アートの海外発送のこと。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

アートの海外発送のこと。

最近ときどき質問を受けます。とは言っても、質問なさる方がアートの海外発送の事態に直面しているということではないようなので、純粋に興味がわくのかもしれませんね(^^)

今回は「花祭窯からロンドンのギャラリーに作品を送る場合はこうしています」の一例をご紹介。

配送業者さんはFedEx(フェデックス)を使っています。

最初にロンドンのギャラリーさんから、国際配送では通常FedExかDHLを使っている(=お互いによくわかっている)というお話を聞き、現地に到着した際の入国・税関その他手続きがスムーズにいくということで、どちらかを選ぶことに。

FedExもDHLも日本語に対応したサイトがもちろんあります。で、単純に自分にとってネット上での操作性が良かった、という理由でFedexに決定。(これが2014年のことですので、もしかしたら現在はDHLもわかりやすくなっているかもしれません。)

FedExでは出荷に必要な書類・インボイスがネット画面から出力できるだけでなく、段ボールなどの梱包材が発注できたり、コストと時間の見積りが出せたり、集荷の予約ができたりします。もちろん出荷後の追跡、配送状況報告のメール登録もできます。文字通りの「ワンストップ」ですね。

配送料は、それなりに高いです。配送料に保険を合わせるとさらに高いです。一度小さめの荷物で国際郵便のEMSと比較したら、2.5倍以上の料金でした。ですが、安心には変えられませんので、納得して使っています。

必携書類Works of Art Declaration」。

アート作品の荷物を出すときは、英国向けの場合、出荷伝票(インボイス)以外に「Works of Art Declaration」という書類を作成します。これは、この荷物が単なる商業的取引のものではなく、「輸入関税の免除対象になるアート作品」であることを証明する書類になります。

この書類も、FedExのシステムでインボイスを出力する際に、「今回の荷物に、インボイス以外に必要な書類」として画面から出力することができます。

わたしも実際にお取引を始めてから知ったのですが、このような「アーティストから直接発信するアート作品の取引への配慮」がイギリスにはあるのですね。北米や欧州のその他の国でも同様のルールがある国があるようで、こういう配慮があるかないかでも、その国の芸術に対する価値の置き方が垣間見えるなぁ、と感じました。

 

海外発送、なかなか慣れず、毎回ドキドキの連続です。

 

 

西麻布の桃居さんで「藤吉憲典 陶展」。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月は西麻布の桃居(とうきょ)さんで「藤吉憲典 陶展」。

毎回スタイリッシュなDMを作ってくださる桃居さん。いつもほんとうにありがとうございます!

個展案内状は、こちらからお申込みいただくことができます。ご希望のお客さまに5月初旬から郵送いたします。

藤吉憲典陶展2017桃居

今回DMの撮影用にうちからお送りしたのは、まったくタイプの異なる三種類の器でした。タイプは異なるものの「古典的テーマをきちんと現代にとらえなおす」と、今まさに、つくり手が熱中しているところなのです。

桃居オーナーの広瀬さんがどの器を案内状用に選んでくださるかは、案内状が出来上がるまでの「待つ楽しみ」のひとつです。出来上がったものを拝見して「なるほど、これを特に面白いと思ってくださったのだな~!」と、にんまりします。

個展案内状の写真に使われたのは、「柿右衛門(かきえもん)様式」と呼ばれる色絵磁器の古典的な様式のひとつ

「柿右衛門様式、藤吉憲典がつくるとこうなる」5月の桃居さんでぜひご確認ください。

 

2017年藤吉憲典個展予定の追加・変更

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

2017年藤吉憲典個展予定の追加・変更のお知らせです。

今年も個展・企画展等、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。年初にお知らせしていた内容から、下記の通り変更と追加のお知らせです。

【変更】熊本SUNNYさんでの「蕎麦猪口と小皿豆皿展」。

会期が7月になりました!7月1日(土)~7月9日(日)開催です。

【追加】岡山ギャラリー栂さんで10月に蕎麦の器展。

そば処とギャラリーを併設なさっている栂(とが)さん。新蕎麦シーズンに合わせて開催予定の企画展「蕎麦の器展」に藤吉憲典の器も参加いたします。こちらは会期等詳細が決まり次第、あらためてご案内いたします。


