーン・テレヘン著、長山さき訳

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読書『キリギリスのしあわせ』(新潮社)トーン・テレヘン著、長山さき訳

オランダから届いたお話。読後にまず思ったのは「読後感」に既視感があるということ。とてもやさしくて、ちょっぴり切ない、そんな気持ちなのですが、過去にもそんなことがあったような。すぐにその理由がわかりました。『くまのプーさん』です。でも、キリギリスのお話の方が、プーさんのお話よりも、切ない感じ、不条理感がちょっぴり大きいかな。あくまでも個人的な感想ですが。

くまのプーさんは、石井桃子さんの訳が素晴らしくて、さらに大人になって原著を読んだら、石井桃子さん訳のイメージにぴったりの語感の英語が並んでいて、とても嬉しかったのです。本著『キリギリスのしあわせ』も、長山さきさんの訳が素晴らしいからこその、この読後感なのだと思います。ただ、原著はオランダ語になりますので、語感の確認は私には難しいですが。

『キリギリスのしあわせ』 にはいくつものお話が入っています。「なんだかちょっぴり不条理」な感じのお話も。とてもいいな、と思うのは、それらのお話から、教訓めいた説教臭い感じが一切してこないこと。同じストーリーでも、教訓めいた雰囲気が出た途端に、鼻白んでしまいますので。「ただ、そうなんだよ」というお話を書くことの方が、もしかしたら難しいのかもしれませんね。そう考えると、貴重な出会いです。

著者の『ハリネズミの願い』(新潮社)が2017年に本屋大賞の翻訳小説部門賞を受賞しているということでした。まったく存じませんでしたので、これはぜひ、遡って読んでみようと思います。

読書記録のアップが継続できる、シンプルなカラクリ。

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読書記録のアップが継続できる、シンプルなカラクリ。

ブログで立て続けに読書記録をつけていると「よくそんなに本を読む時間があるね」と言われることがあります。たしかに、忙しくても読書記録を続々とアップできるときがあります。これ実は単純なカラクリがあります。それは「サッと読めるもの」を図書館からたくさん借りてきていること。

「サッと読めるもの」具体的にはどんなものかというと…

  • 細切れの時間を上手に使える短編集
  • 図解や表での解説が多いビジネス書
  • 図解や表での解説が多い論文系書籍
  • 写真が多い美術系書籍
  • 写真が多いノウハウ本(料理本とか)
  • 絵本
  • 絵や写真がメインの大型本
  • 字が大きく行間が広めの軽いエッセイ

などなどなど。

特に最近「絵本」のジャンルが広がってきていて、侮れないと感じています。子ども向けと見せつつ、大人にもわかりやすい解説系の絵本も多く、非常に役に立ったものが少なくありません。これまでこのブログで紹介したもののなかでは『美術館っておもしろい!』『Are You Ready?』などもそのひとつです。

借りてきたからといって、読んでしまおうとこだわる必要が無いのも、図書館本の良いところ。興味を持って手に取った本でも、読み進められるかどうかは、その時の自分の状態にも大きく左右されます。すぐに読めそうにないときは無理をせず、「気持ちよくページをめくる」状態になったときにあらためて開くのが一番です。図書館の本ならまた後日借り直せばよいですし、必要だと分かっている本ならば購入していつでも読めるようにしておけば良いのです。

なにはともあれ、わたしにとっては、自転車で気分転換に出かけるのに丁度良い近所に「行きつけの図書館」があること、その図書館の新刊棚に「わたしが借りたくなる本」が必ずあるという信頼感が、読書習慣ひいては「読書記録のアップ」の強い味方になっています。おかげでさまで「タイトル&表紙イメージ」だけで「まずは借りてみる」ことに躊躇が無くなりました。もし「違うな」と思っても、読むのをやめたらよいだけ。たくさん借りて、読みたいものだけ読んで、速やかに返却する。このサイクルが、読書記録の継続につながっています^^

読書『まちづくりと図書館』(青弓社)大串夏身

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読書『まちづくりと図書館』(青弓社)大串夏身

図書館の在り方をまちづくりとの関連で提言する本です。図書館で見つけ借りてきましたが、これは資料として手元に置いておきたい一冊。報告書というか研究論文という感じの内容ですが、とても読みやすく、わかりやすいです。

図書館を「まちづくり」の中心に置いた取り組みを具体的に紹介しつつ、考察しています。「まちづくり三法」による政策に伴って地方自治体が事業化・計画し取り組んだ、全国各地の事例が載っています。情報源(参考書籍、サイトなど)も巻末にきちんと載っていますので、この本からさらに個別の取り組みをもっと知りたいときには、調べることも容易でしょう。

