このゴールデンウィークは英語と格闘!?になりそうです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

このゴールデンウィークは英語と格闘!?になりそうです。

世の中が連休だから、その間仕事をしつつも少しゆっくりお掃除でも、と思っていたのは、ほんの数日前のこと。

ゴールデンウィークは関係無いロンドンから、5月5日締め切りの仕事が飛び込んでまいりました。内容は、英国の雑誌「Homes & Antiques」の特集テーマ「Heirloom of the Future」での、藤吉憲典へのインタビュー。ギャラリーSladmoreを通して問い合わせがあり、ギャラリストが「良い機会だと思うよ」とおっしゃってくださったので、受けることにしたのでした。

最初、電話インタビューを打診されたのですが、そこに対応できる英語力はとてもありませんので、まずはメールで質問票を送っていただく形にしたのでした。そうして届いた質問が、A4サイズ1ページにぎっしり。質問内容も、すでに藤吉憲典の公式ホームページ等で出している作家情報を読みつくしたうえでの問いだとわかるものでした。

たしかに、すでに公式に出しているもので足りるならば、インタビューの必要は無いわけです。インタビュアーの姿勢としては当たり前なのだと思いますが、作家を深く掘り下げようとしてくださるその姿勢がとっても嬉しく、こちらもしっかり用意せねば!と力が入ります。

質問内容を日本語に直して作家に渡し、作家からの回答をまずは日本語で整理したうえで、英訳します。先方からは、日本語のまま送ってもOKで、日本語の分かるスタッフに訳してもらうこともできると、ありがたいお申し出を頂きました。そこでこちらからの回答は、日本語版と英語版の両方を用意することに。両方あることで、作家の回答の意図が、より正確に伝わるといいな、と思っています。

そんなわけでこの1週間は英語漬けになりそうです。ある意味、連休中だからその時間を確保しやすい、ともいえるかもしれません。とてもありがたい機会ですので、頑張ります。

30年越しの念願成就というとおおげさですが、ようやく「いいボールペン」。

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30年越しの念願成就というとおおげさですが、ようやく「いいボールペン」。

「上等のボールペンを自分用に買う」は、その昔サラリーマンをしていた頃の目標のひとつでした。ずっと頭のなかにありながら、なんとなく先延ばしになって、今になってしまいました。

法人営業職をしていた20代の頃、仕事の話をする商談相手の方々は経営者・役職者ばかりで、特にお世話になっている方々がご栄転なさったときなどに、お祝いにボールペンを贈ったり、ワイシャツの仕立券を贈ったりしていました。これは就職先の会社にあった文化であり、わたしが社会人デビューして「上等のボールペン」なる分野があることを知るきっかけでした。

限られた予算のなかではありながら、どんな役職にご栄転なさるのかによって、またふだんから接するなかで知るお人柄に合うものをと、贈りものを選んでいました。贈りものであっても、百貨店の文具コーナーなどでガラスケースに入ったボールペンを選び、購入するのは、とっても楽しく嬉しい時間でした。万年筆ではなくボールペンだったのは、ボールペンなら誰でも使うから。当時購入していたのは、もっぱらPARKERかCROSSのボールペン。いつかはこのなかから、自分用のボールペンを買うのだと決めていました。

そんな思いを忘れていたわけではないのですが、夫婦二人の自営業では「昇進」は無く(笑)、買うきっかけをつかめずにいた、というところでしょうか。今回、ひょんなきっかけがあり「今こそボールペンを買う!」と決め、近場にあるちょっとこだわった文具屋さんへ。さんざん時間をかけて迷ったうえ手に入れたボールペンは、PARKERでもCROSSでもなく、この日初めて知ったOrobiancoというイタリアのものでした。20代のわたしが聞いたら、「なんでCROSSじゃないの!?」と怒り出しそうですが。

スマートでスタイリッシュな姿に惹かれました。そしてなにより、Orobiancoを扱っていることを誇らしく語る店員さんの説明がよかったです。わたしが手に入れたのは、価格的にもエントリーモデルという位置づけのようでしたが、わたしにとっては、十分な贅沢です。使い込んでいる革の手帳カバーに合わせたら、ばっちり。50代に入ってからの、筆記具選びの楽しさです。長く大事に使っていけるものを身の回りに置くのは、やっぱり嬉しいものですね。

読書『人にやさしいナチュラルおそうじ』(大泉書店)岩尾明子監修

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読書『人にやさしいナチュラルおそうじ』(大泉書店)岩尾明子監修

今週末から大型連休という方々も多いと思います。我が家は、連休中はたいてい通常運転で、家で仕事をしつつのんびり、というスタンス。今年のゴールデンウィークも、今のところとくに予定はなく、ふつうに仕事をすることになりそうです。

とはいえ、世間の雰囲気に引っ張られて、休日気分になるのは確実。ならば、ふだんやらない部分の掃除をしてみようかと、本棚から引っ張り出してきたのが本書です。サブタイトルに「重曹 酢 せっけん-天然素材で家中きれい!」とあるとおり、本来食用である重曹や酢など、安全な素材を使った掃除や洗濯の方法を、その用途に合わせて詳しく紹介しています。

十数年前、子どもが生まれてアレルギー体質だと分かったときに、何か少しでもできることがあればと読み漁った本の中の一冊。この手の本は、読む側が「こうしなければ!」と神経質になると窮屈で説教臭く感じますが、自分に簡単に使えそうな知恵だけ拝借して、無理のない程度に生かすことが出来れば、なんとなく「体にやさしい、環境にもやさしい」という自己満足を得ることも出来て、良いと思うのです。

