映画『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』観てきました。

2023年映画9本目。前回映画館で観たのが、ケネス・ブラナーの『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』で、そこから2か月ほど空いてしまいました。ブラックフライデーということで、週末は「TOHOシネマズデー」になっており、シネマイレージカード会員は、なんと映画鑑賞料が1000円でした。この夏にやっと作ったシネマイレージカードでしたが、おかげさまで恩恵をさっそく受けています。

さて『翔んで埼玉』。一作目はDVDで観ておりました。原作者の魔夜峰央先生といえば『パタリロ!』。わたしがパタリロにハマっていたのは…ググってみたら、1978年に『花とゆめ』で連載がスタートしていますので、10歳ごろからということになります。もう45年も前!という事実に愕然としますが、当時その漫画の世界観から英国やエジンバラに抱いた憧れは、実のところ自分のなかに今もほんのりと続いているわけです。そのギャグ満開の世界観がこのように実写映像で実現する日が来るとは…!しかも2作目が出来るほどに、受け入れられているとは、なかなか感慨深いものがあります。世の中の価値観が、ようやく魔夜峰央先生のセンスに追いついてきたとでも言いましょうか(笑)

さておき2作目も、まあ馬鹿馬鹿しくて、けばけばしくて、面白かったです。一作目から踏襲されたパターンの面白さに加え、今回目についたのは、いろいろなものからのパロディー。コメディ映画にはパロディーはつきものとはいえ、特に「チャーリーとチョコレート工場」からの大掛かりなパロディーには、声を殺して爆笑しました。そして豪華な出演者が短時間出演で無駄使いされているという、これもまたコメディ映画のパターンの一つではあるものの、その贅沢さに笑いました。これだけのために出てきたのね!的な。

第2作目が、滋賀県&関西エリアでしたので、どうしたって第3作目への期待が高まります。これはもう「佐賀県&九州エリア」で間違いないでしょう、と勝手に予想(期待)をしています。いやほんとうに、佐賀は「そのポジション」としてこれ以上最適な場所はないでしょう、という感じなので、大いに楽しみにしています。エンディングには、それをにおわすような演出もありましたし。

それにしても、魔夜峰央先生は1953年生まれということで、現在70歳。ってことは、わたしと20も離れていないのね、ということは、パタリロをスタートしたころは25歳だったということで、当時漫画家の方は10代から活躍なさる方が多かったとはいえ、すごいなぁとあらためて尊敬してしまいます。

博物館リンクワーカー人材養成講座 2023。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博物館リンクワーカー人材養成講座 2023。

九州産業大学地域共創学部の緒方泉教授が音頭をとり、毎年開催してくださっている講座です。「博物館リンクワーカー人材」というキーワードがタイトルに入ったのは、2021年からですが、学芸員技術の向上と美術館博物館施設の地域社会への貢献を目指した数々のプログラムに、もう7年もお世話になっています。

今年度もオンラインでの開催です。そもそもはコロナ禍下で集合研修が出来ない!という状況からのZoom活用だったと記憶していますが、Zoomのおかげで、11月から12月にかけて毎週6回の連続講座に、九州のみならず全国から学芸員・関係者が参加するという、稀有な連続講座に育っています。これって、実はとてもすごいことだと思います。

冒頭30分間、担当講師によるテーマ発表があり、そののち3-5名のグループ「語り場」に分かれて意見交換情報共有。その後、各グループからの発表でフィードバックという次第です。第1回目は九州産業大学美術館の学芸室長・中込先生と、香椎丘リハビリテーション病院のソーシャルワーカー・藤さん。数年前からスタートしている、美術館とリハビリテーション病院両者の連携についての発表でした。わたしは残念ながら第1回は参加できませんでしたが、後日動画で共有してもらえるはずですので、発表を拝聴するのを楽しみにしているところです。

第2回は甲賀市教育委員会事務局歴史文化財課の佐野正晴氏による『「歴史文化財課 佐野さんの民具図鑑」の作り方』でした。上の写真は、花祭窯のある津屋崎で民具の集まる場所、登録有形重要文化財「藍の家」。

