映画『HOUSE OF GUCCI』を観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『HOUSE OF GUCCI』を観てきました。

今年密かに決めたことのひとつに「映画を月に1本は観る!」があります。我が家から最寄りの映画館はイオンモール内にあるTOHOシネマズ。毎月1日は「ファーストデイ」、毎週水曜日は「TOHOウェンズデイ」で鑑賞料が1200円になりますから、気楽に足を運びやすい環境です。まず1月の映画鑑賞は、ミッションコンプリート(笑)。

さて『HOUSE OF GUCCI』。少し前に『マトリックス レザレクションズ』を観てきたダンナが、映画館に配架されているチラシを持って帰ってきたなかにあって、見たいなぁと思っていたのでした。リドリー・スコット作品は、『ゲティ家の身代金』を観たのが2018年のことですから約4年ぶり。昨年公開の『最後の決闘裁判』を観たいと思いながら映画館に足を運ぶことが出来ず、『ナイル殺人事件』はたびたび公開が延期になって、この2月にやっと見れるかな!?というところです。

上映時間159分。最近の洋画はおしなべて上映時間が長いような気がするのは、気のせいでしょうか。でも、まったくその長さを感じさせない、むしろ、もう終わっちゃうの?もっとその先の物語を見たい!と思わせる159分でした。

同族経営のGUCCIが三代目で人手に渡ってしまう顛末の物語。その結果かどうかは別としても、GUCCIは成功復活を遂げて現在にもラグジュアリーブランドとして生きています。ファミリービジネスが大きくなりすぎて、ファミリービジネスだからこそうまく行かなくなり、ファミリーはいなくなって、ビジネスだけが残る切なさがありました。

鑑賞前に楽しみにしていたのは、レディ・ガガ、アル・パチーノと、映画に使われている洋楽の数々。期待通りに素敵でした。が、実は失礼ながら期待していなかったのにすごかったのが、アダム・ドライバー。少々ネタバレになりますが、予告編などではいかにもレディ・ガガ演じるパトリツィアが怪物のように描かれているものの、わたしにはむしろアダム・ドライバー演じるマウリツィオ・グッチの方が魔性に見えました。

『HOUSE OF GUCCI』でスタートの2022映画鑑賞。来月は何を見ようかな、楽しみです^^

読書『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(早川書房)マイケル・サンデル

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読書『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(早川書房)マイケル・サンデル

つい先日『読書大全』(日経BP)からリストアップした「今年読みたい本」のなかに、マイケル・サンデル著の『これからの正義の話をしよう』がありました。刊行後すぐに気になりながら読んでいなかった本の一冊です。『これからの正義の話をしよう』は、2010年の刊行。新年早々『実力も運のうち』を図書館の新刊棚で発見しました。こちらは昨年2021年の刊行。順番は逆になるものの、ここで出会ったのもご縁だわ!と、先に読むことにいたしました。

読みはじめてすぐに、考えさせられました。それは、本書で述べられている「能力主義」の傲慢に、自分自身心あたりがあったからにほかなりません。わたしは本書でいういわゆる「エリート」とは程遠いところにいます。自営業者として常に「ちょっとしたきっかけでいつどう転ぶかわからない状況に居る」のを感じています。にもかかわらず、能力主義の傲慢の芽が自分のなかにあるのを否定できませんでした。

本書では、序論から第7章までアプローチを少しづつ変えながらも、一貫して「実力(だと本人が思っているもの)も運(すなわち偶然付与されたもの)のうち」だと認めることの意味を説いています。「やればできる!」の言葉の裏に隠れている諸刃の剣の存在を目の前につきつけられて、複雑な気持ちになりました。

近年はやりの若者言葉に「親ガチャ」というものがあると知ったのは、昨年のことだったと思います。すなわち、子どもは親を選べず、ガチャガチャのように偶然出てきた運命に従うしかないというような意味だと。親が選べないということは、育つ環境を選ぶことができないということ。この「親ガチャ」という言葉はまさに、本書で言っていることの本質をついていると思いました。

