愉快な一日。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

愉快な一日。

週末は快晴の小春日和。久しぶりにゆっくり電車旅でした。JR鹿児島本線を使い片道約1時間半の電車旅は、朝7時半出発の張り切りよう。休日でしたので、ゆっくり座って車窓の景色を眺めることができました。

まずは甥っ子が働く和菓子屋さんへ初訪問。開店から間もない時間帯のはずなのに、お店の駐車場は既にいっぱいで、次から次へとお客さまが入っています。すごいなぁ、と驚きながら店内へ。どれもこれもおいしそうです。後ろにお客さまの列が出来るので焦ってしまい、「この段のお団子を全種類1つづつ!」というようなオーダーになってしまいました。他のお客さまのオーダーを見ていると、皆さんなにを注文するかほぼ決まっているようでした。きっと常連さんなのだろうな、と思いつつ。奥の厨房で「丸ぼうろ」を焼いている甥っ子に手を振り、任務完了。

つづいては、本日のメインイベント「山梨市ワイン試飲会&ステーキ3種食べ比べ」へ。黒毛和牛専門店の中津留さんは、博多和牛を扱う超有名店です。いつか行ってみたいと思っていたところへ、親しい山梨組の皆さんのおかげで、思いがけず訪問の機会を得ました。前回我が家で開催した山梨市ワインのイベントから3年ぶりです。

さてイベントは、山梨市ワインの紹介からスタートし、「黒毛和牛カットショー」へ。これが「カットショー」というよりは、和牛の勉強会でした。牛の品種の解説、仕入れの際に重視していること、等級表示の意味、肉の部位についての説明、生産者さんから一般消費者までの流通経路…。実際の部位肉を見ながらの学びは視覚的にも理解しやすく、社長自らの熱い解説で、専門店としての誇りと使命感がバンバン伝わって参りました。上の写真は、山梨市ワイン紹介中の東晨洋酒株式会社田草川さん。「関係者席」のわたしたちは背後から見守りました。

お楽しみのお食事タイムは、カットしたばかりの各部位のステーキを、自分で焼きながら味の違いを確認しながらいただくという、豪勢なものでした。山梨市ワインも大人気。わたしは山賊ぶどうさんの葡萄ジュースでしたが、これがまた巨峰100%で最高においしく。お腹も気持ちもすっかり満たされました。

良いお天気で、よく食べ、よく笑い、電車旅も満喫。帰宅後は、美味しいお茶を淹れて、和菓子を頂きました。この和菓子がまた、どれもおいしくて大満足。なんとも愉快な一日でした。

読書『オリバー・ツイスト 上・下』(角川文庫)チャールズ・ディケンズ著/北川悌二訳

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読書『オリバー・ツイスト 上・下』(角川文庫)チャールズ・ディケンズ著/北川悌二訳

東京FMに『メロディアスライブラリー』という、本を紹介するラジオ番組があります。全国のFM局をネットワークして日曜午前10時から放送。佐賀に住んでいた時はほぼ毎週聴いていましたが、津屋崎に越してきてから日曜日にラジオをつけていなかったので、しばらく聞いていませんでした。先日、車を運転していてちょうどそのタイミングでラジオをつけ、まだ放送が続いていたんだなぁ、と嬉しくなりました。

Tokyo FM パナソニックメロディアスライブラリー ディケンズ『オリバー・ツイスト』

番組パーソナリティは、作家の小川洋子さん。独特の切り口・語り口で、新旧洋邦いろいろな本を紹介してくれます。わたしがたまたま車中で聴いた回が、『オリバー・ツイスト』の紹介で、そういえばディケンズは『大いなる遺産』『クリスマス・キャロル』と読んだ後、ご無沙汰してしまったなぁ、と思い出したのでした。

『オリバー・ツイスト』さっそく図書館で借りて参りました。19世紀イギリスを舞台とし、その暗部を社会風刺した物語。オリバー・ツイスト少年を取り巻く悲惨な状況が、これでもかと語られてゆきます。現代には「親ガチャ」なる言葉があります。子どもは親を選んで生まれることは出来ず、それは運任せであり、家庭環境によって人生が大きく左右されることを表す日本語スラング。もちろん同じ家庭環境にあっても、まったく異なる未来を手に入れる人もいますから、親=最初の環境がすべてではありません。それでもやはり、「親ガチャ」と言いたくなるような差違があるのは、古今東西共通するものがあると思います。