本書は「図書館」の事例ですが、要は「文化」をまちづくりの中心に据えた自治体の取り組みと考えることができます。「図書館」は「美術館博物館」に置き換えて考えることも可能。公共文化施設としての図書館がその意義を大いに発揮するための取り組み事例の数々は、これからの美術館博物館の在り方を考えるうえでも、とても参考になります。

それにしても、全国各地で図書館を中心にしたまちづくりに取り組んでいる事例がこんなにあるとは思いませんでした。個人的には、福津市の図書館協議会の一員として視察訪問したことのある「伊万里市民図書館」が取り上げられていたのが、嬉しかったです。

公共文化施設としての図書館は、一部の本好き、図書館好きのためだけにあるのではなく、広く市民に使われる場所でなければなりません。市民や市政に対して良い意味で影響力を持つ図書館を目指して、さらに頑張って欲しいな、応援していきたいな、との想いも新たになりました。

今年も、古墳とコスモス。

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今年も、古墳とコスモス。

古墳といえば、いつもの495号線。今年も先日から通るたびに気になっておりました。写真は今朝の古墳とコスモス。買い物帰りに通りがかり、ちょうど交通量も少なかったので、路肩に車をとめて、よじ登ってまいりました。

ちょうどコスモスの花が被ってしまっているのでわかりにくいですが、写真をクリック拡大すると「コスモス越しの古墳」をご覧いただけると思います。

あ、こちらの角度だと、わかりやすいですね。

古墳とコスモス

こちらも、右側にこんもりとしているのが古墳。今年はまたきれいに雑草が刈り取られ、残っているのはコスモスと古墳のみ!といった風情になっておりました。毎年期間限定の楽しみです。

ちなみに↓昨年の様子はこちら↓

読書『文豪たちの断謝離 断り、謝り、離れる』(秀和システム)豊岡昭彦・高見澤秀編

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読書『文豪たちの断謝離 断り、謝り、離れる』(秀和システム)豊岡昭彦・高見澤秀編

「文豪ブーム」が来ていたらしい!と知ったのは、先日読んだ『文豪たちの住宅事情』がきっかけでした。

知るとアンテナがそちらに反応するのかもしれませんね、またまた新刊の「文豪本」を発見しました。タイトルの「断捨離(だんしゃり)」ならぬ「断謝離(だんしゃり)」は、「捨てる」ではなく「謝る」の「しゃ」です。文豪たちが実際に書いた手紙を資料とした本。手紙って、残ってしまうものですね。なんとも生々しいやり取りが迫ってきます。

上の写真、本書の表紙を見ただけでも、そうそうたる文豪の顔ぶれ。皆さん期待(!?)を裏切らない強烈なインパクトの手紙を残していらっしゃいます。個人的には、中島敦、中原中也、太宰治が、トップスリーでした。伝わってきたのは、文豪たちの切実さ弱さだけでなく、その図太さ厚顔さ。自らのことでありながら、どこか他人事を書いているのようにも見える文面に唖然とするものもありましたが、その筆力もまた「文豪」故なのかもしれません。

巻末に載っている「参考文献」のタイトルが、いちいち気になりました。面白いこと間違いないでしょうね。文豪ブーム、まだまだ楽しめそうです。

読書『名画小説』(河出書房新社)深水黎一郎

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読書『名画小説』(河出書房新社)深水黎一郎

新刊棚で表紙に描かれた美術館の雰囲気に惹かれて手を取った一冊。タイトルも作者も存じませんでしたが、大正解でした。上の写真は、その表紙の画から連想した、ロンドンナショナルギャラリー。

タイトルの『名画小説』は、「名画についての小説」ではなく、「名画から連想してできた小説」を意味しています。13の短編=13の名画が題材となっている、短編集。短編ながら、いずれも一筋縄ではいかないストーリー展開に引き込まれ、一気に読みました。

絵画に描かれているものからイメージを読みとり、自らの言葉で「お話」を紡ぎあげていく手法は、アートエデュケーションのプログラム「対話型鑑賞法」でやっていることとつながります。もちろん「お話」をつくっているのがプロの小説家で、「本」としてたくさんの人に読んでもらう前提で書いているというのは、大きな違いではありますが。

それぞれに絵画から導き出されている13の短編にあふれているのは、まさに著者独特の世界観です。こんなふうに作品(小説)化するところまで昇華できると、絵画鑑賞の楽しみもさぞかし大きいことでしょう。そういえば子どもの頃は、絵画からそのような空想世界のお話を導き出していたことを思い出しました。この感覚は、今後のアートエデュケーションプログラムに生かせそうです。

