古九谷(こくたに)様式。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

本日5月26日(金)初日を迎える、東京西麻布の桃居さんでの「藤吉憲典 陶展」。見どころのひとつとして楽しんでいただきたいのが、

古九谷(こくたに)様式。
現代に藤吉憲典がつくると、こうなる。

先日のブログでご紹介した「柿右衛門様式」と同様に、

5月26日(金)は桃居さん個展初日。

「古九谷様式」を現代に解釈した器もぜひご覧いただきたいのです。

ともに赤絵(上絵)の技法ながら、鮮やかで華やいだ柿右衛門様式に対して、渋く滋味深い古九谷様式。この表現方法の幅広さに、日本人の感性の豊かさを感じます。

実は古九谷様式の色遣いは、アート作品にも取り入れていました。

藤吉憲典 サイ

古典的な古九谷様式からアート作品へ、そして食器へと戻ってきたらこうなった(トップ画像のマグカップ)。というわけです。

お時間ありましたら、ぜひお立ち寄りくださいませ。


藤吉憲典 陶展

2017年5月26日(金)~5月30日(火)
11時~19時(最終日17時まで)会期中無休

桃居(とうきょ)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

 

 

5月26日(金)は桃居さん個展初日。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月26日(金)は桃居さん個展初日。

2005年から1年おきにお世話になっている西麻布の桃居さんでの個展。藤吉憲典にとって、毎回が挑戦の機会です。


藤吉憲典 陶展

2017年5月26日(金)~5月30日(火)
11時~19時(最終日17時まで)会期中無休

桃居(とうきょ)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494


桃居のオーナー広瀬さんが今回個展案内状用に選んでくださったものは、柿右衛門調(様式)の酒器でした。柿右衛門といえば国の重要無形文化財であり、佐賀有田の柿右衛門窯で代々継がれているものです。でも「柿右衛門」という様式は、柿右衛門窯だけのものではありません。

藤吉憲典陶展2017桃居

染付と赤絵の技とともに余白の美が見どころとなる柿右衛門調。ダンナに聞くと、ぎっしりと描き込むタイプの絵付よりも、余白をいかに生かすかが問われるデザインのほうが、より神経を使うのだそうです。

今回の「藤吉憲典 陶展」での見どころのひとつは、間違いなくこの柿右衛門調の器。様式のひとつですから、他のいろいろな様式と同様、以前からよくつくってはいましたが、今回は特に力が入ったものができたようです。

柿右衛門様式、藤吉憲典がつくるとこうなる。

ぜひご高覧下さいませ。

 

西麻布の桃居さんで「藤吉憲典 陶展」。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月は西麻布の桃居(とうきょ)さんで「藤吉憲典 陶展」。

毎回スタイリッシュなDMを作ってくださる桃居さん。いつもほんとうにありがとうございます!

個展案内状は、こちらからお申込みいただくことができます。ご希望のお客さまに5月初旬から郵送いたします。

藤吉憲典陶展2017桃居

今回DMの撮影用にうちからお送りしたのは、まったくタイプの異なる三種類の器でした。タイプは異なるものの「古典的テーマをきちんと現代にとらえなおす」と、今まさに、つくり手が熱中しているところなのです。

桃居オーナーの広瀬さんがどの器を案内状用に選んでくださるかは、案内状が出来上がるまでの「待つ楽しみ」のひとつです。出来上がったものを拝見して「なるほど、これを特に面白いと思ってくださったのだな~!」と、にんまりします。

個展案内状の写真に使われたのは、「柿右衛門(かきえもん)様式」と呼ばれる色絵磁器の古典的な様式のひとつ

「柿右衛門様式、藤吉憲典がつくるとこうなる」5月の桃居さんでぜひご確認ください。

 

5月は桃居(とうきょ)さん。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月は西麻布の桃居(とうきょ)さんで
藤吉憲典 作陶展。

写真は最近三回の桃居さんでの個展案内状。初めて個展の機会をいただいたのは2005年でした。それから1年おきに機会をいただいています。こうしてあらためて見てみると、近年は「箱」というテーマがつくり手・藤吉憲典のなかにひとつ大きくあったのがわかります。

桃居さんのオーナー広瀬さんは、わたしが最も尊敬する方のお一人です。いつも静かにつくり手を信じて受け入れてくださる、とても大きな方です。お仕事でやり取りをさせていただくなかで、「姿勢・行動で示す」ということのすごさを毎回感じさせてくださる方です。

