パートナーさんが運んできてくださるもの。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

パートナーさんが運んできてくださるもの。

やきものやの仕事をしていくうえでお世話になっている皆さん、直接的なお取引先や仕入れ先さんはもちろん、そのほかにもいろいろな業種の方がおられます。そんな方々を勝手に「パートナー」さんと位置付けています。

今週は机の前に腰を落ち着けて仕事をする時間がとれました。そんなとき、パートナーさんからタイミングよくアポイントのメールやお電話をいただくことがしばしば。

ここ数日で花祭窯を訪ねて来てくださったのは、このところご無沙汰していた仕出しのお弁当屋さん、いつもお世話になっている桐箱屋さん、普段はこちらから訪ねていくことが多い福岡県アジアビジネスセンターのスタッフさんなどなど。

仕出し屋さんとお話をすれば、そういえばお弁当を出してのお茶会をここしばらくしていなかったと思い出し、反省。桐箱屋さんがいらっしゃったら、そういえば早めにご相談をしておくべき箱の件があったと、まとめてその場で相談。県のスタッフさんと面談をすれば、しゃべりながら自分のなかで考えがまとまっていって、すっきり。

頭の片隅に引っ掛けていることが、先方からのアプローチによって偶然的に(あるいは必然的に)課題として表面化したり、思いがけず解決したり。基本的な信頼があればこそ、ですね。パートナーの方々が運んできてくださるものをありがたく受け取ったここ数日でした。

 

町田「ももふく」さんで藤吉憲典展

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

町田「ももふく」さんで「藤吉憲典 展」

2018年ラストの個展は町田のももふくさん

個展案内状が届きましたので、本日より宛名書き&発送です。

今年は「食の器」で注目されることの多かった藤吉憲典。町田のももふくさんもまた「作家ものの器」をふだんの食卓に使うことの楽しさを一人でも多くの方に伝えたいという志をお持ちのオーナーさんです。

ぜひご来場くださいませ(^^)


藤吉憲典展

2018.12.1(土)-12.7(金)
会期中無休

12:00-19:00(最終日は17:00まで)

ももふく
町田市原町田2-10-14#101
TEL042-727-7607

 

『炎芸術 No.136』掲載。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

本日(11月1日)刊行『炎芸術 No.136』掲載。

特集「陶芸家が作る食の器」で、そのなかの一人に藤吉憲典が紹介されました。『炎芸術』といえば、陶芸業界の有名有力誌。藤吉的には久しぶりの掲載です。ずっと追いかけてくださっている編集部の担当者さんに感謝です。ありがとうございます(^^)

『炎芸術 No.136』2018冬 阿部出版

今回、藤吉憲典のおすすめの器として紹介しているのは「染付チューリップ文大皿」。ただ、今号で紹介されている作家ものの器のなかに、ちゃんとした赤絵のものが無かったので、赤絵の大皿もお送りしたらよかったな、と思いつつ。

実は編集の方から「写真用に器送ってください!」といわれたときには、ほとんど在庫が無い状態。テーマでいただいた「ご自分でつかうときにはどんな料理を盛りますか」という質問に対して、実際にいつも家で使っているものを新たにつくってお届けすることにしたのでした。

染付・赤絵のチューリップ大皿、12月1日からの町田ももふくさんでの個展にお持ちする予定です。ぜひ実物を見にいらしてくださいませ。

初上海・藤吉憲典展 × 南京路佐々。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

初上海・藤吉憲典展 × 南京路佐々。

上海での藤吉憲典の初展覧会。

上海に限らず、ここ数年、仕事がらみで中国に行って来た人が必ず「実際に現地に行かなきゃわからないことがたくさんあるよ!」ということを仰っていたのですが、それを体感してまいりました。

機会をコーディネイトしてくださったのは、上海で上質な和食を提供している南京路佐々さん。料理人としての修業時代から9年来のお付き合いです。独立なさる前から「僕がお店を持ったら、藤吉さんの個展を開かせてください」とおっしゃってくださっていたのが、実現したのでした。しかも、海外で。

