磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ3

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ3

「磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ1」では、アンケート回収結果などから数字的なまとめ、「まとめ2」は、ご来場者様の声を抜粋いたしました。「まとめ3」は、いただいたご来場者様の声からの考察。


  • 制作工程に興味を示してくださった方が一定量あった。工程図と取引先資料の展示だけでなく、より分かりやすい解説パネルがあると、尚よかったかも。
  • ごく少数であったが、作品ごとの解説(キャプション)を求める方もある。各自で自由な解釈を楽しんでくださる方が多数。
  • チラシ、ポスターのインパクトを来場理由に挙げてくださった方多数。
  • 展示を3室に分けたことへの評価が高く。第3室で資料を展示したことにより、各展示室の意図を感じ取ってくださった方が多数いらっしゃった。
  • もっとたくさん見たかったという声と、点数が思ったより少なかったが充実していたという声と。
  • もともと「磁器」「やきもの」に興味が無くても、「これまでに見たことの無いもの、知らなかったこと」「美しいもの」に出会う喜び・楽しさを感じてくださる方が非常に多い。
  • イメージを超えた「手仕事」の技術と感性のすごさに感動してくださった方が多い。
  • 説明を必要とされているときは、様子を見ていると分かる。そのタイミングで口頭での解説を加えることで、より楽しんでいただける。(最初から説明する必要は無い)
  • 作品から自分の経験や日常に重ね合わせて、新たな発見をしたり、昔のことを思い出したり、これからもっとこうしようという決意が生まれたり、なんらかの意味を見出したりと、自分事として鑑賞してくださる方々が多かった。
  • 見る→感性に訴える→「欲しくなった」という反応も多数。
  • 「やっと福岡で見ることができた」のご感想多数。津屋崎のギャラリー訪問は要予約で敷居が高く、なかなか訪問できなかったという声も。
  • 第2室の三部作に対して、意外性を感じつつも好感触の反応が多数。
  • 自然、生きもの(動物・植物)の生命力、歴史とのつながりを感じたという感想多数。
  • 第3室の展示で、工程や歴史を知ることができて良かったという感想多数。古陶片の展示も人気。もっと説明が欲しかったという声も。
  • 懐かしく、それでいて斬新、という印象。
  • 作品一つ一つからのメッセージを強く感じた人も多数。
  • 「地元(=福岡県だったり、福津エリアだったり)の作家である」ということで、愛着を持って応援してくださる方々の存在。

観覧してくださった皆さんが自由記入欄にたくさんのコメントを残してくださったことが、重ね重ねありがたく。今回の展覧会を「開催して良かった!」と思う、一番の理由です。

磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ2

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ2

「磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ1」では、アンケート回収結果などから数字的なまとめをいたしました。

