そうそう、これこれ!がスムーズに伝わる嬉しさ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

そうそう、これこれ!がスムーズに伝わる嬉しさ。

藤吉憲典公式サイトをちょっぴりリニューアル中です。今回も、福岡に拠点を置いて活動しておられるハラプロ原田大輔さんにお願いをしています。

藤吉憲典公式サイト https://fujiyoshikensuke.com

前回のリニューアルはちょうど3年前、2020年の9月でした。

初めてハラプロ原田大輔さんにお願いして、公式サイトを英語版でリリースしたのが2016年10月となっていました。やはり3‐4年ごとに修正点・改善点が見えてくるというか、ズレを放置できないと感じるのですね。世の中の変化のスピードもさることながら、自分たちの事業も少しづつ変化しているのですから、「その時」に合わせて変えていくことは、あたりまえに必要なことだと感じています。

初めてハラプロさんにお願いしたとき、わたしたちが伝えたい価値観や意図をしっかり汲み取ってくださり、構成もデザインも最初にいただいた提案でスムーズにピッタリと決まり、こんなことがあるのだとびっくりしたのでした。それまでに何社か別の会社に相談したことがありましたが、相手はデザインのプロなのにどうしてこんなに伝わらないのかと、自分の説明不足・説明下手に毎度嫌気がさしていた(笑)ので、かなりの驚きと喜びでした。

今回は部分的なリニューアルであり、変更する情報のボリュームはそれほどありませんが、サイト内においては重要な部分になります。主な目的としては、書画作品をラインナップに加えることと、お客さまからの問合せ受付方法を見直すこと。リニューアルに必要な情報を書き出し、テキストと画像データを用意して投げかけたら、あとはテストが上がってくるのを待つばかり。そうして今朝、上がってきたテストを見て思わず声が出たのが、本日のタイトル「そうそう、これこれ!」です。

毎度デザインに関しては丸投げに近いお任せですが、今回も期待通り・期待以上の「そうそう、これこれ!」が上がってきました。こんなに楽をしてよいのかと思うぐらい、言わずともわかっていただけているありがたさ。あとは、文章の言い回しなどの細かい点を修正していくだけとなりました。

今月中にはリニューアル完成できそうかな、という感じです。アップしましたら、またご案内いたします。

聖福寺さんでお経に浸る、献茶のお手伝い。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

聖福寺さんでお経に浸る、献茶のお手伝い。

9月5日は栄西禅師の命日です。日本最初の禅寺と言われる聖福寺開祖の栄西禅師は、日本に「茶」をもたらした人物だと言われています。毎年、命日の前日9月4日に、聖福寺の開山忌・栄西禅師の供養が行われています。わたしが入門している茶道南方流・円覚寺は、聖福寺さんの塔頭であり、毎年和尚様が法要の献茶を差し上げています。

今年もわたしにできるお手伝い=献茶式に使う道具を運ぶ=に参加して参りました。実のところ自分にできることは少なく、ほとんど役に立っていないのですが、他の先輩方がなさるお手伝いを拝見しながら学ぶことが多く、できるだけ参加したい機会となっています。また、献茶式の様子を近くで拝見することが出来る、貴重な機会でもあります。

毎年のことですが、荘厳な雰囲気に圧倒されます。仏殿のなかは、灯りは薄暗く、外はとても晴れていたので、窓から見える明るさとのコントラストが際立ちました。読経がはじまる前はしんと静かで、ときおり外で風に木や葉が揺れる音がさざめき、厳かな気持ちになります。そして法要がはじまれば、仏殿に響き渡るお経のシャワー。何人ものお坊様が連なって歩きながらお経を唱えるご様子は、ちょっと異次元空間に迷い込んだ感じで、何度体験しても大きな感動に包まれます。

すごいなぁすごいなぁと思っているうちに、読経が終了。初めて体験したときは、どれくらいの時間行われるのかを全く知らなかったので、読経の時間が永遠に続くかのように思われたのですが、今回はなんだかあっという間に終わってしまったような気がいたしました。

