読書『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文)

どこにもお出かけしないゴールデンウィークは、読書旅。一昨日は、生活の基盤に芸術を欲する国・イタリアへ。ミラノからヴェネツィアあたりウロウロ満喫いたしました。

続く読書旅は、大好きな英国へ。並びの新しくなったカメリア図書館から、貸し出しが増えた大型本のひとつを借りてきました。

『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文)

まあとにかく美しい写真が満載で、ページをめくるたびにため息です。何度見ても飽きません。解説文もわかりやすく親切。へぇ~、なるほど~、すごい!と、思わずブツブツ声に出ていました。ダウントンアビーの撮影の舞台になったというマナーハウスの写真もあり。そういえば映画館で上空からの城館の景色を感嘆しつつ眺めたのは、2年前のことでした。

巻末にある、工学院大学建築学部准教授・中島智章先生の解説がまた読み応えありです。「カントリー・ハウス概説」として、建築としてのカントリー・ハウスをデザイン面(建築様式)と建築計画面(平面構成や広間の種類など)から説明。また「各館解説」として、写真で紹介されているそれぞれの館の特徴や見どころが簡潔にまとめてあります。

仕事でロンドンには行くものの、ゆっくりカントリーハウスに滞在できるような英国旅をしたことは、まだありません。野望がまた一つ増えました(笑)。

日本から海外向けの宅配事情を、海外のお客さまに教えていただいた。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

日本から海外向けの宅配事情を、海外のお客さまに教えていただいた。

花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、ゴールデンウィーク中の特別企画を開催中です。本日がちょうど折り返し。おかげさまで半分以上が売り切れとなりましたが、まだ少し残っておりますので、興味のある方はぜひ覗いてみてくださいね。

2022GWお家で器選び

さてこのイベントページを作ったときに、国内向けECの予定だったのを、設定を誤って海外向けにも販売できるようにしてしまいました。あ!と気がついたときには、オーストラリアからのご注文が。せっかくでしたし嬉しかったので、この1件だけは海外配送対応することに。

個人向けの海外発送はこのところ控えておりましたので、久しぶりでした。まず郵便局のEMSをあたったところ、コロナの影響で配送できない国が大量にあり、オーストラリアもそのひとつ。郵便局系列で現状使えるのは「船便」のみとあって、これは2-3ヵ月を要し現実的ではありません。次にDHL、FedExをあたるも、スムーズに届けてはくれそうですが配送料が高騰中で商品代金を上回るため、これも非現実的。コロナ禍につづきロシアのウクライナ侵攻もあり、懸念要素がたくさんあることをあらためて突き付けられました。

そのような状態であるということをとりあえずメールでお客さまに相談したところ、すぐにお返事がありました。いわく「クロネコヤマトはどう?わたしは東京のギャラリーからもよく買っているけど、最近は皆クロネコヤマト使ってるよ。受け取りもスムーズだし、オーストラリアでは問題なく使えるよ。検討してみて!」と。

ヤマトさんの国際宅急便の存在をすっかり失念しておりました。そういえばわたしが個人向けの海外発送の情報を集めていたのは、かれこれ5-6年前までだったように思います。浦島太郎。ここ数年、海外向けECを取り巻く環境は大きく様変わり(進歩!)しています。さっそくヤマトさんのサイトを確認したところ、発送書類の作成も、料金も、配送条件も、使い勝手良さそうであることがわかりました。

ヤマト運輸国際宅急便【輸出】

お客さまに教えていただいたおかげで、朝から調べて準備し、お昼前には無事に発送完了。なんともありがたいことです。それにしても、ヤマトさんの国際宅急便とても便利で使いやすかったです。あとは、無事の到着確認ができることを待つばかり。これを機会に、そろそろ海外個人向けのECも広げていこうかな、という気持ちになってきました♪

読書『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著

図書館でなぜ手に取ってのかわからないけれど、とりあえず連れて帰ってきた本。たまに、そういうことがあります。装丁に惹かれたというのでもなければ、タイトルが特に気になったということでもなく、著者のお名前はどこかで拝見したことがあったかも、とは思いつつ、その程度で、つまりは「なんとなく手に取った本」。