ひとつだけ難を言えば、カタカナ語、とくに固有名詞の多くを漢字表記にしているため、フリガナはついているものの読みにくいというところでしょうか。それもまた敢えてのことでしょう。読み飛ばしたくなるところを、読み飛ばすと訳が分からなくなりますのでグッと我慢して(笑)読み続けました。

深水黎一郎さんの本はこれまで読んだことがありませんでしたが、独特の世界観に俄然興味が湧いてきました。このように、偶然見つけた本からの著者との出会いは、とても嬉しいです。遡って読んでみようと思います。

チラシ、ポスター、パンフレット制作に追われています。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

チラシ、ポスター、パンフレット制作に追われています。

11月11日が初日の『古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦』の準備に追われています。少し前に「初日まで2か月を切った」と書いていましたが、あっという間に1か月前です。

今回の展覧会は販売がメインではありませんので、展示する作品数も30-50と通常の個展に比べたら多くはありません。なので、ダンナ・藤吉憲典の制作にかかる負担はそれほど大きくはありません(のはず)。どちらかというと、美術館に持っていく作品選びや、展示イメージの確認作業の方が、楽しいながらもたいへんかもしれません。

今回は自主開催のため、告知用のツール準備や展示に向けての美術館との打ち合わせが、主にわたし・ふじゆりの仕事になります。チラシの第一弾は出来上がり、すでに告知をスタートしています。会場となる福岡アジア美術館はもちろん、福岡市の文化情報発信をしている、アクロス福岡のお出かけナビにも、イベント情報が掲載され始めました。

ありがたいのは、福博ツナグ文藝社さんが、告知協力してくださっていること。磁器作家藤吉憲典の、福岡での個展開催は初めてになるため、地元のアートイベントに強い福博ツナグ文藝社さんがサポートしてくださるのは、たいへん心強いです。

ご来場者に配るチラシの第2段、福岡アジア美術館に掲示するポスター、会期中販売する展覧会冊子の制作が、現在大詰めです。特に冊子制作は、ページ数はそれほど多くは無いものの、展示イメージをしながら作りこむ必要があるので、時間がかかっています。ゼロから自分たちで作り上げる展覧会は、プレッシャーも大きいですが、ワクワク感も大きいです。



古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ
磁器作家 藤吉憲典の挑戦

【会場】福岡アジア美術館8F交流ギャラリー(福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル8F)

【会期】2021年11月11日(木)-11月16日(火)

【時間】9:30-18:00(金・土は-20:00、最終日は-15:00)

【入場無料】

【問合せ】花祭窯(TEL0940-52-2752)

磁器作家 藤吉憲典の挑戦 イベントページ

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ磁器作家藤吉憲典の挑戦

ご来場の皆さまに楽しんでいただけるよう、頑張ります^^

久しぶりに「パワーランチ」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりに「パワーランチ」。

と書きながら、「パワーランチ」は既に死後かもしれないなぁ、と思いました。ちょっとググってみると、「会議や打ち合わせをしながらの昼食」的な解説が出てまいりました。どうやらまだなんとなく使われているようです。個人的には「仕事上の打ち合わせ」や「事業者仲間との雑談、近況報告」を伴う昼食を指して使っています。そしてこうした方々との昼食は、わたしにとって文字通り「パワーが出てくるランチタイム」になります。

10月に入り緊急事態宣言がやっと明けたので、1年以上延び延びになっていた、お友だちとのランチに。福岡県では独自の飲食店認証による感染症対策が進んでいて、お互いに気を使いつつも、安心して出かけることができるのがありがたいです。今回お世話になったのは、北九州市八幡にある千草ホテルのダイニングカフェ。大正時代に料亭から出発した老舗のホテルです。現代アートのコレクションもなさっていて、ホテル内のあちらこちらで、楽しむこともできます。

お友だちの「近況報告」に、今回は聞き役に徹しました。新規事業の計画と進捗状況、設備投資の状況、事業継承の打診への対応などなど。「やること考えることが多すぎて、余裕が無いんです!」というその背景が、目に見えてくるようでした。とはいえ「迷っている」という事案についても、ほぼ彼女のなかでほぼ結論が出ているのがわかっています。意見を求められてもわたしが言えるのは「もしわたしなら、こうする」ということだけ。それでも、話をすることで、整理整頓になったようでした。

「余裕が無くて」と言いながらも、生き生きとしている彼女の話ぶりに、嬉しくなりました。彼女が直面している経営課題を一緒に聞き、考えていくことは、わたし自身の事業の大きなヒントにもなります。おいしい洋食を食べ、デザートの盛り合わせをいただき、お腹も心も満たされたパワーランチタイムとなりました。

世のなかの状況を見ながら少しづつ、こんな機会も増やしていきたいな、とつくづく思いました。