そういえば、水戸岡鋭治。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

そういえば、水戸岡鋭治(みとおかえいじ)。

大分駅から博多方面への列車「青いソニック」に乗ろうとしていて、ふと思い出しました。最近、ビジネス書、デザインとかブランディングとかの方面でこの方のお名前を見かけることが増えてきましたが、水戸岡さんといえば、JR九州の列車です。

我が家では、息子の10年来の愛読書が水戸岡さんのデザイン画集「旅するデザイン 鉄道でめぐる九州」。

2007年出版のその年、電車大好きの2歳の息子への誕生日プレゼントだったでしょうか、クリスマスプレゼントだったでしょうか。とにかくそれから今もずっと、彼のお気に入りの一冊です。

この本が出版された後も、新しい車両がいくつもデビューしているのは周知のとおりで、とくに「ななつ星 in 九州」の登場は大きなニュースでしたね。ななつ星は別格としても、日常的にユニークで格好いい(それに乗り心地も良い)電車に乗ったり見たりが当たり前にできるのは、ちょっとした幸せです。

 

鹿児島の壺中楽さんで藤吉憲典 磁器展。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

鹿児島の壺中楽さんで藤吉憲典 磁器展。

2017年藤吉憲典個展のトリを飾るのは、鹿児島・壺中楽(こちゅうらく)さんでの、「藤吉憲典 磁器展」。


藤吉憲典 磁器展
2017年12月14日(木)~12月28日(木)
会期中無休
11時-19時

壺中楽(こちゅうらく)
鹿児島市吉野町2433-17
TEL099-243-2555


壺中楽さんでの個展は、5回目になります。毎回12月頃の開催で、今回は中旬から下旬という、まさに年の瀬。初春に向かってハレの器ももちろん持っていきますが、壺中楽オーナーの牧さんが常におっしゃっている「普段に使いやすいもの」を意識してお持ちする予定です。

干支の戌もお持ちいたします!

鹿児島市内でありながら竹林を潜り抜けた先に現れる窓の大きなギャラリーは、ちょっとした異次元空間です。

ぜひお越しくださいませ。

 

お酒を呑みながら建築のお勉強・その7

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

お酒を呑みながら建築のお勉強・その7

すっかり恒例行事となってきました、隣町・宗像にお住まいの建築家、株式会社藤井設計室・藤井さんご夫妻のご好意で開催されるスライドショー&勉強会。

今回は番外編。つい先月、フランス・スイス・イタリアの建築視察旅行をしてこられた相良友也建築工房の相良さんによるスライドショーでした。相良さんが現地で撮ってきた写真と、その建築物に関する資料をスライドで紹介してくださり、藤井さんがコメントを付けてくださるという、これまた贅沢な時間となりました。

前座として、陶芸家・藤吉憲典のロンドン個展にともなうロンドン旅行と、相良さんと偶然同時期にギャラリー訪問で出かけていたフィレンツェの写真もご紹介。

今回一番面白かったのは、職業の異なる二人の撮ったものを続けて観ることによって、「撮る人の目線の違い」の大きさがあからさまに画面で見えたことでした。同じものを撮ったのではなくても、写真を見ることによって伝わってくる、「何を見ているのかの違い」発見の面白さがありました。

思えばこの勉強会、呑みながら、食べながら、おしゃべりしながら、大笑いしながらで、一見ふざけているような景色なのですが、実は審美眼への影響力の大きさを感じている今日この頃です。藤井さんのお話のなかで、建築の知識もたくさん教わっているのですが、知識は気がつけば忘れてしまっていることが多く‥(汗)ところが「どこを見るか」「なにを見るか」というときには、自分の視点が無意識に影響を受けているのがわかります。

今回もたいへんお世話になりました<(_ _)>

 

図書委員。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

図書委員。

というと、なんだか小学校や中学校の係のようですが(笑)

福津市には「福津市立図書館協議会」というものがあって、市立図書館の運営について年に数回、有識者・図書に関わる地域の諸団体・市民による、よりよい図書館運営のための意見交換が行われています。今年から参加の機会をいただいています。

従来からある「福津市立図書館」と、今年完成した「カメリアステージ図書館」。人口6万人規模の自治体で、「本館と分館(あるいは支所など)」というのではなく、しっかりした図書館がふたつあるというのは、全国的に図書館はじめ文化的な支出がどんどん減らされる傾向が強いなかにあって、とても有難いことなのだそうです。幸せなことですね。

「この2館でいかに相互連携をとっていくか」というのが課題なのだそうですが、実際に利用している市民目線で見れば双方の違いは既にはっきりしていて、「相互補完」が上手いこと実現できるだろうなと、期待大なのです。