「まとめ2」は、ご来場者様の声を抜粋。


◎ご意見ご感想をご自由にどうぞ

  • 古伊万里風の染付素晴らしい!!
  • 美しい
  • どうやって作るんだろうと制作工程が気になりました。
  • 素晴らしい作品を実際に見るとつくづくすごーい。
  • 作品ごとに説明が欲しい
  • 繊細な筆遣いでどの作品も心洗われるようです。
  • オブジェまでいろんな磁器の型を楽しませていただきました。
  • 縞馬の磁器がよかった。
  • 美の壺でこんなに近くに素敵な作品を作ってらっしゃる方がいらっしゃるのかと感動しました。
  • パンフレットを見たとき、これは見たいと思いました。来てみて、何と楽しいことをしておられるのかと…何でも見るのは好きですが、手が伴わないので、何もできませんが、またまた楽しませてください。本当に大変なことを楽しんでやっておられるのに感服し、うらやましい限りです。
  • 津屋崎の解の色が鮮やかで楽しかった。過去・現在・未来のつながりを感じました。
  • 点数が少なかったが楽しめました。
  • とっても繊細で美しい、型にとらわれないところと、初期伊万里など古く良いものを今につなぐ感じが美しいです。普通の陶芸家と言われている人たちが、やりたくてもできないと思う。
  • 見たことが無いものも多くあり、素晴らしい体験となりました。
  • 津屋崎の海で拾った貝をもとに作られたお皿と箱が一番好きでした!自然の美しい形を取り入れてさらに美しく作品に仕上げているところに魅力を感じました。
  • 一度作品を見て見たくて、やっと福岡でゆっくりと見ることができて嬉しいです。3.11の創作作品にとても感動しました。サイや人魚、海を連想させる作品や、蔓草のコーヒーカップがすごく好きです。ありがとうございました。
  • 誰かが未来を作るのだと思いました。
  • 素晴らしい手作業を伝承している作品にふれることができて、嬉しく思いました。
  • 海岸で陶片を拾うと伺い、自分も海岸を歩いてみようと思います。最近は染付の器に惹かれます。ペンギンの載った箱も素敵です。
  • 3.11の箱を使った作品が特に良いと感じました。どれも美しかったです。
  • 作品に夢があるのが好きです。
  • 天災の作品、皆同じ方向を向いていた。なんか素敵だった。まだ終わってないところで、一人だけ離れていたのが印象的だった。
  • 美しい。やっぱり素晴らしいです。
  • 繊細さとやわらかさがバランスが良くて好きです。
  • 驚きました。しっかりした技術に裏付けられた、素晴らしい作品ばかりです。
  • 初めて作品を拝見しました。少し古い有田に似た色合いがとても素敵だと思いました。
  • 見れば見るほどに引き込まれます。たくさんの器をゆっくり見れたのも、嬉しい時間でした。ありがとうございました。
  • 素敵な器、いつも見入ってしまいます。また楽しみにしています。
  • 藍と白だけでも染付は華麗なものですね。実家にあった器は粗末なものだったかもしれませんが、食卓には染付が圧倒的に多かったので、わたしには染付は究極の器です。実際に料理を盛れる器につい目が行きます。
  • 鮑の器を久しぶりに見ました。子どもの頃に家にあったことを思い出して、懐かしく思いました。古い器は落ち着きますね。海岸にこんなに漂着するとは知りませんでした。個性的な作品に感動しました。
  • 模様の一つ一つが違い、形もおもしろく、何をテーマにしたかを楽しみながら見れました。ひとつひとつにメッセージがあり面白かったです。
  • 色使いがとてもきれいでした。三部作が特に印象に残りました。
  • 龍の男の子の表情が可愛い。
  • 海が身近に感じられた。
  • 思ったより多彩な作品があり見ていて面白かったです。
  • サイが見たくて来ました。想像より小さかったですが、素晴らしいと思いました。
  • 特にペンギンの載った箱の色柄が好きでした。
  • 再現されたものから色鮮やかなものまで、どれも大変美しくやきものに興味を持ちました。
  • 昔のアンティークな作品から現代的なものまで、細かい色付けや人魚のウロコや髪の毛の書入れが細かくて素敵でした。
  • シマウマ感動しました。
  • 皿以外の焼物がたくさんあってきれいだった。
  • 歴史と心を感じる素晴らしい空間、作品でした。
  • 陶器に関して無知だったのですが、自分の知らない貴重な話を丁寧にしてくださって、とても聞いていて楽しかった。染料を塗っているときは色がわからないのはびっくりした。
  • こまやかな絵柄がとても素晴らしいです。子どもが小さいとき、津屋崎、白石浜で海水浴に行き、陶器のかけらを拾ったことがあります。家にずっとありますが、きっと歴史のある物かな?と思いました。
  • 誰もが古いものを踏襲しているが、それが明確に見えて興味深かった。
  • パンフレットが良くできていました。見本を拝見しました。
  • 柿右衛門調大鉢がすごく素敵でした。緑色の艶のある感じがとてもきれいで、端の細やかなところもすごくきれいでした。
