九響の演奏会「名曲・午後のオーケストラ」を聴きに行ってきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

九響の演奏会「名曲・午後のオーケストラ」を聴きに行ってきました。

勤労感謝の日は、アクロス福岡シンフォニーホールでの九州交響楽団(九響)のコンサートへ。上の写真は、つい先日登山報告をした「アクロス山」。シンフォニーホールの裏側にあたります。九州交響楽団の演奏会「名曲・午後のオーケストラ」は、休日の午後にあるので、ゆっくりした気持ちで足を運べます。ホールに入る前に、またアクロス山に登るのもいいな、などと思いつつ。

…のはずが、時間に余裕をもって駅に行くと、どこかでの踏切事故の影響で電車のダイヤが大きく乱れておりました。えー!と思いつつも、次に来た電車にとりあえず飛び乗り。早めに出ててよかったと思いつつ、これならバス移動でも開演に間に合う!という時間に無事博多駅に到着。ところがバス停に並んでいたら、今度はなかなかバスが来ません。あれ?と思って到着予定を示すパネを見たら、1時間以上前に出発しているはずのバスが、発車前の状態で表示されていました。イライラし始めたお客さんが係員さんに問いただすと、どこかで事故などがあったわけではなく、週末の道路混雑が理由だということで。

これはタクシー使うべきかしらどうしようかしらと悩みつつも、列を離れられず、腹を括ることに。やっと到着したバスに乗る頃には、すでに開演時間を過ぎていました。「こんなことならお金かかっても最初からタクシー使うんだった…」とも思いましたが、仕方ありません。こういう時の判断は、なかなか難しいですね。

会場に到着すると、すぐに係員の方が寄ってきて「演奏が始まっているので、次は3曲目が終わったときにしか、中に入れません。今2曲目なのですが、2曲目終わったらすぐ3曲目がはじまるので。入るタイミングにはわたしがご一緒しますので、それまでこちらでご覧になりますか?」と、演奏の様子をリアルタイムで映している大きなモニター前にご案内くださいました。

なるほど、演奏会の様子はこうして生中継?されて、ロビーで観れるようになっているのねと、初めて知りました。しばらくモニターを眺めてから、席が三階なので早めに上に移動する旨を係員の方に伝えると、にこやかに案内してくださいました。扉の外のロビーに腰かけて待つ間も、ずっと音はきれいに聞こえていて、それも初めて知ったことでした。これはありがたい。

3曲目が終わるタイミングで、係員の方がサッとホールに続く外扉と中扉を開け「どうぞ!」と促してくださいました。あわてて係員の方の足を踏んでしまいながら「ごめんなさい!ありがとうございます!」と頭を下げてホールに入り、無事席に着くことができて一安心。ふと見下ろすと、1階の席にも、このタイミングで駆け込んだ遅刻組の方がいらっしゃいました。観たくてチケットを買うのですから、遅刻したお客さんは(わたしも含め)自身が一番「痛恨!」なわけで、その気持ちを組んでくださるような係員の方々の対応に救われました。その後の約1時間半、ゆっくりと演奏を堪能することが出来ました。

わたしが今年鑑賞した演奏会のなかで、今回は唯一声楽が入っていました。ソプラノの高野百合絵さんの歌声に感動しまくり、すぐに演奏に没入。席に着くまでのドタバタを吹っ飛ばしてくれる、すばらしい時間を過ごすことが出来ました。遅刻のおかげで、演奏会運営の一側面を拝見することができたことも、貴重な経験でした。

博物館学芸員研修「オンライン語り場」―「不登校児童生徒を支える博物館活動」に参加しました。

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博物館学芸員研修「オンライン語り場」―「不登校児童生徒を支える博物館活動」に参加しました。

2016年からお世話になっている、九州産業大学の緒方先生が責任者を務める博物館学芸員のための技術研修会。令和6年度も文化庁「大学における文化芸術推進事業」連続講座・オンライン語り場が開催されています。今年度のテーマは「地域の子ども、若者を支えるミュージアム活動」。今回は、福岡県北九州市にある「いのちのたび博物館」さんからの報告でした。いのちのたび博物館というのは通称で、正式名は北九州市立自然史歴史博物館。北九州市は、美術館も博物館も動物園も充実しています。もともと製鉄で栄えた一大産業地ではあるものの、斜陽となったのちも、文化的な社会教育施設が維持され機能している、その理由が垣間見えるような報告でした。

