花祭窯@恵比寿展示会ご報告。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花祭窯@恵比寿展示会ご報告。

週末は、勉強会組織九州ECの経営者仲間、7事業者での初イベントに花祭窯も参加して来ました。三連休、はじめの二日は台風接近であいにくの天気でしたが、三日目にはきれいに晴れ。異業種での合同企画は学びの多い機会となりました。

出展者それぞれに専門性が高いため、いらっしゃるお客さまも、知識をお持ちであったり、目的意識の高い方ばかり。そのようなお客さまとお店側との会話のキャッチボールは、傍で聞いていても刺激的で楽しく、多くの発見がありました。

今回花祭窯は、大川家具ドットコムさんのスタイリッシュなサイドボードをお借りしての展示。天板の上だけでなく引き出しのなかにも器を収めて、楽しい演出ができました。

藤吉憲典の飯碗、デミタス珈琲碗皿

引き出しを開けたところに器が入っている。それだけのことでこんなに嬉しくなるのですね。津屋崎の花祭窯での展示も、引き出し方式を採り入れたくなってきました。

もうひとつ、おいしい発見。恵比寿4丁目交差点に見つけた、鮨博一さん。お持ち帰りランチパックの五目いなりとかんぴょう巻きが絶品!そしてなにより少しだけ会話を交わした大将の粋な心遣いとふるまいに、とっても幸せな気持ちになりました。時間のゆっくりあるときだったら、カウンターに座ってお寿司を食べたかったなぁ~と(^^)

その仕事の先。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

その仕事の先。

花祭窯に中学生がやってくるのはまだ少し先ですが、今日はいつもお世話になっている桐箱屋さん=お隣にある古賀市の増田桐箱店さんが、職場体験中の中学生を連れていらっしゃいました。

本日が体験最終日ということで、「できあがった桐箱が使われている現場」を見るための窯元訪問です。「お伺いしてもいいですか」の打診をいただいて、なるほど!是非にとお越しいただきました。

すべての会社や商品は、その会社・商品だけで成り立っているのではなく、その手前にある仕入元や、その先にある得意先との関係性のなかで成り立っています。そんなあたりまえのことも、実際にその「手前」や「先」が見えないと、ひとつの会社のなかで完結しているような気になってしまうかもしれません。

やきものができあがる→桐箱屋さんに測りに来ていただく→桐箱屋さんが箱をつくって納めてくれる→納品された箱に箱書きをして次第を整える→お客さまのもとへ送る

このような一連の流れのなかにある桐箱屋さんであり、窯元であり。この仕事の先には誰がいるの?を知ること、意識することの大切さをあらためて考える機会にもなりました。

 

 

イメージ以上。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

イメージ以上。

久しぶりにこの言葉を聞きました。朝から窯を上げる作業をしていたダンナ、今回の窯に入っていた最新作の青磁の壺を持って、ごきげんです。

独立してから20年、窯元勤め時代を合わせると四半世紀、磁器制作をしてきている藤吉憲典。新たな技法で取り組んだ新作であっても、窯から出てきたやきものの姿があらかじめイメージ出来ていることは、作り手本人にとってはある意味あたりまえになっています。

それが今回は「イメージ以上に良くあがった!」のですから、相当嬉しい様子。電気とガスでコントロールしている磁器の窯であっても、やっぱり「窯の火」という要素による不確実性は、やきものの面白さなのだなぁ、と思います。

作り手のイメージ以上に良く上がった青磁の壺ふたつです(^^)

 

 

 

 

文様の話、紫陽花。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

季節外れですが、久しぶりに色絵の紫陽花文様を描いてもらったので

文様の話、紫陽花(あじさい)。

紫陽花の文様も、江戸時代の古伊万里にも描かれている古典文様のひとつです。染付つまり藍色だけで描かれている場合が多く、それはそれで、藍色の濃淡による表情の違いがなんとも美しくもあるのですが、個人的に、より好きなのは、色絵で描かれた紫陽花です。

梅雨時は雨の日やはっきりしないお天気が多く、だからこそこの季節に花開く紫陽花の色彩の鮮やかさに心惹かれる人が多いのだな、と感じます。器に描かれる紫陽花もまた、色彩の鮮やかさが嬉しい。それが、わたしが「色絵で描かれた紫陽花」が好きな理由なのだと思います。

錦紫陽花文蕎麦猪口 藤吉憲典

紫陽花の花の楽しさは、小さな花(=ガク)の集合であること。これを丁寧に描いて可愛らしく美しく表現するのは、とても集中力が必要なようで。実際、描くところを見ていても、とても細かい作業の連続で、頭が下がります。

藤吉憲典のつくる錦紫陽花文蕎麦猪口はこちらからご購入できます(^^)

文様の話、馬。

こんにちは。花祭窯おかみ/磁器作家・藤吉憲典の妻兼マネジャーふじゆりです。

9月に入り、朝晩涼しい今日この頃。「天高く、馬肥ゆる秋」なんて言葉も頭に浮かびます。ということで、

文様の話、馬。

古伊万里の文様にもたくさん登場する馬。雲と組み合わせた「天啓群馬(てんけいぐんば)文」は中国・明時代のやきものにルーツのある、たいへんおめでたい文様のひとつです。

