ご近所のお茶屋さん。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ご近所のお茶屋さん。

あちらこちらからいただく機会も多いお茶ですが、無くなったら「ちょっと買ってくる」と走れる距離にお茶屋さんがあります。

種類・ランクごとに分かれたお茶缶が並んでいる店内の景色が嬉しいお茶屋さん。「今日はいくらの茶葉をいただこうかな」と軽く悩みつつ、結局は「自家用だから」と、いつもの緑茶の葉っぱをオーダーするのが常ですが。ときどき、ほうじ茶の葉っぱも追加。

お茶屋のお母さんと、なんてことない会話を交わしつつ、「このお茶を100グラムお願いします」と言って、目の前で量っていただくお茶は、なんだかとっても嬉しいのです。

「10、20、30日は1割引きなんですよ!」と教えていただいてから、その日に買いに行こうと思いつつも、いつも「お茶っ葉きらしてた…」と気づくのは0の付く日ではなく(笑)。欲しいときに、欲しい量をいただけるという贅沢の方が勝るから良いのです。

写真は、いつものお茶。今朝は藤吉憲典の桜散し文蕎麦猪口で。食後のお茶の楽しみです。

万年筆デビュー。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

万年筆デビュー。

パイロットが20代、30代の方々の万年筆デビューを応援するという売り文句のCOCOONを手に入れました。年代的にはずいぶん上ですが、デビューには間違いないので、使っても怒られないでしょう(笑)。

文具屋さんで万年筆コーナーを眺めていると、美しいものが多くてワクワクするのですが、いざ買うとなると価格幅の大きさもあり、そもそも使い慣れていないので「どう選べばよいのかわからない」状態が続いていました。パイロットさんが初心者向けと明示してくださり、チャレンジしやすい価格設定で助かりました。

写真は、ここ数年気に入ってよく使っているMIDORIの「きれいな手紙が万年筆で書ける便箋」とこのたび手に入れた万年筆COCOON。もともと、ハガキや便箋や封筒を選ぶのも大好きで、常に手帳にはハガキと記念切手を持ち歩いています。そこに足りなかったのが「これ!」という筆記具でした。

さて実際に、上の写真の組み合わせでお手紙を書いてみました。…良いです!まだ使い慣れていないことも一因かも知れませんが、ボールペンで書いていた時よりも、一文字一文字を丁寧に書こうという意識が自分の手に伝わっているのがわかります。これは、生来大雑把な性格のわたしにとって、とても良い傾向です。

直筆で手紙を書く頻度が、少なくありません。私信はずいぶん減りましたが、仕事上お客さまに納品をする際などにも、相手がギャラリーさんでも個人の方でも、出来る限り一筆添えるようにしています。ようやく1本目の万年筆を手に入れ、ますます「手紙を書く」が楽しみになってきました。

今月の書道部。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今月の書道部。

思いがけず長い春休みとなった息子の一文字は「暇」(笑)写真はお手本用にダンナ藤吉憲典が書いた「暇」。口に出して言う「ひま~」も、漢字にするとなんとなく印象が変わるのが面白く。

書道部だからといって、季節感のある言葉や四文字熟語など、それっぽい字やことばを書かなければならないということはなく、思いついたことを書けばよいのです。気持ちよく文字を書くのが一番。

一方で、実際に筆を握り、半紙に向かい、書いてみると、「あれ、ちょっと違う」ということもあり、そんな時は、書く文字を変えてみる。自分で「この字(あるいはことば)を書きたい」と思って書きはじめたけれど、取り組んでみたところ実はそんな気分ではなかった、ということは結構あるものです。

そんなわたしの今月の文字は、これ。

そろそろヨモギを摘みに出かけたいところです。

いい道具は美しい。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

いい道具は美しい。

尊敬するご近所の金工アーティスト、千場昌克さんAtelier FERのおろしがね。昨年末に注文していたものが、出来上がりました。真鍮(しんちゅう)の本体に、おろす面には錫を引いてあり、持ち手には木がかぶせてあります。