以下、備忘。


  • MT(ミュージアムティーチャー)と学芸員の協働。
  • MTは、来館者や学校と、博物館をつなぐ役割を受け持つ。
  • 北九州市教育委員会が提唱するセカンドスクール事業。
  • 「博物館は第二の学校」
  • 学校では得られない知識習得や体験活動。
  • 「未来へのとびらオンライン授業」
  • 教育委員会主導→博物館施設への依頼。
  • 博物館からオンライン授業を中継して、学習への興味を。
  • 展示解説+クイズ+質問コーナー。
  • チャット(匿名性・発語ではなく入力による会話)の良さ。
  • オンライン=自分が安心して居られる場所から参加できる安心感の確保。
  • 博物館授業に参加することによる新たな発見・知的好奇心の高まり・探求心や意欲の向上→外界への意識の高まり・「行ってみたい」行動の喚起。
  • 事後アンケートにより児童・生徒の振り返りを促す:質問項目の作り方への工夫。

以上、北九州市自然史歴史博物館「不登校児童生徒を支える博物館活動」より

  • 教育委員会との連携、学校との連携、横のつながり。
  • 声をかけてもらえるような関係づくり、取り組みのアピール。
  • 学校教育のなかでは埋もれてしまう子どもたちが、安心して居れる場所・活躍できる場でありたい。
  • 社会包摂。
  • 多様な窓口、多様な切り口を作る→発信。
  • 図書館に続け!

以上、語り場(ルーム6)より


今回も学びの大きい90分でした。ご一緒させていただいた皆さま、ありがとうございました!

読書:『嫉妬』『ある女』『シンプルな情熱』―勝手に「アニー・エルノー祭り」開催中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書:『嫉妬』『ある女』『シンプルな情熱』―勝手に「アニー・エルノー祭り」開催中。。

先日、ノーベル文学賞受賞作家とも知らずに、いつものカメリアステージ図書館新刊棚から、表紙の雰囲気に惹かれて借りてきた、フランスの作家アニー・エルノーさんの本。

自伝的小説というのは、ややもすれば著者の思い入れの強さやくどさが読み辛さにつながったりする感じがあるのですが、それらも含めて面白さを感じるのが、アニー・エルノー著の魅力なのだと思います。というわけで、さっそく図書館で著者名検索。早川書房から出ている既刊を、さかのぼって借りて参りました。

早川書房サイト:アニー・エルノー

読書:アニー・エルノー

どれもこれも、著者の「女性として」の自意識が強く感じられました。ただ、それがあまりにも淡々とした文体であるので、感情の入る余地が無いというか、ドロドロしているはずなのに乾いた感じというか、なんとも不思議な読後感なのです。最初の本を読んだ時に感じた「執筆作業はきっと痛みを伴うのだろうな、血を流しながら、痛みを昇華していくのだろうな」という感想はそのままにあるのですが、自らの体験をつづった文章にしてはあまりにも客観的とでもいいましょうか。

読後に訳者のあとがきを読んで「なるほど」と思ったのは、彼女の本をどう位置づけるか、についての論考でした。「自伝的小説」ではあるのだけれど、フィクションでないのはもちろん、ノンフィクションとも言い切れない、ただの「テキスト」つまり「文」の集合体である、というような理解でした。そしてその著者の姿勢がかたちとなっている文体こそが、読者にとっては魅力なのだというところ。

内容云々というよりは、独特な文体とアプローチこそが、作家としてのユニークな魅力であるということを、実感として味わえる読書でした。例えばカズオ・イシグロなどは、書くたびに意図的に書き方を選び・変えることによって、さまざまなアプローチを試しているような気がしますが、アニー・エルノーの、すべての本を「わたしのやり方はこれ!」と貫いて書く姿勢は、空恐ろしい感じさえします。

ともあれ読み手に取って、そのアプローチには中毒性があります(笑)。

「令和6年度デザイン開発ワークショップ」第2回目に参加いたしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「令和6年度デザイン開発ワークショップ」第2回目に参加いたしました。

令和6年度デザイン開発ワークショップの2回目でした。第1回目は単なる全体の顔合わせでしたので、各地区に分かれての実質的なワークショップとしては1回目です。

わたしが参加する北九州地区のコーディネーターとアドバイザーは、西日本工業大学の梶谷克彦先生、株式会社GKデザイン総研広島の遠藤大輔さん、株式会社宣研の重松依子さんの三名で、昨年度と同じ顔ぶれ。前回のワークショップを経ての信頼感があります。