牛と同様、神様の乗り物とされた馬。農耕民族にとって、生活に欠かせない重要な存在でもあり、活動の象徴です。江戸時代に花開いた磁器文化。語呂合わせで文様におめでたい意味を持たせるのは、この時代の粋なユーモアでした。

馬が九頭で「うま く」いく。

午(うま)年生まれであるつくり手・藤吉憲典のオリジナルは、珈琲碗皿に群馬の文様。吉祥の動物と言われている馬を、さらに九頭並べて語呂合わせ。おめでたさも倍増です(^^)

 

 

花祭窯と藤吉憲典、秋以降の予定。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

今日から九月。ということで、

花祭窯と藤吉憲典、秋以降の予定。

このほかに、出来れば11月に花祭窯でお茶会をしたいな、とも考えています。

作り手・藤吉憲典はこの八月、少しだけゆっくり夏休みをとることができました。また秋から冬に向かって、器・アートいろいろなものが生まれてくるでしょう。

各地で一人でも多くの方とお会いできるのを、楽しみにしています!

 

文様の話、木賊(とくさ)。

こんにちは。花祭窯おかみ/磁器作家・藤吉憲典の妻兼マネジャーふじゆりです。

文様の話、木賊(とくさ)。

とくさ。「木賊」とも「十草」とも書きます。トクサといえば、茶花に使われ、日本庭園に欠かせない植物のひとつです。実際のトクサは見た目に「節」が特長的なのですが、器の文様としては「縦線」で表されることが多いです。いわば「ストライプ」ですね。古伊万里の江戸時代から定番の文様のひとつです。

「木賊文様」というと、上の写真のような染付の縦線をイメージすることが多いのですが、実は赤絵で描いても、木賊。

錦木賊文珈琲碗皿 藤吉憲典

染付の藍色一色で描かれると、いかにも「日本の古典的な文様」という感じがしますが、赤絵で多様な色を加えると、ガラッとイメージが変わるのが面白いですね。

たかが縦線されど縦線。線一本でも、つくり手により、描く対象により、まったく表情が異なってくるのが、木賊文様の面白さです。

 

文様の話、唐草の美。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

文様の話、唐草の美。

自分のこのブログで「唐草」をキーワード検索してみたら、津屋崎等辺ミュージアムで紹介している古伊万里の陶片の写真が続々と現れました(笑)

唐草の文様のついた陶片をたくさん拾っている、ということなのです。それはつまり、唐草文様が、古くからずっと愛され続け、描き続けられている文様だということでもあります。力強い唐草、繊細な唐草、やっつけ仕事的に描かれた雑な唐草…。古の陶工たちが描いた唐草を見ていると、この文様の魅力の普遍性を感じます。

牡丹唐草(ぼたんからくさ)、微塵(みじん)唐草、蛸(たこ)唐草…ひとことに唐草といっても、モチーフは様々。唐草の蔓の中心に何を据えるのかによっても、バリエーションが無限に広がります。

日本だけではありません。中国からシルクロードを遡ってイスラム圏、ヨーロッパ。唐草が地域・文化圏そして時代を越えて愛されてきたことがわかります。そして、やきもの(陶磁器)だけでなく、さまざまなものに文様として取り入れられていることも、皆さんご存知の通り。

日本でやきものに描かれる唐草文様は生命力の象徴。子孫繁栄の願いが込められたおめでたい文様として描かれています。

 

9月は中学生の職場体験。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

9月は中学生の職場体験。

写真は2015年に受け入れをしたときの「職場体験ステッカー」を貼った様子。中学生の職場体験は今年が5年目。今年も中学二年生が二人、花祭窯にやってきます。

毎年、受け入れ側の力量が問われることを痛切に感じる機会です。中学生にとっても、わたしたちにとっても、5日間をどれだけ有意義な時間にできるかは、こちらが事前にどれくらい準備できるかで決まります。

窯での職場体験ですが、「職場」としての体験であって、「やきもの体験」ではありません。もちろん、最終日に向かってちょっぴり「制作」も体験してもらいますが、「つくる」に直接的に結びつかない仕事がほとんどです。

昨年は、調べものや細かい事務仕事をかなりたくさんこなしてくれました。ここ数年、毎年の干支の置きものをつくるための資料集めは、職場体験中の中学生の大切な仕事になっています。その他にも、伝票へのゴム印押しや、やきものを発送する際の梱包材の整理など。

さて、今年はどんな仕事をお願いしようかしら。受け入れまで1カ月を切って、プログラムつくりにも力が入ります(^^)

自営業者は体が資本。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

自営業者は体が資本。

もちろん自営業者でなくてもそうなのだと思いますが。

はるか昔、わたしが会社勤めをしていたときには、健康診断・歯科検診・産業医による健康相談などが毎年あたりまえに行われていて、健康診断の内容も多岐にわたり、人間ドックを受ける際の受診料の補助もありました。そのときはそれが普通だと思っていましたが、今は、会社が従業員の健康管理にとてもお金を使ってくれていたのだとわかります。

自営業者となってからは、自治体が国民健康保険の加入者に対して実施してくれる健康診断や、商工会が加盟事業者に対して企画してくれる健康診断などがあります。いずれも一定の金額で、基本的な健康診断を受けることができます。自分の体の状態を省みる機会を年に一度提供してもらえることは、ありがたいことですね。

この健康診断、年に一度身長を計る機会にもなっていて、一度だけ背が伸びていたことがありました。ひそかな楽しみです。