藍の家で開催中の「五月人形展」を覗いてきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藍の家で開催中の「五月人形展」を覗いてきました。

ご近所の登録有形文化財「藍の家」で毎年恒例の季節の行事を見るのは、ご近所散歩の楽しみのひとつです。四月末に前を通りかかったら、ちょうど鯉のぼりが入り口に飾られたところでした。少し前、三月のお雛様の展示も素晴らしかったです。

連休に入り、五月人形の展示がはじまりましたので、観に行って参りました。展示数こそ、それほど多くはありませんが、五月人形の展示を見る機会は、実はお雛様に比べるとずっと少ないので、貴重な機会です。

お雛様の時もそうなのですが、どうしても「道具類」に目が向きます。太鼓や弓、槍(やり)、幟(のぼり)、などの前に鎮座する粽(ちまき)と柏餅のお供えに思わずニヤリ。こういうミニチュアがたまりません。

藍の家 五月人形展

↓居並ぶ兜飾りに混じって、こんな面白いものも見つけました。これ着て、写真でも撮っていたのでしょうね。

藍の家 五月人形展

五月が来るたびに小さな鯉のぼりを嬉々として飾っていた頃を懐かしく思い出しつつ、楽しんでまいりました。

展示期間は5月1日(月)~5月10日(水)まで。津屋崎方面散策の際は、藍の家訪問おススメです。

映画『Air』観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『Air』観てきました。

2023年の三本目は、ナイキのバスケットシューズ「エア・ジョーダン」開発秘話を映画化した『Air』。写真は、シューズではありませんが(笑)いまや家族のなかにスポーツをする人がいれば(あるいはいなくても)、毎日でも目にするナイキのマーク。創業者フィル・ナイトの次にナイキでCEOを務めたマーク・パーカー氏が、藤吉憲典作品のコレクターなので、ナイキ関連の本や映画は、できるだけ観ておきたいと思っています。

舞台は1984年。オープニングから、その映像と音楽に、懐かしさでいっぱいになりました。やられた!という感じ。当時わたしは中学3年生。バスケをするしないに関わらず誰もがコンバースのバッシュを欲しがり、たくさんの人が履いていたこと、中学生のお小遣いで買うには高価だったこと、ナイキからエア・ジョーダンが発表された後の熱狂など、一気に蘇って参りました。そうだった、そんな時代だった、と。

映画のストーリーは、熱を持ちながらも淡々と進んだという印象でした。エンタテイメント映画にありがちな誇張した演出が避けられていたような気がします。映像やセリフによる過剰な説明もなく、観る人によってはわかりにくいと感じる向きもあるかもしれませんが、それもまた個人的には好感を持ちました。できるだけ等身大で当時の出来事を描こうとしたのかもしれませんね。熱い時代を描くのに、さらなる装飾は要らないといったところでしょうか。

コンバース、アディダス、ナイキの社風の描かれ方が面白かったです。もちろん、ナイキ側から見たものではありましょうが、なるほど~、と。またセリフの端々に含まれる、ベンチャーから巨大企業へと成長することによる葛藤など、いろいろと感じるものがありました。一番残ったのは、マット・デイモン演じる主役ソニーの「だから株式公開なんかするべきじゃなかったんだ」というニュアンスの、創業時から一緒に走ってきたからこそ言えるセリフ。そのほかにも、ベン・アフレック演じるフィル・ナイトのセリフ「走ればわかる」や、「禅」に影響を受けたことが端々に現れるセリフが面白かったです。禅に影響を受けたと言えばまっさきにアップル創業者スティーブ・ジョブスの顔が浮かんでいましたが、そのもっと前ですね。

この映画のノベライズがあれば、読みたいな、と思いました。

ともあれナイキといえば、創業者フィル・ナイトの『SHOE DOG』。『Air』は「負け犬たちの逆転勝利」がテーマになっており、ここでもDOGなのですね。

そして、「シューズ開発」といえば、つい先日読んだ池井戸潤の『陸王』。

尊敬する恩人から約5年ぶりに手紙が届いて、ホッ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

尊敬する恩人から約5年ぶりに手紙が届いて、ホッ。

「手紙」なるものの往来がすっかり少なくなっている昨今ではありますが、郵便配達の方のバイク音がすると、条件反射的にワクワクします。実際に郵便受けに届くものは、たいていが手紙ではなく、業務関連の「書類」だったりいたしますが。先日そのなかに、わたし宛の恩人の筆跡を見つけ、思わず小躍りしたのでした。筆跡ですぐにそれとわかるのは、手紙のやり取りだからこそ。