以下備忘。


  • 「美術(館)サービス提供者自身の健康」という視点。孤立を防ぐ。
  • 慢性的・全国的な課題「満タンの収蔵庫」「未整理民具の山」「人手不足」。
  • 民具➜地域回想法。
  • 市民向け映像コンテンツの制作➜「民具図鑑」。
  • 行政各部署、市民団体等との協力=役割分担・負担分担による「持続可能化」。
  • 民具+α:民俗学、歴史学、地域密着情報、最新の研究動向、現代社会の動き…。
  • 民具×○○のコラボ。
  • 「民具を守る仲間」を増やしていく。
  • 「緩やかな保存」の視点。民具を使いながら保護していく。
  • 「ひっかかり」を作ることにより、興味を引く=「民具図鑑」動画において「オチ」も大切な構成要素。
  • 民具図鑑を観る➜資料館に足を運ぶ、小中学校が教材として採用する、博物館浴・地域回想法のアウトリーチを伸ばす…
  • まずは学芸員自身が楽しんでできることが大切。
  • 学芸員が楽しんでいる➜一緒に働く仲間も楽しくなる➜観てくれる人・館に来る人も楽しい。
  • 増え続ける資料➜どう保存するか、どう活用するか。
  • デジタル画像・ポジフィルムでのアーカイブ、動画でのアーカイブ。
  • 地域全体で観たときの、資料保存の考え方。ランク付け、取捨選択。

甲賀市教育委員会事務局歴史文化財課の佐野正晴氏による『「歴史文化財課 佐野さんの民具図鑑」の作り方』と、「語り場」より


甲賀市教育委員会事務局歴史文化財課「歴史文化財課 佐野さんの民具図鑑(YouTubeチャンネル)

民具を巡る「慢性的・全国的な課題」は、ここ福津市でも同じことです。「民具図鑑」の制作は、もしかしたらここでもできることかもしれず、なんとか提案できるといいな、と思います。

「DEEP福津!リンリンなごみツアー」にモニター参加♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「DEEP福津!リンリンなごみツアー」にモニター参加♪

最近めっきりお世話になっている、ご近所観光案内施設「津屋崎千軒なごみ」わたしの使い道としては「レンタルオフィス」利用が多いのですが、もともとは観光振興のために作られた施設であり、観光地域づくり法人「ひかりのみちDMO福津」が運営しています。

ディープなふくつを楽しむための方法として「自転車」を活用する企画のモニターツアーを開催すると聞き、そのコースを見て、「参加します!」と手を上げたのでした。

ざっくりとしたスケジュールは以下の通り。

朝10時過ぎ津屋崎千軒なごみ出発
➜世界遺産登録「新原・奴山古墳群」でガイドさんの説明を満喫
➜農産物直売所「あんずの里市」でおやつ(あんずパフェ)休憩
(折り返し)
➜海岸方面へ下り塩浜でランチ(ハンバーガー)休憩
➜江戸時代に津屋崎千軒が栄えた「塩田」跡を横目に疾走
➜津屋崎千軒なごみ14時過ぎ到着

参加者は一般参加6名に、スタッフ1名、ガイド1名、撮影隊1名。16km近くの距離を、あちらこちらに寄り道して名所の説明を聞きながら、4時間あまりで回りました。下の写真は、そのコースマップ。まさに「DEEP福津」でした。

DEEP福津!リンリンなごみツアー

なごみで借りた自転車は「ふつうのママチャリ」です。なごみのレンタサイクルには電気自転車もありますが、今回のモニターツアーでは、ママチャリ。折り返し地点あんずの里までは、断続的に上り坂が続きます。ここが一番きついかな、と予想していましたが、まだスタートして元気があるときでしたので、それほどたいへんではありませんでした。

体力的にしんどかったのは、出発前には「ここまでくれば楽勝だろう」と踏んでいた、ラストの平坦な道のりでした。思いがけずきつかった理由は「1.そこまでに疲労が溜まってきていた」「2.ランチのハンバーガーがボリュームたっぷりでお腹いっぱいになってしまった」「3.向かい風の海風がバンバン吹いてきた」の三つ。「もう少しでゴールだ!がんばろう!」という感じで、何を好んでこの修行かと面白かったです。