無意識ではあったものの、どこにも出かけない大型連休に、異国の情景をたくさんイメージさせてくれる、嬉しい本でした。タイトルに「吐息」とあるように、少し切なく、一筋縄ではいかない、ちょっとした屈折を感じる、それでいてとても魅力的なイタリアでの暮らし・生活の気配が伝わってきます。そこで仕事をし、生活しているからこそ現れてくるややこしさと、それを大きく上回る魅力。

とりあえず読みはじめ、最後まで本書がエッセイなのだか小説なのだか、よくわからないままに読了。著者紹介の肩書がエッセイストとなっていましたので、エッセイなのだと思います。でも、そのまま小説にも映画にもなりそうな描写だと感じました。日常を描いたものが、そのまま絵になる感じ。読みながらわたしのイメージに入ってくる映像は、なぜかセピア色のモノクロームでした。

「ボローニャの吐息」となっていますが、これは本書に入っている15のストーリーのうちのひとつのタイトルでした。お話はミラノを拠点に、ヴェネツィア、カプリ、ボローニャ、あちらこちらに飛びます。時代も、今と回顧とを行ったり来たり。最後に収められているタイトルが「イタリア、美の原点」なのですが、全編をその言葉のもつ意味が貫いているように感じました。

以前イタリアから福岡の企業にインターンに来ている学生さんたちとお話したときの言葉が思い出されました。いわく「イタリア人は、まず『家ありき』なんだ」と力説してくれた男子学生。家=家族=家族と一緒にいる空間・時間を大切にすることが一番だということ。そして「わたしたちイタリア人は、生活の基盤に芸術を欲しているのです」と誇らしげに教えてくれた女子学生。それは特別なことではなく、イタリアはそもそもそんな国なのだ、ということ。

良書を読むとすぐに影響を受けます。イタリアに行きたくなりました。

『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著

続・小さくて美しくて精巧で可愛らしいもの=ボンボニエール、増殖中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・小さくて美しくて精巧で可愛らしいもの=ボンボニエール、増殖中。

ゴールデンウィークですね。花祭窯は通常営業でお仕事。ダンナは個展に向けて、新シリーズに向けて、制作のアウトプットが続いています。まずは七月に開催される黒田陶苑さんでの個展案内状用の器をお届けするのが最優先。並行していろいろと制作途中のものがあり、いつにも増してダンナの仕事場は混とんとしてきております。

ところで「小さくて美しくて精巧で可愛らしいものは、コレクションしたくなる。」と書いたのは、2週間ほど前のことでした。

磁器作家・藤吉憲典が次なるコレクションアイテムとして取り組む、手のひらサイズの菓子器・ボンボニエール。その第一弾が出来上がってきました。

藤吉憲典 ボンボニエール

上段左から

  • 染付瓔珞文棗型ボンボニエール
  • 染錦蓮華文ボンボニエール
  • 染錦牡丹唐草文ボンボニエール

下段左から

  • 染錦網桜文ボンボニエール
  • 染錦蛸唐草文平香合型ボンボニエール
  • 染錦柿右衛門調平香合型ボンボニエール

いずれも藤吉憲典作。

第一弾としてあがってきたボンボニエールの形は、ベーシックなドーム型、平香合型、棗型の3種類。同じような形でも、絵付によって表情がまったく変わります。これに陽刻・陰刻や彫塑が加わってきたら、どれほどのバリエーションになるでしょう。「カタチ×絵付」の組み合わせをイメージしただけでワクワクします。まさに可能性無限大です。

読書『グッバイ、レニングラード』(文藝春秋)小林文乃著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『グッバイ、レニングラード』(文藝春秋)小林文乃著

どこかで聞いたことがあるようなタイトル…と思いつつ、図書館で手に取った一冊。ここ数カ月、新聞やインターネットの報道を見ても、違和感を感じることが多く、自分なりに近現代史を少しでも知らなければ、という焦りがあります。

本書は2018年刊行。著者が10歳の時に訪問した崩壊直前のソ連と、その25年後の再訪のストーリーです。第二次世界大戦のレニングラード包囲戦と、ドミートリイ・ショスタコーヴィチ作曲『交響曲第七番』を追いながら、そこに著者自身のお話が重なります。中心にあるテーマがずっしりと重くのしかかりつつも、詩的な雰囲気があり、映画でも見ているような感覚になりながら読みました。