長く東京在住だった彼女が、出身地である京都へと居(または拠)を移したのが5年前。引越しましたのお手紙を頂いた後、音信が途絶えてしまいました。毎年の年賀状を出しながら、それが宛先不明で戻ってこないということは、そこに居らっしゃるはずだと思いつつ、体調を崩されたのかしら、などと心配しつつ。まずは生きておられたこと、ご病気などではなかったことがわかり、一安心。

聞けば、忙しくパワフルに動き回っていた生活から、京都に移ったのを機に「心身ともにちょっとのんびりしよう」と、不義理を承知であらゆる人との連絡を絶ち、ほんとうに自分の好きなように自分のペースだけで生活をするようになったら、それがあまりにも楽(らく)で快適で、だらだらと今に至ってしまったのだということでした。引きこもっていたわけでもなく、楽しく生活していましたよ、と。音信不通を詫びる文面に、彼女が元気にしていらっしゃることがわかれば、それだけで良いのだと心から思いました。

活発で豪快に見えていた彼女ですが、交友関係も幅広く、仕事や生活のなかで多方面に神経を使い、まとまった休息が必要になったのですね。文面からは、彼女の魅力のひとつであるちょっぴり毒のあるユーモアもちらほらと垣間見え、お疲れモードからきっと回復なさったのだろうな、と嬉しくなりました。上の写真は、手紙と一緒に入っていたカレンダー。このカレンダーを届ける!をモチベーションに、たくさんの手紙を書いたのだろうことが伺えました。それでまた疲れたりしていないと良いけれど、でもきっとそれが彼女なのです。

思いがけず嬉しい文字通りの「吉報」から、ゴールデンウィークスタートとなりました。

このゴールデンウィークは英語と格闘!?になりそうです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

このゴールデンウィークは英語と格闘!?になりそうです。

世の中が連休だから、その間仕事をしつつも少しゆっくりお掃除でも、と思っていたのは、ほんの数日前のこと。

ゴールデンウィークは関係無いロンドンから、5月5日締め切りの仕事が飛び込んでまいりました。内容は、英国の雑誌「Homes & Antiques」の特集テーマ「Heirloom of the Future」での、藤吉憲典へのインタビュー。ギャラリーSladmoreを通して問い合わせがあり、ギャラリストが「良い機会だと思うよ」とおっしゃってくださったので、受けることにしたのでした。

最初、電話インタビューを打診されたのですが、そこに対応できる英語力はとてもありませんので、まずはメールで質問票を送っていただく形にしたのでした。そうして届いた質問が、A4サイズ1ページにぎっしり。質問内容も、すでに藤吉憲典の公式ホームページ等で出している作家情報を読みつくしたうえでの問いだとわかるものでした。

たしかに、すでに公式に出しているもので足りるならば、インタビューの必要は無いわけです。インタビュアーの姿勢としては当たり前なのだと思いますが、作家を深く掘り下げようとしてくださるその姿勢がとっても嬉しく、こちらもしっかり用意せねば!と力が入ります。

質問内容を日本語に直して作家に渡し、作家からの回答をまずは日本語で整理したうえで、英訳します。先方からは、日本語のまま送ってもOKで、日本語の分かるスタッフに訳してもらうこともできると、ありがたいお申し出を頂きました。そこでこちらからの回答は、日本語版と英語版の両方を用意することに。両方あることで、作家の回答の意図が、より正確に伝わるといいな、と思っています。

そんなわけでこの1週間は英語漬けになりそうです。ある意味、連休中だからその時間を確保しやすい、ともいえるかもしれません。とてもありがたい機会ですので、頑張ります。

30年越しの念願成就というとおおげさですが、ようやく「いいボールペン」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