お手伝いが終わったあとは、ねぎらいのお抹茶をいただきました。暑いなかでもお抹茶をいただくとホッとしますね。ありがたいことです。南方流は8月がお稽古お休みなので、皆さまにお会いできたのも久しぶりで、嬉しい機会でした。9月からはまたお稽古再開です。

取材協力した『Homes & Antiques』8月号が、ロンドンから届きました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

取材協力した『Homes & Antiques』8月号が、ロンドンから届きました。

藤吉憲典が初のロンドン雑誌掲載ということで、英文と格闘していたのは、ゴールデンウィーク前のことでした。

記事校正を経て、待つこと数カ月。ようやく実物が手元に届きました。既にロンドンのギャラリーSladmoreからは、記事を見たコレクターさんから好反応があったということで、ひとまずホッとしてはいたのですが、やはり実物を手にすると、嬉しいですね。

『Homes & Antiques』8月号

あたりまえですがインタビュー記事は英語ですし、日本で本誌をご覧になる機会もほとんどないかと思います。というわけで、記事の元になったインタビューの日本語版をまとめました。結構なボリュームになりましたが、ご興味がありましたら、時間のある時にご覧くださいませ。

ようやく必要な情報誌を発見、その名も『イタリア好き』。

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ようやく必要な情報誌を発見、その名も『イタリア好き』

ダンナ・肥前磁器作家・藤吉憲典が商用と研修でイタリアに向かうことになり、その準備をしています。研修地が決まってから、ずっと目的地の「情報誌」あるいは「マップ」を探しているのですが、見つからず。イタリアの旅行情報誌はたくさん出ていますが、目的地に関する情報は全く載っていないのです。ネット書店で探し、紀伊国屋で探し、丸善で探し、見つかりません。トスカーナ地方の情報が載っていても、そこに目的の地名は出てきません。福岡市内にある「イタリア会館」にたずねても、「今は、みんなネットで情報を集めるから、地図もパンフレットも全然置いてないんですよね~」と…。

その場所とは、カッラーラ。大理石の産地です。歴史は古代ローマ時代にさかのぼり、ルネサンス期にミケランジェロが通い詰めた場所としても有名。あのダヴィデ像をはじめ、多くの大理石像は、ここカッラーラの石から彫り出したものだそうです。ようやくネットで探し当てた情報誌『イタリア好き』のバックナンバーに「白い大理石の山に呼ばれて カッラーラ」の特集号を見つけ、即本誌をゲットしたのでした。上がその写真です。雪山かと見紛う白い山々は、大理石。

「イタリア好き委員会」が発行する季刊誌『イタリア好き』

知りたい情報が満載!というわけには参りませんが、これまで全く探すことが出来なかった情報を1冊のなかにいくつも見つけることが出来、ホッと安堵したのでした。カッラーラ、なかなか魅力的な街のようです。「造形」「彫刻」というキーワードで結ばれた志のある者にとっては、聖地といえるのかもしれません。

それにしても、有名な都市や観光地以外の情報を紙媒体で探すことが、こんなに難しいとは。マニアックな雑誌を刊行してくださっている「イタリア好き委員会」の方々に、心より感謝です。

今日から九月、種まき準備に追われております。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今日から九月、種まき準備に追われております。

昨日今日と雨やら曇りやらで、この夏の猛暑から厳しい残暑の続く津屋崎千軒も、ちょっぴり涼しくホッとしております。いつのまにか、朝から大騒ぎだったセミの声は聞こえなくなり、トンボの群れが目に留まる今日この頃です。お日さまの角度もだいぶ変わってきましたね。着実に秋は近づきつつあります。

収穫の秋が近づきつつあるなか、わたくし個人的には、種まきの準備に追われているここ数カ月です。花祭窯おかみの仕事は、半分以上が種まき準備かもしれません。常に新しい展開を考えて、情報を集め、変化への可能性を探ること。それはとてもワクワクして楽しい仕事です。新しく人と出会う機会にもなります。これをしてきたからこそ、「やりたくない仕事はやらない」スタンスを貫いても、花祭窯を続けることが出来ているのだと思います。というか、そう信じるからこそ、やっていることなのではありますが。

