染錦蛙と紫陽花陶箱 藤吉憲典

梅雨入り2。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

梅雨入り2。

梅雨シーズンになると嬉しくなる文様は、食の器だけにとどまりません。

染錦蛙と紫陽花陶箱 藤吉憲典
染錦蛙と紫陽花陶箱 藤吉憲典

染錦蛙と紫陽花陶箱。「染錦(そめにしき)」というのは、「染付(そめつけ)」と呼ばれる藍色を出す絵具を使う絵付けと、「錦手」とか「赤絵」と呼ばれるカラフルな上絵の具を使う絵付との組み合わせで文様を描く技法です。

梅雨空の下に色とりどりの紫陽花が映えるように、この陶箱も染付の濃い藍色のなかに、色とりどりの紫陽花を描いています。そして、カエル。

花祭窯の創業の地である花祭は自然豊かで、梅雨時になるとこのような鮮やかな緑色のアマガエルが常に家の周りにおりました。

この陶箱のデザインは藤吉憲典のオリジナルですが、身の周りの自然を取り込んで描く在り方は、江戸の昔の肥前磁器の文化を踏襲しています。

 

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。