30年越しの念願成就というとおおげさですが、ようやく「いいボールペン」。

「上等のボールペンを自分用に買う」は、その昔サラリーマンをしていた頃の目標のひとつでした。ずっと頭のなかにありながら、なんとなく先延ばしになって、今になってしまいました。

法人営業職をしていた20代の頃、仕事の話をする商談相手の方々は経営者・役職者ばかりで、特にお世話になっている方々がご栄転なさったときなどに、お祝いにボールペンを贈ったり、ワイシャツの仕立券を贈ったりしていました。これは就職先の会社にあった文化であり、わたしが社会人デビューして「上等のボールペン」なる分野があることを知るきっかけでした。

限られた予算のなかではありながら、どんな役職にご栄転なさるのかによって、またふだんから接するなかで知るお人柄に合うものをと、贈りものを選んでいました。贈りものであっても、百貨店の文具コーナーなどでガラスケースに入ったボールペンを選び、購入するのは、とっても楽しく嬉しい時間でした。万年筆ではなくボールペンだったのは、ボールペンなら誰でも使うから。当時購入していたのは、もっぱらPARKERかCROSSのボールペン。いつかはこのなかから、自分用のボールペンを買うのだと決めていました。

そんな思いを忘れていたわけではないのですが、夫婦二人の自営業では「昇進」は無く(笑)、買うきっかけをつかめずにいた、というところでしょうか。今回、ひょんなきっかけがあり「今こそボールペンを買う!」と決め、近場にあるちょっとこだわった文具屋さんへ。さんざん時間をかけて迷ったうえ手に入れたボールペンは、PARKERでもCROSSでもなく、この日初めて知ったOrobiancoというイタリアのものでした。20代のわたしが聞いたら、「なんでCROSSじゃないの!?」と怒り出しそうですが。

スマートでスタイリッシュな姿に惹かれました。そしてなにより、Orobiancoを扱っていることを誇らしく語る店員さんの説明がよかったです。わたしが手に入れたのは、価格的にもエントリーモデルという位置づけのようでしたが、わたしにとっては、十分な贅沢です。使い込んでいる革の手帳カバーに合わせたら、ばっちり。50代に入ってからの、筆記具選びの楽しさです。長く大事に使っていけるものを身の回りに置くのは、やっぱり嬉しいものですね。

読書『人にやさしいナチュラルおそうじ』(大泉書店)岩尾明子監修

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『人にやさしいナチュラルおそうじ』(大泉書店)岩尾明子監修

今週末から大型連休という方々も多いと思います。我が家は、連休中はたいてい通常運転で、家で仕事をしつつのんびり、というスタンス。今年のゴールデンウィークも、今のところとくに予定はなく、ふつうに仕事をすることになりそうです。

とはいえ、世間の雰囲気に引っ張られて、休日気分になるのは確実。ならば、ふだんやらない部分の掃除をしてみようかと、本棚から引っ張り出してきたのが本書です。サブタイトルに「重曹 酢 せっけん-天然素材で家中きれい!」とあるとおり、本来食用である重曹や酢など、安全な素材を使った掃除や洗濯の方法を、その用途に合わせて詳しく紹介しています。

十数年前、子どもが生まれてアレルギー体質だと分かったときに、何か少しでもできることがあればと読み漁った本の中の一冊。この手の本は、読む側が「こうしなければ!」と神経質になると窮屈で説教臭く感じますが、自分に簡単に使えそうな知恵だけ拝借して、無理のない程度に生かすことが出来れば、なんとなく「体にやさしい、環境にもやさしい」という自己満足を得ることも出来て、良いと思うのです。

そんなわけで、さっそくお掃除用の重曹とクエン酸を購入。クエン酸は、本書でいう酢の代わりに用います。台所周り、お風呂周り、ガラス窓、排水溝など、少しでもきれいにできたら良いな、と。そろそろ衣替えシーズンでもありますから、お天気が良ければお洗濯にも活用したいところです。5月の連休明けに、少しでも家の中がフレッシュになっていることを期待しつつ。

読書『陸王』(集英社)池井戸潤 著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『陸王』(集英社)池井戸潤 著

いつものカメリアステージ図書館、毎度お世話になっている「新刊棚」に続いて、最近よく使うのが、貸出カウンター前の特集コーナー。図書館スタッフの方々が、いろいろとテーマを考えておられるのが伝わってくる棚です。今月の特集は、ドラマ化・映画化された原作本の特集でした。