上の写真のように気持ちの良い青空で気温も20度ほど、風もなかったので(帰りの浜沿いの道だけは強風だったけど)、最高のサイクリング日和でした。ふだんから「あんずの里」には週に1-2回野菜の買い出しに出かけており、あたりまえのように車で行っていたのですが、天候が良ければ自転車で買い出しもアリかも…と思えました。寄り道せずに直行すれば、花祭窯から約6kmの往復12kmで、買い物時間を含めて1時間ちょっとで帰ってこれるかな、という感じ。そのうちチャレンジしてみようと思います。

続・BCP(事業継続力強化計画)策定-申請完了!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・BCP(事業継続力強化計画)策定-申請完了!

「やろう!」と腰を上げかけて1年以上ほったらかしだったBCP(Business Continuity Plan)を、やっと形にし始めたのは、つい2週間ほど前のことでした。

福津市商工会が計画してくれたBCP策定セミナー。結果論(セミナー参加希望者がうちだけだった…)とはいえ、中小企業診断士の先生にマンツーマンで指導していただける稀有な機会はラッキー!そのもの。前回ご指導を受けて、申請書類への計画の書き方の流れやコツがわかりましたので、2回目に向けては、2週間の間に自分で計画書をすべて埋めて、あとはチェックだけしていただくという状態で臨みました。

結果、相談2回目は、1時間ほどで内容のチェックと数か所の修正が済み、無事申請完了となりました。やったー!あとは、管轄機関である中小機構九州支部からのフィードバックを待ち、フィードバックに対する修正を経て、認証という運びです。その一方で、実際に花祭窯での危機管理が絵に描いた餅に終わらないように、自分たち用にまとめたものを作り、実践していく必要があります。ここまでやらないと、意味がありません。

花祭窯はダンナとわたしの二名だけですが、きちんと明文化して共通認識としておくことが大切だと、今回の計画申請を通してあらためて思いました。自然災害・感染症・サイバーセキュリティの観点で計画を立てるにあたり、まずは課題を書き出すことが、漠然とした不安を少しでも払拭する最初の一歩になることを、実感しました。

まだ取り組んでおられない事業者さん、おススメです!

暮らし用品さんの「酒器展」に、藤吉憲典も参加いたします。

おはようございます。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

暮らし用品さんの「酒器展」に、藤吉憲典も参加いたします。

暮らし用品さんでは先日初めての個展が無事終了したばかりでありますが、12月に開催される「酒器展」にも参加することになりました。なので、引き続きの告知です。

さっそく案内状が届きました。今回の酒器展は、暮らし用品さんとしても初めての試みだそうで、暮らし用品さん自体が、どんな展示になるかとても楽しみにしているとおっしゃっていました。藤吉憲典も、複数の器作家さんの作品とご一緒する器の企画展は、ここ10年以上ありませんでしたので、なんだかワクワクしています。

陶・磁・ガラスの作家八名の、酒の器をご覧いただくことが出来ます。オーナーの米田さんからは、お正月向けに、酒器以外にも何かあれば、ということでしたので、ハレの席で使えそうなちょっとした食器も並びそうです。藤吉憲典は、ふだんから作っている酒器に加え、来年の干支「辰」に合わせて龍の文様を入れたおめでたい盃や、広東碗型の龍の蕎麦猪口などをお届けする予定です。昇龍の書画もお届けしようかな、などと考え中。先日の個展とはまた異なった顔ぶれとなりますので、ぜひ楽しみに♪


暮らし用品 酒器展

【参加作家】井上美樹、岩田圭介、高梨良子、西川聡、浜野まゆみ、藤吉憲典、村木雄児、渡邊心平(五十音順)

【会期】2023年12月9日(土)~12月19日(火)※水・木曜休み

【時間】11:00~18:00

【場所】大阪市阿倍野区阪南町1-45-15

【電話】06-6628-2606

暮らし用品さんの「酒器展」に、藤吉憲典も参加いたします。

実山忌の献茶式とお茶会でした。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

実山忌の献茶式とお茶会でした。

今年最後のお茶会は、実山忌でした。南方流の円覚寺に伝承される『南方録』。千利休、南坊宗啓、立花実山の三名の存在があって、『南方録』が出来上がっているのだと解釈しています。その一人、立花実山を祀る茶会は毎秋十一月。円覚寺本堂での献茶式とご焼香に続いては、和尚様による『南方録』の読解があります。南方録の解釈は、自分一人で本を読んでも困難なばかりですが、和尚様が毎回「わかる方も、わからない方も、お聞きください」とおっしゃってくださるので、気持ちが楽になります。