2017年藤吉憲典個展予定

  • 5月3日(水)~5月24日(水)ロンドン Sladmore Contemporaryで個展
  • 5月26日(金)~5月30日(火)東京・西麻布 桃居さんで個展
  • 6月9日(金)~6月11日(日)福岡・津屋崎 花祭窯「20周年展」
  • 7月1日(土)~7月9日(日)熊本 SUNNYさんで企画展
  • 7月22日(土)~7月30日(日)兵庫・神戸 ギャラリー壺屋さんで個展
  • 10月 岡山 ギャラリー栂さんで蕎麦の器展
  • 12月14日(木)~12月28日(木)鹿児島 壺中楽さんで個展
  • 12月22日(金)~12月29日(金)福岡・津屋崎 花祭窯「暖の器展」

ぜひご来場くださいませ。

 

5月は桃居(とうきょ)さん。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月は西麻布の桃居(とうきょ)さんで
藤吉憲典 作陶展。

写真は最近三回の桃居さんでの個展案内状。初めて個展の機会をいただいたのは2005年でした。それから1年おきに機会をいただいています。こうしてあらためて見てみると、近年は「箱」というテーマがつくり手・藤吉憲典のなかにひとつ大きくあったのがわかります。

桃居さんのオーナー広瀬さんは、わたしが最も尊敬する方のお一人です。いつも静かにつくり手を信じて受け入れてくださる、とても大きな方です。お仕事でやり取りをさせていただくなかで、「姿勢・行動で示す」ということのすごさを毎回感じさせてくださる方です。

初めてお伺いしたころ、桃居さんでは磁器の作家はほとんど扱っておられませんでした。それでも常設で扱いながら、つくり手の成長・変化を見守ってくださっていました。そんなこともあって、藤吉憲典にとって桃居さんでの個展は、毎回「どれほど成長したかをご覧いただくための機会」なのです。

もうすぐ、2017年5月の個展案内状が出来上がる予定です。出来上がり次第、こちらでもご紹介いたします。

桃居さんでの藤吉憲典作陶展は、
2017年5月26日(金)~5月30日(火)です。

 

 

 

ロンドン個展へ発送完了。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典のロンドン個展に向けた発送が完了しました。

海外発送はなかなか慣れず、毎回緊張します。何度も確認していても、書類に不備はなかったかしら、梱包は万全だったかしらと、先方に無事届いたという連絡が来るまでは、落ち着きません(汗)

ロンドンへの作品発送も、箱はいつもの増田桐箱店さんです。

やきものは割れものなので、とにかく割れないように!が第一です。梱包方法や材料もいろいろと検討しますが、ここ数年は強さと柔らかさを併せ持った桐箱の保護力に頼ることことが多いです。

桐材の特性に加え、箱の形や蓋の在り方など、箱屋さんが的確な提案をしてくださるので、とても助かっています。海外の方にも日本の桐箱文化の機能美を感じて楽しんでいただけるのではないかな、そうなるといいな、と思いながらの梱包です。

 

藤吉憲典ロンドンでの初個展。
Sladmore Contemporaryにて5月3日より開催です。

Londoncraftweek On 3rd May, @Sladmoregallery exhibits work by master ceramicist @ceramicartist_KensukeFujiyoshi .

 

初!仙台に行ってきました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

初!仙台に行ってきました。

生まれて初めての仙台。というよりは初めての東北地方上陸でした。

今回の出張目的は、宮城県美術館

宮城県美術館で「美術を使う」を体験してきました。

昨年秋に受けた学芸員の専門研修で宮城県立美術館の教育担当学芸員・齋正弘先生に出会い、

学芸員研修に行ってきました。

齋先生の著書にある「美術を使う」という概念が、自分が常々考えていたことへのアプローチとしてピッタリだと気づき

美術の使い方。

これは絶対に、実際に「美術を使う」ワークを体感して理解を深めたい!と思っていたのでした。

宮城県美術館で体験できる、おおよそ10歳未満の人が対象の「美術館探検」と、10歳以上の人が対象の「美術探検」。今回は、年齢的にちょうどその分岐点あたりにある息子を一緒に連れて行き、両方のワークを体験してきました。

いずれも「美術館を楽しむ」「美術を楽しむ」をより自由にするワークショップ。美術や美術館にちょっと近寄りがたい、子どもをどのように案内したらいいかわからないと思っている人にこそ体験してほしいものでした。

美術館・美術がもっともっと身近になるワーク。

お近くで興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください(^^)

ところで現在、宮城県美術館では「ルノワール」を特別展示しています(~4月16日まで)。この展示に合わせてルノワールのトリビアを発信している宮城県美術館のツイッターをチェックしてびっくり。

ルノワールはもともとは磁器の絵付け職人見習いだった!

