読書『英単語の語源図鑑』(かんき出版)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『英単語の語源図鑑』(かんき出版)

もう何冊目の英語学習の本かしら…と思いつつ、そういえば英単語に特化した本は買っていないと思い起し、購入。

土井英司さんのメールマガジン「ビジネスブックマラソン」での紹介を拝見して気になっていたところへ、新聞の書評を目にしてさらに興味がわき、本屋さんでペラペラとめくって、決定。

帯の「100の語源で10,000語が身につく!」に乗せられました(笑)

英単語が「接頭語」「語根」「接尾辞」で成り立っていて、日本語の漢字の「へん」や「つくり」のようなものだと言われると、なるほど納得。やみくもに暗記するよりも、イメージや連想で単語を覚えることができるので、覚えるのが苦手なわたしでも少しは語彙を増やすことができるかも。

本書内に納められているのは1000語程度とそれほど多くはありません。そのうえ、なかに目を通しての正直な感想としては、「この単語はあんまり使わないかな」というものも含まれています。

が、この本で目指すべきは「単純に単語を覚える」ことではなく、「単語に含まれる文字の意味やつながりを理解することによって語彙力を広げる」ことにあると思うので、成り立ちを理解するトレーニングにはもってこいです。

 

続・読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

続・読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

つい先日感想を書いたばかりでしたが、読後の余韻が大きいので、続きを。

「第Ⅱ部 フロンティア拡大というビジネスモデル」から、ぐいぐいと読むスピードが上がった本書。第1章~第3章までで「海洋国家」について学ぶと、第4章以降は近代から現代にかけての「ビジネスモデル」の変遷の話。

AT&T、IBM、マイクロソフト、アップル、アリババ、アマゾン、グーグル…ビジネスモデルの成功と失敗、復活。時代をリードしてきた企業と、その周辺や背後にあったもの。自分がパソコンやインターネットを使うようになってから今に至るまで(約四半世紀!)、パソコン本体や周辺機器・ソフトウェア・インターネットサービスにおいていくつもの会社名が出て来ては消えて行ったことを思いだしました。また中国の現状、とくに世界の産業界において果たしている役割について、あまりにも知らないことがたくさんあることを感じました。

読み終わって数日、「わたしは、花祭窯は、どんなビジネスモデルで進んでいくのか」自分への問いが頭の中を占領しています。索引まで含めて455ページ。時間の無い方は第Ⅱ部第4章以降を先に読むと、昨今のビジネスモデルの変遷とこれからの世のなかの動き、そのなかで自らはどう考え進むべきかの示唆を得ることができるかもしれません。

↓先日書いたものはこちら↓

読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

九州EC勉強会でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。先週末は

九州EC勉強会でした。

九州ECミーティングは、EC(イーコマース)事業者が集い、事業の運営に役立つ情報交換・提供を行う会で、2005年1月に、EC事業に関する情報過疎地であった九州でも東京並みの情報が得られる場を作ることが目的で結成された会です。幹事による完全ボランティア運営で、わたしも末席ながらちょっぴりお手伝いをしています。

さて今回の勉強会第1部は【ヤンヤンのアメリカ訪問報告会】。EC業界では有名人の株式会社柳田織物(ozie)の柳田敏正さん(通称ヤンヤン)による、サンフランシスコ・シアトル・ニューヨークの視察報告を中心とした今後に向けてのお話でした。

以下、ヤンヤンさんの話から受け取ったキーワード。


  • シェアリング
  • 完全予約制
  • リアルへの回帰
  • オリジナル(もの)+思想
  • 客層・環境立地・ネットリテラシー

何のためにその仕組みを使うのか、それを使うことによって目的は達成されているのか、正解は人(会社)それぞれであるということを、あらためて考えました。

そして第2部では福岡県警サイバー犯罪対策課管理官警視の川口様より、最近のサイバー犯罪の状況と対策について、約1時間お話をいただきました。ふだんは学生や一般の人に向けて話をすることがほとんどだということでしたが、数値データに基づいたお話はたいへんわかりやすく、貴重な機会となりました。

福岡県警のサイバー妖怪特集ページでは、子どもにも(もちろん大人にも)わかりやすくサイバー犯罪への注意や対処法がまとめてあります。おすすめです(^^)

 

福岡商工会議所ビル。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

福岡商工会議所ビル。

名前の通り、福岡商工会議所が入っているビルです。商工会議所だけでなく、さまざまな機関のオフィスが入っているので、仕事上の情報を集めたいと思ったときに、非常に便利な場所です。

