読書『時空旅人 英国王と騎士の物語』2021年1月号

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『時空旅人 英国王と騎士の物語』2021年1月号

雑誌ですが、とても読みごたえがあったので、読書扱い^^。現在、上野の森美術館で開催中の「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵 KING&QUEEN展」にちなんだ特集です。

「KING &QUEEN展-名画で読み解く 英国王室物語-」をもっと楽しく!

現QUEENであるエリザベス女王が、藤吉憲典のエクスクルーシブギャラリーSLADMOREの顧客でいらっしゃるので、勝手に英国王室に親近感を持っている藤吉家。残念ながら今回のKING&QUEEN展に足を運ぶことはできませんが、雑誌や関連サイトを使って、家で楽しむことにしました。わたしは美術館ではキャプション等の「文字」を読まずに作品を観ることに集中するので、こうして在宅時間に予備知識を読むスタイルが合っています。

本展覧会の公式サイトも力が入っていて、「イントロダクション」ページには、関連資料がいろいろと紹介されています。ここに挙がっている映画を見るだけでも、かなり各作品の背後にある「物語」を垣間見ることができるはずです。さらに、展覧会の公式参考図書として、「怖い絵画」シリーズでお馴染み中野京子さんの「名画で読み解く イギリス王家12の物語」(光文社新書)が紹介されています。

『時空旅人 英国王と騎士の物語』では、いくつかの連載記事を除き、ほぼ丸ごと特集誌面。このテーマの絞り込み方はすごいな、と思いました。「アーサー王や騎士道、ケルトといった英国を織りなす多文化の魅力を掘り下げる」と書いてあった通り、とても読み応えがありました。

ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリーは、ロンドンナショナルギャラリーの別館であり隣接しています。上の写真は、ナショナルギャラリーの正面。向かって左側に進んでいくと、ポートレートギャラリーに到着します。ロンドンに行くたびに「ナショナルギャラリーの後に、ポートレートギャラリーに行こう!」と思うのですが、ナショナルギャラリーを回った後はお腹いっぱいになっていて、「ポートレートギャラリーは次回にしよう」となってしまっていました。今回の日本での展覧会を機会に、背景の物語を読み込んだうえで、次回ロンドン訪問の際には必ず足を運ぶことにいたします。まだまだ海外に気軽に渡航できる状況ではありませんが、その日が楽しみです。

「ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵 KING&QUEEN展」は、上野の森美術館で、2021年1月11日までとなっています。日時指定販売券をゲットしての訪問が確実だと思います。

花祭窯の師走の庭。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の師走の庭。

ここ数日、真冬の寒さが続いています。部屋は暖めていても、キーボードを打つ指先がかじかみます。冬ってこんな風でしたね。毎年めぐってくるけれど、何度めぐってきても寒さに慣れることが無いのが、我ながら不思議です。

花祭窯の師走の庭。

この冬最初の水仙は、植えた覚えのないところから、可愛らしい花を咲かせてくれました。雨で球根が流れたりしたのかな、などと思いつつ。水仙は冬のはじまる12月から、初春、3月頃まで、種類が変わりながらずっと姿と香りで楽しませてくれます。

花祭窯の師走の庭。

花の少ない今の時期、彩を放ってくれているのはサザンカ。濃いピンクと黄色の華やいだ姿は、鉛色の雪空の下に明るさを届けてくれます。今年は咲きはじめが例年より早めでしたので、足元を見れば花弁のじゅうたん。昨日掃除したばかりですが、一日経てばこんな感じです。

10月下旬に吊るした干し柿は、すでに食べごろを迎え、たくさんあったものが最後の一列になってしまいました。お正月用に、なんとか死守したいところ(笑)

花祭窯の師走の庭。

今年は台風でもう実がつかないかな、とあきらめていた南天に、わずかですが赤い実を発見。こういうのが、とても嬉しいです。

花祭窯の師走の庭。

続・蕎麦猪口棚。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・蕎麦猪口棚。

念願の蕎麦猪口棚!を大川家具ドットコムさんのご協力でフルオーダーメイドしたのは、この夏のことでした。花祭窯のギャラリースペースで、まさに才色兼備で働いてくれています。おかげさまで、いまだ日に何度も眺めては、ニヤニヤしています。

