こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
特別展 加耶(かや)@九州国立博物館を観て参りました!
上の写真は、馬型埴輪が集まった牧場の展示。この展示方法を提案した学芸員さんすごい!と思わずうなった場面でした。加耶展は会場内撮影OKでしたので、このような展示がさらに魅力を増していたと思います。
加耶展、素晴らしかったです。ほとんどの史料が4~6世紀古墳時代のもの。これは、ご近所の世界遺産である「新原奴山古墳群」とほぼ同時代のものであり、新原奴山からの出土品と同じようなものがいくつもありました。こういうのを見ると、やっぱり朝鮮半島から渡ってきていたのだなぁ、という思いが新たになります。
サブタイトルに「鉄の国」の文字が入っていた通り、鉄製の遺物、金細工の飾りなど、「金属」の加工技術・文化に目が奪われました。いくつもの鎧や馬冑などの武具が、よくこのまま残っていたなぁと感心する状態で展示されていました。特に目を奪われたのは、剣の、日本刀でいえば柄(つか)に近い部分の細工の凝りようでした。
出品目録で273点の資料の数々は、全体的に良いもので埋め尽くされていた印象でした。これはすごいことです。個人的な考えですが、特別展は展示規模が大きいだけに、「これはどうかな」という展示が入っていることがよくあります。今回の加耶展ではそのような展示が無く、すべての章(テーマ)に見どころがありました。
会期が残り1週間というタイミングで観に行くことが出来ました。日曜日でもありましたので、混雑しているかな、と思ったのですがそれほどでもなく。それは鑑賞環境としてはラッキーでしたが、こんなに素晴らしい展覧会なのにもったいない!の思いが強く残りました。「加耶」という耳馴染みの無いタイトルが前面に出ていたので、集客が伸びなかったのかなぁ、と。もっとキャッチーなタイトルをつけることが出来たら、もっと集客できたかもしれません。