大山崎山荘美術館

京都弾丸出張その1-よく歩きました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

京都弾丸出張その1-よく歩きました。

ロンドン出張時のアポやレセプションで毎回お世話になっている、アテンド通訳のSさんが一時的に日本に帰国しているとお聞きし、会いに行ってきました。今年の12月にもSLADMOREのクリスマス・ショウに参加するので、そのアテンドについてご相談するのが主な目的です。いつもお忙しくなさっているので、善は急げ。もちろん通常はメールで済むことではありますが、せっかくお会いできる距離にいらっしゃるのですから、足を運びました。

限られた日本滞在中、あちらこちらを飛び回っていらっしゃる時間をいただくので、午後に京都御所あたりでの待ち合わせ、というざっくりした事前予約のみで、その場その時のご都合に合わせることに。京都に行けば観たい場所だらけですから、願ってもない待ち合わせ場所です。というわけで、朝から新幹線に乗りました。

午前中は時間に余裕がありましたので、新大阪から京都へ向かう途中で下車して、大山崎山荘美術館へ。行ってみたいと思いながらようやく!の館のひとつです。建物を拝見して庭園を散策するだけでも素敵な場所だろうな、と思いながらの初訪問。タイミングよく、今年開館30周年を迎えたということで、ふたつの記念展を拝見することができました。ラッキー♪

まずはジョルジュ・ルオー展。大山崎山荘美術館所蔵の4点に、東京のパナソニック汐留美術館蔵から35点を招いての展示でした。この山荘を自ら設計したという実業家・加賀正太郎氏による建物は、イギリスのチューダー・ゴシック様式を基本としたということです。重厚な雰囲気の展示室は、ちょうどよい規模感でした。個人的には、ルオーの作品は道化師やピエロというイメージが強かったのですが、実は聖書に基づく主題を描いたものがとても多いのですね。展示されていた絵画も、キャプションを読めば、ほとんどがそういうものでした。でもわたしには、宗教画というよりは、市井の地べたの雰囲気が感じられました。黒い線の力強さと、全体として暗めの色調に「土」の匂いを感じました。

思いがけず良いものを見た~と思いながら次の展示室へ。廊下でつながる別館は、安藤忠雄氏による「地中の宝石箱」と名付けられた、地階の展示室です。こちらは「クロード・モネ展」でした。モネは没後100年だそうです。ワンルームの程好いサイズの展示室に、大きなモネ作品が6点。ぐるりとモネの世界に囲まれる、なかなかに贅沢な空間でした。モネが「睡蓮」を何枚も描いているのは有名ですが、今回初めて拝見した「睡蓮」のなかに、赤い花が咲いているのを見つけ、お気に入り認定^^ これは好きな人にはたまらないでしょうね。思わず結界ギリギリまで寄って絵を見ていましたら、監視員のお姉さんにニッコリと笑顔でけん制されました。

常設展では、美術館開館に際してコレクションを寄贈なさったという、アサヒビール初代社長・山本為三郎氏について、少し知ることができました。民藝運動の後援者でいらしたのですね。コレクションには、河井寛次郎、浜田庄司、バーナード・リーチらの作品をはじめ、国内外の工芸の名品が含まれているということです。「自然に囲まれた素敵な山荘で絵を観ることができる美術館」というイメージ以外に、まったく前情報を持たずに訪問しましたが、期待以上にお腹いっぱいになりました。

帰りは庭園をお散歩して、秋晴れの気持ち良い空気を存分に楽しみました。庭園のあちらこちらで絵筆をとっている人があり、これがまた嬉しい景色でした。館内の観覧料はかかりますが、庭園はフリーなのですね。素晴らしい。

と、気が付いたら結構な長文になってしまいましたので、続きはまた明日。

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ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その独立準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々雑用)担当として作家活動をサポートしています。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)としても、並行して活動しています。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。