Atelier FERのおろしがね

こちらは裏側。写真では伝えきれない美しさです。こういう時、写真の腕が無いことが悔やまれます。ぜひ実物を見て欲しいです。美しいだけでなく、使い勝手も素晴らしい。握りのカタチと太さ、おろしがね面のカタチと広さ、持った時の軽さ。

使い勝手とデザインを両立する技術と感性を要する仕事。道具づくりは、実際の生活場面でどのように生かされるかをイメージする想像力と、それを形にする創造力が問われます。こういう仕事をできる人は、アーティストとしての作品の完成度も素晴らしく高い方が多いのですが、 Atelier FER 千場さんはその最たる一人だと思います。

数十年ぶりに手に入れた新しいおろしがね。嬉しくて、しばらく大根おろしが食卓に載り続きそうな藤吉家です。

今年も藍の家でお雛様。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年も藍の家でお雛様。

毎年楽しみな、藍の家のおひなさま。藍の家は、我が家の近所、津屋崎千軒内にある、登録有形文化財の古民家です。お散歩がてら見に行って参りました。この距離感が、なんともありがたいです。

歴史を感じる立派なお雛様がいくつも。古いものは90年近く前のものとか。ちゃんと残っていることがすごいですね。「もう飾る場所がないから」と寄贈されることも少なくないようです。個人のお宅にあれば、親族以外の多くの人に見てもらう機会は少ないであろうお雛様。こうして公の場に飾られることで、たくさんの人が見ることができるのは、とても嬉しいことですね。あやかってわたしも眼福^^

上は、お座敷正面で出迎えてくれるお雛さま。周りにはたくさんの鞠(まり)が下げられ、華やかな空間になっています。

わたしは、お人形よりも、まず道具に目が行きます。小さくても美しく丁寧に作られた道具の数々。ミニチュアを愛でる楽しさは古今東西変わらないものなのだろうな、とつくづく。

ここに写真で上げていない、素敵なお雛さまがまだまだありました。藍の家の二階には、民俗資料を飾ってあるスペースもあります。お雛様は3月いっぱいは展示してあるようです。津屋崎方面お越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいね♪

春の風物詩。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春の風物詩。

いかなごのくぎ煮。いつのころからか、兵庫県に住む友人が毎年作って送ってくれます。今年もつい先日、届きました。これが届くと、もうそんな季節ね、と思います。

いかなご漁はこのところ厳しいようで、解禁しても不漁で高値とか。年々価格が高騰している様子が伝わってきます。「今年はこれだけしかつくれなかった!」と言いながら、くぎ煮をつくって送ってくれるお友だちの気持ちに感謝。

うん、美味しい。ご飯もお酒も進みます^^

写真で使っているのは、藤吉憲典の染付花鳥文木甲縁小皿

読書『風神雷神 上・下』(PHP研究所)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『風神雷神 上・下』(PHP研究所)原田マハ著

上の写真は『小学館ギャラリー 新編 名宝日本の美術23「光悦・宗達」』より、俵屋宗達筆『風神雷神図』屏風の一部分。

原田マハさんのアート小説最新刊。『楽園のカンヴァス』にはじまり、毎回わたしが夢中になる理由は、作家・作品とその時代の歴史を重ねてストーリーを追っていくのが、とても楽しいからです。

『風神雷神』。読む前に「無理やり感がある」という書評も目にしましたが、ドキドキするストーリー展開に、上下巻合わせて650ページ一気に引き込まれました。確かに、俵屋宗達やカラヴァッジョを引っ張り出さなくても、天正遣欧使節団の冒険物語だけでもじゅうぶん面白かったかもしれません。ただ、俵屋宗達やカラヴァッジョを登場させたからこそ「絵」や「絵師」に寄せたストーリーになったのでもあり。

彼らの足あとをストーリーで追いつつ、フィレンツェ・ローマ・バチカンにゆっくり行かねば!とあらためて思いました。自分の足でその街を歩き、絵画・彫刻・建築をこの目で見たい!そんな思いが増幅してくる本でした。