王道的な図書館運営を期待される市立図書館に対し、新しいカメリアステージ図書館は指定管理者制度での運営であり、だからこそ自由な発想でのさまざまなチャレンジが期待されているようです。「滞在型」「イベント」「連携」「市民参加」などなど、いろいろなキーワードで可能性を追い求めることができそうです。

2館体制は始まったばかり。これからがとっても楽しみです(^^)

 

「驚異の世界展」で片桐仁。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

「驚異の世界展」で片桐仁。

「神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展」の続き。

主催者のひとつ西日本新聞が、展覧会イベントの講演会を募集している広告に「片桐仁」の名前を発見。即、申し込み(笑)抽選でしたが当選ハガキが届き、ニンマリ。ラーメンズのライブを観に足を運んでいたのは、もう二十年近く前!?のことですが、ひさびさに「生」片桐仁を観て、ではなくトークを楽しんできました。

アルチンボルトが大好きだという片桐仁。自らも造形活動をなさっているので、展示されている作品や描いた(創った)アーティストの「何がすごいか」「どうすごいか」を語る内容・切り口がとても面白く、なるほどと共感するものでした。

展覧会はたいてい3周するという片桐仁。1周目はイヤホンガイドを使わず、自分の感性だけで作品に向き合ってほしいという話の内容は、あまりにも普段自分が考えていることと同じで、思わず「そうそう!」と声が出そうでした。わたしはたいてい2周で、イヤホンガイドは余程の時(みうらじゅん&いとうせいこうの音声ガイドにはさすがに釣られましたが‥)でないと借りません。

現在「ギリ展」が全国巡回中の片桐仁。ご当地ネタのアイデアが集まらないと嘆いておられましたので、我こそはという方は、ぜひ下記からご応募を(^^)

片桐仁 不条理アート年度作品展 ギリ展 ご当地「作品ネタ募集企画」

ルドルフ2世のコレクション、観てきました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ルドルフ2世のコレクション、観てきました。

上の写真はルドルフ2世のコレクションではなく、今回の展示に合わせて特別コラボレーションの現代美術作家フィリップ・ハースさんの作品です。写真OKでした(^^)

福岡市博物館で開催中の
神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展。

面白かったです!

少し前に友人と「福岡市博物館の特別展示って、センスがいいよね」なんて勝手なおしゃべりをしていたのですが、ほんとうに今回も素晴らしかったです。

「美術品・工芸品の収集や学問の研究を通して宇宙の真理を追い求めようとした」(神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展 公式サイトより)

それがひしひしと伝わってくる展示でした。

宣伝用には、アルチンボルトによる「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」が最前面に押し出されていますが、わたし的見どころは…

ルーラント・サーフェリーの描く鳥や動物たち、作者不明のバベルの塔、オウム貝の杯、象の形をしたからくり時計、水彩で描かれた花や虫…と、今ぱっと思い出すだけでも盛りだくさん。展示場を3周しました。

ちなみに「ウェルトゥムヌス」って何?と思って検索してみたところ「ローマ神話に登場する果樹と果物の神」(Wikipediaより)だそうです。

福岡市博物館での会期は12月24日(日)まで。もう一回行けたらいいな、と思っています(^^)

 

実山忌茶会でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

実山忌茶会でした。

入門している南方流は、円覚寺に伝承される『南方録』による茶道です。『南方録』にはその根っことなる人物が三名います。千利休、南坊宗啓、立花実山。その一人、立花実山を祀る茶会が毎年秋十一月に行われます。

当日は、円覚寺当代の秀海和尚による献茶、読経に続き、『南方録』の内容を原本から二項目解釈していただきました。毎年少しづつ教わっています。『南方録』の解説本を読んでもなかなか頭に入って来ないことが、和尚さんのお話を聞くと少しは理解できたように思えるのが不思議です。

ご焼香を終えたら、席を変えて残茶拝服。濃茶と薄茶をいただきます。今年はちょうどお寺の庭の紅葉が色づいて見頃、なんとも贅沢な一日となりました。

「修業による人格向上、和敬清寂」を本意とする南方流のお茶。一生かけて、少しづつ身について行くといいな、と思っています。

『南方録』と千利休・南坊宗啓・立花実山については、茶道南方流を伝承する円覚寺のサイトに説明があります。以下、引用。


南方録とは、千利休が茶道の秘伝を高弟であった南坊宗啓に折々に伝えられ、それを描きとめたものを一巻一巻の末尾に千利休が奧書証明してある全七巻の本でございます。

千利休は足利時代中国より伝わりました茶の文化を、日本独自の茶道に大成された方でございます。然してその内容は南方録に余すことなく記されております。これは多年千利休に仕えられた南坊宗啓にして初めて出来得たことでございます。南坊宗啓は禅僧としては一休禅師の孫弟子にあたり、千利休と同じ堺の出身でもあります。

