そろそろ、手帳。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

そろそろ、手帳。

この季節、本屋さんに行くと目につくのが手帳コーナー。最近はスタート月がさまざまの手帳があり、一年中手帳コーナーがあるところも少なくありませんが、わたし自身はやはり11月に入ると意識が向きます。

スマホでスケジュール管理をするのは、どうも苦手というか、上手にできないので、早々に止めました。紙に自分で書くことが、わたしにとっては大切なようです。手帳コーナーにたくさん手帳が並んでいるのを見ると、このジャンルではまだ紙媒体の良さが求められているのだな、と少し安心します(笑)

写真はお気に入りの革の手帳カバー。使い始めてもう5年以上。経年変化で味わい深い色に育ちつつあります。上質な革と丁寧なつくりのおかげで、しっかりしているので、安心して使い込んでいます。

数年前にも書いたのですが、この手帳カバーのおかげで、毎年の手帳選びがスムーズになりました。手帳の中身=機能性だけを求めればよいので、選択基準が明確なのです。

つくってくださったのは、ご近所の革職人cokecoさん。材料にもつくりにも妥協せず、シンプルなものをスタイリッシュに仕上げるセンスと腕の持ち主です。実際に使っていて、「良いものを長く使う」ライフスタイルに欠かせない要素を、しっかり取り込んでおられると感じます。

「マイ手帳カバー」、手帳派の皆さんには、ぜひおすすめです。

久しぶりにお茶のお稽古。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりにお茶のお稽古。

写真は、ある日の我が家で点てたお茶。

いつもは月に二回のお茶のお稽古ですが、ひと月以上ぶりのお稽古に行って参りました。その間も「お茶を点てる」という行為は行っているのですが、やはりお稽古に行きたい気持ちが募ります。

円覚寺のお茶室に入ると、ほっとします。設えが「風炉」から「炉」へと変わっているのを拝見し、あらためて、もう11月なのだとつくづく。床の間には、白菊が一輪。

ひと月も間が空くと、真っ白な状態(笑)。お稽古の順番がまわってくるまで、他の皆さんがお稽古なさる様子を拝見しつつ「ああ、そうだった」と少しづつ記憶を呼び覚ますことができるのは、ありがたく貴重な時間です。「頭で覚えるものではなく、体に沁み込ませるもの」と自分に言い聞かせつつも。

久しぶりにお会いした先輩が「やっぱり懐石茶会を経た後は、お点前に落ち着きが感じられますね」と言ってくださり、恥ずかしくもありがたく思いました。作法の手順はすぐ忘れてしまうものの、少しでも所作に落ち着きを感じていただける物が出てきたのだとしたら、わたしにとっては大きな一歩です。

あたたかい先生や同門の皆さんがいて、ほっとする空間がある。だからこそ、お茶のお稽古に行きたくなるのだな、とあらためて感謝の一日でした。

年賀状準備。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

年賀状準備。

写真は藤吉家の年賀状2019年版。

巷では、郵便局員による商品販売や勧誘が問題になっていますが、信頼関係のある郵便局員さんとのおつきあいもあります。

毎年10月下旬になると「いかがですか?」と声をかけてくださるご近所郵便局の職員さん。「ああ、もうそんな季節」と思いつつ、忘れないように予約を入れます。おかげさまで「買い忘れ」の心配がありません。

年賀状はダンナのデザインでゴム版画、というのが藤吉家の定番。年末が近づいてくると「年内にゴム版画は完成するのだろうか!?」の緊張感が走ります(笑)年賀状は早々に準備済みでも、デザインが…ということで、ここ数年は新年になってからポストに投函すること多数。

それでも年賀状を出すことと、ダンナお手製の版画にすることは、たいせつな決まりごとです。メールやSNSでの挨拶が全盛となっても、日ごろ気になりながらご無沙汰してしまっている方々へは、やはり年賀状でご挨拶をしたいのです。それが免罪符になるとは思いませんが、せめてもの気持ちです。

今年もどうやら、年明けの完成が色濃い年賀状デザイン。ゆっくりのんびり待つことにいたします。

ツワブキが咲くと、やっぱり嬉しい。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ツワブキが咲くと、やっぱり嬉しい。

