2020南方流初釜。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2020南方流初釜。

初釜に出かけると「今年も始まった」という気持ちになります。毎年初釜は、和尚さまが亭主として、入門者を迎えてくださいます。和尚様の美しいお点前を間近に観ることのできる貴重な機会です。

今年の初釜は六席。一日に六席の亭主を務めるというのは、並大抵のことではないと思います。それでも毎年続けてくださるありがたさ。せめてわたしたちにできることと言えば、前日準備のお掃除と、当日のお茶席の水屋やお食事の台所仕事を手伝うこと。

当日朝は小雨がぱらついていましたが、お茶席に入るころには上がり、露路からの席入りができました。お正月らしい軸やお花、華美でなく品のあるお道具。お茶をいただきながら拝聴する和尚様のお話。礼を守りながらも寛いだ席で、とても幸せな気持ちになる初釜でした。

毎年初釜でいただく色紙には、今年は「相逢相不識 共語不知名(相逢うて相識らず 共に語りて名を知らず)」とありました。出会った相手を大切にすることを説いた、一期一会に通じる教えです。

今年も一年、禅茶道に精進いたします。