KENSUKE FUJIYOSHI 公式サイトプチリニューアル。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

KENSUKE FUJIYOSHI 公式サイトプチリニューアル。

藤吉憲典の公式サイトを前回リニューアルしたのは2020年夏から秋のことでした。

ちょうど3年ぶりとなる今回も、夏から作業に入っていただき、先月アップしたのでした。

今回も、ウェブ制作を担当してくださったのは、福岡を拠点にご活躍のウェブデザイナー・ハラプロ原田大輔さん。そして、いつも作品を撮ってくださるabc pictures 赤司憲壕さんの写真に、今回も大いに助けていただきました。おかげさまで、格好良いサイトが出来上がりました。

リニューアルの主目的は、藤吉憲典の新しい作品群である「書画(Ink Drawing)」を、サイトでもご紹介すること。

藤吉憲典公式サイト Ink Drawingページ

更新が滞っていた藤吉憲典の略歴書(最新のレジュメ)も、日本語版・英語版ともに2023年度版に更新することが出来ました。PDFになっていますので、ダウンロードしてご覧いただくことが出来ます。

藤吉憲典の最新陶歴(The latest profile of Kensuke FUJIYOSHI)

こちらは今後、年に1回のペースで定期更新していこうと考えていますが、ご必要なタイミングでの「最新版レジュメ」が必要な場合は、その都度ご連絡を頂ければご提供することが可能です。

陶芸家・磁器彫刻家・書画家として活動の幅を広げていく藤吉憲典について、わかりやすく情報提供ができるよう、今後も心掛けて参ります。

KENSUKE FUJIYOSHI 公式サイト

アーティスト・藤吉憲典のイタリア短期研修報告、その2。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アーティスト・藤吉憲典のイタリア短期研修報告、その2。

トスカーナ州カッラーラでの約2週間の大理石彫刻の研修。カッラーラは大理石の世界的な産地であり、ミケランジェロはじめ、ルネッサンスの偉人たちがここに通い詰めて彫刻を制作した、まさに「聖地」です。

大理石の山に囲まれた研修場所は、工房(作業場)と寮があり、寮にはWi-Fiが通っていますがラジオやテレビはなく、まさに大理石彫刻のほかにするべきことがない=そこに集中できる環境だったそうです。周囲には飲食店はなく、キッチンがついているので、近くのスーパーに買い出しに行って自炊をする前提です。同じタイミングで参加していたフランスから来たジャン・ピエール氏が、彼は何度目かの研修だったということで、買い物や料理その他、なにかと気を使って助けてくださったとのこと。ありがたいですね。

大理石を彫る作業は、ふだんの磁器制作とは使う筋肉がまったく違ったということで、毎日体力を使い果たして一日を終えたようでした。マエストロが指導してくださるのをはじめ、近所に工房を持つ大理石作家の方々が、ちょこちょことのぞきにいらっしゃるようで、たくさん声をかけていただきながらの研修となったようです。周囲にある作家の工房には、どの工房にもミケランジェロのダヴィデ像の「写し」が、大小さまざまなサイズで作られていたそうで、それがその彫刻家の「これだけの腕がありますよ」を保証するものとなっていたようです。

そんな環境のなか、藤吉憲典が研修中に一番言われた言葉は「ゆっくりゆっくり」だったと。研修期間が2週間という短期でもあり、そのなかで作品をひとつ完成させようと、大理石を彫るスピードが知らず知らず、速くなっていたようです。アーティストならではの、初めてで自分にどれぐらいできるものかを見てみたいという自負もあったでしょう。「もっとゆっくりじっくり取り組みなさい」ということを、ことあるごとに声掛けしていただいていたとのことでした。

イタリア語はまったくわからず、英語もほとんどしゃべることのできない藤吉憲典ですが、無事研修期間を楽しんできたことがわかるのは、上の写真の笑顔が物語っています。イタリア語、英語、フランス語、スペイン語の飛び交う空間で、モノづくりという一点でつながっているからこそ言語外に通じるものがあるというのは、モノづくりのできないわたしにとってはなんともうらやましいことでもあります。週末にはマエストロはじめ皆で、ピエトラサンタに出かけ晩餐を楽しんだり、カッラーラの中心地に出かけて古い街並みを歩いたりもできたと。さりげなくサポートしてくださったのであろう皆さんに、心より感謝です。