わたしにとって本書を読んでのもうひとつの収穫は、トランプ政権が米国で誕生した背景が少しは理解できたと思うこと。現代の社会を分断しているもの、格差社会を生み出しているものはいったい何なのか。それぞれの分断にそれぞれの理由がある一方で、その根底に共通して横たわっている能力主義思想の姿が見えたような気がしました。新しい資本主義が叫ばれ始めている昨今ですが(これまた実態の見えにくいものですが)、正すべき資本主義の背後にある思想を理解しないと、解決にはつながらないことがわかりました。

一人でも多くの人に読んでみて欲しいと思いました。そして、このテーマについて語り合ってみたいと思った本でした。

読書『読書大全』(日経BP)堀内勉、を読み直し。

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読書『読書大全』(日経BP)堀内勉、を読み直し。

2022年読書記録一発目は、昨年読んだ本の読み直しから。ブログに「読書『読書大全 世界のビジネスリーダーが読んでいる 経済・哲学・歴史・科学200冊』(日経BP)堀内勉著」をアップしているのが12月15日ですから、まだひと月経っていませんでした。今回は、今年読みたい本を本書中からピックアップする目的です。上の写真は巻末に載っている《人類の歴史に残る300冊》リストの一頁。

以下、読みたい本リスト。


資本主義/経済/経営
  • 『経済学は人びとを幸福にできるか』宇沢弘文
  • 『現代の経営』ピーター・ドラッカー
  • 『貧困のない世界を創る』ムハマド・ユヌス
  • 『LIFE SHIFT』リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
  • 『モラル・エコノミー』サミュエル・ボウルズ
  • 『良き社会のための経済学』ジャン・ティロール
宗教/哲学/思想
  • 『ギルガメッシュ叙事詩』作者不詳
  • 『ヴェーダ』作者不詳
  • 『イーリアス』『オデュッセイア』ホメロス
  • 『ソクラテスの弁明』プラトン
  • 『ニコマコス倫理学』アリストテレス
  • 『語録 要録』エピクテトス
  • 『中論』龍樹
  • 『正法眼蔵』道元
  • 『方法序説』ルネ・デカルト
  • 『判断力批判』イマヌエル・カント
  • 『ツァラトゥストラはこう言った』フリードリヒ・ニーチェ
  • 『善の研究』西田幾多郎
  • 『存在と時間』マルティン・ハイデッガー
  • 『ポスト・モダンの条件』ジャン=フランソワ・リオタール
  • 『これからの正義の話をしよう』マイケル・サンデル
国家/政治/社会
  • 『孫子』孫武
  • 『君主論』ニッコロ・マキャベリ
  • 『法の精神』シャルル・ド・モンテスキュー
  • 『ひとはなぜ戦争をするのか』アルベルト・アインシュタイン/ジークムント・フロイト
歴史/文明/人類
  • 『文明の衝突』サミュエル・ハンチントン
  • 『人口減少社会のデザイン』広井良典
自然/科学
  • 『生物から見た世界』ヤーコプ・フォン・ユクスキュル
  • 『沈黙の春』レイチェル・カーソン
人生/教育/芸術
  • 『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』レオナルド・ダ・ヴィンチ
  • 『エミール』ジャン=ジャック・ルソー
  • 『自助論』サミュエル・スマイルズ
  • 『大学教育について』ジョン・スチュアート・ミル
  • 『民衆の芸術』ウィリアム・モリス
  • 『幸福論』アラン
  • 『夜と霧』ヴィクトール・フランクル
  • 『美術の物語』エルンスト・H・ゴンブリッジ
日本論
  • 『古事記』稗田阿礼/太安万侶
  • 『日本書紀』舎人親王
  • 『代表的日本人』内村鑑三
  • 『禅と日本文化』鈴木大拙