室内から、花祭窯の小さな茶庭を眺めるのが大好きです。小さなスペースですが、毎日そのなかにちょっとした発見があるのが、嬉しいのです。

石燈籠の後ろに、黄色を発見。

花祭窯ツワブキ

毎年思うのですが、ツワブキの黄色は、葉っぱの緑と相まって力強さを感じます。佐賀に住んでいた時は、山を散歩していると、その黄色が目に飛び込んできて、季節を感じたものでした。

今年は台風の潮害が心配されたナンテンの木も、思い切って選定した後に、きれいな葉っぱが出てきてくれました。さっそく色づきはじめ、こちらも季節を感じさせてくれる景色です。

我が家の味噌の味。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

我が家の味噌の味。

毎日の味噌汁はじめ、味噌消費量の多い我が家。できるだけ自分で仕込もうと思っているものの、昨冬は気がついたら大豆を買い損ねて、仕込めず仕舞いでした。

春先に、北九州にある粷屋さんから「あとは混ぜるだけ」の「味噌仕込みセット」のご案内をいただき、まったく作らないよりはいいよね、と試しに仕込んだものを、この秋から食べ始めています。

いつもは麦麹で麦味噌を仕込むのですが、今回はお試しついでに、米麹と麦麹の合わせ味噌。樽に塩と麹とつぶし大豆を混ぜて詰めていくだけという、とても簡単な仕込み。同じ材料でその麹屋さんが作っていた合わせ味噌を買って、食べて、「なるほどこんな味に仕上がるのね」と思っていました。

さて、初めての合わせ味噌。食べてみての家族の感想は「いつもとそんなに変わらないよね」というもの。「いつもは麦だけど、今回は合わせ味噌」といっても、「んー、食べなれた味って感じだけど」と。逆に、同じ材料で仕込んでいた麹屋さんの味噌には「味がちょっと違うね」と反応。

「何が同じで、何が違うのか」を比べた結果至った結論は、我が家の味噌の味は、わたしの手による菌の味なのかも!、ということ。もしやと思って検索してみたら、出てきました。同じ材料で作っても、家家で味噌の味が変わってくるのは、それぞれが持つ菌の違いによるもので、常在菌と呼ぶそうです。 仕込みの最後に、わたしの手で混ぜ込んだので、我が家仕様の味噌に仕上がったのですね。

二度目の上海。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

二度目の上海。

藤吉憲典の展示会で訪問した上海。今回もまた、空港から展示会場、宿泊先への行ったり来たりで、まったく観光する時間はとれませんでした。が、会場となった「和食くろぎ」さんが入っているホテル・ベラージオ上海のあるエリアは、観光スポットとあって、ちょっぴり観光気分を味わうことができました。

ベラージオ上海

そして、宿泊先からの眺めもまた、新旧入り混じる上海らしさを感じることができました。

国内にしても、海外にしても、旅に出る理由は、ほぼ100%「仕事」の我が家。こうして仕事のおかげでいろいろな場所に赴くことができるのは、ありがたいことだとつくづく感じます。裏を返せば、行きたい場所に仕事をつくればよい、ということになりますね(笑)

写真を撮っていませんでしたが、中国の食事は、どうも体質的に合うようで、何をいただいても美味しかったです。お昼からオープンの展示会の前に、街を少しウロウロすることができました。果物屋さん、テイクアウトできる餃子屋さん、月餅やさんを発見。街中では、日本語はもちろん、ほぼ英語も通じないので、意志疎通がたいへんなのですが、なんとか欲しいものをゲットすることができ、嬉しい時間となりました。

藤吉憲典 上海展示会 2019。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典 上海展示会 2019。

文化の日を含んだ三連休、藤吉憲典の上海での展示会に顔を出してきました。今年も、一日だけでしたが、お抹茶を点ててご提供することができました。今回、会場をご提供くださったのは、和食くろぎさん。料理長さんが、お客さまの目の前でわらび餅をつくってくださいました。出来たてのわらび餅にお抹茶のおもてなし。