  • ずっと気になっていて一度作品を見てみたいと思っておりました。今回初めて作品を見させていただくことができて嬉しかったです。
  • 古陶片の話を聞かせていただいてよかったです。大変参考になりました。
  • 焼物の由来や福岡の歴史も教えてもらい、大変勉強になりました。古伊万里を通じて時間と空間を超えた人々の営み、継承された感性を体験できました。
  • 今まで磁器にそんなに興味が無かったが、楽しかった。
  • 窯元で拝見したときと、こうして美術館で見るのでは、また陶器たちも違って見えるのだなと、素人目ではありますが、とても楽しかったです。
  • NHK美の壺で紹介されてからの、ぜひ拝見したく伺いました。どれも繊細な作品で素晴らしかったです。福岡まで来た甲斐がありました。
  • 動物の生命感が伝わる造形でした。兎や鳥の足の躍動感や動きに、特にそれを感じました。
  • 解説していただいて面白かった。鳥が可愛らしかった。色合いや造形含めて気に入りました。工房に行ってみたい。
  • サイの置物が素敵でした。2体色が違うのに、それぞれの良さがありました。
  • 作品一つ一つが美しくていねいで、見れば見るほど感動が増える。
  • I thought the exhibition was wonderful. How the artist drew inspiration from native, as well as from traditional pieces from 800 years ago is amazing. The designs were beautiful. I can see your appreciation for the natural world. It was also clear from your natural disaster piece, where you included animals too. All creatures should be equal, I saw this in the art.
  • Very good!
  • 様々な角度から作品を見ることができ、作品の裏側(底)なども興味深かったです。陶器の作品展示だけではなく、陶片やそこに関わる工程なども併せて展示してあり、他のただ見るだけの作品展とは違うように感じました。
  • とても懐かしく、かつ新鮮な印象。
  • 作品の説明をしていただいたのが良かった。
  • 三つに分けた方法も良い。
  • 多彩な作品を一挙に拝見できて、じっくり充実した時間でした。第一室では陶片と並べてある展示で、文様の伝承も感じられました。第二室では、向かって左側の「天災」の生き物たちが何を見てるんだろうと後ろに回って同じ方向を見てどきりとしました。そこには「人災」がありました。
  • 充実した作品の数々(偉そうな言い方ですみません)に圧倒されました。学芸員さんのお話で、歴史の大きな流れも感じ取れました。
  • すばらしー!!また津屋崎に伺います。彩鮮やかな大皿、鉢、貝の形のがとても好きです。
  • あらためてMr.フジヨシの素晴らしさに気づかせていただきました。日本人ならではの繊細さを感じました。
  • 磁器はなんとなく古く伝統的なものというイメージがありましたが、海の生き物や動物、人魚などのモダンで鮮やかな表現を見て、印象が大きく変わりました。ずっとしばらく眺めていたいような気持になりました。
  • 茶碗ですら満足に作れなかった自分にとって、陶器のみでさまざまな世界観を表現できる作者に尊敬の念を抱きました。
  • 緻密で丁寧な仕上がりで清涼感がありました。
  • 小さい焼き物に細かい絵柄が素晴らしい。海に関連するという印象だった。
  • 素晴らしかったです。藤吉氏の又知らないアーティスト面を見せていただきました。
  • 地元に住んでいるのに、なかなかちゃんと拝見することが出来なかったので、本日はとてもいいものを見せていただけました。ネットで拝見した作品とは別のメッセージ性のある三部作に非常に惹かれました。
  • 古伊万里独特の特徴の土にアート的なものをプラスさせて、近代磁器は素晴らしいと思った。
  • 古伊万里や器に興味があり拝見させていただきました。繊細な作風とメッセージ性が素晴らしかったです。
  • 親しみやすく拝見しました。ありがとうございました。
  • 海から流れ着く破片に思いを馳せました。雄大な時間を凝縮した繊細な技に感動しました。
  • 芸術家藤吉さんの新たな世界観を体感することができました。新たな作品とまた出会えるのを楽しみにしています。
  • 藤吉さんの作る動物はどれも可愛くて好きです。
  • 以前からwebで作品を拝見し、その美しさに心を惹かれていたので、今回様々な作品をまとめて見ることができて嬉しく思っています。
  • 3.11の展示は、心がぐっと涙が出そうになったり、その赤ちゃんを抱いていない女の人の気持ちが伝わるような感じがしました。陶器の破片にも、長い月日を経て流れてきていることに、わたしは勝手に意味を感じました。わたしも海に行って出会えるといいな。ありがとうございました。