『読書大全』(日経BP)堀内勉より


計42冊をピックアップ。分野により冊数の多い少ないがあるのは、今の自分の関心のありかを物語っていると思います。既に読んだことのある本も何冊か含まれています。このリスト以外の本もたくさん手に取ると思うので、こればかり読むのではありませんが、年末までにこのなかから何冊読み進むものか、楽しみです。

本書の帯裏面に書いてある『重大な選択を迫られたとき、危機的な状況に陥ったとき、人生の岐路に立たされたとき……真の読書体験が、正解のない問いに答えるための「一筋の光明」となる。』は、きっとそうに違いないと思います。具体的にどの本に書いてあった何が解決に導く、ということでは無いものの、「答えを出す自分」を支える芯を強くしなやかにするのに、読書が役に立つことは間違いないと信じています。

今年もワクワク読書スタートです♪

書き初め2022は「威風堂々」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

書き初め2022は「威風堂々」。

意味は「威厳があって堂々としているさま」(Weblio辞書より)。毎年「書き初めに何を書くか」を考えるのも楽しい作業なのですが、今年は考えるより先に頭のなかに音が流れてきましたので、即決。初めに音ありきでしたので、わたし自身がこの言葉に込める意味は、特にありませんでした。

昨年一年間は、書道のお稽古をほとんどしていませんでした。「風」の字が苦手なんだよなぁと思いつつ、まあ書き初めですから勢いで良しということで。でも今年は書道部@花祭窯を復活しようと決意いたしました。

2022書き初め

イギリスの作曲家エドワード・エルガー作曲の行進曲のタイトルです。原題は「Pomp and Circumstance March No 1, ‘Land of Hope and Glory’」ですので、直訳すると前半部分は「華やかな、そして、儀式ばった」とでもいうところでしょうか。威風堂々とは、よく訳したものだなぁ、と思います。後半部分は「希望と栄光の地」で、英国の第二の国歌とも言われているそうですね。

さて今年の書き初めも、昨年に引き続き1時間ごとの予約定員制で、ふだんからよく顔を合わせているご近所さん中心に声をかけました。10時のスタートから最終は16時台まで、今年も20名以上の皆さんに、書き初めをしていただくことができました。一緒に書く人数が少ないと、ワイワイとした賑やかさは無いものの、集中しやすい環境にはなりそうです。これはこれで良いかもね♪とは、書道の先生を務めるダンナの弁。

皆さん書き初めで書いたものを、ご自宅や仕事場に飾って一年間を過ごしてくださっているようで、それがとっても嬉しいです。わたしも仕事デスク前にペタリ。顔を上げればいつでも「威風堂々」の文字が目に入ります。いつどこにあっても謙虚に淡々と、結果として威風堂々たる佇まいが身に付くといいな♪と思いつつ。

2021年ふじゆり的読書ベスト5。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2021年ふじゆり的読書ベスト5。

恒例の「年間読書ベスト5」2021年版。ベスト5を出すにあたりブログの読書記録を見返すのですが「この本読んだの今年だったんだ!」なんてものも多々あります。ブログに残していないものもありますので、それらも含め、今年もまあまあたくさん本を読むことができたと思います。読書時間を確保できるのは、わたしにとって幸せなことです♪

まずは10冊をピックアップしました。そのなかから選りに選った5冊、いえ6冊になりました。順位をつけるのは、今回ちょっと難しかったです。5位に2冊入れちゃいました。また別のタイミングで選んだら、違った順位や顔ぶれになっているかもしれません。それだけ自分にとって「良い読書体験」が多かったということですね。

上の写真は年間ベスト5には入りませんでしたがインパクトの大きかった小説『ボーン・クロックス』の中表紙。2021年の読書第一冊目でした。


第1位 『アートのなかでかくれんぼ1 ルーブル美術館でさがせ!』(フレーベル館)ニコラス・ピロー作/木村泰司日本語版監修

名画に隠れた名作を探す絵本。既刊3冊の第一弾は、ルーブル美術館蔵のヒッポ(Hippo=カバ)を探せ!。続く2作は、オルセー美術館バージョンで「ポンポンのシロクマを探せ!」。子どもから大人まで楽しめます。