この蕎麦猪口棚を、大川家具ドットコムさんで商品化してくださいました。もともとのサイズは、花祭窯のオーダーに合わせて作ってありますが、お客様のご要望に合わせて作っていただけるそうです。セミオーダーですね♪一つ一つ、熟練の大川家具職人さんが手掛けてくださるからこそできることだと思います。

藤吉憲典の蕎麦猪口ファンのお客様のなかにも、なかなか思ったような飾り棚に出会えないというお声がありましたが、その解決の選択肢の一つになるのではないでしょうか。個人のお客さまだけでなく、お店の什器としてご検討のお客さまにも、おすすめできる蕎麦猪口棚です。手掛けてくださる家具職人さんの腕が素晴らしいです。

そして現在、この蕎麦猪口棚は家具の産地・福岡県大川市の「ふるさと納税」の返礼品として、ご紹介されています。ふるさと納税をご検討中の方で、コレクション棚をお探しの方は、チャンスです。

ふるさと納税サイト【ふるさとチョイス】福岡県大川市ふるさと納税返礼品 コレクション棚(蕎麦猪口棚・グラス・陶器)

家具は決して安いお買い物ではありませんが、素晴らしいものに出会えれば、日常空間を良質にしてくれるプライスレスの価値があると思います。ふるさと納税で地域に貢献しつつ、手に入れることができたら、最高ですね。

 

ご近所イベントの暖かさ~小さな町の小さな灯り展2020~

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ご近所イベントの暖かさ~小さな町の小さな灯り展2020~

週末の晩の数時間、小さくて暖かいイベントがご近所で開催されました。花祭窯から歩いて10分ほどの「シルバーパーク」から、津屋崎千軒内のいりぐちにある「町おこしセンターなごみ」、津屋崎千軒内の民泊とコミュニティスペースの「王丸屋」、古民家チャレンジショップの雑貨屋の「猫ル百貨店」、国登録文化財の「藍の家」を結ぶ、「明かりを灯す」イベントです。

夕ご飯を食べた後「ちょっと行ってみようか?」で、イベント参加できる手軽さ。外に出れば、「あら、久しぶり」とご近所のあの顔この顔に出会える嬉しさ。「寒いな」と思ったら、さっと家に帰れる気軽さ(笑)。

小さな町の小さな灯り展2020

↑豊村酒蔵さんのぼんぼり。粋でした。

↓竹で作ったスタードームにライト飾り。子どもたちが嬉しそうでした。

小さな町の小さな灯り展2020

↓王丸屋さんのクリスマスツリー。この「お家感」が最高です。

小さな町の小さな灯り展2020

いつもは夜が早々に更けてしまうご近所に灯りがあると、なんだか嬉しくなります。クリスマスデコレーションの似合う街並みとは言いにくいものの(笑)、そこは空間に合わせて色々と工夫なさっている様子も見られ、素朴な明かりが好い感じです。

わざわざ遠くに出かけなくても、身近で楽しめるイベントがあるありがたさを、今年は特に感じます。主催・共催の皆さまに感謝。

読書『豆小皿料理一〇一銭』(秀和システム)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『豆小皿料理一〇一銭』(秀和システム)酒と肴 まつ

小皿・豆皿を使った盛付写真がカラフルで楽しいレシピ本です。「豆小皿」という言い方があるのねと思ったら、これは、著者の造語だそうです。「豆小皿」可愛い響きです。

まずタイトルを見て、これは「小皿豆皿」を扱うものとしては読まなければ!と思い、中のページを開いて、そのビジュアルの楽しさにワクワクしました。骨董の器を数多くお使いです。手描きのものだけでなく、転写紙(シール)のものもあり、金継ぎでなおしたものも多く、よりどりみどり。いずれも道具に対する愛情を感じました。すべての料理について、レシピだけでなく器の出どころも書いてあるのが、嬉しいです。

メイン料理をドーンといただくのではなく、小さな器に多彩な料理を少しづつ盛っていただくことによって、自然とバランスの良い食事になり健康的でもあるというくだりには、なるほどと思いました。年齢を重ねるにつれて「ちょっとづつ、いろいろ食べたい!」と思うようになるのを感じていますが、それは身体がバランスの良い食事を欲しているからなのかもしれません。