昨日は、天神福ビルから移転してきたばかりの、福岡アジアビジネスセンターさんのオフィスに行って参りました。欧州ビジネス支援の専門家である登録アドバイザー・ディサント株式会社の吉村友見さんから、イタリアについての調査報告をいただきに行ってきました。ディサントの吉村さんは、毎回とても丁寧に「花祭窯の方向性に合致した報告書」をあげてくださるので、とてもありがたく助かっています。

以前にも何回も書いてきていますが、福岡アジアビジネスセンターさんの支援は、とても実践的で助かるものが多いです。
福岡アジアビジネスセンター http://www.f-abc.org/

さて、わたしが足を運ぶところとしては、8階に福岡アジアビジネスセンター、7階にジェトロ福岡と台湾貿易センター、6階と2階に福岡商工会議所の事務局や支援センターなどなど。

福岡県が推進する海外展開についても「ワンストップ」の支援サービスを展開する方向で進めているらしく、利用する側としては、とても便利になってきたなぁ、と感じます。

そのほかのフロアには貸し会議室もたくさんあるため、ビジネス関連のセミナーや講座などが開かれていることが多く、なにかと立ち寄る場所になっています。おまけに道路向かいには中小機構の九州本部もあり。博多駅からは歩いて15分かかるかな?というくらいの場所ですが、情報集積的なエリアになっています。

九州経済産業局の国際課は博多駅はさんで向こう側ですので、少し距離がありますが、それでも博多駅の周辺だけである程度公的制度・支援の情報が得られるということは、ありがたい環境ですね。

 

読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『世界史をつくったビジネスモデル』(新潮選書)

久しぶりに、読み終わるまでにずいぶんと時間を要した本でした。少し前に読んだ

【読書】『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』

『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』がサクサクと読めたのにくらべ、わたしにとってはスタートからちょっと手強い本でした。ところが、本の半分を過ぎるころから、俄然ぐいぐいとスピードアップ。

読むのに時間がかかった前半は「第I部ローマ帝国のビジネスモデル」でした。ひとえにわたし自身のローマ帝国についての知識不足が原因です。そしてスピードが上がった後半は「第Ⅱ部フロンティア拡大というビジネスモデル」。後半は自分の住んでいる日本との関わりがより深く感じられる章立てで、また第Ⅰ部のローマ帝国よりも時代も近づいてきたため、より「自分ごと」として読むことができたのだと思います。

著者の野口悠紀雄さんといえば、ずっと以前から『「超」整理法』のイメージで固まっていたワタクシ。専攻は日本経済論でおられたのですね。ビジネスモデルという視点での世界史は非常に面白く、これからの日本のこと・世界のこと考えさせられました。

読書『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(第8章~終章)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(第8章~終章)

福岡acad.で建築の勉強会をはじめるにあたり、(株)藤井設計室・藤井さんご夫妻にご相談に行ったときに、「この本を読んでみて」とお借りした本のなかの1冊。後編です。前編(序章~第7章)は、こちら↓。

読書『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(序章~第7章)

第8章以降は、全体からみると4分の1程度のボリュームなのですが、「第8章アート」「第9章ソーシャル」そのあとの「坂本一成との対話Ⅱ」の内容が、個人的にとても興味深いものでした。

わたし自身は建築素人ですし、建築関連の本を読むことはこれまでほとんどなく、著者の坂牛卓さんの名前も、対話で登場する坂本一成さんの名前も、本書を読むまで存じ上げませんでした。本書発刊の2017年6月25日現在、坂牛卓さんは「建築家、O.F.D.A.共同主宰、東京理科大学工学部教授」、坂本一成さんは「建築家、アトリエ・アンド・アイ、東京工業大学名誉教授」の肩書をお持ちです。

