こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
美術と芸術。
写真は、ちょうど手元にあった、中学生時代(ん十年前)から持っている「エッセンシャル英和辞典(中型新版第12刷)」(旺文社)の「art」の部分。
英語にすると「Art」なのですが、日本語だと「美術」「芸術」とふたつの言い方になり。普段話したり書いたりする場面では、その時のニュアンス(あるいは気分)で使い分けたり、たとえば自分以外の第三者の方との会話や文章との関連で使う場合は、もともと使われていた言葉を踏襲して使おうというくらいの使い分けの意識でした。
先日、あるアートに関するできごとについて、ダンナと侃々諤々意見交換した結果、これから自分がこれらの言葉を使うときは、自分で定義した意味に基づいて意識して使い分けていこうと思いたち、なんだかスッキリ。
ふじゆり的「美術」と「芸術」の使い分けの考え方
- 美術…びじゅつの「び」は「美」や「ビューティフル」の「び」。
- 芸術…げいじゅつの「げ」は「ゲッ!」という驚嘆の「げ」。
音的に美しくない表現が含まれていてスミマセン。が、今のところ=2018年5月10日現在、この解釈で行こうと思います。‥もっと勉強したら、また解釈が変わるかもしれませんが(笑)。
わたしが勝手に師と仰ぎ尊敬する、『大きな羊のみつけ方』著者であり、日本の博物館教育普及の最先端を走ってこられた齋正弘先生は、「美術の『び』は、びっくりの『び』」とおっしゃっています。その発想を真似た次第です。(齋先生、考え方拝借いたします<(_ _)>
齋先生がびっくりの「び」であるというのと、わたしの「げ」の考え方は、近しい感じだと思います。たとえば(わたしの場合、特に現代アートの作品に向き合ったときにおこりがちな)どうみても「美しさ」が感じられないものに対峙した時に、その作品を好きになれなくとも、それもまた「げいじゅつ」なのだという解釈によって、個人的な好き嫌いに関係なく「アート」として受け入れる土壌ができると思うのです。自由にいろんな表現があっていい、そのことが(それができる社会であることが)、近代以降の市民社会なのであり、いちばん大切なのだということを、わたしは齋先生に教わりました。
ちなみに「art」は「エッセンシャル英和辞典(中型新版第12刷)」(旺文社)では、「1.芸術,美術(中略)2.文芸;学芸(中略)3.技術,技巧,わざ;(特殊の)術;熟練(以下略)」となっています。