以下、備忘。


  • 一番やりたいのは何なのか?
  • どこに、なにを訴求するのか。
  • 狭くても、手堅い市場。
  • 商品に添えるストーリーブック。
  • 機能訴求と情緒訴求。
  • 相反するものを掛け合わせる。
  • 好きなもの、身近なもの。
  • その商品と一緒の、生活シーン。
  • エントリーモデル→ハイエンドモデル。
  • エントリーモデルからハイエンドモデルまでのステップとして、何を提供するか。

「令和6年度デザイン開発ワークショップ」第2回目より。


わたしにとっては、最初から「!」連続のブレストタイムとなりました。一つ明確に方向性が決まり、充実感。まだスタートしたばかりですので、さらに突き詰めていけると思うと、ワクワクします。次回が楽しみです。

第111回九州EC勉強会「I-neに学ぶマーケティングの真髄」に、参加して参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

第111回九州EC勉強会「I-neに学ぶマーケティングの真髄」に、参加して参りました。

九州EC(九州ECミーティング)は、経営者・ECに取り組む方々が幹事となり、事業運営に役立つ情報交換・提供を行う会です。完全ボランティアで続いている、稀有な勉強会組織。毎回、どうやって見つけ、呼ぶことが出来たのかと驚くほどに、充実したテーマと講師による勉強会を博多で開催してくれるので、ほんとうにありがたい存在です。

正式なセミナータイトルは、「『SALONIA』『BOTANIST』『YOLU』を手がけたI-neに学ぶマーケティングの真髄」。「I-ne」の会社名は知らなくても、「BOTANIST(ボタニスト)」のヘアケアブランド名を聞いたことがあるという人はたくさんいらっしゃるでしょう。わたしもそうでした。聞けば、創業から17年と若い企業。人気商品を次々生み出し、P&Gや花王などの大手と競い合うほどのシェアを獲得している、すごい会社です。

以下、備忘。


  • 「半歩先のコンセプト」
  • ミッション・ビジョン→それは、具体的には、どのような状態か?
  • 弱者の戦略。
  • どこかで話題になることによって、入りたい市場に入る。
  • 販売戦略としてのギフティング。
  • 新規性の高いデザインと、圧倒的な製品パフォーマンス。
  • プロ→一般家庭へ。
  • 非計画購買層へのアプローチをどうするか。
  • 見たことのあるもの、聞いたことのあるものに対するスコアは高くなる。
  • パーパス:商品の目的を具現化するイメージの構想。
  • イメージの構想があればこそ、戦術を具体的に検討できる。
  • 何の商品かわかる/便益が明確である/世界観が伝わる
  • パッと見て、買いたいと思うかどうか。
  • 何のブランドなのか。
  • アート×クラフト×サイエンス
  • アート=感性・直感・創造性
  • クラフト=技術・質の高さ、製品パフォーマンス・サービスレベル
  • サイエンス=数値に基づく分析と改善

第111回九州EC勉強会「I-neに学ぶマーケティングの真髄」株式会社I-ne 執行役員CSO 伊藤翔哉様のお話より。


次回の九州EC勉強会は、年明け2月8日(土)の開催予定。次回も楽しみです。

博多でお勉強―生成AIのワークショップと、中国ビジネスの現在を学ぶ、重厚な時間。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博多でお勉強―生成AIのワークショップと、中国ビジネスの現在を学ぶ、重厚な時間。

気が付けば、先週から今週にかけて、お勉強ウィークとなっています。たくさん勉強=インプットして、その結果をちゃんとビジネスの成果としてアウトプットできているのか?アウトプットにつながらないと意味ないぞ!と自分に問いかけつつ。インプットに対するアウトプットを数値化して成果を図ったことはありませんが、こうして細々とでも事業を続けることが出来ているのは、外で学ぶ機会と、そこでご一緒する皆さんに支えられているからこそだと、わたし自身は考えています。皆さんのご厚意に助けられ、その末席になんとかしがみつき、ジタバタしながらの四半世紀です。

さて今回のセミナーの正式タイトルは「インターネット通販の未来を拓く!AIとSEOで加速する次世代ECビジネス × 世界をリードする中国EC市場の脅威と対抗戦略」。株式会社ピアリビングの社長・室水房子さんが企画してくださいました。クローズドでのセミナーにもかかわらず、会場となったピアリビングさんのセミナールームは満席で、日本全国から経営者の方々が駆けつけていました。

13時スタートで、終わったのは18時半を回っていました。途中もちろん休憩はありましたが、連続で5時間以上のセミナーは久しぶり。いやもう、すごい時間でした。まず中国の最新情報は、今年から北京での個展をはじめた花祭窯としては気になるところ。北京のギャラリーオーナーさんから伺っていた個人消費の傾向と、おおよそ一致する分析と解説を伺うことができ、深く納得しました。実際に中国に住み、ビジネスを継続している方からのお話は、説得力がすごいです。