以下、後編備忘。


  • モダニズムとはジャンルの自律性を高める運動だった。(中略)ポストモダニズムとは、建築においては表面的には歴史主義と見えていたが、同等にこうしたジャンル固有の論理を瓦解し、その境界を失わせる動きだったのである。(第8章アート)
  • 「空間は『空間』よりも空間を占めているものからその本質的な存在を受け取る」(Martin Heidegger, “Building Dwelling Thinking,” in David Farrell Krell ed., Martin Heidegger: Basic Writings, Routledge, 1993 (坂牛卓 訳))(第8章アート)
  • 建築とアートは次の二点をファッションと共有しているのである。一つめはインスタレーション性(場所性、ライブ性)、二つめは被服性(新体制、表層性)である。(第8章アート)
  • 窓は、場所性=ライブ性により変化するという特徴があるのは言うまでもないが、そこはまた「偶有性」という要素も含まれてくる。(第8章アート)
  • ジャン・ボードリヤールは、『芸術の陰謀-消費社会と現代アート』(塚原史訳、NTT出版、2011年、<原著>1996年)において、現代アートは、何の意味もないものをさも意味ありげに見せて、価格を高騰させるたくらみを成功させたと言い、こう述べる。(第8章アート)
  • オリジナルであることを最大の評価基準とするのではなく、むしろ「カスタマイズ」こそを価値とする現代的な在り方とも言えるし、ブランドマークを製品に入念に刻印するファッション・ブランドのブランド性とも近い。(第8章アート)
  • 社会のためのアートという形で発展してきたリレーショナル・アートが、結局は再度金儲けの道具になっているのではないかという疑問(第9章ソーシャル)
  • 「関係性」以前のアートに内在する有効性(第9章ソーシャル)
  • かつてアートとは、その形の持つ美しさ、それを生み出した造形技術によって、見る者に見る者の能力を超えた超越性を感じさせ、感動させたのである。(第9章ソーシャル)
  • 関係性のアートはそうした超越的で絶対的な価値を捨て、見る者を超えることなく見る者と同じ次元に位置している。(第9章ソーシャル)
  • アートの超越した能力や商品の使用価値は比較的わかりやすい価値である。しかるにその価値が希薄になると、その他の文脈上に位置付けられる価値を定める人が必要になる。それがキュレーターという職能なわけである。(第9章ソーシャル)
  • はたしてアートでも商品でも、その価値をキュレーターのみに任せておいてよいのだろうか。見る者や使う者自身の思考がそこに入り込まないのはいささか不自然であろうし、目利きにすべてを任せるのは危険でもある。(第9章ソーシャル)
  • 美術の価値が関係性に移行していることは、美術の世界のみから始まったというよりは、モノの価値を絶対視せずに相対化してみるようになってきたことに大きく関係する。(第9章ソーシャル)
  • 「AESTHTIC(美学的)→CULTURAL(文化的)→SOCIAL(社会的)」(第9章ソーシャル)
  • ソーシャルであることの危険(第9章ソーシャル)

『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(第8章~終章)より


終章のまえにある、「坂本一成との対話Ⅱ」も、とても面白かったです。

建築、アート、デザインに関わる方には、おすすめです。

 

 

読書『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(序章~第7章)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(序章~第7章)

福岡acad.で建築の勉強会をはじめるにあたり、(株)藤井設計室・藤井さんご夫妻にご相談に行ったときに、「この本を読んでみて」とお借りした本のなかの1冊です。

読むのに少々時間がかかりました。理由は明らかで、わたしがこのところ読んでいる本のなかでは珍しく「文体が固かった」ことと「他論文や他著からの引用が多かった」こと。つまり学術的な文章だったから、ということですね。時間はかかりましたが、内容は実に興味深く、途中で放棄することなく(笑)読了です(^^)

以下、備忘。


  • 社会が建築をつくる(序章)
  • 視覚に先鋭化していく方向と、視覚を相対化していく方向(人間に内在する問題)
  • 近代市民社会の発生は、芸術や娯楽をそれまでの貴族のたしなみから解放し、多くの人々が享受できるものへと変容させた。(第5章消費性)
  • 消費され消えていくデザイン(第5章消費性)
  • 世のなかが強い個性を敬遠する状況(第5章消費性)
  • 無個性、少衆、カタログ化は、強いひとつの個性に対立する概念である。(第5章消費性)
  • 間々田孝夫『第三の消費文化論―モダンでもポストモダンでもなく』(ミネルヴァ書房、2007年)(第5章消費性)
  • 富のある者は、富の形(スタイル)を欲するのではなく、純粋に生活の質を上げるために富を使うのである。もちろんそこにそれぞれの美的趣味はあるだろうが、それが社会的にひとつの形に昇華することは現在のところないように思う。(第6章階級性)
  • 平準化はファッション、建築に限らず、さまざまな社会現象として現れたのだが、芸術も例外ではなかった。(第6章階級制)
  • グローバルとローカルの相克は有史以来存在した。政治・経済・文化の拡張が見られるところには、程度の差こそあれ二つのベクトルが必然的に顕在化する。(第7章グローバリゼーション)
  • スロー文化(第7章グローバリゼーション)
  • この時(国民国家の境界線が溶解した時)、文化が国民国家の秩序維持のツールである必然性を失うのである。(第7章グローバリゼーション)