レシピは、わたし個人的にはやや難易度が高く感じました。材料にしても、近所のお店でふだん使いの買い物では手に入りにくいものもあるかな、と。そこは、さすがプロのお料理屋さんのレシピということですね。この本を読んで自分で作るよりは、「酒と肴 まつ」さんにおじゃましてご馳走になりたいです^^

ということは、手に入りやすい普段の食材で、簡単な小皿豆皿料理をご紹介したら、それもまた喜んでもらえるかもしれませんね。わざわざ作るというわけではなく、ふだんの食卓で登場する小皿料理・豆皿料理をご紹介するだけでも、小皿豆皿の楽しさを知っていただくことができそうだと、この本からヒントをいただきました。

それにしても、秀和システムさんはIT系の実用書・ビジネス書に強いイメージでしたが、思いがけず料理本。本書を手に取ったとき、思わず出版社名を二度見して確認してしまいました(笑)

鶴竜関、日本国籍取得。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

鶴竜関、日本国籍取得。

写真(上下とも)は、2013年の九州場所・福岡国際センター。鶴竜関の日本国籍取得は、藤吉家にとって、とても嬉しいニュースです。

2013年九州場所

息子が「鶴竜ちゃんが好き!」と言い出したのは、3歳か4歳の頃でした。鶴竜関の取り組み時間になると、画面の前で緊張して見守り、勝てば上機嫌になり、負ければ悲しくて(悔しくてではなく)泣き、励ましのファンレターを書き。そんなに好きならばと、幼稚園年長さんの冬、九州場所に連れて行ったのでした。

長時間の観戦に5歳児の集中が続くものかしらと、午後から入場したものの、杞憂でした。午後からでも5-6時間にわたる取り組みを、飽くことなく楽しんだ息子。それからほぼ毎年、九州場所開催中の一日(開場の朝8時半から終了の18時まで)を福岡国際センターで過ごすのが、藤吉家の定例行事となりました。

息子が小学校一年生の時には、東京出張に伴い、当時鶴竜関の居た両国の「井筒部屋」へ、ダンナの作った「特製鶴竜湯飲み」を手土産に持っていきました。アポなし突撃訪問でしたが、部屋の前まできたときに偶然中から鶴竜関が出てきたのです。湯飲みを直接手渡すことができたうえ、鶴竜関から「一緒に写真撮る?」という優しい心遣い。その時撮った、やさしい顔の鶴竜関と、緊張しきった顔の息子の写真は、宝物です。

ここ1-2年は、鶴竜関の親方であり日本での親代わりでもあった元・井筒親方(元・逆鉾関)が急逝したり、ケガでの休場が続いたり、ファンとしてはとにかく「頑張って!いつも応援してるよ!」としか言えない状況が続いていました。そのなかで、今回の明るいニュース。誰よりも、亡くなった親方が喜んでくださっているのではないかと思いました。

年明けの初場所、鶴竜関は進退をかけた土俵となります。なんとか、元気に土俵に上がってくれることを祈っています。来年の九州場所のときには、もしかしたら鶴竜関は親方になっているかもしれません。それでも、会いに行くことができたらと、一年先の九州場所を楽しみにしている今日この頃です。

九州陶磁文化館「特別企画展 柴澤コレクション」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

九州陶磁文化館「特別企画展 柴澤コレクション」

佐賀県立九州陶磁文化館(以下、九陶)は、肥前磁器に携わるすべての人の宝物です。特に常設展示室を持つ「柴田夫妻コレクション」は、師匠を持たない肥前磁器作家・藤吉憲典にとって「師」ともいえる存在。その九陶で「特別企画展 柴澤コレクション」が開催されるとあり、情報を追っていました。SNSにアップされるコレクション画像の顔ぶれに「これは…見たい!!」と思いつつ、わたしは足を運ぶことができなかったので、ダンナ・藤吉憲典に託しました。

素晴らしい展示だったようです。見終わったその場から、ダンナから興奮気味の電話がかかってきました。曰く「すごかった。自分はまだまだ、もっともっと勉強しないと…!」。作り手にこう思わせるコレクションを公開してくださった、コレクターの故・柴澤一仁さん、九陶の皆さんに心より感謝です。