それにしても、物心つく前から苦難に満ちた生活を送ってきたにもかかわらず、素朴な心や良心を失わずにいることが、ほんとうにできるのだろうかという疑問が残りました。環境を理由に人間性が荒んでしまう人がいる一方で、そうではなく踏みとどまる人も居る。その違いはどこから来るのでしょう。同じ環境でも進む道が異なるのだとしたら、天性のものということでしょうか。「自分の力ではどうにもならないこと」を、どのように受け入れていけば救われるのでしょう。そんなことをあらためて考えさせられる読書となりました。

『オリバー・ツイスト』はロマン・ポランスキー監督で映画にもなっていたのですね。映像で観てみたい気持ち半分、観たくない気持ち半分。ともあれディケンズの代表作と言われるもの、これで三作を読み終わることが出来ました。せっかくですので、『二都物語』『デヴィット・コッパーフィールド』も制覇を目指します。

『オリバー・ツイスト 上・下』(角川文庫)チャールズ・ディケンズ著/北川悌二訳

津屋崎千軒お雛さま巡り。

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津屋崎千軒お雛さま巡り。

三月三日は雛祭り。津屋崎千軒でお雛さまといえば、登録有形文化財である古民家「藍の家」。毎年この季節になると、広いお座敷に古いお雛さまが所狭しと並びます。そして今年は、津屋崎千軒なごみでも、豪勢な七段飾りのお雛さまが二つ飾られています。上の写真は、なごみのお雛様。藍の家、なごみともに、3月3日を前に飾り付けが完了したとの報を受け、さっそく見に行って参りました。

まずはなごみ。空間がパッと華やいでいました。ともに七段・フルスペックの立派なお雛様。雛段飾りのなかでも、個人的におススメの見どころは、なんといってもミニチュアのお道具です。わたしはどうしても、お人形よりも道具に目が行きます。おままごと遊びの源流はここにあるのでしょうね。なごみのお雛様のなかでは、可愛らしくも豪勢な牛車が特に目に留まりました。

なごみのお雛様
なごみのお雛様

つづいては、恒例の藍の家。今年も古いものから近年のものまでさまざまなお雛様が並びます。手作りの「下げもん」が華やかに空間を飾るのも、例年通り。毎年見て、毎年思うのは、飾り付けが大変だっただろうな、ということ。

藍の家のお雛さま

金の色どりが華やかなお雛様。揃衣装の五人囃子の存在感が大きいです。

藍の家のお雛さま

本殿が凝った作りのお雛様。手前の御膳セットも素敵でした。

藍の家のお雛さま

展示の面白さ。ユーモアが感じられます。

藍の家のお雛さま

背景の屏風に映えて、重みを感じるお雛様。

おかげさまで眼福のひとときでした。なごみから藍の家まで、お散歩がてら「お雛さま詣で」おススメです♪

桜の器の季節です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

桜の器の季節です。

ここ北部九州では2月下旬に春一番が吹いて、三寒四温を繰り返しながら、春が近づいているのを肌で感じる今日この頃です。春といえば桜。肥前磁器の古典には、桜の文様のついた器がたくさんあります。藤吉憲典もまた、桜の器はたくさん作っておりまして、このところお問合せが増えて参りました。

ただ、残念ながら現在在庫のあるものはほとんどありません。今お問い合わせいただいて、来年の桜の季節に間に合うようにおつくりする、という感じになっております。お客さまの立場に立って考えれば、できればこの春の食卓で使いたいというのが、正直なところだと思います。けれども状況をご説明すると、皆さん「来年の楽しみに」とおっしゃってくださり、ありがたく嬉しい限りです。

コロナ禍を経て、室内でお花見会食を楽しむ方々が増えているようです。桜の器で食卓をコーディネートし、料理やお酒を楽しみながらお花を愛でる。なんとも贅沢ですね。そんなコーディネートのご相談を頂くのは、器作家としてはとても光栄なこと。藤吉憲典の桜の器が、お花見会食を盛り上げる一端を担うことが出来れば幸いです。

