Ceramic Artist 藤吉憲典

あれかこれか、ではなく、あれもこれも

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ときどき、この言葉がふっと湧いてきます。

あれかこれか、ではなく、あれもこれも

今から10年近く前に読んだ本、『偶然のチカラ』(植島 啓司 著)に書かれていたものです。選択に迷ったときは、無理にどちらかを選ぼうとしないほうがうまくいくこともある、というようなことが書いてありました。

ダンナ・藤吉憲典がアート作品的なものを世に出すようになって、この言葉をよく思い出します。

食器かオブジェか、ではなく、食器もオブジェも。

藤吉憲典個展 町田ももふく

用途の有るものか無いものか、ではなく、用途のあるものも無いものも。

カバ 藤吉憲典

アートかデザインか、ではなく、アートもデザインも。

一人の人間が考えること、興味を持つことって、たった一つである必要はないし、いろいろな方向に仕事が伸びていくことの方が自然なような気がします。そして、実際にそのように創作・制作しているのを見ていて思うことは、

食器もオブジェも、アートもデザインも、それぞれの仕事が、良い影響を及ぼし合うことが、ものすごく多い!

歴史を振り返っても、「画家で詩人」「ミュージシャンで画家」「天文学者で発明家」…なんて例がたくさんあるのですよね。

「自分はこれ」と決めつけずにやってみることの面白さを感じる今日この頃です。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。