そうして出来上がった作品を、手荷物で大事に大事に抱えて持って帰ってきました。ルネサンス時代・マニエリズム美術の起点になったと言われる「セルぺンティナータ(螺旋状の/蛇がとぐろを巻いたような)」が思い浮かぶ、ドラゴンが柱に巻き付いている、の図です。最初にデッサンを描いて見せたときには、マエストロに「初めてなのにこれにチャレンジするのか?難しいぞ!」と言われたそうですが、そのマエストロの技術指導のもと、ここまで形になったようです。

藤吉憲典カッラーラ大理石彫刻研修

ふだんの磁器彫刻作品の完成度の高さを見慣れているワタシや息子としては、「初めてにしてはすごいんだろうね」というぐらいの感想でしたが、ミラノマルペンサ空港の出国手続きで「この大理石彫刻は高価なものだろう!?」と止められたのだと、武勇伝(笑)。何人も駆けつけてきた空港スタッフに、スマホで撮っていた作業中の写真を見せて「自分が研修で作った習作である」ことを納得してもらい、「お前はアーティストなのか?」という問いに「そうだ!」と返事して無事ゲートを通過できたのだそうで、なによりでした。

これからさらに細かいところを彫り込み、やすりで磨いていき、仕上げていくようです。研修中は、彫刻に使う道具はすべて研修所が貸してくれていましたので、道具を買う必要があるのかなと思いましたが、ダンナのお父さんが篆刻をしていたため、うちには石を彫る道具があり、それがそのまま使えるということに気づきました。書に端を発する篆刻が大理石彫刻と結びつくなんて、まったく思ってもみなかったことであり、思いがけずつながっている不思議を感じました。

現地での様子(写真)は、藤吉憲典の公式フェイスブックページでご紹介しています。

藤吉憲典公式フェイスブックページ イタリアカッラーラ研修2023

アーティスト・藤吉憲典のイタリア短期研修報告、その1。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アーティスト・藤吉憲典のイタリア短期研修報告、その1。

ダンナ・藤吉憲典が前回イタリアに行ったのはいつだったかしら?で、ブログのセルフ検索。2017年10月のことでした。もう6年も前のことになるのですね。ダンナにとっての「初」イタリアでした。

2回目の今回は、ミラノでのギャラリー訪問の商談もありつつ、メインはトスカーナ州カッラーラでの約2週間の大理石彫刻の研修。カッラーラは大理石の世界的な産地であり、ミケランジェロはじめ、ルネッサンスの偉人たちがここに通い詰めて彫刻を制作した、まさに「聖地」です。

上の写真は、かなりブレブレですが(笑)カッラーラの大理石採石場での一枚。

磁器作家から、書画作品も生むようになり、次は大理石で作品づくり?という短絡的なことではありません。アーティストとして「造形」を追及するにあたり、歴史的に偉人を輩出してきた大理石彫刻を通して、「Object」の原点を見つめることが出来るのでは、という思いがありました。磁器彫刻が塑像(塑造)であるのに対して、大理石は彫刻なのですが、両者の違いについて、とても分かりやすい考察文を見つけました。

彫刻と塑像の関係

 一般に彫刻と呼ばれる作品は、その技法から「塑造」と「彫刻」に大別できる。「塑造」とは粘土など柔らかく可塑性のある素材をこねて形をつくり出すものをいい、「彫刻」とは石や木など硬質の素材を鑿などで彫り刻んで形を表すものをいう。

粘土を加えながら形をつくる塑造と、すでに存在する立体の塊から形を彫り出す彫刻とは技法的には対極にあり、作り手の意識や作品の特質も異なるといわれる。実際、塑造は粘土を加えたり取り去ったりして、いわば推敲を重ねることが可能なのに対し、彫刻は彫りすぎた場合に後戻りすることは原則的に不可能であり、両者の相違は大きい。

三重県立美術館サイト「彫刻と塑像の関係 毛利伊知郎(日本彫刻の近代 図録)」より

 

彫刻の聖地ともいえる場所で、今やっている表現とまったく対極にある技法を手を動かし学ぶことによって、自分の表現や技術に還元できるものがあるはず、という思いは、観念的な思い込みともいえるものではありましたが、実際に研修期間を終えたダンナの話を聞けば、その思いが的を得たものであったことは確実です。今回の研修期間を一緒に過ごした受講生は、ダンナを含めて三名だったそうですが、そのうちの一人、南米アルゼンチンでブロンズ彫刻作家として活躍しているヴィヴィアンの参加動機が、まさに同じ理由。世界中に同じような考え方をするアーティストがいるのですね。

「宝物のような2週間だった!」という帰国後のダンナの第一声を聞いて、手配したわたしとしては、まずは安堵したのでありました。今回のミラノ~カッラーラ出張にあたり、情報収集・下調べ等の準備から在伊中のアテンドと、間接的にも直接的にも、今回もたくさんの方にお世話になりました。ありがとうございました!