数ある桜文様のなかでも、最近特にの人気のあるものはこちら。

桜の蕎麦猪口 藤吉憲典
錦桜散し文蕎麦猪口 藤吉憲典

藤吉憲典 赤絵桜詰蕎麦猪口
赤絵桜詰文蕎麦猪口 藤吉憲典
染錦桜型箸置き 藤吉憲典
染錦桜型箸置き 藤吉憲典

いずれも赤絵の良さが生きた、美しい一品。年に一度の出番ですが、だからこそ大切に使っていきたい器になります。

藤吉憲典の桜の箸置きは、西麻布のお料理屋さん「眞由膳」さんでもお使いいただいております。

他力本願。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

他力本願。

ご近所観光案内拠点・なごみ。「花祭窯さん、チラシが無くなったので持ってきてくださーい!」とご連絡を頂きました。そういえば、昨年「なごみ専用花祭窯チラシ」をつくったあと、フォローが出来ていませんでした。反省。

なごみスタッフの方によると、すでに津屋崎でもインバウンドの旅行客が増えてきているということでした。ご近所の民泊にも、海外からのお客さまが泊っていらっしゃるご様子です。そういえば最近は、博多に出るとすっかりあたりまえに韓国語が飛び交っています。まだ中国語はあまり耳にしませんが、そろそろでしょう。コロナ禍下前の博多駅周辺は、日本語よりも韓国語中国語がにぎやかでした。

さてチラシ。英文併記のチラシをご所望です。せっかく持っていくならば、前回のをそのままではなく、改善できるところは改善しようということで、新バージョンをチャチャッと制作。前回チラシにグーグルマップを使ったアクセス地図を入れたものの、それでも道を間違えて迷ってしまった方がいらっしゃった現実を受け、ここは「もっとわかりやすい地図を作る」のではなく、「行き方を口頭で説明してもらう」ことに。実際のところ、津屋崎千軒のなかは細い路地が多いため、地図で確認したつもりでも、初めての人は迷ってしまうことが多いのです。

というわけで、バイリンガル・トリリンガルな、なごみスタッフの皆さまに、案内を託すことに。一地方都市であり、これといった大きな観光誘致があるわけでもないのに、ご近所にバイリンガルな観光案内所があるというのは、とってもすごいことだと。その恩恵をフル活用させていただきます。

なごみの皆さま、どうぞよろしくお願いいたします!

花祭窯にお越しの皆さま、ご来店の際は、津屋崎千軒なごみで場所を確認していただくとスムーズです。なごみの駐車場をご利用いただくことも出来ますし、帰りにちょっとしたローカルな手土産をお買い求めいただくことも出来ますよ♪

花祭窯なごみ用チラシ

津屋崎千軒なごみ https://www.facebook.com/Tsuyazaki.nagomi

読書『シネマ&フード 映画を食卓に連れて帰ろう』(KADOKAWA)CUEL(料理)/小泉佳春(写真)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『シネマ&フード 映画を食卓に連れて帰ろう』(KADOKAWA)CUEL(料理)/小泉佳春(写真)

小説や絵本に登場する料理やお菓子をメインに据えたレシピ本は、近年たくさん出ています。文章主体のエッセイ的なものもあれば、再現した料理の写真をきれいに撮影した、眺めるだけでも楽しいものも。その映画版かなと手に取りましたが、その予想は大きく外れました。

映画の写真と、映画にまつわるエピソードと、その映画から連想した料理の写真と、レシピ(作り方)で構成されています。けれどもパラパラとページをめくれば、すぐによくある「本に出てくるお料理のレシピ本」などと趣が異なるのは一目瞭然でした。その一番の理由は、映画の選び方。あまりにもとんがっているのです。

とんがっている理由は、前書きを読んですぐにわかりました。80年代バブル全盛期に渋谷に開館したという単館映画館シネマライズ。「単館系」の潮流を造ったその本家だそうです。「ぶっ飛んでいるけど踏み外してない」という審美眼で映画を選び上映してきた創設者の方々が、当時から映画のパンフレットに「料理を作って写真を載せる」という試みをしていたといい、その写真やレシピを使って再編集し直したのが本書。