特集コーナーから借りてきた一冊。役所広司さん主演のドラマが放映されたのは、何年前のことだったでしょう。とても評判が良かったのを覚えていますが、実は、観ていません。池井戸潤さんの企業小説といえば、半沢直樹に下町ロケットに空飛ぶタイヤに…と、すぐに主演者のイメージとセットで思い浮かびます。そういえば、そのいずれも、観てもいなければ読書したこともありませんでした。あ、半沢直樹は数話だけ見ました。わたしにとっては、『陸王』が池井戸ワールド最初の一冊ということで、めちゃめちゃ期待して読書スタート。

最初、本の分厚さにおののきましたが、まったくの杞憂でした。ぐいぐい引き込まれて読み進み、またその反面、切りよく本を閉じることも出来たので、隙間時間に好い感じに読めました。著者の章立てのうまさとでもいうのでしょうか、読みながら「よし、ここまで」と区切りをつけやすい物語の運び方で、そんなところにも感心しました。

わたしは友人に中小企業の経営者をしている人が少なくないので、企業小説さながらの話をリアルで聞くことが少なからず、いろいろな人の顔が重なりながらの読書となりました。金融機関との関係、お取引業者さんとの関係、事業を継続させるための「新規事業」への取り組み。規模は違えど、そうそう!と思う場面多々でした。

それにしても、シューズの開発競争のすさまじさ。以前に読んだ、ナイキ創業者フィル・ナイトの『SHOE DOG』を思い出しました。そうそう、近いうちに、現在上映中の映画『Air』も観に行かねばなりません。こちらは同じナイキでも、バスケットボールの神様のシューズ「エア・ジョーダン」の成功秘話です。『SHOE DOG』にもそのエピソードが含まれていました。

上の写真は、中学生の頃、陸上部で長距離を走っていた我が息子の試合を応援に行った時のもの。

『陸王』面白かったです。読了後に、役所広司以外のドラマの配役をチェック。なるほど、あの役はこの人だったのね、と。自分が読んでいた時にイメージした人物像と合っている人、合っていない人いろいろですが、そんな擦り合わせも楽しいですね。次は下町ロケットかな。

『陸王』(集英社)池井戸潤 著

新しい窯設置。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

新しい窯設置。

花祭窯の窯が三代目になりました。創業から佐賀・花祭時代を一緒に走ってくれた初代のガス窯、津屋崎への工房移転から10年以上を伴走してくれた二代目の電気窯、そして今回の三代目も電気窯です。窯は、陶芸作家の仕事を支える設備としては、最も大きな(サイズ的にも価格的にも)買い物です。複数基の窯を使い分けている作家さんもおられますが、藤吉憲典は1つの窯で、素焼き・本窯・赤絵と焚き分けているので、年間の焼成回数も比較的多く、消耗しやすいかも知れません。

今考えると、初代のガス窯は、ずいぶん大きな窯でした。花祭窯をスタートするに際しては、ダンナの窯元勤め時の経験をもとにし、すでに独立なさっていた作家の方々にもいろいろとご助言いただき、窯も決めていきました。それでもやはり、一度の本窯焼成を焚くにあたり、どれぐらいの生地数を用意すると無駄が無いのか、そのための成型から焼成までの作業時間はどれぐらいかかるかといった効率面は、実際に始めてみてわかることばかり。結果判明した反省をもとに、二代目の窯は電気窯に移行したのでした。

最初の電気窯は、それまで使っていたガス窯に比べて、容量は三分の一程度。それまでは1か月半から2か月ごとに一度焚いていた本窯焼成が、2か月に2~3回程度焚けるようになりました。一度の本窯焼成で出来上がる量を少なくし、制作工程のサイクルを短くすることは、一見非効率に見えるかもしれませんが、そこにはいろいろな要因があって、この変更により、作り手の作業工程はとても効率的になり、精神衛生的にも良くなりました。

今回の新しい窯への更新は、使っている電気窯の電熱線の劣化が目立ってきたことと、電気窯の進化がどんどん進んでいて、新しいものでは熱効率がよく燃料費(電気代)がかなり削減できそうなことが決め手となりました。佐賀有田の窯やさんに発注。先日の設置の際には、窯の構造と、焼成の際のコツについて、丁寧に解説してくださいました。窯を長持ちさせるための焚き方の留意点やメンテナンス方法など、プロのアドバイスはとてもありがたいです。10年以上使ってきていて知らなかったことも少なからず、このタイミングで学び直すことが出来たのは、良い機会でした。

新しく使いやすい道具を手に入れることは、作り手にとって大きなモチベーションになりますね。新しい窯を設置するために、この機会に工房内をきれいに整理整頓できたのも、良い副産物でした。サポートしてくださるお取引先様のおかげで、また次のステップにスムーズに進めそうです。ありがとうございます。

藤吉憲典の墨絵の龍を額装してみました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の墨絵の龍を額装してみました。

写真は、藤吉憲典画の昇龍。

数年前から、額装の面白さを楽しんでいます。きっかけは、藤吉憲典が陶板作品を制作しはじめたこと。陶板作品が増えるほどに、額装の可能性を考え始め、数点試みておりました。

今年度から藤吉憲典が本格的に「作品」として発表する書画。これまでのメインである三次元(立体)の磁器作品が、ある意味それ自体で完成しているのに対し、二次元(平面)である書画作品は、飾るにあたり表装や額装を施すことが大前提となります。

額縁屋さんであーだこーだと時間を費やした甲斐あって、イメージ通り、イメージ以上の仕上がりです。作品のサイズに対して、もう少し額縁が太い方が良いだろうか、というのは、発注する段階でかなり悩んだところでしたが、この作品ではこの細さでよかったと思いました。

額装の仕方で見え方が変わるマジックは、これまでにも体感してきましたが、何度やっても面白いですね。特に書画は、今まで長年あたりまえに目にしてきた藤吉憲典の字や画に、他所行きの服を着せるというか、ドレスアップさせる楽しさがあります。あなた、きちんとした格好をしたら、こんなに見映えるのね、というような。

面白すぎて、どんどん額装したくなりました。額装や表装を含めての書画オーダーも承りますので、ぜひご相談くださいませ。会社のオフィス装飾や、移転祝い、ご自宅の引越し記念などなどなど、飾る場所に合わせて、藤吉憲典の書画と組み合わせたご提案をいたします。もちろん、ご自身で額装したい、というのもおススメです。楽しいですよ~!

結婚披露宴という異次元空間。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

結婚披露宴という異次元空間。

久~しぶりに結婚披露宴に参列。ご多分に漏れず、コロナ禍で延び延びになっていたハレの宴席。可愛い甥っ子の晴れ姿を、拝んでくることが出来ました。

披露宴も久しぶりなら、チャペルウェディングに列席するのは何年ぶりだろう!?と思いつつ。そもそもお寺や神社にはふだんから足を運ぶことがあっても、「チャペル」がまず現実離れした空間です。英語で式を進行する神父さん、ハープ奏者、オルガン奏者、聖歌隊。本来は「厳かな気持ち」になるべきなのかもしれませんが、実に気持ちが華やぐ空間でした。聞けば、チャペルのステンドグラスはフランスから200年以上前のものを取り寄せていたり、参列者が座る木製の席も、おそらくどこかの教会から譲り受けたであろうと思われる、アンティークの雰囲気漂うものでした。式場もいろいろと工夫をしているのですね。

披露宴は、新郎新婦がほんとうに感謝を伝えたい方々を招き、参加した人たち皆が楽しめるよう、さりげない工夫が随所に凝らしてありました。バブル世代にギリギリかかるわたしの知っている結婚披露宴は、派手で商業的なものか、その対極にある地味婚のどちらかが多かったので、今どきの若者の、参列者への気持ちがこもった演出に感心致しました。「披露宴はお嫁さんのため」という発想が、わたしたちの世代にはあったような気がしますが、「披露宴は参列してくださる方々のため」でもあるのだということがわかる、時間と空間でした。

たまにこのような異次元空間に参加するのは、いいですね。楽しむのと同時に、気持ちが引き締まる感じもあり。このような機会を作ってくれた甥っ子に、心からありがとう、です。