エピローグにある一文が、本書に限らず原田マハさんがアート小説を書く際にもっとも言いたいことのひとつなのだろうな、と思うと同時に、とても共感しました。


「美術(アート)は、歴史という大河が過去から現在へと運んでくれたタイムカプセルのようなものだ ― 。」

『風神雷神 下』原田マハ(PHP研究所)より


そうなのです。だからこそ、現代に生きるわたしたちも、数百年後、数千年後も引き継がれ愛されるアートを生み出し、遺していく使命があるのです。

I LOVE 図書館。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

I LOVE 図書館。

近所の図書館でも3週間近く臨時休館することが決まった、というニュースが流れ、思わず図書館へダッシュした昨日でした。

すっかり顔見知りの司書さんとは、1週間ほど前に「来館者少ないですね」(わたし)「でも、理由がわかっているから、こればかりは仕方がないです」(司書さん)という会話を交わしたばかりでした。

貸し出しカウンターで司書さんと視線が合うなり、二人して「ねー!」と思わず声が出てしまいました。別のスタッフさんが驚いて「えっ!なんの『ねー!』ですか?」。思わず苦笑い。

わたしとしては、仕方がないこととはいえ、残念ですね、なんだか悔しいですね…という気持ちのこもった「ねー!」でした。あるいはこういう時だからこそ、図書館にできることもあったのでは、という気持ちもあったかもしれません。

図書館はその目的により「貸出型」と「滞在型」があり、どちらをより重視するかで、館のつくりも運営の仕方も評価の物差しも変わってきます。福津市にある二つの図書館のうち「カメリアステージ図書館」は、どちらかといえば滞在型。でも人が集えないときは、貸出型の機能で役割を果たすしかありません。

というわけで、本をたくさん借りてきました。こんな時こそ本を読もう!です^^

ブログふじゆりスタイル7周年。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ブログふじゆりスタイル7周年。

先日、ひょんなことからこのブログをスタートした日を調べたところ、「2013年3月5日」が最初の記事であったことが判明。津屋崎に移転してきたのが2012年春ですから、約1年後にスタートしたということです。上の写真もそのころのものかも!?

記事数は995本。7年間2557日のうちの995本ということは、約2.57日に1本書いていたということですね。現在10に分けている分野(カテゴリー)別にみると、記事本数の多いのは次の通りです。ちなみにひとつの記事が、複数のカテゴリーに属しています。

  1. 日本の文化を楽しむ
  2. 花祭窯おかみの仕事
  3. 本・映画・勉強会など
  4. ギャラリー・美術館・博物館
  5. 磁器作家・藤吉憲典情報

「お知らせ」カテゴリーの記事数が意外に少なく、あまり「誰かに役に立つ情報発信」にはなっていなかったこと、自分のための趣味的内容が多いことがわかります。でも、継続のコツはここ=「自分が読みたいことを書く」にあるのだとも思います。これからもこのスタンスで綴ってまいります。ご一緒に楽しんでくださる方があれば幸いです^^

『家庭画報』4月号(2020年2月29日発売)記事からのお問合せ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

『家庭画報』4月号(2020年2月29日発売)記事からのお問合せ。

『名店の「昼膳」』特集で、お客さまのお店が紹介されたということで、「おお!よかったね!」と思っておりましたら、その記事からのお問い合わせが増えております。撮影用に使った器の作家名を入れてくださったご様子。ありがとうございます。

※書籍の画像をクリックするとAmazonの商品紹介ページに飛びます。

なかでも「盛り付けていない器を見たいのだけれど」「色はひとつだけなの?」というお問合せが重なったので、二つのご質問に答える資料を速攻で作りました。

藤吉憲典 鮑型向付

ご紹介してくださったのは、福岡博多のお料理古川さん。古川さんとは、彼が大阪の味吉兆で修業なさっていたころからのお付き合いです。オープンから2年。既に、なかなか予約の取れない博多の名店となっています。

器を使ってくださっている皆さんが頑張っておられるのを、 いろいろなメディアを通して拝見するのは、わたしたちにとっても大きな喜びであり、つくり手の制作意欲に直結しています。嬉しいニュースをありがとうございます♪

ちなみに、現在花祭窯に、この鮑型向付の在庫はありません。ご注文をいただいてから4か月~お待ちいただいている状況です。お急ぎでご入用のお客さまは、銀座黒田陶苑さんにいくつかあるかもしれませんので、お問合せしてみてくださいませ。