第2位 『グレゴワールと老書店主』(東京創元社)マルク・ロジェ著、藤田真利子訳

アフリカ生まれの著者がフランスから届けてくれた本。青年と老人の「本の音読」を通じた交流の物語。朗読の持つ力が伝わってくる物語です。この本を読んで、ぼんやりと考えていた「音読をきちんと学ぼぶ」にとりかかろうと思いました。

第3位 『創造思考-起業とイノベーションを成功させる方法はミュージシャンに学べ』(東洋経済新報社)パノス・A・パノイ、R・マイケル・ヘンドリックス著 大田黒奉之訳

「個人の充足感の追求」が社会へ好循環を生む、という希望的な結論を導き出した『Dark Horse 好きなことだけで生きる人が成功する時代』と同じ方向性を感じる本で、両方読むのがおススメです。

第4位 『忘却についての一般論』(白水社)ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ/木下眞穂訳

本・文字を読むこと、言葉を生み出し書き残すことが、極限状態においてどれほど生きる糧となるか。「お話」や「歌」が、いかに人を安心させ勇気づける力を持つか。深く考えさせられる小説です。

第5位 『起業の天才!江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報社)大西康之 著

個人的なことながら、リクルート社への関心が、江副さんという創業者に対する熱狂ではなく、リクルートの仕組み(社風・考え方・文化)に対する共感であることが判明したという点で、わたしにとって大事な本となりました。

第5位 『日本の美意識で世界初に挑む』(ダイヤモンド社)細尾真孝著

伝統工芸・アート・デザイン…わたしが四半世紀テーマにしてきているところを、書いてくださっている本でした。考え方の重なるところが多々あり、読みながら頷くこと多数。とても励まされる一冊でした。

結果を見れば、絵本、小説、論考、ルポ、ビジネス書…バランスよく入りました。来年もどんな本との出会いがあるか、楽しみです。まずは年末年始用に調達した本の読書から。

なにごとも「分析の前に観察」が大切なのだと気づく。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

なにごとも「分析の前に観察」が大切なのだと気づく。

映画『ラ・ラ・ランド』のオープニングである約3分間のミュージカルシーンについて、評論家だったり文筆家であったりする岡田斗司夫氏が解説しているYouTube動画を、拝見。動画のタイトル「OTAKING explains “LA LA LAND”」のとおり、映画評論というよりは好きな人が趣味で説明している感満載の、熱い解説でした。

わたしは『ラ・ラ・ランド』は映画館で観ました。オープニングシーンの満足度があまりにも高くて、ストーリーがはじまる前に、もうこれで映画館出てもいいかもと感じたのを思い出しました。まるでエンディングのような3分間だったのです。その3分間を徹底解説するというのですから、興味が湧かないはずがありません。

その 「OTAKING explains “LA LA LAND”」 で、冒頭に岡田氏がおっしゃっていたのが「分析するより先に、観察した方がいいんです」ということ。理由は、先に分析してしまうと、その分析を補完するための観察になってしまうから。自分の仮定した分析を正当化する方向で観察してしまうのですね。ご本人を含め評論や批評を仕事にしている人にありがちな、良くない傾向なのだとおっしゃっていました。

その岡田氏の言葉を聞いて思い出したのが、以前読んだ本『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』(ダイヤモンド社)。この本では、思考の前提となる認知=知覚の重要性が説かれていました。まずは「純粋によく見る」ことが、その後の思考を支えるため、鑑賞力(見る力)を鍛えることが大切であると。絵画鑑賞でも、映画鑑賞でも、日常生活の意思決定の場面でも、「よく見る」から始まるのだなぁと、あらためて思いました。上の写真はその本の目次ページ。