初めてお伺いしたころ、桃居さんでは磁器の作家はほとんど扱っておられませんでした。それでも常設で扱いながら、つくり手の成長・変化を見守ってくださっていました。そんなこともあって、藤吉憲典にとって桃居さんでの個展は、毎回「どれほど成長したかをご覧いただくための機会」なのです。

もうすぐ、2017年5月の個展案内状が出来上がる予定です。出来上がり次第、こちらでもご紹介いたします。

桃居さんでの藤吉憲典作陶展は、
2017年5月26日(金)~5月30日(火)です。

 

 

 

陶芸の近現代史から見た、位置。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

毎晩、寝る前の15~30分は本や雑誌を読む時間です。
子どもが生まれてからずっと「寝る前の読み聞かせ」をしていた、
その流れで習慣になったもの。

短時間の読書ですが、わたしにとっては、なかなか意義深い時間です。

昨晩の読書を終わって思い立ったのは

陶芸の近現代史から見た
磁器作家・藤吉憲典の立ち位置。

を検証してみよう!ということ。

読んでいたのは、2016年10月26日のブログでご紹介した
村上隆さんのスーパーフラットコレクション展図録

のなかで繰り広げられていた

桃居オーナー広瀬一郎さんと村上隆さんによる陶芸対談。

広瀬さんの作成された「生活陶芸の時代区分」の表は、
なるほどとってもわかりやすく、ああそういうことか!と合点。

明治時代からの陶芸史についての分析では
昨年(2015年)佐賀有田の九州陶磁文化館で明治有田超絶の美の展覧会に伴う
鈴田由紀夫先生の講演会で聴いた「国策としての明治有田」の話がよみがえり。
現代の工芸界における「クールジャパン」が明治時代の国策と重なって見え、
思わず苦笑したのを思い出しました。

そしてなによりも、このお二方の陶芸対談は、自分たちが窯を独立した時期が
どういうタイミングだったのか、背景にあったものをバックアップしてくれるものでした。

対談で解説されている明治時代以降の動きを整理したうえで、
これから来たる2020年代からの30年の動きを考えたとき、
自分たちがここ数年目指してきた方向性は、
広瀬さんや村上さんが言っていることと、たまたま合致している。かも(笑)

そんな面白い発見もありました。

陶芸の近現代史。
興味ある方は、ぜひ村上隆さんのスーパーフラットコレクション展図録
後ろのほうにある対談をチェックしてくださいね!

村上隆スーパーフラットコレクション展の図録

こんにちは。花祭窯 内儀(おかみ)ふじゆりです。

思いがけず刺激的な贈りもの。

村上隆さんのSUPER FLAT COLLECTION展の図録が届きました。

その数日前にカイカイキキさんから電話がありました。
今年2016年1月~4月に横浜美術館で開催した村上隆のコレクション展
藤吉憲典の作品も展示され、図録で紹介してくださったとのこと。

もうずいぶん前に、長年お世話になっている西麻布の桃居さんから
村上隆さんが藤吉の器もお買い上げくださっているという話は伺っていたので
そのこと自体はまったく驚かなかったのですが、

まあ、なんとも分厚く立派な展覧会図録が届きました。

開いてびっくり。
コレクターとしても一流というお話を聞いたことがありましたが
「あ、これどこかで見たぞ」がいくつも(笑)
すごいコレクションです。質・量ともに。

そういえばたしかにカイカイキキの方も
「とても膨大な量の展示で、作家さんも175名いらっしゃるため
図録での紹介文掲載自体は小さなものになりますが・・」
とおっしゃっていたのでした。

その紹介文、簡潔ながらわかりやすく的確で「さすがだなぁ」と嬉しくなるものでした。
さらにその紹介文を見ながら気づいたのが
「SUPER FLATって、こういうことか!」ということ。

いえ、正確にはわたしが勝手にそう解釈しただけのことなのですが、
つまり、その作家紹介のあり方というのが
古今東西老若男女、いかにもスーパー・フラットな紹介の仕方だったわけです。

「すべて、村上隆がいいと思って手に入れたもの」という意味で、
国宝級であろうと物故者であろうと若手であろうと無名であろうと…
気持ち良いほどにフラット=平等に扱われている感じがしました。

