美術館・博物館・図書館でのおしゃべりは厳禁なのか?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

美術館・博物館・図書館でのおしゃべりは厳禁なのか?

先日、いつも使っているカメリア図書館で、素敵な掲示が目に入りました。上の写真がそれ。

学芸員研修などで美術館・博物館の方たちとお会いするなかで、よく話題にのぼるものに「鑑賞マナーをどう考えるか」というものがあります。

走らない、大声を出さない、携帯電話は使わない、作品に触らない…いろいろありますが、実は「そんなに大きな声でなければ、おしゃべりするのはOKだと思う」とおっしゃる学芸員さんがほとんどです。気持ち的にはむしろ「展示を見て、作品についての感想を話しあったりして楽しんで欲しい」と。

ところが、実際に日本の美術館・博物館でおしゃべりをしながら観覧していると、それが展示作品に関連する内容であっても、展示室の監視員さんから「少し静かにしてください」と言われたり、声を掛けられないまでも、視線で牽制される(笑)ことが少なくありません。

話を聞いてみると、「静かに」というプレッシャーは多くの場合、別の観覧者の方からの要望が背景にあるようです。実際には、迷惑になるほどの話声であることは少ないようですが、どちらかというと「美術展は静かに観るもの!」という価値観に端を発していると思われるケースが多そうです。学芸員の方も板挟みになっているのですね。

カメリア図書館での掲示を見て、それぞれの館が、このように自館の意思表示を続けていくことが解決につながるかも!と、思いました。より展示を楽しむためにおしゃべりしながら観るのはOKですよ、という気持ちが伝わる掲示ができるといいですね。