岡田氏の「ラ・ラ・ランド」観察力は、対象への興味であるとともに、「なぜ自分はこれにそんなに惹かれるのか」という自分自身への探求でもありました。映画を観たときの感動は、楽しかった・悲しかったなどの単純な感情だけではなく、ふだんは表に出てこない、自分のなかの「何か」が反応しているということ。じっくり観察していくことで、自分の心の奥底にしまい込んでいたものを発見することができます。美術鑑賞(対話型美術鑑賞法)とまったく同じプロセスであり、思いがけず勉強になりました。それにしてもその観察方法の徹底ぶりに、大笑いしつつ脱帽しました。

「OTAKING explains “LA LA LAND”」 は1時間近い動画でした。ふだんユーチューブで見るのは15分が限界のわたしですが、面白く拝見しました。興味のある方はYouTubeで検索してみてくださいね^^

読書『水木しげるのラバウル戦記』(ちくま文庫)水木しげる

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読書『水木しげるのラバウル戦記』(ちくま文庫)水木しげる

ご存じ「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる先生の戦記物。水木しげるさんが戦争で南方に行かれたこと、そこで片腕を失ったこと、『ラバウル戦記』はじめ戦争に関するものをいくつか書いて(描いて)いること。知ってはいたものの、ちゃんと読んだのは今回が初めてでした。

淡々と書かれているからこそ、考えさせられました。さまざまな不条理に対する水木二等兵の素朴な感想を読むほどに、状況に惑わされずものごとをそのまま見ることのできる人の強さを感じました。特に心に残ったのが「植物や石は平穏に暮らしているのに、なんで人間だけがのたうちまわらねばならんのだろうと思った。」の一文。ほんとうに、なんで人間だけが、と思います。

それにしても、現地でのスケッチをたくさん持って帰ってくることができたというのも、奇跡的に感じます。本書をテーマとした展覧会があってもよいだろうなぁと思いつつ。

福岡アジアビジネスセンター「令和3年度海外ビジネススキルの学習と実践による海外展開支援事業」に参加しています。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡アジアビジネスセンター「令和3年度海外ビジネススキルの学習と実践による海外展開支援事業」に参加しています。

海外に渡航できないときこそ、海外ビジネスの基礎体力を上げておこう!ということで、参加申し込み。2021年9月から月1回開催で2022年2月までの6回。半年かけての取り組みです。1回の講座は2時間ですから、学習時間自体は長時間というわけではありませんが、半年と考えると長いスパンです。参加するからには、半年後に一つでも二つでも、実質的な成果(=商談成立)を得たい!と考えてのエントリーでした。

この事業の最大のウリは、海外ビジネススキルの学習だけでなく、学んだことを実践しながら具体的な成果=商談成立を目指すところ。BtoBの商談プラットフォームを活用することにより、商社などの輸出業者任せではなく、誰でも自社で海外取引を広げていくことができますよ!といううたい文句です。

先日第4回目までが終わりました。6回のうちの4回目ですから、3分の2が終了したところです。海外営業に必要な資料とその理由を学び、実際に自社仕様の資料を作成していくところまで進みました。既に海外取引をスタートしている事業者にとっては、新しい学びではありませんでしたが、おさらい・見直しの機会となりました。わたし自身、資料作成を通して、あらためて文字にして書き出すことで、頭の中の整理整頓ができました。

ただ本音を言えば、その先、つまり実際にBtoBのプレゼンテーションを行っていくことを期待しての参加でしたので、現段階でまだその兆しが見えないのは、少々時間がかかり過ぎな感じです。現実的に考えて、あと2回(=2か月)のうちに商談成立に到達するには、余程のラッキーな出会いが必要でしょう。

ということで、当初目論見のように半年の事業期間内に「学習+実践」とうまくいくかどうかは、かなり怪しくなって参りましたので、勝手に最終目標を変更することに(笑)。おかげさまで海外進出に必要な資料をアップデートすることができましたので、これを大きな成果ととらえ、あらためて独自に海外営業に取り組むことにいたします。うん、結局は自分で動くのが一番ですね。

研修自体は年明けにあと2回が残っています。この2回で学べることを、一つでも多くゲットしていきたいと思います^^

2021年度学芸員研修「博物館リンクワーカー人材養成講座」第6回。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2021年度学芸員研修「博物館リンクワーカー人材養成講座」第6回。