そして、頭がパンパンになったのが、生成AIの解説でした。なるほど世の中はそこまで進んでいるのねと感心(そして半ば呆然と)しつつ、耳を傾けました。正直なところ、花祭窯の規模・仕事の仕方や方向性を考えたときに、今わたしがこれを学ぶ必要性があるのかと問われたら、身の丈を超えているようにも思います。ただそのなかでも、自分の仕事に生かせる部分は明確にいくつか見つけることが出来ましたので、それはもうさっそく今日から使い始めています。これからまた進化のスピードが上がっていくのであろう分野のお話を、対面で学ぶ機会を得たことは、ほんとうにありがたいことでした。

頭が追いついていかない部分がたくさんあるのは事実ですが、人的リソースが限られているからこそ、活用すべきもの。なんとかジタバタしながら、自分なりの使い方を増やしていきたいと思います。

ご近所「なごみ」でビジネス系少人数勉強会―インスタの最新情報を学んできました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ご近所「なごみ」でビジネス系少人数勉強会―インスタの最新情報を学んできました。

「なごみ」は、津屋崎千軒の観光案内施設ですが、現在ここを運営している「ひかりのみちDMO福津」さんは、福津市全体の観光推進を担っておられるうえ、館長さんはじめスタッフの皆さんがとても素敵な方々で、地元の事業者向けにさまざまな施策を考えてくださいます。わたしがときどきレンタルオフィスとして使っているのも、ここ、なごみです。

以前には、福岡でのインバウンドの実情を知るためのセミナーに参加しました。

今回は事業者向けのインスタ講座でした。講師は、福津市のグルメ&お出かけスポット情報を発信している山下ことみさん。地域密着のインスタグラマー、ウェブライターなどのお仕事をなさっています。

二時間の勉強会で集中的に学んだのは「プロフィール構成」について。事前に参加者それぞれのアカウントをチェックしておられ、個別にアドバイスをいただきつつ、その場で「プロフィール」の文言を改善するワークに取り組みました。

しょっちゅう変わるインスタグラムの動きを個人で追うのはたいへんで、プロフィールも一度設定すると、長い間そのままになってしまう、ということがありがちです。「誰に」「何を」伝えるのか。そんな当たり前のことも、気がつけばズレていることがあり、定期的な確認と見直しは必須だな、と再認識する機会にもなりました。

さて「プロフィール」。150文字のなかで、何をどう伝えていくのか。その肝として教わった四つのポイントで、自らのアカウントのプロフィールを練り直しです。


  1. アカウント名/一言 で、どんなアカウントかイメージが湧くように。何を提供し、発信するアカウントなのか。
  2. 最初の4行が最重要。インスタの画面表示でプロフィールが表示されるのは、上から4行→もっと読みたいと思ってもらえて初めて全文読んでもらえる。
  3. 数字・権威性・フォロー後のベネフィット・地図情報等。
  4. リンク誘導訴求。プロフィール行の一番最後=リンク先の上に表示される部分なので、「このリンク先で何が表示されるのか」を明示する。

山下ことみさんの勉強会より


ということで、解説を受けたあとのプロフィール制作は、非常に明快でした。方向性がはっきりしたら、あとはどんな言葉を用いればベスト(またはベター)なのか、書き出してみるのみ。

少人数での開催だったゆえに個別のフォローが手厚く、二時間のなかでその場で成果物を生み、即反映させることが出来たのは、素晴らしいことでした。講師の先生の力もさることながら、運営側の構成力も大きかったのではと感じました。

素晴らしい機会を作ってくださった、なごみの皆さんに感謝です^^

藤吉憲典公式インスタグラム

久々に映画鑑賞―『スオミの話をしよう』を見て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久々に映画鑑賞―『スオミの話をしよう』を見て参りました。

前回の映画鑑賞ブログが8月でしたので、ずいぶん間が空いてしまいました。

間に洋画を一本、エマ・ストーン主演の『KIND OF KINDNESS』を観たのですが、「いまひとつよくわからない」というのが正直なところでした。エマ・ストーンが少しも魅力的ではなかったのが残念でもあり、こちらにアップするに至らず、です。

というわけで2024年の7本目、三谷幸喜監督・脚本の『スオミの話をしよう』です。一番上の画像は、公式サイトからお借りしてきました^^。公開前から観に行きたいと思いつつ足を運べずにいたのですが、近所の映画館でもロングランしてくれたおかげで、観ることが出来ました。そういえば『キングダム』も『ラストマイル』もまだ上映してますし、邦画、頑張ってますね♪