 

『建築の条件 「建築」なきあとの建築』(LIXIL出版)(序章~第7章)より


続き(第8章~終章)はまた次回(^^)

 

 

【開催報告】福岡acad.建築の勉強会:第1回建築の歴史

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

【開催報告】福岡acad.建築の勉強会:第1回建築の歴史

Meet Me at Art の最初の勉強会を無事開催することができました!

【福岡acad. 建築の勉強会シリーズ 第1回 建築の歴史】講師は株式会社藤井設計室・藤井昌宏氏。このブログでも何度かご紹介していた「お酒を呑みながら建築のお勉強」を、より多くの方と共有しようという試みです。お酒は飲みませんが。

初めての開催で、まずは「告知」が一番の課題であったのですが、結果として会場の部屋のサイズに程良い人数となりました。和気あいあいとした雰囲気で開催出来たと思います。

反省点は、時間配分を上手にできなかったこと。受付から終了まで、3時間半に及ぶ内容でしたが、それでも時間が足りませんでした。皆さんとの交流・意見交換の時間を30分は確保したいと思っていながら、うまく進行することができなかったのは、わたしの未熟故。次回は時間配分をもう少し考えます。

講師の藤井さん、キレッキレのトークでした。「お酒を呑みながら‥」のときからさらに内容がブラッシュアップされ、一度話を聞いたことがあるはずの面々(わたしやダンナ)も、また新たな視点を得ました。「建築の勉強会」というタイトルの枠に収まらず、建築の歴史を軸とした、哲学的な思索の場に高まっていたように思います。

今回の勉強会を受けて、わたしのなかで宿題になったのは下記のようなことでした。

  • 「なぜ」。なぜここにあるのか?なぜこんな形なのか?
  • もとの意味は分からなくなっても、形だけは残っている。
  • 「バランスの良いもの」が残っている。
  • どこが「バランスの良さ」なのか?
  • 「残そう」という意図。
  • 後世に残るものをつくれるか?
  • 何を残し伝えることができるか?
  • 余力・余剰・合理性

終了後のアンケートでは、ほとんどの方が、今後予定しているプログラムにも参加したいと意思表明してくださり、とても心強く思いました。

当日ご参加くださいました皆さま、運営面でお手伝いくださいました皆さま、ほんとうにありがとうございました!

 

福岡acad.建築の勉強会にあたって(後編)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

福岡acad.建築の勉強会にあたって(後編)

福岡acad.で開催する勉強会の特長をどう伝えたらより伝わるか。

以下備忘。


わたし自身は「つくる人」ではありませんが、「つくる人」をずっと見続けてわかってきたのは、「過剰もできる」うえで「削ぎ落す」ことの大切さ、難しさ。もっともセンスとバランスが問われる部分だと感じます。

平面にしても立体にしても「いかに空間を把握するか」を鍛えることが、そのセンスを養うことになるのかな、と。この勉強会で一緒に訓練していきたいと思います。


日本の古い木造建築も、観るべき部分がたくさんあります。私の住んでいるここ津屋崎も、素晴らしい古い木造建築の残っているエリアではありますが、残念かな「町並み」として成立しているとは言い難く。

国内外問わず、古きよきものを残すことができているところと、できていないところ。なにが違うのだろうと考えたときに、微力でも自分たちに出来ることがあるならば、やりたいと思うのです。この勉強会も、そのひとつになればと。


童話や逸話や小説など「お話」のなかに登場する空間を実際に目にすると、ストーリーのイメージがますます膨らんだり、これまでのイメージがガラッと変わったり、いろんなことが自分のなかで起こります。

文字情報と視覚情報。勉強会では、それぞれがものの見方に与える影響を体感しつつ考える機会にもなると思います。


博物館学芸員の実習のなかで、人は町並みや建物に無意識に「自分のルーツ」を探すというようなことを学びました。そこに自分のルーツ=つながりを感じることで、心に安定をもたらすことができます。

学校では学べない建築の話を、広がりをもって学ぶことができるのが、この勉強会の魅力になると思います♪


エジプト・ルクソール。明らかに自然の岩の存在感とシンプルな構成の建物を対比させようという意図が見えるこの建築物は、葬祭殿として建てられたものだそうです。

近代以降は、アートも建築も、出来上がった時点から作者の手を離れ、作者の意図に関係なくそれぞれの受け手(市民)の解釈に委ねられます。伝えたい意図があるときに、それをセンス良く表現できるかどうかもまた、作者の腕の見せ所。


モリスといえば、壁紙!そしてアーツアンドクラフツ運動!