興奮冷めやらぬダンナ、九陶の方に「柴田コレクションみたいに、ぜひ常設室を作って展示してください!」とお願いしてきたようです。柴田コレクションはコレクションルームがあって、定期的に展示替えをしながら、いつでも見ることができるようになっていて、それは学びたい者にとって、とてもありがたいことなのです。九陶のなかに「柴田コレクション」と並んで「柴澤コレクション」の常設展示室ができたら、こんなにありがたいことはありません。

お土産に買ってきたもらった図録を眺めるほどに、「現物を見たい!」の思いが募りました。作品に添えられている解説も、学芸員さんたちの熱意が伝わってくるもので、とても嬉しく読んでいます。また一冊「手元に常に置いておく本」が増えました。ただ、総目録の写真が小さいのが残念でした。一覧性が高いので資料としての使い勝手はとても良いのですが。願わくば、柴田コレクションの時のように、コレクション一つ一つを大きな写真で見ることのできる図録を、時代別の分冊でもよいので作って欲しいと思いました。

佐賀県立九州陶磁文化館 特別企画展 柴澤コレクション

「特別企画展 柴澤コレクション」は、今週末2020年12月13日までです。会期残りわずかですが、肥前磁器の作り手は、必ず見に行くべき展覧会だと思います。

読書『旅する日曜美術館 東海・近畿・中国・四国・九州』(NHK出版)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『旅する日曜美術館 東海・近畿・中国・四国・九州』(NHK出版)

本日も読書記録が続きます。ご存じNHKの長寿美術番組『日曜美術館』を本にまとめたもの。わたし自身はテレビから離れて久しいので、日曜美術館もずっと見ていませんでしたが、昨年の学芸員研修会「展示グラフィック」のなかで、「構成・見せ方」のヒントがこの番組内にたくさんあると学んだのを思い出し、手に取りました。

「北海道・東北・関東・甲信越・北陸」編と、「東海・近畿・中国・四国・九州」編の全2巻。1976年の番組開始以来のアーカイブのなかから生まれた旅との設定の通り、番組中でのインタビューやメッセージなどのエピソードが盛り込まれています。文章と写真で美術館をたどる旅の本。

「東海・近畿・中国・四国・九州」編には、ワクワクする顔ぶれの36館が紹介されています。当然、ふつうの美術館ガイドブックとは少々趣が異なります。さまざまなエピソードも、いつ番組で放送されたもので、誰の発言によるものなのかが、明確になっています。それだけに、当事者の言葉として読む側に迫ってくるものがあります。

九州では、佐賀県の「九州陶磁文化館」(以下、九陶)も取り上げられているのが、嬉しかったです。上の写真は、その九陶が発行する図録の一部。九陶は「柴田コレクション」を誇る、藤吉憲典が陶芸家として師と仰ぐ存在です。「陶磁」に特化した美術館ですので、一般の人が足を運ぶことは多くはないのが現状ですが、佐賀県にとって、日本のやきもの文化にとって、とても重要な館です。そういう館を紹介してもらえるのは、とても嬉しいこと。

ただ、九陶のページで一緒に紹介されているエピソードのなかで、違和感を感じる部分が少なからずありました。「唐草の描き方を指導している人」のくだりは、いかにもテレビ用に設えられた感じがしますし、「様式を支える仕事」として紹介されている柿右衛門窯でのやり取りのなかにも、都合の良い美談と感じられるものがあり…あくまでも個人的な感想ですが。せっかくならば、九陶の学芸員(研究者)の方々のお話を載せていただいた方が、中立的であったはず、との思いが正直なところ。

自分の知っている館、知っている分野について、このように「すんなりとは同意しかねる部分」が見つかるということは、他館についても多かれ少なかれ、そういう部分があるかもしれないなぁ、と。いまだに「NHKの番組で言っていたから」と頭から信じてしまう人たちは、少なくないと思います。テレビ的な影響が良くも悪くもそのまま本書にも反映されているとしたら、ちょっと残念です。

とはいえ「読み応えのある美術館ガイドブック」であることには間違いありません。遠くへお出かけしにくい昨今、手に取ってみるのも楽しいと思います^^

読書『美術館っておもしろい!』(河出書房新社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『美術館っておもしろい!』(河出書房新社)モラヴィア美術館