アンケートにご回答くださった方の多さに加え、さらにその半数以上の方が、自由記入欄に丁寧なコメントを寄せてくださいました。想定以上にたくさんのメッセージをいただき、ほんとうにありがたく、嬉しく思いました。

コメント欄への考察はまた次回。

磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ1

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家 藤吉憲典の挑戦@福岡アジア美術館、まとめ1

アンケート集計結果。(アンケート回収率80.1%)


◎本展覧会情報を何で知りましたか?

□友人・知人から 53   本人から10

□チラシ(アジ美8 藍の家1 アクロス1 不明6  博多区役所1 市民センター1 観光協会1)

□新聞(西日本新聞11                )

□ラジオorテレビ(番組名: NHKBS美の壺4   RKBチャギハ2         )

□インターネット(花祭窯1 アジ美8 FB12 インスタ6 ふじゆり1 プラスフクオカ1 ツイッター2 西日本新聞ニュース1)

□その他(現地で知った35    不明5  )


◎どちらからお越しですか?

□福岡市内 63

□福津・宗像エリア 37

□左記以外の福岡県内( 久留米2  北九州3 大宰府1  志免町1 大野城2 不明3 糸島2  筑後1 筑紫野2 春日1 飯塚1 宇美1 遠賀1 小郡1 新宮1)

□福岡県以外の九州内( 有田3  佐世保2  熊本1          )

□上記以外(沖縄1 大阪3 東京11 岐阜1 不明7 札幌1 神奈川2 京都1 広島1 四国1 神戸1 埼玉1)


<考察>

◎本展覧会情報を何で知りましたか?

「口コミ」の強さ。「現地で知った」人がたくさん足を運んでくださったのは、思いがけなく嬉しい結果。同会期に7階で開催されていた写真展から足を伸ばしてくださった方が多かった。そのなかでの口コミがあったようで、とても有難く。また「ポスターを見て」「チラシを見て」の方も多く、ビジュアル的なインパクトという点で、制作物がある程度成功したと思われる。

インターネットはFBが多い。ツイッターは本人は今回の告知には使わなかったので、ご来場くださった方がつぶやいてくれたことがわかる。「写真撮影、SNS投稿OK」のスタンスが生きた。インスタグラムは投稿はしたものの、戦略的な使い方は出来ず、生かしきれなかった。初日朝刊の西日本新聞を見てのご来場は「写真のサイを見たいと思った」という人が多く、プレスリリース効果。


◎どちらからお越しですか?

「福岡市内」が一番多いのは、やはり地の利。定期的に美術館に足を運んでいるという方も多く。次いで福津宗像地域=地元の方々が、知人だけでなく足を運んでくださっていたことが、予想外に嬉しく有難く。福岡県外からの来場者は、 同会期に7階で開催されていた写真展から来てくださった方が多数。一方で、この展覧会を目指して広島から新幹線で駆けつけて下さった方も。

有田からは、窯業関係のお取引先の社長さん方が駆けつけてくださり、今回の展覧会の意図のひとつをご理解いただいたことが嬉しく。また、把握できただけでも、6日間の期間中に2回以上観覧にいらっしゃった方が5組。


<補足・時間帯別の入場者>

9時半―10時0.5%、10-11時16.6%、11-12時12.8%、12-13時13.3%、13-14時13.7%、14-15時15.6%、15-16時8.5%、16-17時7.1%、17時以降11.3%。オープンから30分はほとんどご来場無し。それ以外は大きな特徴は無く、10時から15時までは、平均するとほぼ横並び。17時以降の来場者は、金・土の19-20時に集中で、18時クローズの場合は1%。


数字的なまとめは、こんな感じ。

「古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦」無事会期終了いたしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦」@福岡アジア美術館、無事会期終了いたしました。

