アホは神の望み

ときどき読みたくなる本 『アホは神の望み』

こんにちは、ふじゆりです。

ときどき読みたくなる本、それは

『アホは神の望み』

遺伝子研究の権威(権威という呼び方はなんとなく違和感があるのですがほかに思いつかず^_^;)
村上和雄氏の本です。

2008年の発行。
7年以上経っているわけですが、その間、ふと思い出したように手にとる本です。
先日久しぶりに読んだのが、もう何回目かわかりません。

アマゾンのレビューを見ると、賛否両論、当然いろいろとご意見がありますが
わたしがこれを繰り返し読みたくなる理由はとても簡単で、
アホな自分達を肯定してくれるいくつものフレーズに出会えるからです。

いわく

「器の大きなバカ」

うちの場合、正確には「風呂敷の大きなバカ」ですが。
器が大きいのと風呂敷が大きいのとは意味が違うのは承知のうえ・・(汗)

「根拠のない自信」

風呂敷が大きい=言うことが大きい。
で、その根拠は・・・???なんてことは日常茶飯事でした。
ダンナ50歳を目前に、ようやく少しは「根拠」とでもいえるものが後からついてきたかな、というところ。

「理屈を越える「思い」の強さ」

そう、根拠もなければ理屈ももちろんないんです(笑)
でも「やるの?やらないの?」と問えば、いつでも答えは「やる」でした。
そもそも結婚前に「すぐにでも陶芸作家として独立する予定」のようなことを力説していたダンナ。
蓋を開けてみたら、独立準備はできていないどころか、はじまってもいませんでした。

「アホの楽観論」

それでも「なんとかなる」のです。
佐賀・花祭で暮らしていたとき、ご近所のおばあちゃんになにげなく言われた
「だいたいのことはなんとかなるけん(なんとかなるから)、だいじょうぶ」にハッとしたのでした。
もちろん「なんとかしなきゃ」と思って、必死にじたばたしています。
でも、いまのところまだ花祭窯を続けていますから、やっぱりなんとかなっているんですね。

「肚を決め天にまかせる」

わたしの周りには、特に女性経営者で「ハラが据わっている」方が何人もおられます。
彼女たちを見ていると、あとは天に任せるしかないまでの努力をなさっていると感じることがしばしば。
だから、自分の肚が決まらないときは、まだやれることがあるのにやっていないときだとわかります。

「あきらめない心」

「成功するまであきらめなければ、失敗じゃない」
どなたかの名言だったような気がしますが、自分たちのものになってます。
もともとが粘着気質(笑)
失敗しても、しつこくやり直せばいいんです。

 

本に書いてあるような、その結果大きな成功をおさめる、的な結論に至るとは思わないまでも、
「そんな生き方でも別にいいじゃないか」と
自分たちのやり方を肯定して笑えるだけで、なんとも心強いのです。

今は文庫が出てるんですね(^^)

 

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。