南方録の講話が終わると、残茶拝復のお茶会です。今年のお茶会では、濃茶の亭主を一席務めるよう指名されました。南方会のお茶会で亭主を務めるのは、ずいぶんしばらくぶりです。コロナ禍下では使っていなかった三畳のお茶室を、久しぶりに開いてのお点前ということもあり、前日のお掃除と準備が終わった後、お茶室の確認とお点前の確認を先生にお願いしました。ご多忙のなか、先生や先輩が残ってご指導くださり、ほんとうにありがたいことです。

さて当日は、前日に練習をしたものの、緊張で軽くパニックになりつつ、お点前。正客の先生が「おいしい!良くきれいに練れていますよ」とおっしゃってくださったのに救われて、随所で点前を凡ミスしながらも、なんとか席を務めることが出来ました。三畳のお茶室で温かく見守ってくださったお客様、水屋をサポートしてくださった皆さま、そして常日頃からお稽古をつけてくださっている先生方と同輩の皆さまに、心より感謝の一日でした。

ところで、茶道流派の「南方流」と「南坊流」は違うの?というご質問をいただくことがあります。これについては、わかりやすい説明が茶道南方流の公式サイトにありました。

Q.「南方流なんぽうりゅう」と「南坊流なんぼうりゅう」と、どう違うのですか?
A.そもそもは同じ志で茶の稽古をしておりますが、現在は「南方流」、「南坊流」はそれぞれ別の組織で活動をしております。
円覚寺での稽古は「南方流(なんぽうりゅう」になりますので、お間違えのないようお願い致します。

南方流茶道のご案内(茶道南方流公式サイト)より

次のお茶会は、年明けの初釜茶会となります。とても楽しみです♪

花祭窯の霜月の庭。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の霜月の庭。

あっという間に11月です。ここ津屋崎では、先週この冬一番の…って、もう冬なのですね…寒さがあり、毛布やらフリースやらを引っ張り出したところでした。

ツワブキ

ツワブキが庭のあちこちに咲きはじめています。この黄色が大好きです。赤く色づいて見える葉っぱは、ナンテンの木。

山茶花

サザンカはつぼみがたくさんついています。先日一輪だけ先に咲いているのを見つけましたが、季節はこれから。この冬もたくさん咲いてくれそうです。

ムラサキシキブ

先月に引き続き、ムラサキシキブもきれいに実をつけています。ムラサキシキブの奥に見えるのは、干し柿。

干し柿

今年はダンナがぜんぶ仕込んでくれました。買ってきた麻ひもが弱くて干し柿の重さに耐えられませんでしたので、ビニール紐で。

花祭窯の庭

この花の名前は何だったかしら…と思いつつ。可憐な雰囲気でいくつも咲いています。

ナンテン

ナンテンも赤く色づいて参りました。

水仙

そしてこちらは今から伸びてくる、水仙。

ひと月過ぎるのがあっという間に感じる今日この頃ですが、先月の庭の様子を振り返れば、顔ぶれはずいぶんと変わってきているもので、それだけの時間が経っていることがわかります。

花祭窯の露地の小さな世界に楽しみをもらう毎日です。

このあとなにかご予定がおありですか?と聞かれないようなお点前を目指します。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

このあとなにかご予定がおありですか?と聞かれないようなお点前を目指します。

月に2回のお茶のお稽古は、自分に向かい合う貴重な時間です。「自分に向かい合う時間」って、どういうことだ!?と問われれば、お茶のお稽古におけるわたしの場合は「自分の性分を否応なく認識させられる時間」と置き換えることが出来ます。

週末に予定されているお茶会で、濃茶を点てる係を仰せつかりましたので、先日のお稽古ではそのお点前を見ていただくことに。濃茶のお稽古に取り組んでいたのは、もう何年も前になります。基本のお点前の復習ということになりますが、それでもまた手順を思い出すのに四苦八苦。