福岡アジア美術館での展覧会は、無事会期が終了し、気がつけばもう1週間が経っています。おかげさまで、作家ともども学ぶところの多い展覧会となりました。これらを今後生かすべく展覧会のまとめなどをしていたら、あっという間に時間が過ぎていました。展覧会の開催は、本番(会期中)だけでなく、事前の準備と後の総括が重要だなぁ、としみじみ。

「アジ美で展覧会を自主開催しよう!」と思いついて1年半ほどでしょうか。途中、なんでこんな大変なこと思いついちゃったかなぁと自問することもありましたが(笑)、今は、思いついちゃった自分に「よくぞ思いついた!」と言ってあげたい気持ちです。もちろん反省点も多々ありつつではありますが。

作家にとっても「この展覧会があったからこそ生まれた」と言えるものが、5年後10年後、あるいはそれほど時間を待たずに形になる予感がしています。すでにアイデアベースで、ワクワクするものがちらほら。

そんな展覧会の顛末。これから、記録と分析をこちらのブログにも掲載してまいります。ちゃんと残しておかなければ、次の機会に生かせません…って、次があるのか!?は未定ですが。たまたま手に取った『婦人画報』12月号に、草笛光子さんと天海祐希さんの対談があって、そのなかで草笛さんが「今までで一番お金をつぎ込んだのは舞台」とおっしゃっているのを読み、規模は足元にも及びませんが、勝手に今回のチャレンジを肯定してもらえたような気持になっています。

ともあれまずは、今回の展覧会開催にあたり、ご助力くださった皆様に、心より感謝申し上げます。そして、会場に足を運んでくださった方々にも。ほんとうにありがとうございました。

初日まで1週間!『磁器作家 藤吉憲典の挑戦』@福岡アジア美術館、準備進捗状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

初日まで1週間!『磁器作家 藤吉憲典の挑戦』@福岡アジア美術館、準備進捗状況。

『11月は福岡アジア美術館で展覧会』で、前回進捗状況を報告していたのは約10日前のこと。初日まで1週間となりました。

チラシ、ポスターに続いて「パンフレット」も出来上がり、外注する印刷物はほぼ揃いました。当日ご来場のお客さまに配布するご案内文やアンケートも、本日完成。あとは、展示用のキャプションや解説資料の作成が残っています。会期中必要な備品の準備もあります。初日が迫る焦りを感じつつも、チェックリストをひとつひとつ潰していく達成感。

今週末までにある程度目途がつけば、あとはどうにかなりそうです。というか、なんとかしなければなりませんね。もう少し告知もちゃんとやらねばとの思いも。こと告知に関しては「これで十分」ということはありません。いくらでもやることがありますね。がんばります。

入場無料。興味のある方はどなたでもご観覧いただくことができます。実は福岡市内での展覧会は今回が初めて。この機会にぜひ足をお運びいただけると嬉しいです。

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ
磁器作家 藤吉憲典の挑戦

【会場】福岡アジア美術館8F交流ギャラリー(福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル8F)

【会期】2021年11月11日(木)-11月16日(火)

【時間】9:30-18:00(金・土は-20:00、最終日は-15:00)

【入場無料】

【問合せ】花祭窯(TEL0940-52-2752)

磁器作家 藤吉憲典の挑戦 イベントページ

「古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 藤吉憲典の挑戦」パンフレットが出来上がりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 藤吉憲典の挑戦」パンフレットが出来上がりました。

「展覧会パンフレット(図録!?)を作成中」とアップしてから、数日しか経っていませんが、完成品が届きました。出稿データを速やかに美しく形にしてくださる印刷のウェーブ(株式会社ウエーブ)さんに、心より感謝です。

嬉しいので、本日は中身をちょっとだけご紹介。

「古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 藤吉憲典の挑戦」

写真だけではなく、論考や年表などの資料も入れています。「肥前磁器(ひぜんじき)」という単語を初めて聞いた方でも楽しんでいただけるよう、解釈のちょっとした手引きになればと思います。