展示の場所は、上海のなかでも特に人気が高いといわれるフランス租界エリア・安福路。大きな街路樹とモダン&シックな建物が、上海の歴史を感じさせるおしゃれな町並みのなかに位置するギャラリー「未在味在空間」さん。質感の良い白い壁と大きな窓からの採光が、素晴らしく魅力的な空間でした。

展覧会と食事会とで3日間のスケジュールでしたが、とても濃密な3日間でした。若い方々、カップルや親子連れなども多く足を運んでくださり、しかも皆さんとても熱心でした。上海の若い方々が、伝統文化や芸術にとても関心が高いことが伝わってきて、それはわたしたちにとって新鮮で嬉しい発見でした。

ご来場くださった皆さんが熱心に技術的なこと、文化的背景のことなど、深い質問をたくさん作家に投げかけてくださり、藤吉憲典としてもやりがいを感じる3日間だったようです。二日間ほぼ立ちっぱなしでしたが、通訳さんを介してたくさんお話ができたことを、とても喜んでいました。

海外での個展は、国内での開催に比べて手配すべきことがどうしても多くなります。今回も、佐々さんはじめ何人もの「その道のプロ」の方々が惜しみなくご協力してくださいました。おかげさまで、初めてにもかかわらず、たくさんの方々にご覧いただくことができました。

この場を借りて心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

 

↓展示会場の様子は、こちらでも写真をご紹介しています↓

藤吉憲典フェイスブックページ(アルバム2018上海個展 南京路佐々×藤吉憲典)

藤吉憲典の中国茶器。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の中国茶器。

2018年はスタートから台湾、そして上海と、中国茶の文化に触れてきました。そこには感謝しきれないほどのご厚意やご協力があって、なんといってもその方々の伝統文化や芸術に対する熱い想いがありました。

これは必ず形にしなければならない、形にしたい!ということで、ようやく一つの形になったのが、写真の揃いです。

染付龍文中国茶器揃 藤吉憲典

藤吉憲典の中国茶器。

これがスタート。

もっともっと形になっていくことでしょう(^^)

 

藤吉憲典の野薔薇香合。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の野薔薇香合。

古伊万里の古典文様からの「写し」文様が多い藤吉憲典のやきものですが、長く続いている人気のオリジナル文様がいくつかあります。今回ご紹介している野薔薇(野バラ)文様は、そんなロングセラー文様のなかのひとつで、つくり手もわたしも、とても気に入っているもののひとつです。

藤吉のオリジナル文様の一番の特徴は、それが「身の周りにある自然の風景」のなかから生まれていること。この「野バラ」も、佐賀に居たころ春になると山にたくさんつぼみがついて、花が開くのが楽しみだったものです。

野バラの花の小ささとマットな白色と、花が開いてから次第に現れてくる薄桃色に惹かれます。野性味を感じるトゲや蔓状の茎も魅力です。それらの魅力が詰まったのが、この香合。

香合と名前はついていますが、中にしまうものは何でもOKです。あなたなら、なにをしまいますか?

 

藤吉憲典のチューリップ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典のチューリップ。

古伊万里に見られる古典文様の写しを発展させることの多い文様のなかにあって、上のチューリップ文様は藤吉憲典のオリジナル。ただ、古いものにチューリップの文様が全くなかったかというとそうではなく、肥前磁器にもいくつかの古典文様が残っています。

画質が荒いですが、下の写真、真ん中のマグカップの文様が、古典的なチューリップ文様。もともとは皿に描かれていたものを、マグカップの文様に仕上げたもので、オリエンタルな雰囲気です。

マグカップ 藤吉憲典

チューリップがオランダで大ブームになったのは17世紀。日本には江戸時代後期に渡ってきたと言われていて、時代的には肥前磁器の歴史にも重なっているので、チューリップ文様があるのも不思議ではありませんが、ヨーロッパからのオーダー品に描かれたのが最初だったのかもしれませんね。

そして、↓こちら↓が、藤吉憲典オリジナルのチューリップ文様。

藤吉憲典 チューリップ大皿

文様自体はオリジナルですが、デザイン的には古伊万里の文様のパターンをきちんと継承しているため、古典文様といってもばれないかもしれません(笑)長いこと染付文様のチューリップだけだったのですが、「赤絵も見たい!」という声に応えて、今回作ってくれました。

