台湾とのご縁。

おはようございます。ふじゆりです。

九州と台湾の経済文化交流の勉強会に参加してきました。

今年2016年に入ってから、台湾のギャラリーさんからお問合せがあったのがきっかけで、
台湾とのご縁が強まってきていると感じています。

台湾にはやきものの歴史的宝・故宮博物院があり、常々「行こうね~」と話していたものの、
「これ」というきっかけをつくれず後回しになってしまっていました。
「台湾のギャラリーさんからの問い合わせ」という絶好のきっかけに、つくり手は台湾へ。

初訪問の台湾。そこでつくり手がギャラリーの方々とお話をしてわかったのは
お茶や書など、日本と似たような文化的な基盤があること。
そのうえにやきもの文化が培われてきたのですね。

台湾の文化・食・親切な人々。

つくり手であるダンナは、すっかり魅了されて帰ってきました(^^)

 

さて

台湾での個展を検討するにあたり、先方との実務的なやりとりはわたしの仕事になります。
さっそく詳しく話を伺ってみると、いろいろと検討事項のあることもわかってきました。

そこで、いろいろな方々にお話を聞いて情報集め。
九州・福岡は地理的に近いこともあって、台湾に親しい方々も多く
情報提供してくれる場所も多いことがわかりました。

そもそも台湾のことをどれくらい知っているかというと、
ほとんど知らない自分があり。
ギャラリーさんとお取引をするしないということ以前に、
どんな国なのかを知ることが先だと気づきました。

それで、参加してきたのが今回の勉強会。

そこで学んだのは、台湾と日本・九州の強い結びつきでした。
もちろん、貿易取引高がどうだとか、観光客数の伸びがどうだとかという数値的なものもありますが、
むしろわたしにとって大きかったのは、その根本にあるものへの示唆でした。
歴史のなかで培われてきた、目には見えないけれど、確かにあるお互いの信頼関係と敬意でした。

そんな背景を得て、あらためて思ったこと。
台湾での個展を成功させよう!
民間レベルでの文化交流のひとつとして、少しでも役割を果たせたら嬉しいな、と思っています。

皆さんに一日も早く良いご報告ができるよう、でもあせらずじっくり取り組んで参ります。

お酒を飲みながらお勉強。

こんにちは!ふじゆりです。

隣町にお住まいの建築家、株式会社藤井設計室の藤井さんご夫妻のご好意で
https://www.facebook.com/Fujii.Design.Office

「酒を飲みながら建築様式のお勉強をしよう」

というなんとも贅沢な会に参加してまいりました。

阿蘇ファームランド、ひらかたパーク、南紀白浜とれとれヴィレッジ・・など
おもしろい空間をたくさん手がけておられるスゴイ建築家さん。
ご縁があって家族ぐるみで仲良くしていただいています。

その藤井さんがこれまでにヨーロッパ各地で撮影してきたさまざまな様式の建築物の写真を見ながら、
それぞれの建築について解説を聞くことが出来るという趣向です。

第1回目のテーマは「アールヌーボーの時代」。

約100年前のヨーロッパ建築を解説してくださいました。
建築物の写真を見ながら、その建物の解説はもちろん、時代背景や当時の文化について。
アールヌーボーからアールデコへの変遷。
建築素人のわたし達にもわかりやすく話してくださいました。

とくに、突出した才能を持つ人間だけにゆだねられていた芸術的な建築から、
ある程度技術とセンスがあればぎりぎり量産化できる建築デザインへの移行であるという解説。
これがわたしにとっては一番のあらたな理解でした。

建築関係のお仕事についている方、あるいは目指している学生さんが聞いたら
とっても羨ましがるだろうな、と思うような楽しいレクチャー。

実物の写真を観ながらの解説はすーっと腑に落ち、
美味しいものを飲み食べながら、わいわいおしゃべりしながら
とても楽しい教養の時間を過ごしました。

ありがとうございました(^^)