Special Thanks to ミラノでのギャラリー調査とアテンドを請け負ってくださった高橋さん、高橋さんにつないでくださったジェトロ育成塾スタッフの皆さん、前回のイタリア出張時からなにかと情報提供をしてくださったディサント株式会社の吉村さんとそのスタッフさん、そして研修地でお世話になったマエストロとバーバラ。

「報告その2」以降につづきます。どうぞお楽しみに。

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生。

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生しつつあります、とブログを書いたのは、先月下旬のことでした。

そこから本窯焼成、赤絵付と赤絵窯の繰り返しを数回経て、出来上がって参りました。じきにロンドンに渡るものがほとんどなので、その前に一部をこちらでご紹介いたします。

藤吉憲典 カワセミ陶箱

カワセミ陶箱

藤吉憲典 キリン陶箱

キリン陶箱

藤吉憲典 サイ陶箱

サイ陶箱

藤吉憲典 貝陶箱

貝陶箱

藤吉憲典 蛙陶箱

カエル陶箱

今回の藤吉憲典Animal Boxesシリーズは、これまでのシリーズに比べて、新しい特徴が3つあります。まずは色彩の変化。これまでよりも、やや重厚なトーンのものが多くなりました。重ね塗りの技法を編み出し、大胆な色遣いをしています。次に、カタチ。今回は丸みを帯びた形が増えています。四角っぽくなるか丸っぽくなるかで、成形の技法が異なります。四角柱のように直線的な面による形のものは、「タタラ」と呼ばれる磁器粘土板による作りが中心となり、丸い形状はロクロによる成型が中心となります。そしてもう一つの特徴は、上に乗る動物のサイズが大きくなっていること。これは昨年からの傾向でもありますが、どんどん動物たちの自己主張が強くなってきています。

これから、カメラマンさんに写真を撮っていただき、桐箱やさんに箱をあつらえていただき、梱包発送作業へと進みます。

表装の楽しみがひとつ形になって、ますますワクワク。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

表装の楽しみがひとつ形になって、ますますワクワク。

この夏前頃から具体的に検討し始めた、書画の見せ方のひとつとしての表装・掛軸。

この分野はまったくの素人でしたので、まずは!と、本も10冊ほど読んで少しは勉強しましたが、

やはり一番勉強になるのは、手がけてくださるお店の方とお話をすることですね。

額装でもお世話になりました博多中洲川端にある老舗・大崎周水堂さんに、今回もご相談しました。表装やさんに直接頼むという手もあるのだと思いますが、まずはこれまでの額縁制作で信頼のある大崎さんへ。スタッフの方となんどもお話をしてわかったことは、わたしたちが「こうしたい」と思っている表装の仕方は、伝統的な軸装から考えると、物足りなさがあるようだということでした。途中、軸装のプロ目線でのさまざまな装飾のご提案もいただき、なるほどいろいろな方法・暗黙の決まり事があるのだと、勉強になりました。

お話を全て伺ったうえで、いくつもある掛軸定番の装飾パターンを今回は退け、まずは自分たちの考えた通り、背景と作品のみ、という最もシンプルな形で仕上げていただきました。発注に際して、作品と背景色を重ねて確認したりはするものの、部分的に合わせたものを、頭のなかで全体像に拡げてイメージしているので、実際にどう上がるかは、一か八か(笑)。結果、イメージした以上に、雰囲気よく仕上がって参りました。さすがはプロの仕事ですね。嬉しくなりました。

