読書『人文知は武器になる』(文春新書)山口周/深井龍之介著

読書『人文知は武器になる』(文春新書)山口周/深井龍之介著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『人文知は武器になる』(文春新書)山口周/深井龍之介著

山口周さんといえば、2017年に刊行された『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』です。「対話型鑑賞」という言葉・概念が美術館を中心に一気に広がったのは、この本の影響が大きかっただろうと思いますし、博物館学芸員による教育普及活動の考え方に大きな影響を与えた1冊だと思います。その後、2019年に開催された「アートフェアアジア福岡」のプレイベントで福岡で、ゲストスピーカーとして登壇された山口周さんのお話を生でお聞きすることができたのは、わたしにとってラッキーなことでした。

その山口周さんのお名前と、「人文知」のキーワードにつられてゲットした1冊。本書『人文知は武器になる』は対談の書籍化です。対談相手でいらっしゃる深井龍之介氏のことを存じ上げなかったのですが、読みながら、とてつもなくすごい方だと思いました。読了後さっそく調べたところ、深井氏が代表を務める株式会社COTENは、なんと福岡市内に本社を置くベンチャーだということがわかり、勝手に嬉しくなりました。

以下、備忘。


  • 前提を疑う力
  • 「無知の知」の「態度」
  • 自分が愚かであり何もわかっていないことを自覚し続けて、認知をアップデートし続ける
  • 人・本・旅
  • 複数の視点を獲得することが人文知
  • 読書や歴史の学びを通して社会を構造的に理解しようという身体感覚
  • 真実は一つではない
  • 企業にとって大切なのは(中略)「何のために存在しているのか」という問いに対するブレない答え
  • 自分のやっていることが歴史的な流れ、大きなコンテキストの中でどういう役割を果たしているのか
  • 現状理解
  • 過去に学ぶ(中略)因果関係の体系的理解
  • 人が本能的に「これをやらずにいられない」「これは意味があるんだ」という動機
  • 求められるのは、目先の利益を上げるスキルではなく、社会を読み解く深い洞察力
  • 私たちが「当たり前」だと思っている規範の多くは、ある特定の時代・特定の生産体制のもとで「都合よく」形成されたものにすぎない
  • 自分自身をメタ認知する(自分の考え方や行動を客観的に認識する)必要
  • 読書って知的行為というよりも、身体行為(なので紙がいい)
  • 文化のベースとなっているのは宗教と歴史
  • デュアルスタンダード
  • 中観
  • 封建的資本主義
  • 利益の追求よりも、本来の事業の目的を優先する
  • 理性を信仰しすぎない意思決定
  • 中長期的な合理性
  • 人文知に投資する

いやぁ、良い本に会いました。深井龍之介氏、今後注目です^^

『人文知は武器になる』(文春新書)山口周/深井龍之介著

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その独立準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々雑用)担当として作家活動をサポートしています。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)としても、並行して活動しています。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。