過去作品の掘り起こし。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

過去作品の掘り起こし。

ダンナ・藤吉憲典は、12月1日からの町田ももふくさんでの個展に向けてラストスパート。染付の絵付に取り組んでいる最中です。発送までにあと何回窯が焚けるかな、というところ。

食の器をメインにした個展でお持ちするものは、定番のものと、新作と両方になります。新作だけではないんですね。20年以上のキャリアを経て「藤吉憲典といえば」という文様や形がいくつかあるので、それを期待してお越しになるお客さまに向けてお持ちします。

新作も、まったくの新作もあれば、以前に作ったものをもう一度作り直してみる、という取り組みがあります。つくり手は(うちのダンナだけかもしれませんが)自分がつくったものが自分の手を離れると、すぐに忘れてしまいます。執着が無いのですね。なので以前に作ったものを写真で見せると、「そういえば、こんなものも作ったなぁ」という感じ。

そして年月を経て取り組むと、以前に作ったことのあるものでも、かなり出来が変わってきます。つくり手の腕が上がっているので、つくりが良くなり、絵付もいい感じにあがります。もちろん、つくった当時はその時出来る最善を尽くしてつくっているので、「この時も頑張っていたんだなぁ」という思いも。

さて今回も、いくつか「過去作品の掘り起こし」をしています。「今の藤吉憲典が作ると、どうなるか」は、側で見続けているわたしにとって、これからもずっと楽しみのひとつです。

 

町田「ももふく」さんで藤吉憲典展

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

町田「ももふく」さんで「藤吉憲典 展」

2018年ラストの個展は町田のももふくさん

個展案内状が届きましたので、本日より宛名書き&発送です。

今年は「食の器」で注目されることの多かった藤吉憲典。町田のももふくさんもまた「作家ものの器」をふだんの食卓に使うことの楽しさを一人でも多くの方に伝えたいという志をお持ちのオーナーさんです。

ぜひご来場くださいませ(^^)


藤吉憲典展

2018.12.1(土)-12.7(金)
会期中無休

12:00-19:00(最終日は17:00まで)

ももふく
町田市原町田2-10-14#101
TEL042-727-7607

 

誕生日だったので。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

誕生日だったので

ちょっぴり贅沢。小さな金の小槌の洋菓子にしようか、このわの和菓子にしようか、さんざん悩んだ末に、今年は和菓子に軍配があがりました。

写真は、菓乃実と名前のついた、宗像大島産甘夏を葛寄せにした夏の和菓子です。地元の旬を採り入れた菓子をいただくことのできる贅沢。もちろんこのひとつだけで終わるわけはなく(笑)、麩の餅、本葛桜、それに定番の塩豆大福もいただきました。

おかげさまで、いいお誕生日になりました(^^)

菓子器に用いた小皿は、藤吉憲典の創業時からのロングセラー、浅葱楕円小皿

 

藤吉憲典銀座個展、ありがとうございました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

銀座黒田陶苑 藤吉憲典個展-肥前磁器の美- 無事、会期終了いたしました。ありがとうございました。

銀座黒田陶苑 藤吉憲典個展 肥前磁器の美

初日・二日目はダンナ・藤吉憲典が黒田陶苑さんに在廊し、ご来場の方々にご挨拶することができました。わたしは最終日とその前日の二日間おじゃましました。

東京は連日35度を超す猛暑でした。暑いなか足を運んでくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。

わたしが伺った終盤の2日間は、ありがたいことにたくさんの器に売約シールが貼られていて、残念ながらお目当てにしていたものが売り切れだったというお客さまも。

そんななか、お買い上げのお客さまのご厚意で、会期終了まで展示をしていただいたものも多々あり、たくさんのお客さまが楽しそうに手にとってご覧になるご様子に、まずはほっといたしました。

藤吉憲典 赤絵万暦

いつも芳名録でお名前を拝見するお客さまにお会いすることもできて、とても嬉しい二日間となりました。

ご来場の皆さま、機会を下さりサポートしてくださった銀座黒田陶苑さん、ほんとうにありがとうございました!

 

 

ギャラリー栂さんに持っていくもの。その1。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ギャラリー栂さんに持っていくもの。その1。

オーナー・栂さんの「藤吉さんの作風の幅広さを、皆さんにもっと知ってもらいたい」とおっしゃる嬉しい気持ちにお応えしようと、ダンナ、いろいろつくっています。

磁器作家・藤吉憲典の真骨頂でもある、赤絵の素晴らしさが伝わる壺。

藤吉憲典、柿右衛門調蓋付壺

藤吉憲典作、柿右衛門調(様式)壺。

柿右衛門といえば国の重要無形文化財であり、佐賀有田の柿右衛門窯で代々継がれているものです。でも「柿右衛門」という様式は、柿右衛門窯だけのものではありません。

染付と赤絵の技とともに余白の美が見どころとなる柿右衛門調。どうぞその目で確かめてください。


花祭窯 藤吉憲典作品展
4月17日(火)~4月27日(金)
(注)4月23日(月)は定休日
10:00~17:00

《美酒の会》4月21日(土)18時~(お食事5000円+お酒代)
美酒の会のご予約は、栂さんにお電話(TEL0869-92-9817)にて。

ギャラリー栂
岡山県和気町清水288-1(TEL0869-92-9817)(地図はこちら)

 