そしてわたしにとっての一番の難敵は、手順以前に、一つ一つの所作がおろそかになってしまうことです。頭で考えはじめると、とたんに急いた動きになり、雑になってしまいます。ほんとうに、何年やっても何度やっても同じパターンの繰り返しで、我ながら呆れます。そんなダメダメぶりを最近書いたような気がする…と思い見直したところ、前回書いてから、まだふた月と経っていませんでした(汗)。

お濃茶のお点前を見ていただいた後に、先生方からいくつかのご指南をいただきました。そのなかのひとつが「一つ一つの所作を、もっとゆっくりすると、もっときれいに見えますよ」ということ。これまでにも数えきれないほどいただいているご指導です。「せっかちな性格が出てしまいますね」と弁解すると、「わたしもね、先生からよく『このあとなにかご予定がおありですか?』って聞かれていたのよ」と。そして「大丈夫。何度も何度も繰り返してやっていくことで、少しづつ身に付いていくから」とおっしゃってくださいました。

「このあとなにかご予定がおありですか?」というのはつまり、「お点前をそんなに急ぐ理由が何かあるのですか?」ということですね。ゆったりとエレガントな先生が、かつてそのようであったとは全く想像できず、わたしを励ますために作り話をしてくださったのかもしれません。それでも信頼する先生から「大丈夫」と言っていただいたことで少し安心し、それがいつになるかはわかりませんが、大丈夫になるまで稽古を積むべしと、あらためて思えたのでした。

というわけで、わたしのお茶修行は続きます♪

郷育カレッジ「ふくつ散歩 神興東(じんごうひがし)編」に参加しました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

郷育カレッジ「ふくつ散歩 神興東(じんごうひがし)編」に参加しました!

郷育カレッジ講座のなかでも定番の人気講座となりつつある「ふくつ散歩」シリーズ。福津市内の8つある小学校区を単位としたエリアで、それぞれの地域の方が地元を案内してくださるお散歩シリーズです。どのコースも毎回定員越えの申し込みがあるので、抽選で当たった講座にしか参加できませんが、今年度初めて「神興東」が当たりました!

歴史ある「神興神社」からスタートし、今回のメインは「みずがめの郷」と親しまれるエリアにある「久末ダム」の周囲をゆっくりお散歩です。福津市内にある大きめの公園のうち、市が管理する「なまずの郷」「みずがめの郷」「あんずの里」は、いずれも自然豊かな立地にあり、運動施設を備えているところが共通点。日ごろから市民の憩いの場、健康活動の場になっています。そういえば、なまずの郷とあんずの里には何度も行っていますが、みずがめの郷に足を踏み入れるのは初めて!だということに気がつきました。

さて、みずがめの郷。久末ダムをぐるりを回るウォーキングマップには、「小回りコース」と「大回りコース」とがあり、それぞれの距離と参考所要時間・参考歩数が記載してあります。ウォーキングコースに距離が書いてあるのはよく見かけますが、所要時間や歩数の参考情報があるのは新鮮でした。自分のレベルやその日の体調に合わせて選択できますから、親切ですね。今回はゆっくりと景色を楽しみながら、ということで、小回りコース。

郷育カレッジふくつ散歩 みずがめの郷

郷育カレッジふくつ散歩 みずがめの郷

郷育カレッジふくつ散歩 みずがめの郷

ほぼ平坦で歩きやすく、池(ダム)の景色も周りの木々も美しく、素晴らしいお散歩コースでした。これまでみずがめの郷に行ったことがなかったなんて、我ながらもったいないことをしました。これからは、折を見つけて散歩に行こうと思います♪

再読書『コラージュ入門』(一麦出版社)藤掛明著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

再読書『コラージュ入門』(一麦出版社)藤掛明著

今月末にコラージュを活用した美術講座を行うので、資料準備の前に読み直し。わたしがアートエデュケーターとしてコラージュを取り入れるきっかけとなったのは、学芸員技術研修会の「美術館でコラージュ療法」講座でした。そのときご指導くださった、聖学院大学心理福祉学部心理福祉学科教授・藤掛明先生の本です。2021年に新刊を購入していますので、約2年ぶりの復習読書。