「古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 藤吉憲典の挑戦」

資料の制作には、いろいろな文献にお世話になりましたが、これまでにもサイトや作家のポートフォリオなどを制作する際に調べてきた内容でしたので、比較的スムーズにまとめることができました。

年表などの資料も入れています。

11月11日(木)から16日(火)までの会期中、受付にて1冊700円で販売いたします。展覧会は入場料無料ですので、入場料代わりにお買い求めいただければ幸いです。また、会期が終了しましたら、花祭窯のオンラインショップ「蕎麦猪口倶楽部」でも販売予定です。こちらは送料含め1000円になる予定です。どうぞお楽しみに!

展覧会パンフレット(図録!?)の作成に挑戦しています。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

展覧会パンフレット(図録!?)の作成に挑戦しています。

11月は福岡アジア美術館で展覧会。『磁器作家 藤吉憲典の挑戦』を作り上げる過程は、同時に「窯元おかみ、ふじゆりの挑戦」でもあります(笑)。仕事で新しいことにチャレンジするのは、創業以来絶え間なく続けていること。今回の試みも楽しんでおります。

美術館での展覧会といえば、図録!ふだんは見る方の専門である「図録」。今回制作するものは、図録というにはページ数も少なく簡易なものにはなりますが、大切な「記録」のひとつになると思うと、気持ち的に力が入ります。まずはこれまでに手に入れてきた、様々な展覧会図録を眺めつつ、どんな構成で作るかイメージ。上の写真は、参考にしたひとつ、九州陶磁文化館・柴田コレクション展の図録のひとつ。

当初プロのデザインやさんにお願いしようと思っていたものの、冷静に考えたら期日が迫っていてちょっと無理だと判明。中身のイメージはほとんど頭の中にできていたので、自力で作ることに決定。ほんとうはその「イメージを形に落とし込んでいく作業」こそ、プロの手を借りるべきところなのだと思いますが、今回は致し方無しということで。まずは印刷屋さんに出稿する仕様を確認するところからスタートです。

中身=文章と写真の検討は、ダンナ=作家の頭のなかにあるイメージと、わたしの頭のなかにある資料ストックからコンテンツを組みたて、足りないものを少し補う程度で揃いました。文章も写真も、ホームページ制作やSNS投稿、お取引先への情報提供など、これまでもたくさんのコンテンツ向けに作ってきているのが、役に立ちました。

文章と写真を組み合わせ、足し、引き、展覧会図録にふさわしいものに構成していく作業は、神経も使いますが、なかなか楽しいものです。なによりも、実際の会場展示のイメージとコンセプトの確認につながりました。制作物はあくまでも展覧会の補助的なものであって、メインは展示ですから、展示前にこの作業ができたことは、いい練習になりました。こうして準備物を整ていくことが、展示につながっていくのだなぁと実感。

写真は新たにDigital Artist日浦さんに撮っていただき、これまでにabc picturesの赤司さんに撮っていただいていたものと、合わせて準備。印刷はいつもの印刷のウェーブ(株式会社ウエーブ)さんにお世話になりました。

今月末(もうあと2日ですが)には印刷が上がってくる予定です。どうぞわたしが編集でミスをしていませんように!出向前に何度も確認したものの、ドキドキです。

11月は福岡アジア美術館で展覧会『磁器作家 藤吉憲典の挑戦』準備進捗状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

11月は福岡アジア美術館で展覧会『磁器作家 藤吉憲典の挑戦』準備進捗状況。

初日まで約2週間となり、じわじわ差し迫った感じがしてまいりました。協力や後援のお名前の入ったチラシ第2弾もできあがり、会場設置用のポスターも出来上がり、アジ美のご担当者さんとの打ち合わせも終わり、いよいよという感じです。あとは展覧会冊子の印刷ができあがれば、制作物はほぼ完了。当日に向かっては、告知と、こまごまとした準備を進めていくばかりです。↓こちらは刷り上がりがイメージ以上で嬉しくなったポスター↓。

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦


古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ
磁器作家 藤吉憲典の挑戦

【会場】福岡アジア美術館8F交流ギャラリー(福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル8F)

【会期】2021年11月11日(木)-11月16日(火)

【時間】9:30-18:00(金・土は-20:00、最終日は-15:00)

【入場無料】

【問合せ】花祭窯(TEL0940-52-2752)

磁器作家 藤吉憲典の挑戦 イベントページ

福岡のアート情報を発信してくださっている、プラスフクオカさんでも、イベントページでご紹介いただいています。ありがとうございます!