藤吉憲典 書画 龍

藤吉憲典の龍と、兎。

藤吉憲典 書画 兎

展示サンプルとして、縦長作品と横長作品があるとわかりやすいよね、ということで、発注したときは意識していなかったのですが、図らずも今年の干支(卯)と来年の干支(辰)の組み合わせとなっておりました。展示サンプル2作品。これらをご覧いただくことで、「飾ったときの雰囲気」をイメージしていただきやすくなるのではないかな、と思います。

実際に書画作品をお買い上げいただくときには、作品のみをお買い上げになり、ご自身で額装なり表装なりを発注なさるお客さまもいらっしゃいます。一方で、どう飾ったらよいか、表装をどこに頼んだらよいか、迷うお客さまもいらっしゃいます。これらの基本的なサンプルがあることで、ここから背景の色を変えたり、装飾を少し凝ったものにしたりと、自分が飾ろうとしている空間にあう形をイメージしやすくなればいいな、と思います。

そうそう、これこれ!がスムーズに伝わる嬉しさ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

そうそう、これこれ!がスムーズに伝わる嬉しさ。

藤吉憲典公式サイトをちょっぴりリニューアル中です。今回も、福岡に拠点を置いて活動しておられるハラプロ原田大輔さんにお願いをしています。

藤吉憲典公式サイト https://fujiyoshikensuke.com

前回のリニューアルはちょうど3年前、2020年の9月でした。

初めてハラプロ原田大輔さんにお願いして、公式サイトを英語版でリリースしたのが2016年10月となっていました。やはり3‐4年ごとに修正点・改善点が見えてくるというか、ズレを放置できないと感じるのですね。世の中の変化のスピードもさることながら、自分たちの事業も少しづつ変化しているのですから、「その時」に合わせて変えていくことは、あたりまえに必要なことだと感じています。

初めてハラプロさんにお願いしたとき、わたしたちが伝えたい価値観や意図をしっかり汲み取ってくださり、構成もデザインも最初にいただいた提案でスムーズにピッタリと決まり、こんなことがあるのだとびっくりしたのでした。それまでに何社か別の会社に相談したことがありましたが、相手はデザインのプロなのにどうしてこんなに伝わらないのかと、自分の説明不足・説明下手に毎度嫌気がさしていた(笑)ので、かなりの驚きと喜びでした。

今回は部分的なリニューアルであり、変更する情報のボリュームはそれほどありませんが、サイト内においては重要な部分になります。主な目的としては、書画作品をラインナップに加えることと、お客さまからの問合せ受付方法を見直すこと。リニューアルに必要な情報を書き出し、テキストと画像データを用意して投げかけたら、あとはテストが上がってくるのを待つばかり。そうして今朝、上がってきたテストを見て思わず声が出たのが、本日のタイトル「そうそう、これこれ!」です。

毎度デザインに関しては丸投げに近いお任せですが、今回も期待通り・期待以上の「そうそう、これこれ!」が上がってきました。こんなに楽をしてよいのかと思うぐらい、言わずともわかっていただけているありがたさ。あとは、文章の言い回しなどの細かい点を修正していくだけとなりました。

今月中にはリニューアル完成できそうかな、という感じです。アップしましたら、またご案内いたします。

取材協力した『Homes & Antiques』8月号が、ロンドンから届きました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

取材協力した『Homes & Antiques』8月号が、ロンドンから届きました。

藤吉憲典が初のロンドン雑誌掲載ということで、英文と格闘していたのは、ゴールデンウィーク前のことでした。

記事校正を経て、待つこと数カ月。ようやく実物が手元に届きました。既にロンドンのギャラリーSladmoreからは、記事を見たコレクターさんから好反応があったということで、ひとまずホッとしてはいたのですが、やはり実物を手にすると、嬉しいですね。

『Homes & Antiques』8月号

あたりまえですがインタビュー記事は英語ですし、日本で本誌をご覧になる機会もほとんどないかと思います。というわけで、記事の元になったインタビューの日本語版をまとめました。結構なボリュームになりましたが、ご興味がありましたら、時間のある時にご覧くださいませ。

今日から九月、種まき準備に追われております。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今日から九月、種まき準備に追われております。

昨日今日と雨やら曇りやらで、この夏の猛暑から厳しい残暑の続く津屋崎千軒も、ちょっぴり涼しくホッとしております。いつのまにか、朝から大騒ぎだったセミの声は聞こえなくなり、トンボの群れが目に留まる今日この頃です。お日さまの角度もだいぶ変わってきましたね。着実に秋は近づきつつあります。