藤掛先生は博士号を持つ臨床心理士であり、特に芸術療法のスペシャリストとして現場での仕事をしてこられた方です。本書は「コラージュ療法入門」ではなく、あえて「療法」を外して『コラージュ入門』となっています。治療や更生を目的とした臨床的コラージュの枠を出て、誰もが(本書での言い方を借りれば「一般の人たち」が)使い、自己の成長に役立てることが出来るコラージュ。活用の場が広がっていくことへの期待を感じさせる本です。

以下、備忘。


  • 「自分を新しく発見できる」「自分が好きになれる体験」
  • 完成した作品は、独特の魅力を放つ。それは美術上の美しさというのに止まらず、自分を新たに知り、周囲との関係を考えるヒントに満ちた不思議な魅力がある。
  • コラージュで自分を知り、関係を深める
  • コラージュのイメージの心地よい流れに身をゆだね、そのイメージから、勇気づけられるもの、触発されるものを受け止めていけばよい
  • 即興的に取り組む
  • 「最近のわたしの気持ち」
  • 第一印象
  • 作者の意図を味わう
  • 多義的に味わう
  • 「印象や感想を交換する」
  • 「解釈はしない。印象を述べる」
  • その後も作品を眺め直す習慣を作る
  • 自由にイメージから入る
  • (Doコラージュは)言葉の関与が増え、表現に一定のコントロールが及びやすくなる。
  • (その結果)メッセージ性・意図性が非常に高まる。
  • (研修参加者の期待)自分を発見する
  • 自己洞察も自己表現も楽しいが、一番楽しくわくわくするのは、会場で起きる相互作用性のドラマ
  • 会場参加者全体に向かって肯定的なコメントをフィードバックする
  • 暴くのではない
  • 安全で保護された環境を用意し、開放的な雰囲気の中で、意味ある発見がもたらされる
  • 頭の整理
  • 欲しいものと要らないものがくっきりと浮かび上がってくる
  • 現実には好きなものを自由に手に入れることは無理でも、台紙のイメージの世界ならば体験できる
  • 自分の世界を自分らしく意味づけしてもよいのだという自信
  • 他者のコメントが、他者の意味付けと異なる場合でも(というか異なるからこそ)、それも多義的な意味の一つとして受け止められ、むしろ作者の世界を広げ、深めてくれることになる。
  • 新しい自分との出会いであり、多くは、少し感じていたものを言葉にしてもらったような納得感
  • 自己受容
  • 「何かがわかるものではなくて、作ったものをヒントにして、いろいろなことを考えて行く方法」
  • 作品が完成した段階では、まだイメージは多義的なままの世界をとどめている
  • 完成後の分ちあいを丹念におこなうとその時点で、統合に向けて動き出します。
  • 多様性の世界
  • 参加者一人ひとりの感想が皆意味がある
  • 描き手自身やグループメンバーが、どの意味にぴんと感じるかで、より意味のある事柄が明らかになってきます。
  • 今大切な意味が何なのかを発見しあう、探しあう
  • 一つの正解に絞り込むのではなく、一つでも多くの正解を生み出し、広げていくという感覚
  • ここがめずらしいな、この人のユニークな表現だな
  • 一つの作品の中に共通しているテーマや比喩を探す
  • 台紙の使い方の特徴から分かること
  • 描画作品の用紙は、実施者から参加者に与えられた「世界」
  • この与えられた「世界」をどう使おうとしているのかという視点
  • 空間象徴
  • コラージュ作品は、作成者本人に自由に語ってもらうのが大切
  • 相手の大切な世界を引き出す質問
  • コラージュ画面の写真が、自分自身の(比喩的に)分身であることを感じてもらう体験
  • 無意識と意識との双方にまたがっており、言葉によって介入することに向いている
  • 既存の写真に意味を与えていくおもしろさ

『コラージュ入門』(一麦出版社)藤掛明 著より


今回は特に「わかちあい」における要点をピックアップしてみました。研修の場面でも「対話」が復活し、ワークショップに取り入れることが出来るようになって参りましたので、ますますコラージュの効果が期待できます。楽しみです。