藤吉憲典春色の器

春色のうつわ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春色のうつわ。

家で過ごす時間が増えてきたら、家に居る時間を楽しむのが一番。こういうときこそ「ごはん」の時間の大切さを思います。そして、食卓を盛り上げてくれる器の力も、ぜひ大いに利用して欲しいと思うのです。

器を楽しむことは、食事を楽しむこと。かといって、新たに特別な器を買う必要はありません。多くのご家庭の食器棚には、ふだん使われていない器もたくさんあると思います。それらをちょっと掘り出して使ってみるだけでも、目先が変わり、食卓が華やぐきっかけになると思うのです。気に入って買ってきたはずなのに、あるいは頂きものの中身をちゃんと確認しないまま、しまい込まれている器がありませんか?

人の好みや美意識は、日々磨かれ変化していくものでもあります。数年前には「この器は使えない」と思っていたものでも、今取りだしてみたら、料理を盛りつけるイメージが湧くかもしれません。なにより、そんなに大仰に考えなくても、器を変えてみるだけで、なんだか嬉しくなることがあるものです。

わたし自身、料理が得意でもなければ、盛り付けを上手にできるタイプでもなく。ただ仕事柄、我が家に器だけはいろいろありますので、例えばスーパーで買ってきたお惣菜でも、必ずパックから取り出して器に入れ替えるようにしています。それだけで食卓の景色が変わるのですから、楽して御馳走気分を味わう究極の方法かもしれません(笑)

うつわは、ごちそう。陶器磁器のやきものはもちろん、木でも漆でも金物でも。日々の食卓に、器の持つ力をぜひ利用してくださいね!

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。