神戸のギャラリー壺屋さんで片口展。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

快晴の朝です。

町田ももふくさんの個展、無事終了とのご連絡をいただきました。2日目以降も、遠方からもたくさんのお客さまがご来展くださったとのこと。ほんとうにありがとうございました。

さて12月は実はもうひとつ

神戸のギャラリー壺屋さんで
片口展に参加します。

壺屋さんでの企画展参加は初めて。
というよりは、この片口展が壺屋さんでの藤吉憲典のお披露目になるといったほうがいいかもしれません。

10名の作家による片口展ほとんどが茶陶の作家さん。
そんななか藤吉の片口がどんな個性で調和するのか。案内状に並んだお名前を拝見し、あらためて期待が膨らみます。

藤吉は4点の片口を壺屋さんにお届けいたしました。
さっそく「他の作り手さんの作品との共鳴感もすごく良い」と壺屋さんからご連絡をいただき、ひとまずはほっとしているところです。

「作品の共鳴感」

そうなんです。藤吉憲典はソロでの個展が多く、どなたかと一緒に展示、という機会が比較的少ないのですが、ほかの方の企画展を拝見するときにいつも気になるのが、全体としての雰囲気でした。複数の作家さんが一緒に展示してあることに意味を見いだせないと感じる企画展も少なくありません。

つくり手各々が素晴らしいものを出してこそ、違和感なく共鳴する空間が出来上がり、そこに複数の作家が関わる企画展の意味が生まれる。

そんな上質な空間を、壺屋さんで体験していただけることと思います。

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片口展
2016年12月17日(土)~12月25日(日)
午前11時~午後6時【期間中無休】

ギャラリー壺屋
神戸市東灘区御影本町6-2-25
TEL078-843-5288

壺屋さんの詳細はこちら。
http://www.tsuboya.co.jp/

お客さまからの手紙。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

お客さまから嬉しいお手紙をいただきました。

町田ももふくさんでの藤吉憲典展初日にお伺いしたとき、少しお話することができた方でした。
自分の好きな作家もののうつわを少しづつ選んで食器棚に並べ、楽しんでいらっしゃるということで、器ひとつひとつ、とても丁寧にご覧になられていたお客さまでした。

そのお客さまから、丁寧なお手紙をいただきました。
お客さまの感性に響く個展であったことが伝わってきて、ダンナともども、嬉しくなりました。

あちらこちらで個展におじゃましたとき毎回思うことなのですが、藤吉の個展を開いてくださるギャラリーにお越しになるお客さまは、とても丁寧にうつわをご覧になってくださいます

じっくり丁寧に。ときには何時間もかけてご覧になられます。

それぞれのお客さまが器に対する愛情を持ってくださっていること。
そして、ギャラリーのオーナーさんが愛情をもって作家の器をお客さまにご紹介してくださっていることが伝わってきます。

つくり手と使い手の間の橋渡しをしてくださるギャラリーさん。
お客さまからのお手紙をとおして、藤吉憲典はギャラリーのオーナーさんにとても恵まれているとあらためて感謝の午後でした。

12月10日(土)まで藤吉憲典展@町田ももふく

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

おかげさまで好評をいただいております。いよいよ今週末までとなりました

町田ももふくさんでの藤吉憲典展。

今回の個展に合わせて、ももふくさんが藤吉憲典の記事を書いてくださっています。ありがとうございます<(_ _)>

実は初日の晩、お食事をご一緒しながらオーナーの田辺さんがまずおっしゃったのは

「作品全体の雰囲気が、変わったような・・
なんだか、やわらかくなりましたよね!」

ということでした。
前回の個展からは約2年ぶり。
常設でもいろいろと扱ってくださっているので、常にリアルタイムの藤吉の器をご覧なのですが、それでもやはり個展というかたまりで眺めると、あらためて感じられるものがあるようです。

工房を津屋崎に移転して、山から海へと制作環境も大きく変わりました。
また、「ものづくり」に真摯に取り組む異分野のプロフェッショナルな友人が近所に増えました。・・そんなようなことが、作品にも反映されているようです。