千利休が没して百年後、南坊宗啓の本を書き写したのが黒田藩士立花実山でございます。立花実山は黒田藩三代藩主光之公の参勤交代に同行途中にその書の存在を知り、書き写しさらに伝本二巻を見つけ書き写されました。

この時まだ本には書名が無かったので、禅の師である臨済宗大徳寺派崇福寺の古外禅師に依頼して『南方録』と名付けられました。南方録とは中国の茶経という本の中に、南方の嘉木七碗仙霊に通ずという句の中より取りだし、茶の本という意味でございます。

立花実山は生涯を通じて藩主光之公の身近に仕えた武士でございます。茶道はもちろん書画や詩文や弓道に秀で、また崇福寺古外禅師に就き修業し、古外禅師が京都の本山に戻られた後は、江戸で当時の一代名僧卍山洞伯に就かれて蘊奥究め印可を受けておられます。まさに文武両道の当代切っての文化人でございます。

(中略)

円覚寺では、福岡藩士立花実山直筆の千利休茶道秘伝本『南方録』が伝承されており、茶と禅の道場として知られています。(南方流茶道のご案内より)


 

2018干支の戌(いぬ)制作中。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典、2018干支の戌(いぬ)制作中。

恒例の干支の箸置きというか置きもの。来年は戌(いぬ)年です。毎年ギャラリーさんから「もうできてますか?」と問い合わせが入るのが、10月頃。既に11月も半分以上が過ぎましたね。毎度お待たせして申し訳ございません‥。

写真は制作途中の状態。現在、第一弾の形は出来上がっていて、あとはこれに上絵をつけて赤絵窯を焚いたら出来上がり。そう、やっと、もうすぐ出来上がります。

今回も、力の入った可愛い犬が出来上がりそうです。どうぞお楽しみに(^^)

 

十一月のお干菓子。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

十一月のお干菓子。

和菓子このわさんによる季節のお干菓子。美しい秋色が届きました。

このわさんの大将がやさしいので、毎回勝手にお干菓子に命名してしまっています。今回は、ぱっと見て紅と黄で紅葉をイメージし「紅葉」と名付けそうになるのをぐっとこらえ、もうひとつ挿し色に入っていた白にスポットを当てて「初霜」に決定。

琥珀糖や氷菓糖と呼ばれるものと同様の伝統技法でつくられたと思われる、透明感のあるお干菓子なのでそれもまたピッタリなのではないかしら、などと言い訳しつつ。お干菓子に勝手に名前を付けるという贅沢まで愉しんでいます。

今回は久しぶりに、藤吉憲典のつくった赤玉のお茶碗で。

藤吉憲典 赤玉文茶碗

これからの季節は、磁器だと赤絵が嬉しくなってきます。温かいお抹茶がますますおいしいシーズン到来です。

 

 

読書『なぜ成功する人は神棚と神社を大切にするのか?』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『なぜ成功する人は神棚と神社を大切にするのか?』(あさ出版)

神棚マイスター・窪寺伸浩さんによる、神棚についてのノウハウ本。神棚を販売なさっている株式会社クボデラの社長さんだそうです。「神棚の営業本」と見られてしまったら元も子もありませんが、わたし的には「神棚の正しい祀り方」を調べなきゃ、と思っていたところにタイミングよく出会った本です。

花祭窯は昭和元年に建てられた古民家をお借りしています。もともと商家だったというこのお宅をはじめて見せていただいたとき、ほぼ家の中央にある立派な神棚の存在に惹きつけられ、この神棚のある場所で頑張りたいと思ったのでした。

わたしもダンナも、それまで神棚のあるような家に住まうことなく過ごしてきました。神社に行くのは好きでしたし、窯を開業してからはそれなりに安全祈願や商売祈願をしてきましたが、佐賀の花祭の工房にも神棚はなく、神棚を祀るということに対して無頓着でした。それが、ここにきて神棚に一目惚れ。自分でも不思議だなぁ、と思いますが、それほどにその神棚の佇まいに惹きつけられたのでした。

移転してから6年、二拝二拍手二拝で毎朝神棚にお参りしてはいるものの、「正しい祀り方」というものをきちんと知らずに、ご近所のおばちゃんたちに教えてもらって、なんとなく整えておりました。ずっと「もう少しちゃんとしたいな」と頭の片隅にあったところが、図書館で偶然この本を発見。

「神棚とはどういうものか」「神棚を祀るというのはどういうことか」が、実例も交えながら書かれています。個人的には、気になっていた「神棚へのお供え」の中身と意味を確認することができたのが、最大の収穫でした。神棚に向かって唱える祓詞(はらえことば)も載っていたので、こちらにも挑戦してみようと思います。