2021年度学芸員研修の6回連続講座の最終回でした。第1回目からの報告は下記の通り。

最終回は、福岡市美術館から「アート活動で高齢者と美術館をつなぐ」と題した発表があり、その後グループに分かれての意見交換。多様な立場の皆さんのお話を伺うことで、気づかされ、励まされました。

以下備忘。


  • 例えば「梅と桜」のように、わかりやすく普遍的なテーマ設定ができれば、いろいろな作品が鑑賞法(回想法を含む)の題材となりえる。
  • 肝はテーマ設定。「どの資料を使うか」よりも「何をテーマとするか」。
  • ギャラリートーク(解説・対話型など)→ブレイクタイム(お茶・おしゃべり)→簡単な制作→制作物を自分に届ける。
  • 制作物を後日(1日後、1週間後、1か月後、1年後など)自分に届ける=今やっていることを未来(の楽しみ)につなげる。
  • どこでも美術館=アウトリーチ。
  • 子ども(学校)向けだけでなく、高齢者(施設)向け、そのほかすべての「美術館に来にくい、来れない人」へ。
  • レプリカ、持ち出し用の(持ち出し可能な)ほんもの。
  • 認知症対応マナー研修。
  • 美術館・博物館→社会教育施設→生涯学習拠点。
  • 文化施設=いかにして社会的に頼られる存在になれるか、その使命。
  • 実物(ほんもの)+オンライン。
  • そのプログラムは、自分が参加して楽しいと思えるプログラムか。自分が作ったプログラムに、将来的に自分が参加することを想定して考える。

アートエデュケーターとしての取り組みに今後取り入れていきたいことが、具体的たくさん出てきた全6回の研修でした。すぐにできること、長期的に周りに働きかけるべきこと、来年度以降に取り入れていけるもの。九州産業大学の緒方先生が中心となって開催してくださる学芸員の研修事業は、学究的である以上に実践的であることが、毎回特徴的です。今年もとても勉強になりました。ありがとうございました!

郷育カレッジ講座受講報告「学ぼう!スペイン」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

郷育カレッジ講座受講報告「学ぼう!スペイン」。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」。来年で20周年を迎える郷育カレッジの人気講座のひとつに「多文化交流会グラスルーツ」がコーディネートする国際講座があります。 多文化交流会グラスルーツ では、福津市内や近郊にお住いの外国人の方に、ボランティアで日本語教室を開いており、文字通り多文化の方々が交流する拠点となっています。

毎年、その日本語教室に参加なさっている外国人の方に母国の文化を紹介していただく講座を、郷育カレッジで開催しています。担当の国(=講師を担当してくださる方)は年ごとに変わり、国際色豊か。実際にそこで暮らしてきた方から文化を学べるとあって、毎年受講者は抽選になる人気講座です。わたしも毎回申し込みをしていますが、今年やっと当たりました!

今年は「スペイン」。国の歴史、民族・宗教観、主要産業、食習慣、世界遺産、美術…60分のなかで、概要をコンパクトに解説してくださいました。ユーモアを交えた語り口で(日本語で!)、とてもわかりやすかったです。特に、歴史の流れと民族や宗教についての概略は、これまで本を読んでもあまりよくわからなかったことが、すとんと腑に落ちました。言葉で説明していただくことで、途端に理解できることがありますね。これはとても不思議で嬉しい体験でした。質問タイムを30分とってありましたが、時間いっぱいまで盛り上がりました。

ところでこの講座は、すべて日本語で進行します。講師を担当してくださる方は、この日のために日本語でのプレゼンテーションを特訓するということでしたが、それにしても流暢で、すごいなぁと思いました。また彼らの日本語習得をボランティアでサポートしている「多文化交流会グラスルーツ」の方々の熱意にも頭が下がりました。

スペインはまだ行ったことがありません。俄然行きたくなってきました^^