料理は、映画に登場したものというわけではなく、映画を観て受けたインスパイアから、作ったものということで、独創的な雰囲気が満ち満ちています。美味しいのだろうな、とは思ったものの、読み終わったときのわたしの頭のなかは、「あの料理作ってみよう」ではなく、「あの映画観てみよう」でした。

実のところ、本書内で取り上げられている映画のなかで、封切り当時はもちろん、あとからビデオやDVDで観たことがあるものも、ごくわずかでした。でも、そのごくわずかから考えただけでも「ぶっ飛んでいるけど踏み外してない」という表現の意図はよくわかりました。『イレイザー・ヘッド』『トレインスポッティング』『ムトゥ踊るマハラジャ』『アメリ』『ピンポン』…という感じ。上の写真は、その目次。気になりつつ観ていなかったものも多数ありましたので、少しづつ遡って観てみたいと思います。紹介されている映画は、現在も視聴できるものを選んでくれているのが、親切です。

『シネマ&フード 映画を食卓に連れて帰ろう』(KADOKAWA)CUEL(料理)/小泉佳春(写真)

読書『写楽女(しゃらくめ)』(角川春樹事務所)森明日香 著

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読書『写楽女(しゃらくめ)』(角川春樹事務所)森明日香 著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚で見つけた本。このところ時代ものを手に取る頻度が増しています。意図して探しているわけではないので、わたしのなかでそのようなタイミングなのでしょう。本書もまた江戸時代の江戸を舞台とした物語。

ご存じ江戸の浮世絵師・東洲斎写楽。正体不明だということは、知識としてぼんやり頭にありましたが、もともと絵を見るときに「誰が描いたか」を気にしない性質なので、さして深く考えたことはありませんでした。本書では諸説ある「写楽は誰か?」のなかのひとつを物語に仕立てています。

面白かったです。もちろんフィクションですが、物語の中に出てくる名前を並べてみると、写楽・歌麿・北斎・豊国・広重と、なんとも豪華ラインナップ。なるほど、こんな時代があって、そのなかからこれらの絵師が生まれてきたのだなぁ、と思いながら読みました。時代の雰囲気を知るという意味では、史実を学術的に学ぶよりも、小説のなかで読んでいく方がやはりわかりやすいな、と思います。

シビアさを含んだストーリーでもありながら、全体に流れる温かさがあって、安心して読み進めることが出来ました。主人公が老後に幼馴染と再会するシーンが、とても良かったです。天才ではない(と自認する)人、世渡りを上手くできない人が作品を世に認められるには、とにかく長生きして努力し続け、自分を信じて作品を生み続けることしかないということが、嬉しく伝わってきました。江戸時代だろうと現代だろうと、やっぱり、そうなんだな、と。

読了後、さっそく我が家にある「写楽」の画集を引っ張り出しておさらい。上の写真はその1ページです。この画集は1985年に平凡社から発刊されたものですが、作品の写真がたくさん載っているのはもちろん、合計50ページ以上にわたる論評や対談がついていて、『写楽女』の物語の背景にあるものを理解するのに、役立ちました。このように、書画に関する資料をたくさん遺してくれたお義父さんに感謝。ほんとうに助かります。

『写楽女』登場人物のなかで、わたしが個人的に一番気になったのは、主人公でもなく写楽でもなく、「蔦屋重三郎」でした。地本問屋の「耕書堂」を一代で築いた、いわば絵師や作家(小説家)たちのパトロンでありキュレーター的な存在。彼についての本もいくつか出ているようですので、ちょっと探してみたいと思いました。

『写楽女(しゃらくめ)』(角川春樹事務所)森明日香 著

「アーティスト&アート関係者のための英文メール講座」でお勉強♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「アーティスト&アート関係者のための英文メール講座」でお勉強♪

書籍『英語でアート』(マール社)の一読者としてスタートした、株式会社アート・アライアンス 宮本由紀先生とのご縁。「これぞ、今のわたしに必要な本!」に出会ったのは、2018年2月のことでした。