もしかしたら、自分がバタバタ動かなければ、周りが動いてくれる、ということもあるのかもしれません。現にそういう事業者の方もいらっしゃいます。わたしは気質的に「待ち」の姿勢がとれないので、どうしても今のようなやり方になるのかもしれません。今大丈夫でも、この先どう転ぶかわからない。そう考えると「転ばぬ先の杖」の候補をひとつでも多く持っておきたいな、と思ってしまいます。自分たちの進む道を、自分たちで選べるように、と。

というわけで、この夏から準備して蒔いた種のなかから、ひとつでも収穫が得られたら嬉しいなと願いつつ。晩秋には収穫祭を開催できるよう、手を尽くして参りましょう。

読書『空芯手帳』(筑摩書房)八木詠美 著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『空芯手帳』(筑摩書房)八木詠美 著

先日読んだ『休館日の彼女たち』の突飛な設定が面白くて引き込まれ、気になった作家さんの読書2冊目。

著者紹介に、本作『空芯手帳』が第36回太宰治賞を受賞し、世界13か国での翻訳が進行中とあり、興味が湧いたのでした。世界13か国での翻訳って、すごいですよね。文化的な背景の違いを超えて、共感されているということです。さっそくいつものカメリアステージ図書館で蔵書検索したところ、ありました。本屋さんより図書館の方が近くなので、毎度まずは図書館検索です。

既に読んだ『休館日の彼女たち』の設定が、現実的には「ありえないこと」としての突飛さであったのに対して、本作『空芯手帳』の設定は、じゅうぶん有り得る突飛さであるところが秀逸でした。実際に身近にこんな人がいたら、ちょっと怖いぞ、と。物語としては、コメディ的な要素もあり可笑しい場面も多々あるのですが、腹の底からは笑えない類です。

主人公の、社会(会社での具体的な出来事や人とか、無形の社会通念とかあたりまえとされがちなこと)に対する、静かだけれど根深い反発が、やや狂気的な怖さを感じさせます。狂気的と書きましたが、とても身近で、ちょっとしたきっかけで自分だって似たようなことをやりかねないと確信・共感できるのが、また怖い。しかも小説全体のトーンは、あくまでも穏やかで、淡々としているのです。妊娠もので怖い小説といえば、わたしは真っ先に小川洋子さんの『妊娠カレンダー』を思い出すのですが、また違った怖さです。

タイトルの「空芯手帳」は、読み終わってなるほど、と理解しました。これまた秀逸なタイトルです。「空芯」は、主人公の会社の仕事の生産物であり、彼女のついている「嘘」を表現している物であり、本来「母子手帳」であるべきものが「空芯手帳」であるという。一見ゆるい雰囲気だけれども、よく見るとちょっと怖い表紙の装画がまた完璧にマッチしています。八木詠美さん、かなり気になる作家さんです。

『空芯手帳』(筑摩書房)八木詠美 著

映画『エリザベート1878』観て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『エリザベート1878』観て参りました。

2023年の映画7本目は『エリザベート1878』。2週間前に『バービー』を観てきたところでしたので、なかなか良いペースです。

やはり「これは観たい!」と思ったら、時間を作る努力をしますね。

さて『エリザベート1878』、オーストリア映画です。原題は『corsage』で、「コルセット」を意味するフランス語だそうです。日本語読みしたら「コサージュ」。ドレスやお洒落なスーツを着たときに胸元を飾ったりする、あれですね。身体を不自然に縛り付けるコルセットであり、「飾りもの」「引き立て役」などの訳をもつコサージュであり。宣伝チラシにある「お飾りなんかじゃない」のセリフの理由がわかりました。

年初は念願のミュージカル『エリザベート』観劇でスタートしたのでしたが、そのときはこのような映画がつくられているとはまったく知りませんでした。

当然ですが、ミュージカルのストーリーやエリザベートのキャラクターとは、まったく異なる映画のエリザベートです。とても現実味のあるエリザベート、というのが、わたしの印象でした。エリザベート40歳の一年間を描いたものですが、映画のなかで「平民女性なら寿命の年齢」というセリフが出てきます。コルセットをぎゅうぎゅうに締め上げるシーンが何度もあるのですが、そんな毎日を送ってきたエリザベートがその年齢になったときに、何を考えたか。生き方を痛烈に問いかける監督さんも女性だったのだと鑑賞後にわかり、妙に納得いたしました。