「展覧会のつくり方、働く人たち、美術館の歴史、裏も表もすべてわかる本」阿部賢一・須藤輝彦 訳

このところ、カメリアステージ図書館の新刊選書がツボにハマっています(笑)いつもの図書館で、選書しておられる司書さんのなかに、自分と好みの合う方がいらっしゃるのだなぁと思うと、ひそかに嬉しくなります。そういえば佐賀に住んでいたころは、有名になる前の「武雄市図書館」を利用していましたが、当時の武雄市図書館の新刊コーナーも秀逸で、毎回嬉しかったのを思い出しました。

さて『美術館っておもしろい!』。素晴らしい本です。「絵本」です。美術の本というよりは、美術館の本です。目次は「美術館の歴史」「美術館の仕事」「展覧会のつくりかた」。モラヴィア美術館は、チェコ共和国でプラハの国立美術館に次ぐ規模を持つ美術館なのだそうですが、そこの学芸員・スタッフによって作られた本です。今年の「わたしのベスト本」上位入りが確実な本です。

子どもたちがこの本を読み終えたとき、美術館を面白い場所だと思ってくれるはず!という期待が持てます。アートエデュケーションを考えるときに根底にある「美術館」という存在への思想が、そのまま絵本になっているような感じで、とても嬉しくなりました。わかりやすく紐解かれていて、それはそのまま、大人が読んでも同じです。美術が好きな人、美術に関わる仕事をしたいと思っている人、皆さんにおすすめしたい本です。

原書も探してみたところ、紀伊国屋さんのウェブ書店ではドイツ語の中に入っていました。あ、これはチェコ語なのかな。すみません、見てもよくわかりませんでした。とにかく英語ではなかったので、わたしは断念。日本語版を手に入れることに。

図書館は借りるだけの場所ではないと、つくづく思います。「図書館で読めるから、本は買わなくていい」という論法ももちろん成り立ちますが、「図書館で出会って、良い本・必要な本だとわかったから購入する」も、同時に成り立ちます。これは、新刊書に限らずで、古典の良さに気づかせてもらえるのも、図書館。

図書館で本を物色 → 家で熟読 → 気に入って本屋さんで購入

手元に置いておきたい本が、じわじわと増殖中です。

そこに「愛」はあるか?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

そこに「愛」はあるか?

週末、友人から声がかかり、ある会合に足を運んでまいりました。年齢も性別も職業も社会的立場もさまざまな十数名が、私人の立場で参加するというもので、共通しているのは、今住んでいる地域の未来を真剣に考えている、という一点のみ。

初顔合わせということで、まずは自己紹介兼ねそれぞれの地域に対する想い(=課題感)を共有するだけでタイムオーバーとなりましたが、それだけでもふつふつと湧き上がるものを感じる、面白い時間でした。

以下、備忘メモ。


  • 将来そこに帰りたいと思えるか。
  • 住まいと仕事場。
  • 腰を据えると決めたからこそ、腹が立つこと。
  • ビジネスをスタートしようとしたときの、風通しの悪さ。
  • 世界基準で見たときに、どうか。
  • 毎日歩き、見るからわかること。
  • とにかく情報を集める。
  • シビックプライド。
  • 愛情と誇り。
  • 地元民と移住者との温度差。
  • ひいきをする。
  • 下町。
  • 巻き込む。
  • 地域の分断。中立的な場所。
  • 「次」が無い。
  • ○○と言えば、□□。
  • その「次」の必要性。
  • キーマンはどこにいるのか。
  • その「場」はどこにあるのか。
  • 元気な事業者がたくさんいることの大切さ。
  • スピード感を阻む壁。
  • 変化の必然性。
  • そこに「愛」はあるか。
  • 他力。
  • 若者。

これからの地域を考えるとき、あらためて、「住まいと仕事・仕事場」「愛情と誇り」がキーワードになると感じました。地域が何をしてくれるのか、の前に、自分たちは地域で何ができるのか。これを考えることは、そのまま自分たちの事業の在り方を考えることにもつながります。

ふわふわとしたミーティングではなく、ちょっとした緊張感がまた楽しい時間でした。参加者それぞれが、これまでもシビアなビジネス環境(ビジネスに限りませんが)を当事者として乗り越えてきた方々だからこその、根拠ある視点、広い視野、変化への意欲に触れることができました。

新しいことがはじまりそうで、ワクワクしています。