※ページトップの写真は約百年前の日本建築(花祭窯)です。

読書の贅沢。

こんにちは!ふじゆりです。

ここ数日、お掃除をしながら来る年に意識を向けています。

今年は自分がこれまでに培ってきた思いや、大切にしたいと思っていることを
言語化してくれる本にたくさん出会うことが出来ました。

↓先だってこのブログでご紹介した本↓をはじめ、古典・新著かかわらず
福原義春さんの『美-「見えないものをみる」ということ-』
岡倉天心『The Book of Tea』

必要なタイミングで、必要な本に出会うようになっているのだなぁ、と感じます。

その最新がこちら。図書館で目が合いました。
「スローシティ 世界の均質化と戦うイタリアの小さな町」

スローシティ世界の均質化と戦うイタリアの小さな町

町づくりとは違いますが、花祭窯もまた、「均質化」に逆行する仕事、特化することを良しとしています。

藤吉憲典作陶理念 のなかで

一人の手でつくるからこそできる仕事、
画一化・巨大化の対極にあるものづくりをします。』 と。

均質化せず、自分を貫く。
それはシンプルなことではありながら、そうあり続けることができるのは
ある意味とても贅沢なことなのかもしれないな、と思いました。

「スローシティ 世界の均質化と戦うイタリアの小さな町」のあとがきに
「場所のセンスを取り戻す」とありました。

「場所のセンス」

なるほどなぁ、と思わずうなずく言葉でした。

一軒の窯元、一人の作家ができることのなかで、
少しでも地域に貢献できることがあるといいな、と思いつつ。

お茶の本

こんにちは!ふじゆりです。

本日のタイトル「お茶の本」、そのまま本のタイトルです。

花祭窯でお抹茶

原題は「The book of Tea」、岡倉天心(岡倉覚三)が英語で書いた本です。

これは前回のブログで書いた
福原義春さんの『美-「見えないものをみる」ということ-』
のなかで紹介されていた本のなかの1冊でもあります。

The book of Tea

いくつかの出版社から出ています。
もともと英語で書かれたものなので
左頁に日本語、右頁に英語で、原文を確認しながら読めるこの本にしました。

「お茶の本」とありますが
実際には、お茶をとおして、禅(道教)の教えや、芸術のことなど
より広い視野で日本人の文化・精神性を説いた本です。

茶道に入門しているものとして学びの多い本であったのはもちろん、
個人的につぼにはまったのは、第五章の「芸術鑑賞」における岡倉天心の嘆き。

「昨今の芸術熱は上辺だけのもので、本物の感情に根ざしていないのが残念でならない」
「この民主主義という時代では、自分がどう思うかでなく、世間が良いと考えるものに人が殺到している」「人々は洗練されたものより値段の張るものを、美しいものより流行のものを求める」
「作品の質よりも芸術家の名前ばかりが重要視されている」
「収集家は(中略)分類することに必死になり過ぎて、芸術を少しも楽しんでいない」
「われわれは生活のなかの美を破壊することで芸術をも破壊している」

この本が出版されたのは1906年。
100年以上も前に、すでにこのような憂いがあったとは・・・。

本ふたつ

こんにちは!ふじゆりです。

前回の投稿からずいぶんと時間がたってしまいました。

錦牡丹文茶碗

津屋崎の花祭窯へは、遠路訪ねてきてくださる方も多くいらっしゃいます。
皆さん、ここを目的に、アポイントをとっていらしてくださる方がほとんどで、
ほんとうに嬉しくありがたいかぎりです。