同じ文様を同じ作家が絵付しても、描いた環境や本人の状態によって雰囲気が少しづつ変わります。技術の創意工夫・熟練も、もちろんあります。こうした変化を見つけやすいのも、個展の面白さかもしれません。

いわば作家の成長を一緒に感じることができるのも、作家ものの器を使う面白さのひとつ。

ともあれ、ももふくさんが書いてくださった連続記事。
個展訪問前の予習にも、個展訪問後に手に入れた器を眺めながらの復習にも、これを読むと「藤吉憲典の器」をより楽しんでいただけると思います(^^)

藤吉憲典さんの工房を訪ねました

藤吉憲典さん 器に描かれる文様の秘密

藤吉憲典展 0

藤吉憲典展 1

藤吉憲典展 2

藤吉憲典展 3

藤吉憲典展 4 干支の酉と動物たち

ももふくさん、ありがとうございます<(_ _)>

根津美術館に行ってきました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

根津美術館に行ってきました。

先日の東京出張の帰り、飛行機の時間まで少し余裕があったので、
いつもお世話になっている西麻布のギャラリー・桃居さんへご挨拶に。

表参道駅から桃居さんまでの散歩から根津美術館へ寄り道。
そう、根津美術館は桃居さんから歩いて10分足らず!なのです。

わたし個人的には、リニューアル後の初訪問。
晴れの日曜日とあって、入り口からすでに列ができていました。
当日のメイン展示は丸山応挙。
ですが、なによりも紅葉の庭園が美しく、もっぱら外を楽しみました。

根津美術館

17,000㎡を超える敷地とあって、入り口では混雑を感じたものの、一歩庭園に出てみると人の多さは全く気にならないくつろいだ空気でした。
(庭園にあるカフェNEZUCAFE前は長蛇の列でした^^;)

この立地にこの空間。
庭園・カフェ・展示…丸一日遊べる場所ですね。

2017年5月は西麻布桃居さんで藤吉憲典展。

個展のついでに根津美術館、
あるいは根津美術館のついでに藤吉憲典展。

おすすめのコースです(^^)

職人会議に参加して参りました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

先週末は千葉県に。
写真の通りの快晴で、常磐線の車窓から遠くに富士山!
「これはツイてる」と思わずパチリ。
窓越しの写真なので見えにくいかもしれませんが、実際は、くっきりはっきり富士山でした(^^)

長年お世話になっている会員制勉強会組織OSMCの「職人会議」に参加してまいりました。
OSMCは、株式会社こきょう(代表取締役 森本繁生さん)運営の会員制勉強会。個人事業主から上場企業まで、EC事業者、製造業、士業、デザイナー、プログラマーなど多くの業種の経営者の方々が参加しています。

会議テーマは、クリエイティブ。

というわけで、通常「勉強会」的なものへの参加はわたしの仕事役割なのですが、今回はその会議にダンナ・陶芸家 藤吉憲典がゲストとして招かれる珍事(笑)

  • 人工知能の時代、人間に求められるのは「創造力」?
  • 「HOW」「ノウハウ」をいったんリセットして、創造力・発想力の翼を広げるには?
  • 「どうする」ではなく「どうある」?

参加者(わたしも含め)各自、それぞれに課題を頭に置きつつ会議スタート。
人数はディスカッションに程好い10名ほどで、和気あいあい(^^)

ダンナへの問答を通して、今回のテーマ「クリエイティブ」を開花させるには、「どうするか」よりも「日ごろから、どう在るか」が、大きな要素となることがなんとなく見えてきました。

  • 「暇」は大切
  • なにかの役に立つかなんて考えずに純粋に楽しむ
  • 面白がってチャレンジする
  • ゴールなんて無い=見えるのは次のステージへの入り口

そして参加者の方々の「経営者」という立場からは、その「創造力」の成果をいかに世に出す=「伝える」か、という課題もまた大きなようでした。

ダンナ・陶芸家 藤吉憲典初参加の勉強会会議、無事終了。
もともとおしゃべりではあるけれど、言葉で表現することが難しいから「ものづくり」をしているわけで、たいへんだったと思います。引き受けてくれたダンナに感謝。
今回のわたしの役割はさしづめ「アーティスト→ビジネスマンへの通訳」とでもいったところで、面白い時間でした。