さて『スオミの話をしよう』。期待通りに、何も考えず笑って楽しめるコメディでした。主演の長澤まさみをはじめ、まぁ、役者揃いというのでしょうか、魅力的な顔ぶれでした。演じている皆さん自身が面白がっているのが、ストレートに伝わってきます。映画というよりは、舞台を観ているような感覚になる、オーバーアクション気味の世界観。個人的には宮澤エマさんが最高でした。

今年は邦画率が思いのほか高くなっています。単純に、洋画で「ぜひ観たい!」というものが少ないからなのですが、これも「近所の映画館で観る」からそういう結果になっているのだろうなとは思います。福岡市内まで出たら、キノシネマ天神やKBCシネマなど、単館系の魅力的な作品を上映しているところがたくさんあるので。でもまあ近所の映画館は「行こう!」と思ったときにすぐに行けるのが良いところ。なので、まずはここで、です。

出来れば年末までに、あと2本は観たいな、と思いつつ^^

『スオミの話をしよう』公式サイト

読書『若い男/もう一人の娘』(早川書房)アニー・エルノー著/堀茂樹訳

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読書『若い男/もう一人の娘』(早川書房)アニー・エルノー著/堀茂樹訳

いつものカメリアステージ図書館新刊棚より、表紙の雰囲気に惹かれて借りてきた一冊です。上の写真はカメリアステージ図書館の見取り図なのですが、入り口となる階段を上がった正面に「新刊棚」があります。棚二つほどで、面積はそれほど大きくない=そこに並ぶ本の数は限られるのですが、場所的にまず目に飛び込んでくる良い配置なのですね。

さて『若い男/もう一人の娘』。本のタイトルも作家名も、まったく心当たりなく借りてきたのですが、アニー・エルノーさんは2022年にノーベル文学賞を受賞していて、日本語訳されたものとしては受賞後第一作目だということです。ノーベル文学賞受賞=キャリアのある作家さんということですね。デビューから50年を超えているそうです。とはいえ、こうした情報はすべて読了後に仕入れたもので、先入観の無い状態で読むことが出来ました。

本を開いて数ページ読み、なんというのか「あ、フランスっぽい」と感じて、著者プロフィールをチェック。やはりフランスの作家さんでした。この「フランスっぽい」とわたしが感じる理由というのが、あくまでも「なんとなく」なのですが、まあまあ当たるのが不思議です。その都度状況を書き留めて置いて分析したら、具体的に「フランスっぽさ」を感じる要素を上げることができるのかもしれませんが。それはさておき、とにかく「フランスっぽさ」を(ややくどいほどに)感じながら、短編(中編?)ふたつ、面白く読みました。

本書に限らず、個人的な記憶をもとにした自伝的な小説が彼女の持ち味のようです。執筆作業はきっと痛みを伴うのだろうな、血を流しながら、痛みを昇華していくのだろうな、と、勝手に推察しつつ読みました。わたしが知らなかっただけで、邦訳書がたくさん出ているようですので、さかのぼって読んでいきたいと思います。

『若い男/もう一人の娘』(早川書房)アニー・エルノー著/堀茂樹訳

本のイベント「BOOK MEETS FUKUOKA~本のもりのなかへ~」を見に行ってきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

本のイベント「BOOK MEETS FUKUOKA~本のもりのなかへ~」を見に行ってきました。

福岡市では「ブックオカ」という、本のイベントが秋の恒例行事となっています。「Book」と「福岡」をあわせて「ブックオカ」。これっていつからだったのだろうと思ったら、今年で19年になると、公式サイトに書いてありました。

ブックオカ〜福岡を本の街に

「BOOK MEETS FUKUOKA」は、「ブックオカ実行委員会」と、そのなかで中心的役割を果たしておられる書店「ブックスキューブリック」さんによる企画イベントです。

いやぁ、楽しかったです!「独立系書店」と呼ばれる、地域に根差した小さな書店さんによる本のセレクトは、棚を眺めているだけでワクワクしましたし、全国から集まったという出版社の多様性にも、驚きました。近年「一人出版社」をはじめ、小さくて尖っている出版社がじわじわと増えているという話を聞いたことがありましたが、ほんとうにいろんな出版社があるのだなぁと感心。

そこに並んでいる本にも、その本を並べた書店、出版社の存在にも、大いに刺激を受けました。本好きの方々にはおススメのイベントです。福岡パルコで11月10日(日)まで^^

BOOK MEETS FUKUOKA~本のもりのなかへ~