展示内容の写真だけでなく、読み応えのある文章の数々。
桃居オーナー広瀬さんとの対談、熊倉功先生の千利休についての話などなど
この図録はしばらくわたしの教科書のひとつになりそうです。

素敵な贈りもの、ありがとうございました(^^)

 

桃居さんにて本日より 藤吉憲典 陶展 

こんにちは!ふじゆりです。

本日5月8日(金)より、西麻布の桃居さんにて「藤吉憲典 陶展」です。

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藤吉憲典 陶展
桃居
東京都港区西麻布2-25-13
TEL 03-3797-4494
2015年5月8日(金)~5月12日(火)
11時~19時

地図はこちら http://www.toukyo.com/map.html
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藤吉憲典陶展、西麻布桃居にて

食器、陶箱など、約200点をお届けすることができました。
この点数が多いか少ないかはわかりませんが
小皿豆皿ぐい呑みの小さいものから
大皿、大鉢、大きな花器まで
今回も力いっぱいの内容になったと思います。

藤吉憲典陶展 西麻布桃居にて

小鉢や小皿などの類は、できるだけ5客か6客で揃えてお送りしていますが
お買い上げは、いずれも1客から可能ですので
数が揃いで欲しい方は、ぜひお早目にいらしてくださいね。

藤吉憲典陶展 西麻布桃居にて

初日の本日のみ、作家在廊です(^^)

2015藤吉憲典個展(桃居)

Democratic Luxury について考えた。

こんにちは!ふじゆりです。

友人がフェイスブックで紹介していた記事にあった言葉
Democratic Luxury
が、ここ3日間ほど頭を離れませんでした。

贅沢なもの、こと。

大衆的である。

という言葉の、一見ちぐはぐな組み合せ。

記事はバーバリーのブランド戦略に関するものでしたが
とても面白く、どんどん引き込まれていきました。
そのなかで何度も出てきたキーワード

Democratic Luxury

日本語への訳し方はいくつかありましたが
わたしには「庶民的な贅沢」というのがしっくり来ました。

少し前のこと、現代アーティストの村上隆さんが雑誌「Casa BRUTUS」で、
西麻布の桃居さんと現代陶芸について対談をなさっていましたが
「芸術(アート)でありながら、これほど手に入れやすいものはない」ものとして
やきものが語られていたのを思い出しました。

造形的でもあり、絵画的でもあるやきもの。
たしかに、器は用途を持ち合わせた芸術品といえます。

現代アーティストの彫刻を買おうとしたら、いくらかかるだろうか?
現代アーティストの絵画を買おうとしたら、いくらかかるだろうか?

そう考えると、やきものという芸術品は、とてもお買い求めやすい価格からあります。

なるほど、やきものは芸術品でありながら、庶民の手に届くもの。
庶民的な贅沢品=Democratic Luxury といえるもの。

こうやって書きながら、頭のなかがすっきりしていきました。

染付宝珠文蕎麦猪口(藤吉憲典)

2015年は5月に桃居さんで個展予定の藤吉憲典。
そういえば、村上隆さんのやきものコレクションのなかに、藤吉憲典の器も入っていると
桃居さんのオーナー広瀬さんからお聞きしました(^^)

宛名書きの楽しみ

こんにちは!ふじゆりです。

東京での個展を来週末に控え
作品制作もラストスパート。
ダンナはせっせとやきものをつくっています。

そして、わたしは
個展の案内状をせっせと宛名書き。

お客さまの宛名を自分の手で書くようになってから
もう何年経ったでしょうか。
個展前の大切な仕事です。

桃居さんでの個展案内状。2013年は5月24日から28日まで。
桃居さんの個展案内状。2013年は5月24日から28日まで。

各地での個展には、つくり手であるダンナもわたしも
できるだけ顔を出すようにしているのですが
滞在するのは1~2日ということが多く
お会いできていないお客さまの方が多いのです。

毎回自分の手でお名前を書いていると
何度も個展に足を運んでくださっている方のお名前が自然とわかってきます。
お会いしたことがなくても、応援してくださる気持ちが伝わってきて
嬉しく、ありがたい気持ちでいっぱいになります。

いつかどこかの個展会場でお会いできることを
楽しみにしながらの、宛名書きです。