 

 

博物館と地域について考えた。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

昨日は放送大学が開催した公開講演会に行ってきました。タイトルは

「博物館の新たな魅力を探る」。

学芸員研修でお世話になっている、九州産業大学美術館教授の緒方泉先生の講演でした。

サブタイトルに「2020年東京五輪に向けた取り組み」とあり、東京五輪に向けた国の動きに合わせて、博物館に関わる人たちがなにを大切にしていくべきか、という視点での課題がいくつも提示された講演会でした。

2020年に向けて、文化庁では「文化芸術の振興に関する基本的な方針」なるものを掲げ、文化芸術の振興を図ろうとしています。文化庁ホームページから関連資料を見ることができます。

例えば、文化プログラムの実施に向けた文化庁の基本構想(PDF)。

五輪を機会に文化芸術立国を目指す。2020年は日本の博物館にとって良い転換期になる(しなければならない)はずなのです。期待したいですね。

それはそれとして(笑)

今回の講演を拝聴して、個人レベルでも博物館的施設やアートが地域に対してできることがまだまだあると、あらためて実感したのでした。そのひとつが、博物館施設やアートと、地域・市民との間にある敷居を取り払う・あるいは低くしていくための努力。

国の調査によると、現在、日本では国民の博物館訪問回数は平均して年間に1.1回。何回も何十回も行く人がいる一方で、平均するとそんなに少ない回数になってしまうのですね。なんとももったいないことです。

この回数が増えていくようになるには、なにより「美術館・博物館にあるもの・ことは、他人事ではなくて自分事」と、意識と観方が変わるような働きかけが必要だと感じました。オリンピックのような何かがあるから、ということではなく、地に足をつけて日常的に美術・芸術にできることを考え、できることから取り組んでいきたいと思います。

 

 

取り扱いご検討のギャラリーさんへ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
今週末はまた寒くなるという予報。暖かくして過ごしたいですね。

さてこのところ立て続けにお問い合わせのお電話をいただきましたので、

花祭窯・藤吉憲典の器・作品
取り扱いをご検討のギャラリーさんへ。

花祭窯では、こんな考え方をしています。

1997年の独立創業当初から一貫して、商社を通さずギャラリーさんとの直接お取引をしてきています。最終的にお買い上げして使ってくださるお客さまのお顔・ご要望がきちんと見えているオーナーさんとお付き合いしたいという思いからです。

ギャラリーさんとの関係で重視しているのは、お互いに敬意をもってお付き合いできることと、その結果として生まれる信頼関係です。

そのため、具体的な商談の前に必ず、オーナーさんとつくり手・藤吉憲典がきちんとお話をできる場をもつようにしています。最近は工房にお越しくださる方が増えてまいりましたが、こちらからお店にお伺いすることも多いですし、その両方を経たうえでお話を進めることが少なくありません。

ものづくりに対する考え方、価値観、理念、目指している方向など、いろいろなことをお話しさせていただいて、「なにを大切にしているか」ベクトルが合いそうな場合に、お付き合いがはじまります。

これもまた創業当初から一貫している考え方です。

そもそも花祭窯は藤吉憲典が一人でものを作っているため、数をたくさんつくることはできません。その分ひとつひとつのものにしっかりと力を注いでいます。それを理解して、愛情をもって扱ってくださる方に託したいと思っています

どんなに有名であったり販売力のあるギャラリーさんでも、基本的な価値観のところですれ違っていたり、愛情をもって扱ってくださらない節が見えた場合には、お断りしています。つくり手である藤吉憲典と、売ってくださるギャラリーオーナーさんとの間での信頼関係が築けなければ、長いお付き合いは無理なので、そのようにしています。

逆にいうと、きちんとお話をしたうえでお互いに敬意をもってお付き合いできることが確認できれば、規模の大小や実績などは問わずにお取引をしています。

独立当初、なんの実績も後ろ盾もなくても「つくったもの」と「つくり手の姿勢」だけを評価して藤吉のつくるものを扱ってくださったギャラリーオーナーさんたちに救われました。そういう方々とお会いできたからこそ、こうしてやきものの仕事を続けることができています。わたしたちもずっとそういうスタンスでありたいと思っています。

このように商売上手ではありませんが、いただいたお仕事・かけてくださった期待に対しては、全力で応える用意があります。単純に売れたらそれでいいという考え方ではないので、もしかしたらほかの作家さんに比べたら面倒くさいかもしれません。それでも藤吉のつくるものを扱いたいと思ってくださる方、ぜひお問い合わせくださいませ<(_ _)>

 

 

蕎麦猪口と小皿豆皿。

おはようございます。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

先日、藤吉憲典の2017年の個展予定をご紹介しましたが

花祭窯・藤吉憲典2017個展予定など。

詳細の決まっていなかった熊本SUNNYさんでの企画展の内容が決まりました!