ご参加の皆さんの心に、少しでも届くものがあったら嬉しいなぁ、とつくづく。

藤吉憲典個展@町田ももふく

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

町田のうつわ ももふくさんでの
藤吉憲典展、個展初日に行って参りました。

穏やかな晴れの天気に恵まれました。
12時のオープンすぐに最初のお客さまがお越しになり、ありがたいことに、ずっとお客さまが続きました。

おかげさまで、気が付けば19時前。
「インスタグラム見てます」「フェイスブックチェックしてますよ」
そんな声をかけてくださるお客さまもたくさんあり、とても嬉しい一日でした。
ほんとうにありがとうございます。

今回つくり手の藤吉憲典は、初日一日の在廊でしたが
たくさんのお客さまとお話しすることができ、こちらもたいへん喜んでおりました。

当日の様子は、ももふくさんのブログでもご紹介くださっています。

藤吉憲典展 1

お正月に向けて、新しい器、いかがでしょうか。
12月10日(土)まで藤吉憲典展、開催です(^^)


藤吉憲典展
2016.12.3(土)-12.10(土)
12時~19時(最終日は17時まで)
うつわ ももふく
東京都町田市原町田2-10-14-101
TEL042-727-7607

学芸員研修-著作権の基礎を勉強してきました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

「学芸員研修に行ってきました」シリーズ、第3回の今回は長崎県美術館にて

「4時間で学ぶ博物館/図書館と著作権」

ということで、日本・ニューヨーク州の弁護士であり日本大学芸術学部客員教授の
福井健策 先生の講義を受けてまいりました。

福井先生の骨董通り法律事務所のブログはこちら
様々な芸術活動を支援する法律事務所です。

あっという間の4時間(質疑応答が白熱して少々時間オーバー^^)でした。
主に、そもそもの「著作権とは?」というところを、事例を交えた解説と質問の投げかけで考えさせながらの講義。法律素人のわたしでも、大切な部分=考え方を理解することができました。

なかでも、わたしが個人的に特に「なるほど、そうか!」と思ったのは次の三つのテーマに関わるお話でした。


著作権で守るものと商標権で守るもの。

「著作物」と、そうでないもの。
著作物は著作権で守られるけれど、著作物と認められないものは商標登録で守ることになる。
ということ。

作品の所有権は移転しても著作権は移転しない。

「著作権の譲渡」が行われない限り、誰が所有していても、著作権は作った本人にある、ということ。

知財のオープン化。

著作権による保護の裏で、名品が権利者不明により死蔵してしまうリスクがあるということ。
今後の世界的な流れのなかで、この「知財のオープン化」をスムーズに進めていくことが、とても大切である、ということ。


なんとなく自分のなかで曖昧にわかっているつもりでいたことを修正することができたり、世の中がいまだかつてないスピードで変化していることを「著作権」というフィルターを通して眺めることができた4時間でした。

ところで

長崎県美術館、初めて訪問しましたが、周辺環境も含め、とても気持ちの良い空間でした。
https://www.nagasaki-museum.jp/
研修メインの訪問だったので、館内をゆっくり回ることはできませんでしたが、空き時間にミュージアムショップとカフェに足を運ぶことができました。
あらためて時間をとって観て回りたい場所です。

個展の準備・藤吉憲典展@町田ももふく

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

昨日は終日個展の準備でした。

12月3日(土)~12月10日(土)
東京・町田 ももふく で藤吉憲典展

つくり手が忙しいのは、この個展に向けての制作からお届け完了まで。
なにより、個展を主催してくださるギャラリーさんに、無事に作品を送り届けることです。

朝、今回の個展に向けての最後の窯があがりました。
早めに仕上げようと言いながら、ギリギリまでいいものを作りたいと欲が出るので、個展会場に並ぶ顔ぶれが揃うのは、毎回直前になります。

さて、個展の準備。

  1. 窯から上がった器は、器の底の、釉薬がかかっていない部分がざらついているので、手で触って引っかからないくらいに、サンドペーパーできれいに仕上げます。
  2. それから、連番をつけてそれぞれに張ります。
  3. 連番と、品名と、価格をリストにします。
  4. それぞれの器を割れないように厳重に梱包します。
  5. そして、発送。

おおよそここまでが、昨日一日かけた個展準備仕事。
もちろん、一番時間をかけるのは、

その前にある、制作時間です(^^)

梱包作業が順調に進むと、少し安心。
あとは、運んでくださる業者さんと、届け先のギャラリーさんに、信頼してゆだねます。

今年度〆の個展。
皆さまのご来場お待ちしております!