切迫した、悲惨な状況のなかでの、音楽の力、光。それを求める市井の人々の強さと、交響曲を生み出した音楽家の覚悟。平和な環境にいる自分がこのように文字にしてしまうことが、伝え方としてほんとうに良いのかとためらわれるような凄みを感じました。

最終章で著者が「この夜の和やかで豊かなサンクトペテルブルクの食事を、平和だった時代の思い出として回顧することがないよう願った。」と書いていています。今、彼女はどんな思いで、成り行きを見守っているのだろうと思うと、一読者に過ぎない立場ながら、胸が苦しくなりました。

本書を読み終わってまず思ったのが、自分がいかにソ連・ロシアのことを知らないかということでした。近現代史、二つの世界大戦のなかにあって、日本とソ連・ロシアとの関係がどのようであったのかを、なにも学んでいないことに、今更ながら愕然としました。そしてそれは日ロ関係史に限ったことでは無いということも。

ここ数年の読書で強く感じていることのひとつが、近現代史を知りたいと思ったときに、学術的な書籍ではない本の方がわかることもある、ということです。これはあくまでも、わたし個人の考えですが。ルポルタージュはもちろん、エッセイ、小説など。主観的な文章という位置づけであったり、フィクションのなかに織り交ぜたりするからこそ書ける事実もあって、そうした文章のなかから自分がいかに読み取るかが問われていると思うのです。

ところで、本書を手にとって最初に感じた「どこかで聞いたことがあるようなタイトル…」の種明かしは、「あとがき」にありました。映画『グッバイ、レーニン!』です。タイトルに聞き覚えがありましたが、見たことはありませんでした。ドイツ映画だったのですね。これは機会を見つけて観なければと思っています。

ともあれ、今読んでよかったと心から思える本でした。

グッバイ、レニングラード』(文藝春秋)小林文乃著

並び方が変わると、見えるものが変わる。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

並び方が変わると、見えるものが変わる。

いつものカメリアステージ図書館が、4月中旬に少し長めの休館日をとりました。図書整理日です。そのお休み明け、嬉々として出かけたところ、館内の図書の配置が大きく変わっていました。大きく、と書いたものの、書架のレイアウトは変わっていません。並んでいる本の場所が変わったのと、見せ方の工夫が増えたのと、というところ。大きく変わった印象を受けた、と言った方が正しいかもしれませんね。

カメリアステージ図書館

受付でいただいた配置図を片手に、まずは一周。変わっているところと、変わらないところ。変わっているところは、場所が移動したことにより、周囲の棚と分野を関連付けて探しやすくなっていました。個人的に「この分野とこの分野は近くにあった方が…」と、漠然と感じていたところが、いくつかそのように変更されていて、嬉しくなりました。

なにより新鮮だったのは、位置が変わったことで、これまで目にとまらなかった書籍が、視界に飛び込んできたこと。「こんな本があったんだ!」というあらたな発見がいくつもありました。何度も足を運んでいても(あるいは、だからこそ)、思い込みで目に入らなくなっていた本がいくつもあったことに気づかされました。

制限のあるなかで、少しでも利用者の利便性を、という思いを感じた配置の変化でした。顔見知りの司書さんがおられたので「1週間でこれだけ変えるのはたいへんでしたね」と声をかけたところ、「実は賞味3日で動かしたんです」と。図書館スタッフの皆さん、しばらくは腕が筋肉痛だったそうです。おつかれさまでございました。

これまでは館内利用のみと制限されていた事典などの大型本も、貸し出しできるものが増えたということです。これは今回の図書整理での大きな成果だったようで、「どんどん借りてくださいね」とおススメくださいました。大型本の資料をよく使う我が家としては、とても助かります。図書館予算が厳しいなか、こうして工夫してくださるのがとてもありがたいです。

今年の黄金週間は、各地で陶器市が再開催されそうです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年の黄金週間は、各地で陶器市が再開催されそうです。

花祭窯は陶器市には出しませんが、佐賀にはお世話になっている方々がたくさんいらっしゃいますので、「有田の陶器市開催」のニュースを喜ぶ方々の声を聞くと、やはり嬉しくなります。ここ2年開催できなかった間、ウェブ上での陶器市など工夫なさっていましたが、やはり現地での賑わいこそ陶器市の醍醐味なのだと思います。