蕎麦猪口と小皿豆皿。

2017年熊本・SUNNY 4周年記念展は、蕎麦猪口と小皿豆皿。

期間は、6月24日(土)~7月2日(日)の9日間です。

蕎麦猪口と小皿豆皿は、花祭窯・藤吉憲典の定番ロングセラーな蒐集もの。いまやライフワークの一つとなっています。

藤吉憲典の蕎麦猪口・小皿豆皿が一覧できる 蕎麦猪口倶楽部 には、全国の蕎麦猪口好き、小皿豆皿好きの皆さまからご注文をいただいておりますが、たくさんの種類を実際に手にとってご覧いただける機会が、実はそう多くはありません。

SUUNYさんでは、昨年の3周年まで「蕎麦猪口展」として150種前後の蕎麦猪口をご覧いただくことのできる機会となっていましたが、今年は「小皿豆皿も見たい!」というお客さまのご要望にお応えすることになりました。

それぞれどれくらいの数の展示になるかは、これからの検討になりますが、2017年、藤吉の蕎麦猪口と小皿豆皿の実物をその目と手でご確認いただける一番の機会になることはまちがいないでしょう。

・・というのも、津屋崎の花祭窯にお越しになられたことのあるお客さまならお気づきかと思いますが、工房兼ギャラリーである津屋崎でも、蕎麦猪口や小皿豆皿の在庫が少ないことが多いのです。

ネットからのご注文ももちろんとても嬉しくありがたいですが、この機会にぜひ熊本にいらっしゃいませんか?まだ半年ほど先ですので、ぜひ今から日程をキープしてくださいね(^^)


熊本・SUNNY 4周年記念展 藤吉憲典の蕎麦猪口&小皿豆皿
期間:6月24日(土)~7月2日(日)
場所:熊本市中央区水道町4−39

※日程が近くなりましたら、ご希望の方にはご案内状をお送りいたします。

 

 

 

 

 

 

花祭窯・藤吉憲典2017個展予定など。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

本年もどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

2017年最初のブログは・・・

花祭窯・藤吉憲典の2017個展予定。

本年もありがたい機会をいくつもいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。ありがとうございます!


5月3日(水)~5月24日(水)
ロンドン Sladmore Contemporary 個展

国際アートフェアCOLLECT、企画展”FIVE CERAMICISTS”を経て、海外での初個展。いよいよ世界のアート界へチャレンジの第一歩です。

5月26日(金)~5月30日(火)
東京・西麻布 桃居さんで個展

2005年から隔年で機会をいただいている桃居さんでの個展。つくり手としての成長・進化をご覧いただいてこそのありがたい機会です。今年もまた「新しい藤吉憲典」をご覧いただくべく、すでにテーマも決定しました。どうぞご期待ください。

6月9日(金)~6月11日(日)
福岡・津屋崎 花祭窯「20周年展」

今年は花祭窯創業20周年です。開業日の6月9日を含む週末に、皆さまへの感謝イベントを開催できればと考えています。

6月下旬~7月初旬
熊本 SUNNYさんで企画展

恒例となりましたBistro&Bar SUNNYさんの周年記念展。昨年の3周年までは連続で蕎麦猪口展を開催しました。今年の4周年の日程詳細と内容は現在検討中。決定次第、あらためてご案内いたします。

7月22日(土)~7月30日(日)
兵庫・神戸 ギャラリー壺屋さんで個展

昨年からお付き合いのはじまった神戸御影のギャラリー壺屋さんでの初個展です。「これぞ藤吉憲典」と納得していただける内容を持ってお伺いいたします。

12月14日(木)~12月28日(木)
鹿児島 壺中楽さんで個展

2年ぶりの鹿児島・壺中楽さんでの個展になります。普段使いの器から、クリスマス・年末年始に嬉しいハレの器まで「お家の食卓」を意識したラインナップを予定しています。

12月22日(金)~12月29日(金)
福岡・津屋崎 花祭窯「暖の器展」

1年の感謝を込めた花祭窯の企画展を予定しています。


現時点での予定はこのようになっております。今後詳細が決定したり、追加・変更などがありましたら、その都度ブログでもご案内してまいります。

今年は特に5月から7月に個展が集中します。つくる時間を確保するため、最初の個展が5月と少々お待たせいたしますが、楽しみにしてお待ちいただけると幸いです。

本年も各地で一人でも多くのお客さまにお会いできることを、つくり手・藤吉憲典ともども楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします!