読書『吸血鬼』(集英社)遠野 遥著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『吸血鬼』(集英社)遠野 遥著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚より、なんとなく手に取った一冊。家に持ち帰ってから表紙をよく見てタイトルが『吸血鬼』であることに気が付き、ホラーものにはあまり興味が無いので、しまった!?と思ったものの、とりあえず読み出しました。結果、まったく「吸血鬼=ヴァンパイア」は関係ありませんでした(笑)

なんとも不思議な設定でした。時代は、記憶に新しい「新型感染症」の時代であり「東京オリンピック」の時代であり、科学技術の進歩具合を見てもまあ現代なのですが、年代表記を「西暦××××年」とするなど、「現代だけど近未来」的な雰囲気。あまり上手な言い方ではありませんが、この「誤魔化し方」とでもいいましょうか、なんとも上手いなぁと感心しました。現代の話じゃありませんよ、の体を装いながら、巧妙に先回りした社会風刺というか社会批判。ありえそうな(あるいはすでに起こっている)問題を、過剰にデフォルメして、笑いを誘いつつ笑えない社会小説でした。

遠野遥さんの著作は初めまして、でした。思ったよりもサクサクと読みおわり。社会に対する鋭い目線を、批判的に丸め込んだような不思議な世界観に興味が沸きました。図書館蔵書で検索をかけたら、ずらりと出てきましたので、著作追っかけしようと思います^^

『吸血鬼』(集英社)遠野 遥著