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藤吉憲典展
12月3日(土)〜10日(土)
12時〜19時 会期中無休
※最終日17時まで
ももふく
〒194-0013 東京都町田市原町田2-10-14-101
Tel/Fax 042-727-7607
地図 http://www.momofuku.jp/map/

博多ライトアップウォーク2016

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

11月23日(木)から11月27日(日)まで、
博多祇園から呉服町周辺の11の寺社で

博多ライトアップウォーク2016 開催中。

南方流茶道の道場である円覚寺でも、お庭がライトアップ。
今年もこのシーズンがやってきました。

円覚寺では26日(土)27日(日)両日に限り、18時から20時まで、
お抹茶をいただきながらお庭を眺めることができます。

今年はお点前はありませんが、
夜のお寺でお抹茶をいただきながらお庭を愛でる
なかなかレアな体験です。

なお、入場には博多ライトアップウォークの入場券と、
当日円覚寺にて販売の呈茶チケット(500円)が必要です。
詳しくは、博多ライトアップウォーク2016公式サイトでご確認くださいね。
博多ライトアップウォーク2016 http://hakata-light.jp/

「見た」「聞いた」を考えてみた。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

「アート教育」についての学芸員研修を受講した、その事後アンケートのフィードバックがありました。
事務局の先生の細やかなフォローに感謝です<(_ _)>

学芸員研修に行ってきました。

当日講師をしてくださった、宮城県美術館の教育プログラムに長年取り組んでおられる
齋先生の著書にもあった問題提起

美術の使い方。

「見る」というとき、人は「どこで見ているのか」「何を見ているのか」。

鑑賞する=見るというのは、とても個人的なこと

だということ。
これはわたしにとって、とても大切な確認事項となりました。

普段「見る」というのは、「目」で見ていることを指しますが、
同じものを同じ時に見ていても、同じようには見えていない、ということ。
「その人」というフィルターを通すと、視界に入っているのは同じものであったはずでも
見え方は人それぞれ違い、同じ人でも見るときによって違うということ。

フィルターとなっているのが、脳であるのか、心であるのか、物理的な視野の広さの違いもあるでしょうね・・そのあたりの細かいことは専門家にお任せしますが、
とにかく見えているものは人それぞれ違うということが現実にある
そんなことを「アート教育」の研修では学びました。

そして、それを学んだ研修の事後アンケートへのフィードバックを通して、
同じことが、「聞く」についてもいえることを実感しました。

上の写真は、学芸員技術研修会の参加者に配られた事後アンケートのフィードバックなのですが、同じ質問に対して、受講者のそれぞれがいろんな返事をしています。
そのなかで、
えっ!先生そんなこと言っていたかしら!?
という、わたしにはまったく聞こえていない部分があったことが明らかに。

居眠りをしていたわけではありません(笑)

この研修はわたしにとって刺激的だったので、とても集中して(自分比)、話を聞いていました。
にもかかわらず、約1か月半経って振り返った時に、記憶にほとんど残っていない内容が、他の受講者の方の感想に書かれているという現実。

これはつまり、耳で聞こえていた先生の話は同じ音で聞こえていたはずなのだけれど、
それを「わたし」というフィルターを通したことで、
ある受講者の方とはまったく別の解釈をして内容を受け取った、ということなんですね。

そうすると、聞くということもまた同じ問題提起ができます。
「どこで聞いているのか」「何を聞いているのか」。

鑑賞する=聞くというのは、とても個人的なこと

と言えるのだなぁ、と。

そんなのあたりまえじゃない!という方もあると思います。
それが頭だけの理解でなく実感できた、ここ数日の出来事でした。