ということで、このゴールデンウィークに肥前陶磁が楽しめそうな陶器市3つ。

有田陶器市

波佐見陶器祭り2022

唐津やきもん祭り

ざっとサイトを拝見したところ、各地ともイベントに力が入っています。単なるお買い物以上に「やきものと、やきものをとりまく文化」を楽しむことができそうです。そして、現地開催と並行してオンラインでのサービスを提供するというのも、コロナ禍を経たからこそでしょう。今年は現地に向かうぞ!という方も、人出が多いところは避けておこう!という方も、それぞれの方法で陶器市を満喫出来ますように。

さてそのゴールデンウィーク期間中、花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、通常はショップに掲載していないものを、期間限定でご紹介してまいります。陶器市ではありませんので、価格は正価ですが、個展などに足を運ぶことが難しい皆さんに、ご覧いただけたら幸いです。

花祭窯蕎麦猪口倶楽部-今年のGWは居ながら器選び

詳細は、フェイスブックページやショップブログで公開いたします。どうぞお楽しみに♪

週末はご近所花見梯子(はしご)。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

週末はご近所花見梯子(はしご)。

本日の津屋崎は時折雨脚の強まる本降りですが、気持ちの良い晴れとなった日曜日、ご近所さんのご厚意に甘えてお花見散歩を楽しみました。

藤棚

まずはご近所のお庭にある藤棚。昨年に続いてお誘いいただきました。昨年は剪定しすぎたということでしたが、今年は見事に房が下がっていました。

藤棚

少し陰になったところには、まだツバキが残っていました…たぶん、ツバキ。

藤を堪能したあとは、もうひとつご近所さんのお庭へ。

牡丹

こちらはボタン。まあ見事に満開でした。

牡丹

色といい、形といい、惚れ惚れする姿。やきものの文様にたくさん描かれているのがわかる気がいたします。

ジュウニヒトエ

花祭窯に戻れば、十二単がたくさん咲きはじめています。

ジュウニヒトエ

晴れのお天気のたびに、陽射しが強くなってきているのを感じます。雨とお日さまとで、植物がどんどん育つ季節ですね。それにしても「ちょっと見せていただけますか?」で見事なお花を見せていただける贅沢なご近所さん環境。ありがとうございます♪

「藍の家」築120年記念イベント特別記念講演会「私たちはどこからきて、今どこにいて、これからどこへ行くのか」に参加してまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「藍の家」築120年記念イベント特別記念講演会「私たちはどこからきて、今どこにいて、これからどこへ行くのか」に参加してまいりました。

めちゃめちゃ長いタイトルになりましたが(笑)。講師は九州大学名誉教授であり竹田市文化振興財団理事長であり文化審議会世界文化遺産部会委員である藤原惠洋さん。その藤原先生が花祭窯に遊びにいらしたのは、3月の頭のことでした。

そのときに「建築・都市・デザイン」視点で津屋崎千軒の街並み・建築物を再評価する、との話していらっしゃったので、大きな期待をもって講演会に参加いたしました。

以下、備忘。


  • 芸術の持つ包容力に委ねる。
  • 建築と美術が「まち並み」を作る。
  • 「保存」が目的になってしまった日本の文化財行政の弊害。
  • (古い建築物の)「保存」はあくまでも手段であり目的ではない。
  • 保存の先に、どんな目的があるのか?
  • 文脈=context。礎。歴史のなかでの位置づけ。大きな文脈のなかでの立ち位置。
  • 矜持=プライド。「わたし」の前後200年を語ることが出来るか。海外に出ることで、日本の根幹を相対化して見る(理解する)ことが出来る。
  • 紐帯=絆が弱い故の、強いコミュニティ。社会的な仕組み。
  • なぜ私有財産を公のものにしようと思ったのか(思うのか)?
  • 「景観」は誰のものか。
  • 最も重要なステイクホルダーは、現にそこに住んでいる人。
  • 「地の人」と「風の人」の両輪。
  • 30年後は「今」の積み重ね(突然やってくるわけではない)。
  • 全体を俯瞰する。
  • 大人が遊ばない限り、子どもは遊ぶことが出来ない(遊びを知ることはできない)。
  • ブリューゲル、ゴーギャンの絵画に見る「まち」と「人」(「子供の遊戯」ピーター・ブリューゲル/「我々はどこから来たか?我々とは何か?我々はどこへ行くのか?」ポール・ゴーギャン)。
  • 地域固有資源=文化資源。
  • ◇=悪霊封じ。
  • 聖地(=変化や揺らぎのない不動の場所)が多いほど、良い。小さな祠、神社etc…。
  • 町全体が遊びの場=安全な空間。
  • 保護+生かす=保全。
  • 保存と活用。国の施策として、今後は活用に軸足。
  • 「市民の社会的合意」をどのように導くか。

※藤原惠洋先生の講演「私たちはどこからきて、今どこにいて、これからどこへ行くのか」から。先生の言葉とわたしが考えたこと。


非常に面白く、考えさせられるお話でした。図らずも、ここ最近ずっと手元で開いては眺めている本『くらべてわかる世界の美しい美術と建築』で提起されているものと重なりました。講演を聞いて「あの話をどう受け取るか、『踏み絵』だと感じた」とわたしにおっしゃった方がありましたが、たしかにそのような示唆的な部分も多々。この120年記念講演が大きなきっかけになるか、ただのお飾りイベントになるか、今後にかかっています。

ともあれ家から歩いて3分のところで、このような深いお話を無料で拝聴する機会があったのは、わたしにとって贅沢なことでした。ありがとうございました&企画から運営まで手掛けられた「藍の家保存会」の皆さまに心より感謝申し上げます。

九州EC勉強会『5人の子どもを産んでひとりで年商1.4億社長になった女の話』に参加してまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

九州EC勉強会『5人の子どもを産んでひとりで年商1.4億社長になった女の話』に参加してまいりました。

2週空いての土曜ブログ更新は、昨日の九州EC勉強会が楽しかったので、備忘。

九州EC=九州ECミーティングは、経営者・ECに取り組む方々が幹事となり、事業運営に役立つ情報交換・提供を行う会です。2005年1月に「九州でも東京並みの情報が得られる場」を作る目的で結成され、完全ボランティアで続いている勉強会組織です。

今回の九州EC勉強会も、現地会場とZoomのハイブリッド開催。リアル会場で参加してまいりました。講師は、手作り服と鞄でフォロワー(minne、creema)7万人以上に愛されている「もりのがっこう」代表取締役の後藤麻美さん。minneやcreemaなどの「手づくり作家マーケット」から事業化した成功例として、最初の方なのではないでしょうか。とはいえご本人は「ひとりで年商1.4億社長」というコピーなど我関せずな雰囲気の、自然体でアーティスト気質があふれ出ている素敵な方でした。

以下は、昨日の後藤麻美さんのお話からいただいた珠玉のことば、わたしにとってのベスト5。

  • 好きなものを追いかける(利益は後からついてくる)。
  • (周りがなんと言おうと)自分にとっての確信。
  • 個=スペシャリストの時代。
  • 成功と失敗は表裏。(成功したからこそ失敗談を語れるし、失敗を糧にしたからこそ成功している)
  • 自分の力を信じて進む。

うんうんと、頷きながらお話を聞きました。なかでも、実社会では個(スペシャリスト)=個性の強い人たちが成功する世の中になってきているのに、いまだに学校教育現場では画一的であることを求めており、そのギャップの大きさに違和感・危機感を感じるというお話は、ほんとうにその通りだと思いました。ご本人自身の経験と、お子さんたちの育児を通しての実感なのだと思います。

学校では飛び抜けること・はみ出すことを禁止するのに、学校を出た途端に「個性」だとか「独自性」だと言われても、それを伸ばすための芽は摘まれてしまっていたりします。たしかにわたしの周りで、成功している人(=自分の好きな仕事をして生き生きとしている人)たちは、誤解を恐れずに言えば「飛び抜けたりはみ出したりした、ちょっと変わった人」がほとんど。そんな方々の姿と重ねながら、後藤さんのお話を聞きました。

九州EC勉強会は、前回今回と二回続けて女性経営者のパワーを感じるお話でした。次回は秋に予定しているとのこと、とても楽しみです。