期待以上に良い雰囲気に仕上がりました(^^)

 

花祭窯ニュースレタースタート。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花祭窯ニュースレタースタート。

その名も「花祭窯便り」。メールマガジンでもウェブマガジンでもなく、文字通り「紙」のお手紙です。以前にも季節のお便りを作っていたことはあって、主に個人のお客さまにお買い上げ品をお届けする際に一緒に送っていましたが、このところサボっていたことを思い出しました。

もともと個人的には手紙を書くのが好きなので、「封筒と便箋と切手」を常に揃えておくようにしています。郵便局に行くたび記念切手をチェックして、雰囲気の良いものはすかさずゲット。お客さまに宛てて個展のご案内状をお送りするときは、宛名は自分の手で書くことを決めています。

そんなわけで、仕事上でもアナログな方法でのご連絡を差し上げることは少ない方ではないと思いますが、インターネットを利用することがあたりまえになり、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSで情報発信がしやすくなってくると、ついついネット上でのお知らせに偏ってしまっていたのではないかと反省。

ニュースレター「花祭窯便り」復活第1号は、本日2018年10月10日号。定期的に決めて出さずとも、お友だちに出すように、お手紙を書きたくなった時に書香かな、と思っています。

お届けするタイミングは、お客さまへの器のお届けの際に同梱したり、お手紙でのご連絡の際に同封したりという感じです。津屋崎の花祭窯にも少しおいておこうと思いますので、ご来窯の際は、ぜひ手にとってご覧くださいませ(^^)

 

藤吉憲典の源氏構図香炉。ときどき、頼まれもの。

おはようございます。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の源氏香図香炉。ときどき、頼まれもの。

写真は、藤吉憲典のつくった染付源氏香図香炉

「源氏香図」は、やきものの文様として江戸時代からあったもの。やきものだけではなく、伝統工芸品の文様として知られています。

10年以上前のことですが、東京で香道の先生をなさっている方から藤吉憲典に、聞香(もんこう)に用いる香炉「聞香炉(ききごうろ)」をつくってほしいとご相談があり、おつくりしたのが最初でした。通常、「これをつくってほしい」というご相談に対しては、お断りすることも多いのですが、作り手・藤吉憲典が興味を持ち「やってみよう」と思えば形になります。

香道なるものがあるとは知っていたものの、実際どのようなものかはさっぱりわからなかったわたしたち。ご相談をくださった先生にたくさんお話を聞き、書籍を探し回って調べ。当時、香道をなさっている人が身近におらず、実際にお使いになっている様子を見ることができないままに取り組んでのでした。

香道も茶道と同様、独特の世界があるようで、例えばその流派御用達の道具屋さんが扱うものしか、正式の場では使うことができないなどの決まりごとがあったようです。けれども道を究めるほどに「この道具はもっとこうあってほしい」という意識も高まるようで、せめて自分が家で楽しんだり、仲間内で香遊びをするときには、自分がほんとうに気に入ったものを使いたい、というのが、その方のおっしゃったことでした。

おかげさまで、手に持った感じのおさまり具合など、理想に限りなく近いものとなったようで、とても喜んでいただけた仕事でした。

 

藤吉憲典の動物シリーズ

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の動物シリーズ。

動物ものはいろいろと手掛けていますが、シリーズ化しているものは、実はまだそれほど多くありません。

スタートはカバでした。

カバ 藤吉憲典

カバのウィリアムさん。by藤吉憲典

次に、サイ。

藤吉憲典 サイ

そして、今手掛けているのが、ゾウ。

藤吉憲典 動物シリーズ

上のゾウは形を作ったところです。なんといっても形が決まるまでが一番時間のかかる作業のようです。いかにそれらしく見えるか!?というのはまずその姿かたちが肝のようです。

これから素焼きに入り、本窯に入り、絵・色がついて、赤絵窯。そして出来上がりです。

果たしてどのように出来上がるのか。はじめての造形はわたしには完成の姿がなかなかイメージがつかず、それだけにとっても楽しみです。