福岡で開催された出版記念講座に参加したのが、同年4月。ここでお会いして直接お話を伺い、ますますファンになったのでした。

その後、対面・オンラインでの美術英語関連講座やアートエデュケーションの講座に参加したり、コロナ禍前には藤吉憲典のメディエーターをご相談したりと、たいへんお世話になっています。「著者と一読者」としてスタートしたご縁ですが、由紀先生のお人柄で、このようにお付き合いが続いていることを、ほんとうにありがたく思います。

さて、由紀先生の講座に参加するのは久しぶりでした。「アーティスト&アート関係者のための英文メール」と、ピンポイントです。このように目的を絞った英語学習機会を得ることは、日々のビジネス英語をどうにかこうにか遣り繰りしているわたしにとって、実務的に大きな助けとなります。書籍『英語でアート』でもその内容は充実しているので、わたしはデスク上に常備して、いつでもすぐに手に取れるようにしています。今回の講座ではさらにパワーアップするということで、期待満々で参加いたしました。

まずは講座前日に送られてきたレジュメにびっくり。60枚以上に及ぶボリュームで、内容もぎっしり詰まっていました。この資料だけでも、受講料をはるかに上回る価値があります。由紀先生の講座は毎回中身がぎっしりで、いつも「今お話しできることを全てお伝えします」というスタンスなのです。

以下、備忘。


  • SNSチャットではなくメール。保存性、検索性。
  • 美術館スタッフ≠ギャラリースタッフ。メールの書き方も変わる。
  • 相手が答えやすい、答えたくなるメールとは?
  • 話し出す前に、書き出す前に、まずは「英語マインド」への切り替え。
  • 結論ファースト。
  • どこ(国・地域)宛か?→災害等の有無確認→前置きでお見舞い。
  • 「1 mail, 1 question」「1 mail, 1 subject」。
  • yes or noで答えられるようにする=具体的な提案で文章を作る。
  • 添付ファイル×、画像埋め込み◎。
  • レジュメ、ポートフォリオのテキスト部分はメール本文に載せてしまう。
  • 印刷物◎、CD・DVD・USB等×。
  • 催促メールは出して良い。
  • could would may = polite English
  • 「件名」でできる限り要件を伝える。
  • 実際に会う=信頼関係。
  • 写真を添えたメールで近況報告、掲載誌の郵送、クリスマスカード等グリーティングカードの送付。
  • サイズ表記:cm (mm)とin 併記。
  • パブリックドメインに入っている画像は気にせず使える。
  • 美術館のダウンロードフリー画像を使う。
  • 最近の傾向としてメール末尾に「Pronouns」記載。例)Pronouns : she/her/hers

アート・アライアンス 宮本由紀先生「アーティスト&アート関係者のための英文メール講座」より


とまあ、備忘的にまとめるとこのようになりましたが、なにしろ60ページ分/約2時間半の講座でしたので、ここに書ききれないのがほとんどです。今回も即日役立つ内容てんこ盛りで、大満足でした。ありがとうございました!

アート・アライアンス 宮本由紀先生の講座情報は、フェイスブックページから最新情報をご覧いただくことが出来ます。

https://www.facebook.com/artalliance.tokyo

空間を変える力のあるアート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

空間を変える力のあるアート。

少し前のことですが、久しぶりにアート作品を手に入れました。最初に見たのはもう7-8年前だったと思います。これはすごいな、いいな、欲しいな、と思っていたもので、念願がかないました。

ATELIER FER(アトリエ フェール)千場昌克 キリン

作者は、金工作家・ATELIER FER(アトリエ フェール)の千場昌克氏。ジュエリーからオブジェまで、ハイクオリティの作品を次々に生み出しています。小さいものからある程度大きいものまで、さまざまな金属の素材特長と加工技法を知り尽くし、表現したいものによって使い分ける姿は、まさに金属オタク。そこに、細かく丁寧な仕事とデザインセンスが加わります。「なぜその素材なのか」の理由がちゃんとわかる仕事です。