最近は現代をカタカナ読みさせたまま日本公開時のタイトルにする洋画も多いなか、久しぶりに原題と邦題とでずいぶん違う映画でした。でも『エリザベート1878』というタイトルだったからこそ飛びついたわたしにとっては、わかりやすくて良かったと思いました。

映画『エリザベート1878』

読書『リバー』(集英社)奥田英朗 著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『リバー』(集英社)奥田英朗 著

奥田英朗著の新刊が届きました。前情報をまったく入れずに臨みましたので、読みはじめてまず思ったのは「今回はシリアス系なのね」ということ。「伊良部先生」が登場するようなコメディ系ではなく刑事ものでした。

全648ページの長編です。これまでに読んだ刑事もの(というか犯罪もの)、『罪の轍』『オリンピックの身代金』『最悪』『無理』『邪魔』などに描かれた、これでもかというほどの「社会の底辺」と「救いの無さ」は感じなかったものの、現代的な乾いた雰囲気になってきているのが、逆に空恐ろしさを感じました。そう、まさに現代的な怖さ、です。

奥田英朗著作の刑事ものに共通する点のひとつに、犯罪を犯す側の精神的な病理をにおわせるところがあります。これまでに読んだものにも登場していましたし、今回ははっきりと多重人格者として描かれる登場人物がありました。著者自身の、犯罪を犯すに至る人間心理への強い関心が、登場人物に重なって表れていることを感じます。そういえば、コメディ系の小説に登場する「伊良部先生」は精神科の医学博士ですから、やはり関心の高い分野なのでしょうね。

『リバー』(集英社)奥田英朗 著

2022年9月刊行でしたので最新刊かな、と思ったら、2023年5月に最新刊がありました!こちらも読まねば、です^^

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生しつつあります♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典のAnimal Boxes シリーズ、新作が続々誕生しつつあります♪

ロンドンSladmoreギャラリーでのクリスマス・ショウ用に、制作没頭中のダンナ・藤吉憲典。陶芸・彫刻・書画のうち、「陶芸&磁器彫刻」の分野になりますが、集中ぶりを見ていると、この仕事がほんとうに好きなのだなぁとつくづく感じます。

本日はそんな制作中の作品の一部をちょっぴりご紹介。

制作工程のうち、素焼の焼成が済み、呉須(ごす)絵具での絵付=染付の絵付がおおよそ終わった段階です。このあと釉薬をかけて本窯焼成し、その後、赤絵付→赤絵窯の工程が何回か繰り返されて、出来上がりという工程になります。

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

藤吉憲典 陶箱作品

ここからどのように変化して完成品となるか。今回もとても楽しみです。

今年もART FAIR ASIA FUKUOKA 2023 が開催されます。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年もART FAIR ASIA FUKUOKA 2023 が開催されます。

関係者でもなんでもなく、藤吉憲典の作品が出るわけでもないのですが、アートフェア・アジア・福岡の宣伝です。花祭窯の制作拠点である福岡県でのアートフェアなので、盛り上がってくれると嬉しいな、という気持ちで、毎年微力ながら宣伝活動^^

ART FAIR ASIS FUKUOKA 2023

今年の開催詳細は下記の通りです。


ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023

会場:マリンメッセ福岡B館

チケット:前売券2500円(税込)、当日券3000円(税込)

会期:9月22日(金)~9月24日(日)

※オープン時間は日によって異なりますので、公式サイトで確認してくださいね♪

ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023 公式サイト


アジアをコンセプトとした国内唯一のアートフェア。年々規模が大きくなってきており、国内外から117ギャラリーが参加する今年は、過去最多の出展数だそうです。昨年はわたしは見に行くことができなかったので、今年は足を運びたいと思っています。