お越しいただくと、2時間3時間とゆっくりお話をすることも多々。

今、そんな皆さまに、より器と空間を楽しんでいただけるよういろいろと考えています。
知恵をしぼり、たくさんの方の力を借りて、もうすぐ形になろうとしています。

この思いを形にするために、くりかえし読んでいる本がふたつ。

ひとつは先日もちょっと紹介した、福原義春さんの『美-「見えないものをみる」ということ-』
もうひとつが、岡倉天心『The Book of Tea』

『美-「見えないものをみる」ということ-』には、これまで自分が頭や心で思っていても
上手に言葉に変換できなかった思いが、たくさん文字になっていました。

●現代の問題点は「高水準でありながら(均質化されて)質の劣る暮らし」である。
●「文明が文化を駆逐する」のを阻止しなければならない。
●人間らしく生きていくためには、多様性と人間らしい感性(感受性)を取り戻すことが必要。

そして「美」(自然・本物・文化)は、単に贅沢なものなのではなく
「美とは人間にとって正義や愛と同じような、いわば本能的な価値」
というある種の結論に、とても納得したのでした。

また、とくに「ものづくり」という点では

●ものづくりを分業化せず一人で行うことによって、つくったものが、つくった人のアイデンティティや魂と一致する。
●「本歌取り」「見立て」によって日本人は文化を進化させてきた。これは「質を落としながらのコピー」とは根本的に異なる。
●過去の知的資産に触れることは、単に過去を知るだけではなく、何よりも未来を考えるのに役立つ。

というところに、深く共感したのでした。

著者の福原義春さんの教養の深さ・バックボーンの厚さには、とうてい辿り着けるものではありませんが
少しでも近づけるような空間づくりができればと思っています。

『The Book of Tea』については、また次回(^^)

マーケティングの勉強会。

こんにちは!ふじゆりです。

先週末は博多で勉強会でした。

講師は女性視点マーケティングのプロである、オフィスat の寺島みちこさん。

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寺島さんのセミナーを受けたのは初めてでしたが
軽妙な語り口の講義のあとは、ワークを取り入れて自分の仕事に落とし込んで行き
「今日学んだことを、すぐに自社に活かす」仕組みになっていました。

タイトルは「女性消費トレンドセミナー」。
とはいいつつ、女性視点の切り口でありながら
本質的には、男女に関わらず、そして今の流行(トレンド)に関わらず
市場環境の変化にいかに対応して行くかをしっかり考えることの出来るセミナーでした。

セミナー冒頭、消費(購買)行動における簡易セルフチェックがあり
「男性脳」か「女性脳」かをおおまかに知ることが出来るものだったのですが
予想どおりワタクシみごとに「男性脳」^_^;

日頃から、なにを考えるにしても「女性か男性か」というパターン化は
しっくり来ないと感じていたので非常に納得しました。

ところで、花祭窯のやきものをお求めになるお客さまは
おおよそ 6:4 の割合で 男性:女性 で
これは20年近く前にさかのぼる創業の当初から、あまり変わっていません。

そして、やきものをつくっている藤吉憲典の消費行動パターンは
あきらかに「女性脳」です(^^)

山際 千津枝さんの講演を聞いてきました。

こんにちは!ふじゆりです。

先日、機会があって山際 千津枝(やまぎわ ちづえ)さんの講演を聞いてきました。
山際さんは九州、特に福岡で大人気の料理研究家。
料理研究家としての活動歴は40年を超えるベテランです。

うちは「やきものや」という仕事柄、「料理研究家」を名乗る方との仕事のお話が来ることがたびたび。
これまでの経験で「料理研究家」に対してあまり良い印象を持っていない、というのが正直なところでした。

さて、山際さんについては、ラジオや新聞でのお話しぶりから
その気風の良い語り口とユーモアのセンスになんとなく好感をもっていましたが
今回初めて生の声を聞いて、好感度さらにアップ。

なんせ講演開始の第一声が

「こんにちは。インチキ料理研究家の山際千津枝です。」

会場大爆笑。

このひとことで、現在巷にあふれている「料理研究家」に対して
彼女がどのような思いを抱いているかをうかがい知ることが出来ました。

「陶芸家」や「アーティスト」と同様、「料理研究家」もまた、「名乗ったその日から」の肩書きです。
そのなかでぶれずに仕事を続けている人のしなやかな強さを感じました。
肩肘張るわけでなく、自然体で飄々と。
講演主催者への配慮と、観衆への愛情をにじませつつ
ときおり毒も吐きつつ軽妙な語り口で、あっという間に時間が過ぎました。