収穫の秋が近づきつつあるなか、わたくし個人的には、種まきの準備に追われているここ数カ月です。花祭窯おかみの仕事は、半分以上が種まき準備かもしれません。常に新しい展開を考えて、情報を集め、変化への可能性を探ること。それはとてもワクワクして楽しい仕事です。新しく人と出会う機会にもなります。これをしてきたからこそ、「やりたくない仕事はやらない」スタンスを貫いても、花祭窯を続けることが出来ているのだと思います。というか、そう信じるからこそ、やっていることなのではありますが。

もしかしたら、自分がバタバタ動かなければ、周りが動いてくれる、ということもあるのかもしれません。現にそういう事業者の方もいらっしゃいます。わたしは気質的に「待ち」の姿勢がとれないので、どうしても今のようなやり方になるのかもしれません。今大丈夫でも、この先どう転ぶかわからない。そう考えると「転ばぬ先の杖」の候補をひとつでも多く持っておきたいな、と思ってしまいます。自分たちの進む道を、自分たちで選べるように、と。

というわけで、この夏から準備して蒔いた種のなかから、ひとつでも収穫が得られたら嬉しいなと願いつつ。晩秋には収穫祭を開催できるよう、手を尽くして参りましょう。

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生しつつあります♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生しつつあります♪

ロンドンSladmoreギャラリーでのクリスマス・ショウ用に、制作没頭中のダンナ・藤吉憲典。陶芸・彫刻・書画のうち、「陶芸&磁器彫刻」の分野になりますが、集中ぶりを見ていると、この仕事がほんとうに好きなのだなぁとつくづく感じます。

本日はそんな制作中の作品の一部をちょっぴりご紹介。

制作工程のうち、素焼の焼成が済み、呉須(ごす)絵具での絵付=染付の絵付がおおよそ終わった段階です。このあと釉薬をかけて本窯焼成し、その後、赤絵付→赤絵窯の工程が何回か繰り返されて、出来上がりという工程になります。

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

ここからどのように変化して完成品となるか。今回もとても楽しみです。

象形文字の楽しさが、ジワジワ来ている今日この頃。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

象形文字の楽しさが、ジワジワ来ている今日この頃。

作品発表が本格スタートした、藤吉憲典の「書画作品」。このところ肩書も「Ceramicist(陶芸家) / Porcelain Sculptor(磁器彫刻家) / Ink Drawing Artist(書画家)」となっています。まとめて「Artist」としても良いのかもしれませんが、長々としても「何をしている人か」わかりやすい方が良いかな、というのが今のところの考えです。書画家の訳は、当初「Ink Painting Artist」としていたのですが、paint は「塗る」がメインであり、むしろ「描く」を強調するdrawの方が良いのではないかというアドバイスがあり、変更しています。

さてそんなわけで、藤吉憲典の公式サイトにも書画作品を掲載せねばと、現在プチリニューアル作業に入っているところです。作家のサイトは日英両言語で制作していますので、あらためて、作品タイトルを含め「英語でどう紹介するか」を考える機会になります。例えば、書画作品の「馬」。

藤吉憲典画 馬

Horse pictograph(藤吉憲典作)

漢字の「馬」を崩して、馬の画に描き直しているものです。日本人の目には、詳しい説明をしなくても「なるほど!」と理解してもらいやすいと思います。作品タイトルを作りながら、海外の方にもわかりやすいように、と辿り着いたのが「象形文字」であることを、タイトルに含めること。最初「hieroglyph」と思ったのですが、これは古代エジプトの象形文字を指し、文字に神秘的・呪術的な意味や力を持つとされていることが判明。日本語や中国語の漢字の象形文字は「pictograph/pictogram」と訳する方が、ニュアンス的に近いようです。ピクトグラフ(またはピクトグラム)すなわち「絵文字」。そういえば、ピクトグラムは先般のオリンピックで話題になりましたね。

絵から漢字になったものを、また画としてデザインし直す。この「馬」をはじめ「兎」「象」「鳥」など、象形文字シリーズが生まれています。書道を習得していく際に、さまざまな書体を学んできた藤吉憲典らしい作品群だと言えるでしょう。「Animal Boxes」として愛されている陶箱シリーズと同様、動物や自然界のものが題材になる象形文字シリーズを、どうぞお楽しみに!