アートなのかデザインなのか工芸なのか!?という議論は今でもときどきありますね。個人的にはたしかに「工芸の地位はもっと上がっていい」とも思いつつ、正直なところ「なんでもいいじゃん」とも思います。言葉でどんな区分けをしたってそのモノ自体は変わらない、と。便宜上、意図的に言葉を使い分けることはもちろんありますが。

この勉強会で学ぶことは、そんなことを考え直すきっかけにもなるはずです。


藤井さんのFBページで写真を見ていると、自分が心惹かれる傾向があることがわかります。それぞれの写真の、何がそんなに自分の心を引っ張るのか。この勉強会ではそんなことも自問しながら取り組むと面白いだろうなと思います。


第2回目以降の勉強会も、わたし自身が一番楽しみにしているところです。

 

 

福岡acad.建築の勉強会にあたって(前編)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

福岡acad.建築の勉強会にあたって(前編)

皆さんに告知するにあたり、福岡acad.で開催する勉強会の特長をどう伝えたらより伝わるか、ということを考えました。難しいですね。伝えることができたかどうかは、正直かなり怪しいところですが、伝えようとしたことで、自分自身にとっての、この勉強会の特長がとても明確になりました。

以下、備忘。


その地理的・歴史的背景を知ると「社会が建築をつくる」ことが実感として見えてきます。この言葉は「社会が芸術をつくる」「社会がデザインをつくる」とも置き換えられるのではないでしょうか。

藤井さんが実際に現地を歩き見てきたことが、どのようにその後のアーティスティックな仕事の基盤となって生かされているのか、その一端を垣間見ることができるのは、とても興味深いことです。


解説を聞きながら歴史を辿って建築物を眺めると、建築と芸術とは境界線の無いものであったのだと、あらためて思い至ります。また、時代時代に現れたものが、現代まで連続的につながっていることがわかります。

現代の自分たちの仕事は歴史の文脈のなかでどう語ることができるのか、この勉強会を通してイメージを膨らませましょう(^^)


建築を含んだ風景写真。「きれいだなぁ」「すごいなぁ」「行ってみたいなぁ」から、さらにどこまで踏み込むことができるか。踏み込む方向は人ぞれぞれだと思いますが、藤井さんの解説は、その踏み込みをサポートしてくれるものです。

藤井さんの撮って来られた写真を見ることは、わたしにとって「見る」力を鍛えることにつながっています。ぜひご一緒に「見る訓練」をしませんか。


「本歌取り」は日本文化のすぐれた一面でもありますが、真似ることから文化を発展させてきたのは、実は古今東西同様であると、建築の歴史を学ぶなかで見えてきました。建築しかり、工芸しかり、デザインしかり。ただここで肝要なのは、真似のその先。本家よりもっとよいものにすることですね。

そんなことも、勉強会で一緒に考えることができたら楽しいだろうな、と思っています。


神のための建築、王のための建築、富裕な人のための建築、普通の市民のための建築…。建築の歴史を眺めることは、その対象(誰のための)について考えることでもあり、わたしにとっては、西洋史や西洋美術史を解釈しようとするときの手掛かりにもなっています。

切り口は「建築」ですが、いろんなところにつながっていることを実感できる機会です。


昨年ロンドンに行ったとき、郊外に残る古代ローマ帝国時代に整備されたという街を歩く機会を得ました。藤井さんのスライドを見せていただいていたおかげで、体験が深まるのを実感しました。

実際に足を運んだときに何を見て感じるか。この勉強会はその体験をサポートするベースとなる素晴らしい機会だと思います。今後、海外視察をご予定している方にもおススメです!


尊敬している学芸員の齋正弘さんは、美術の「び」は「『びっくり』の、び」だとおっしゃいました。そう解釈すると、アートとか芸術はわからない!という人も、受け入れやすくなるかもしれないと。建築の歴史をふりかえることは、現代のわたしたちが価値を感じるものの基準がどう築かれてきたのかを考える大きなヒントになると思います。


後編につづく。