お話のなかで特に興味深かったのが「食にまつわる迷信を疑う」ということ。
玄米菜食主義・卵とコレステロール・ローフード・牛乳悪者説・・・などなどなど。
現代社会にあらわれる、食にまつわるさまざまな迷信(あるいは理論)についてのお話を聞いて、
理論に振り回されることなく、体に聞き、自身で考えることの大切さをあらためて感じました。

ともあれわたしにとって一番の収穫は、
「料理研究家」という肩書きでひとくくりにしてはいけない、という自分への戒めと反省。

山際千津枝さんの講演、おもしろかったです(^^)

天岩戸と神の島

こんにちは!ふじゆりです。

近所で行われた公開講座に参加してきました。
タイトルは「天岩戸と神の島~古代人の他界観~」
九州国立博物館文化交流室長の河野一隆先生です。

現在、九州国立博物館で開催されている「大神社展」の地域講演会。
自分たちの住む町にある古墳などの遺産群とも関連の深い講演とあって
会場は満員御礼。

考古学出身という河野先生のお話はとても面白く
1時間半の講演会はあっという間に時間が過ぎ、
もっと時間をかけてお話を聞けたらよかったのに~!と思いました。

宗像の沖の島から津屋崎の古墳群。
495号線からの眺めは、見慣れた風景となった今でも通るたびにワクワクします。
神話の世界ともかかわりの深い古代史の背景が
海岸線の明媚な風景を、さらに趣のあるものにしています。

自分の住む場所の歴史を知る楽しさ。
知る機会をいろいろな形で提供してくれる福津市に感謝。

九州国立博物館大神社展は3月9日(日)までです。

 

https://www.facebook.com/HanamatsuriKiln

着付け教室

こんにちは!ふじゆりです。

今年あらたにはじまった習い事がひとつ。
着付け教室です。

お茶と着物はとても関係性が深く
やはり自分できることができるようにならねばと、一念発起です。

着物と帯でお世話になっている時代屋さんで
https://www.facebook.com/jidaiyafukutsu

着付けの先生から、教えていただけることになりました。

昨日は、その第一回。
襦袢の半襟の付け方からはじまり
基本の帯の締め方までひととおり。

あっというまの2時間で
気がつけば喉がからから(笑)
よほど普段とちがう体・頭の動きをしていたようです。

ことわりを伺いながら習っていくと
なるほど、着付けの流れひとつひとつが
理にかなっていることに気づきます。

「3ヶ月で着ることができるようになりますよ」とは先生談。
さて、わたしが自分できちんと帯までできるようになるのは
果たしていつのことでしょう。

ともあれ次回のお教室も楽しみです(^^)
https://www.facebook.com/HanamatsuriKiln

地元でビジネス勉強会。

こんにちは!ふじゆりです。

梅雨らしい天気の続く津屋崎地方。
皆さまの地域はいかがでしょうか。

津屋崎にきてから「熱い仲間」の輪が
どんどん広がっています。

宗像の有志による勉強会。地域への愛情、事業への熱意がいっぱいです。
地域への愛情、事業への熱意がいっぱいの勉強会です。

5月に開催した記念イベントに続き
先日は、第一回目の勉強会でした。

平日昼間、8名が集まっての勉強会。
自社の強み・弱みの振り返りと、今後の方向性について
プレゼンテーション形式で各社発表。
それに対して、グループワークでアドバイスなどをまとめて
フィードバックする、という内容で行いました。

発表する側も熱ければ、フィードバックする側も熱い(笑)
とても白熱した勉強会となり
最後はとうとう時間が足りなくなってしまう事態に。

これからの展開がとっても楽しみな、第一回目となりました。
素晴しい仲間とのご縁、ありがとうございます。