展覧会会場では、今回も日本人、中国人を問わず、上海で頑張っておられる若手の料理人さんや、「食」に関わるお仕事をなさっている方々、日中の橋渡しとなるような仕事に従事している方々にお会いすることができました。皆さん日本語・中国語を使いこなしておられ、中国語がまったくできないわたしも、助けられつつ、会話に加わることができました。

お話を伺いながら、実際に海外に居を移して仕事をしておられる方々の覚悟と情熱に、目を覚まされる思いがしました。自分たちも、もっともっとできることがあるはず!と。たくさんの方のご協力で開催に至った、2回目の展示会。上海にしっかりと根付いた仕事ができるよう、あらためて取り組みの決意をした上海訪問でした。

藤吉憲典の上海展示会は11月10日(日)までです。

読書『ハリー・ポッターと賢者の石』(静山社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ハリー・ポッターと賢者の石』(静山社)

ご存知、J・K・ローリングのハリー・ポッターシリーズ。「いまごろ!?」という声が聞こえてきそうです(笑)。小説が出て超ベストセラーになり、映画化され、の同時代を生きてきたのですが、映画は観に行っておらず、本をちゃんと読むのも初めてでした。

図書館の文庫の棚にシリーズずらりと並んでいるのを発見し、思わず手に取りました。ハードカバーの時は分厚く感じた小説も、文庫本化されると手に取りやすさ、読みやすさにつながるのがありがたいですね。ちなみに『賢者の石』は2冊に分冊されていました。

息子に釣られてDVDで観ていたので、大まかなストーリーは知っていました。小説を先に読んでいると、自分のイメージする映像とのズレに不満が募ることがありますが、逆でしたので、さほど気にならず。主人公ハリーはもちろん、彼を取り巻く主要キャストは、DVDのイメージそのままで脳内再生。

DVDを繰り返し見て、細かい描写まで頭に入っている息子は、本と映像のどこがどう違ったかという「間違い探し」をするのが楽しかったようで、わたしが借りてきた本をわたしより先に読み終わり、シリーズの続きを図書館で借りてきました。思いがけず、小説版への扉を開くことになったようです。

著者のJ・K・ローリングは、わたしより4年早く生まれていました。ほぼ同世代。小説を読んで、あらためて彼女の生み出した世界の面白さに浸りました。文庫シリーズ7巻全11冊。制覇したいと思います。

【告知】藤吉憲典上海個展。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

【告知】藤吉憲典上海個展。

昨年に引き続き、上海の皆さんに藤吉憲典の作品をご覧いただけることになりました。前回もお世話になったギャラリー未在味在空間さんのプロデュース。そして、上海の最高級和食店として名高い「日本料理くろぎ上海」さんと「南京路佐々」さんがサポートしてくださっています。心より感謝申し上げます。

会場はベラージオ上海ホテル内にある「和食くろぎ」さん。オープン時に隈研吾氏の設計で話題になったそうですね。

藤吉憲典上海個展
藤吉憲典上海個展

2種のポスターに表されているように、日本の伝統工芸美と、その基礎の上に立つ現代的なオブジェ、両方をご覧いただける展覧会です。日本の磁器文化は、その発展の過程で中国からたくさんの影響を受けてきました。藤吉憲典もまた、中国の古いものから学んだことは数知れず。その恩返しの気持ちが作品で伝わったらいいな、というのが作家の想いです。

「磁器によるアート」の可能性を感じていただけると嬉しいです。

濃い白。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

濃い白。

今年は台風が多く、花祭窯の小さな茶庭にも潮害があったので、庭師さんがすっきりときれいにしてくださいました。という話を、先日ブログにも上げたところでしたが、そんななか、咲いてくれる花があると、いつも以上に嬉しくなります。

このシュウメイギクもそのひとつ。この花弁の白色を初めて見たとき、「白にもいろんな色があるんだ」と思い、それから毎年秋に咲くたびに、やはりその「白」に感動しています。

透明感ではなく、たっぷりと塗った感じのする白。さわやか、というよりは温かみのある白。重さにしたら、けっこう重量感がありそうな白。ひとことで言い換えると「リッチな白」なのです。

まだいくつもつぼみがついているので、しばらくは白の贅沢に浸ることができそうです。