鹿児島の壺中楽さんで藤吉憲典 磁器展。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

鹿児島の壺中楽さんで藤吉憲典 磁器展。

2017年藤吉憲典個展のトリを飾るのは、鹿児島・壺中楽(こちゅうらく)さんでの、「藤吉憲典 磁器展」。


藤吉憲典 磁器展
2017年12月14日(木)~12月28日(木)
会期中無休
11時-19時

壺中楽(こちゅうらく)
鹿児島市吉野町2433-17
TEL099-243-2555


壺中楽さんでの個展は、5回目になります。毎回12月頃の開催で、今回は中旬から下旬という、まさに年の瀬。初春に向かってハレの器ももちろん持っていきますが、壺中楽オーナーの牧さんが常におっしゃっている「普段に使いやすいもの」を意識してお持ちする予定です。

干支の戌もお持ちいたします!

鹿児島市内でありながら竹林を潜り抜けた先に現れる窓の大きなギャラリーは、ちょっとした異次元空間です。

ぜひお越しくださいませ。

 

神戸のギャラリー壺屋さんで個展です。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

7月下旬は、

神戸のギャラリー壺屋(つぼや)さんで個展です。

壺屋さんもまたギャラリーをオープンなさって20年目。壺屋さんのオープンに至る経緯についてはこれまでにもお話を伺っていましたが、この6月に20周年を迎えた花祭窯とほぼ同時期のスタートであったことを、個展案内状に添えられた言葉からあらためて感じました。

由緒ある茶陶の作家さんを中心に、お一人お一人との関係性、ひとつひとつの企画を厳しくこだわりぬいていらっしゃった壺屋さん。自分の美意識とつくりたいものへの欲求に正直に、道のりを開いてきた藤吉憲典。

そんな二者による初個展。この出会いが、お客さまにとって楽しく嬉しいものでありますよう。


藤吉憲典展

平成29年7月22日(土)~30日(日)
11時~18時【期間中無休】

ギャラリー壺屋
神戸市東灘区御影本町6-2-25
TEL078-843-5288
http://www.tsuboya.co.jp/

植物・気象・動物~知ると楽しい文様のこと

こんにちは。花祭窯の番頭役ふじゆりです。

6月25日(土)からはじまる熊本SUNNYさんでの
『藤吉憲典 蕎麦猪口展』を存分に楽しむ!をテーマに
文様について小話を展開しております。

これまでにご紹介したのはこちら。

●松竹梅~知ると楽しい文様のこと

●立てば芍薬座れば牡丹~知ると楽しい文様のこと


蕎麦猪口の文様は楽しい

蕎麦猪口の文様の楽しさは、その題材の多様さ。

本日の写真は左から
染付朝顔文蕎麦猪口(そめつけ あさがおもん そばちょこ)
染付傘文蕎麦猪口(そめつけ かさもん そばちょこ)
染付群馬文蕎麦猪口(そめつけ ぐんばもん そばちょこ)

この三つを見るだけでも、それを感じていただけるのではないでしょうか。

草木や花などの植物がテーマになったもの
雨と傘、気象や自然現象がテーマになったもの
動物がテーマになったもの

朝顔文

我が家の近所の朝顔も咲きはじめました。
夏の風物詩ですね。
日本では薬草として平安時代から親しまれていたようです。

渡来種が多く、色カタチさまざまな種類のある朝顔。
江戸時代にはこうした「変化朝顔」を栽培するブームがあったといわれています。
観賞用として人気が出て、いろいろなデザインに用いられたのでしょう。

蕎麦猪口では、染付(そめつけ)の藍色だけでシンプルに描かれることもあれば、
赤絵を用いて華やかに描かれることもあり、
朝顔ひとつとってもたくさんのデザインが残っています。

傘文

古伊万里からつづく古典文様には、自然現象をデザイン化したものも数多くあります。
荒波、小波、雪、氷、雨、風・・・・・

形のない現象をデザイン化する方法は、日本の織物の文様や
日本画での描かれ方など、いろんな分野からお互いに学びあっていたようです。

さて、この傘文。
自然現象の雨の文様である一方、宝文様でもあります。

中国八吉祥と呼ばれるおめでたい文様のなかに宝傘があります。
傘を持つ人物が描かれていないのは「隠れ蓑」「隠れ傘」に由来があり、
かぶると体が見えなくなるという想像上の傘だから。
隠れ蓑と同様、鬼や天狗の宝物である道具の一つと伝えられています。

それゆえこの傘文の蕎麦猪口も、吉祥文様の蕎麦猪口として愛されています。

群馬文

馬は牛と同様に、神の乗りものとされています。
ともに農耕民族にとっては生活に欠かせない重要な存在で、活動の象徴・招福の縁起物です。

雲とあわせて描かれる「天啓群馬(てんけいぐんば)」の文様は、
良い兆しを伝えるものとして、特におめでたい文様として慶ばれています。
そのほかにも、馬を九頭描いて「うまくいく」と語呂合わせした江戸の気風が感じられるものも。

蕎麦猪口の文様の面白さ、
ぜひ現物を手にとってご覧ください(^^)


藤吉憲典 蕎麦猪口展
2016.6.25(土)-7.3(日)

Bistrot & Bar SUNNY
熊本市中央区水道町4-39-2F
TEL096-355-4188

月曜定休

営業時間
火/木/金:18-26時
水/土/日:13-16時18-26時