郷育カレッジ講座『カメリアステージ図書館を活用する楽しみ』に参加してまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

郷育カレッジ講座『カメリアステージ図書館を活用する楽しみ』に参加してまいりました。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」。令和3年度は7月に開校式を開催したものの、コロナ禍による「緊急事態宣言」や「福岡コロナ警報」といった制限が続いて、講座の中止を余儀なくされておりました。10月になってやっと解除になり、講座スケジュールも再開となっています。

さて 『カメリアステージ図書館を活用する楽しみ』 。ふだんは60代、70代の受講者が多い郷育カレッジ講座ですが、土曜日の開催とあって、嬉しいことに小中学生の参加者が三分の一を占めました。講師は郷育カレッジ学長でもあり、図書館での活動を長くなさっている成清鉄男先生。カメリアステージ図書館の説明と館内探検は、図書館長の森さんがご担当くださいました。

座学で図書館活用の概要を学んだあと、実際にカメリアステージ図書館へ。森館長の案内で、一周しました。書架の構成・特徴、企画展示の説明など、ふだんから通っている図書館であるものの、説明を聞きながら周るとまた新たな発見があるから不思議です。郷育カレッジ講座の運営側の一員として、一参加者として、充実した時間となりました。

福津市には福津市図書館とカメリアステージ図書館の二つの図書館があり、図書館探検は、一年ごとに交代で開催しています。市民にとって価値の高い講座内容なので、継続的にカリキュラムに入れています。数年おきに参加すると、図書館自体の進化も感じることができます。知ってますます好きになる図書館です^^

読書『名画小説』(河出書房新社)深水黎一郎

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『名画小説』(河出書房新社)深水黎一郎

新刊棚で表紙に描かれた美術館の雰囲気に惹かれて手を取った一冊。タイトルも作者も存じませんでしたが、大正解でした。上の写真は、その表紙の画から連想した、ロンドンナショナルギャラリー。

タイトルの『名画小説』は、「名画についての小説」ではなく、「名画から連想してできた小説」を意味しています。13の短編=13の名画が題材となっている、短編集。短編ながら、いずれも一筋縄ではいかないストーリー展開に引き込まれ、一気に読みました。

絵画に描かれているものからイメージを読みとり、自らの言葉で「お話」を紡ぎあげていく手法は、アートエデュケーションのプログラム「対話型鑑賞法」でやっていることとつながります。もちろん「お話」をつくっているのがプロの小説家で、「本」としてたくさんの人に読んでもらう前提で書いているというのは、大きな違いではありますが。

それぞれに絵画から導き出されている13の短編にあふれているのは、まさに著者独特の世界観です。こんなふうに作品(小説)化するところまで昇華できると、絵画鑑賞の楽しみもさぞかし大きいことでしょう。そういえば子どもの頃は、絵画からそのような空想世界のお話を導き出していたことを思い出しました。この感覚は、今後のアートエデュケーションプログラムに生かせそうです。

ひとつだけ難を言えば、カタカナ語、とくに固有名詞の多くを漢字表記にしているため、フリガナはついているものの読みにくいというところでしょうか。それもまた敢えてのことでしょう。読み飛ばしたくなるところを、読み飛ばすと訳が分からなくなりますのでグッと我慢して(笑)読み続けました。

深水黎一郎さんの本はこれまで読んだことがありませんでしたが、独特の世界観に俄然興味が湧いてきました。このように、偶然見つけた本からの著者との出会いは、とても嬉しいです。遡って読んでみようと思います。