ATELIER FER(アトリエ フェール)千場昌克 キリン

キリンさん。花祭窯のギャラリースペース入り口に飾ってみました。二重構造になっていて、なかにLEDライトが仕込まれています。少し暗めの照明のもと、フッと浮き上がらせると、なんともいえない奥行きを感じる作品です。背景として彫り込まれている街並みがまた良い感じ。

この作品を手に入れたので、年明けからずっと、ギャラリースペースをどのように飾るかを考えていました。良い機会でしたので、藤吉憲典の磁器レリーフ作品も、あらためて展示替え。アート作品を飾るときに感じるのは、いくつか並べたときに、それぞれの作品に力があれば、異素材のもの・異分野のものを取り入れてもまったく違和感がないということ。

今回は、千場昌克氏のキリンと、藤吉憲典のシマウマ、人魚をどこに飾るか試行錯誤。それぞれの面白さがあり、その作品が入るだけで空間の雰囲気がガラッと変わる力を感じます。その昔サラリーマンをしていたころに、「自分のなかで現状打破したいと思う時は、アンティーク家具を購入して家のインテリアをガラッと変える」と言った上司がいました。そのときは「なるほど~」と聞いていたのですが、今なら「質の高いアートをひとつ加えるだけでも、空間の力が変わりますよ」とお伝えできると思います。

藤吉憲典 陶板レリーフ 人魚

人魚はギャラリースペース展示棚の上の壁面に、シマウマは和室の床の間に落ち着きました。花祭窯へお越しの際は、ぜひゆっくりご覧ください。

藤吉憲典 陶板レリーフ 縞馬(シマウマ)

力のある、力が伝わってくるアート作品と出会うのは、タイミング。「力がある」と感じるかどうかは、それを手に入れる人次第なので、価格の高い低いはあまり関係がありませんし、アーティストが有名か無名かも、ほとんど関係ありません。他者の評価に惑わされずに、自分にとっての傑作を見つけることができる審美眼を磨いていきたいですね。

地域の学校教育と社会教育の連携を考えるランチミーティング。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

地域の学校教育と社会教育の連携を考えるランチミーティング。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」。郷育カレッジの運営委員を拝命したのが2016年で、その前2014年~2015年の2年間は、社会教育推進を検討する郷育推進委員を務めましたので、福津市の社会教育に関わるようになってからこの4月で10年目に入ります。

この分野に足を突っ込んでから、ずっとわたしの前を走ってくださっている先輩がいます。文字通り先駆的存在。そもそも彼女に引っ張られて足を突っ込んだ、ともいえます。10年来のお付き合いになり、各種会議や講座で月数回は顔を合わせていますが、1対1で顔を突き合わせてのミーティングはたぶん初めて。いつも忙しく走り回っている彼女とは、個別に話し合うべき課題があればLINEで済ませることがほとんどなのですが、今回奇跡的に時間を合わせることが出来ました。

地域の社会教育と学校教育にまつわるいろいろな課題について、ざっくばらんに意見交換をすることが出来ました。つくづく感じたビジネスミーティングとの違いは、そこに自治体=public(公)の存在が切り離せないこと。自身の意思決定だけでは何ひとつ動かすことの出来ない現実が、ふだん自分がやっている事業を考えるときとはまったく異なります。

この分野で何かを大きく変えたいと思うのなら、市長や市議などの政治家を志す方が近道なのかもしれません。けれども先駆者である彼女は「現場で動いてできることから、少しづつでも良い方向に持っていくのが、自分の仕事」というスタンスを崩しません。20年以上この分野に関わっておられるご経験から、現場から離れた途端に当事者の想いを離れて机上の論理となっていく怖さを、身に染みてご存じなのかもしれません。

そんなわけで、今回のランチミーティングでの肝は、具体的な解決策を考えるというよりは、課題を解決しようとする際に根拠となる考え方に間違いや偏りがないか、の確認作業の意味合いが大きいものでした。また、その考え方に至ったもととなるエビデンスが有効か、客観性があるかをすり合わせる時間ともなりました。

わたしはボランティアの一市民スタッフですので、関われる範囲には限度があります。自分のできることを無理のない範囲で提供することで、少しでも地域の学びに貢献できるのであれば嬉しいな、と思います。