そんなわけで、さっそくお掃除用の重曹とクエン酸を購入。クエン酸は、本書でいう酢の代わりに用います。台所周り、お風呂周り、ガラス窓、排水溝など、少しでもきれいにできたら良いな、と。そろそろ衣替えシーズンでもありますから、お天気が良ければお洗濯にも活用したいところです。5月の連休明けに、少しでも家の中がフレッシュになっていることを期待しつつ。

読書『陸王』(集英社)池井戸潤 著

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読書『陸王』(集英社)池井戸潤 著

いつものカメリアステージ図書館、毎度お世話になっている「新刊棚」に続いて、最近よく使うのが、貸出カウンター前の特集コーナー。図書館スタッフの方々が、いろいろとテーマを考えておられるのが伝わってくる棚です。今月の特集は、ドラマ化・映画化された原作本の特集でした。

特集コーナーから借りてきた一冊。役所広司さん主演のドラマが放映されたのは、何年前のことだったでしょう。とても評判が良かったのを覚えていますが、実は、観ていません。池井戸潤さんの企業小説といえば、半沢直樹に下町ロケットに空飛ぶタイヤに…と、すぐに主演者のイメージとセットで思い浮かびます。そういえば、そのいずれも、観てもいなければ読書したこともありませんでした。あ、半沢直樹は数話だけ見ました。わたしにとっては、『陸王』が池井戸ワールド最初の一冊ということで、めちゃめちゃ期待して読書スタート。

最初、本の分厚さにおののきましたが、まったくの杞憂でした。ぐいぐい引き込まれて読み進み、またその反面、切りよく本を閉じることも出来たので、隙間時間に好い感じに読めました。著者の章立てのうまさとでもいうのでしょうか、読みながら「よし、ここまで」と区切りをつけやすい物語の運び方で、そんなところにも感心しました。

わたしは友人に中小企業の経営者をしている人が少なくないので、企業小説さながらの話をリアルで聞くことが少なからず、いろいろな人の顔が重なりながらの読書となりました。金融機関との関係、お取引業者さんとの関係、事業を継続させるための「新規事業」への取り組み。規模は違えど、そうそう!と思う場面多々でした。

それにしても、シューズの開発競争のすさまじさ。以前に読んだ、ナイキ創業者フィル・ナイトの『SHOE DOG』を思い出しました。そうそう、近いうちに、現在上映中の映画『Air』も観に行かねばなりません。こちらは同じナイキでも、バスケットボールの神様のシューズ「エア・ジョーダン」の成功秘話です。『SHOE DOG』にもそのエピソードが含まれていました。

上の写真は、中学生の頃、陸上部で長距離を走っていた我が息子の試合を応援に行った時のもの。

『陸王』面白かったです。読了後に、役所広司以外のドラマの配役をチェック。なるほど、あの役はこの人だったのね、と。自分が読んでいた時にイメージした人物像と合っている人、合っていない人いろいろですが、そんな擦り合わせも楽しいですね。次は下町ロケットかな。

『陸王』(集英社)池井戸潤 著

新しい窯設置。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

新しい窯設置。

花祭窯の窯が三代目になりました。創業から佐賀・花祭時代を一緒に走ってくれた初代のガス窯、津屋崎への工房移転から10年以上を伴走してくれた二代目の電気窯、そして今回の三代目も電気窯です。窯は、陶芸作家の仕事を支える設備としては、最も大きな(サイズ的にも価格的にも)買い物です。複数基の窯を使い分けている作家さんもおられますが、藤吉憲典は1つの窯で、素焼き・本窯・赤絵と焚き分けているので、年間の焼成回数も比較的多く、消耗しやすいかも知れません。

今考えると、初代のガス窯は、ずいぶん大きな窯でした。花祭窯をスタートするに際しては、ダンナの窯元勤め時の経験をもとにし、すでに独立なさっていた作家の方々にもいろいろとご助言いただき、窯も決めていきました。それでもやはり、一度の本窯焼成を焚くにあたり、どれぐらいの生地数を用意すると無駄が無いのか、そのための成型から焼成までの作業時間はどれぐらいかかるかといった効率面は、実際に始めてみてわかることばかり。結果判明した反省をもとに、二代目の窯は電気窯に移行したのでした。

最初の電気窯は、それまで使っていたガス窯に比べて、容量は三分の一程度。それまでは1か月半から2か月ごとに一度焚いていた本窯焼成が、2か月に2~3回程度焚けるようになりました。一度の本窯焼成で出来上がる量を少なくし、制作工程のサイクルを短くすることは、一見非効率に見えるかもしれませんが、そこにはいろいろな要因があって、この変更により、作り手の作業工程はとても効率的になり、精神衛生的にも良くなりました。

今回の新しい窯への更新は、使っている電気窯の電熱線の劣化が目立ってきたことと、電気窯の進化がどんどん進んでいて、新しいものでは熱効率がよく燃料費(電気代)がかなり削減できそうなことが決め手となりました。佐賀有田の窯やさんに発注。先日の設置の際には、窯の構造と、焼成の際のコツについて、丁寧に解説してくださいました。窯を長持ちさせるための焚き方の留意点やメンテナンス方法など、プロのアドバイスはとてもありがたいです。10年以上使ってきていて知らなかったことも少なからず、このタイミングで学び直すことが出来たのは、良い機会でした。

新しく使いやすい道具を手に入れることは、作り手にとって大きなモチベーションになりますね。新しい窯を設置するために、この機会に工房内をきれいに整理整頓できたのも、良い副産物でした。サポートしてくださるお取引先様のおかげで、また次のステップにスムーズに進めそうです。ありがとうございます。

藤吉憲典の墨絵の龍を額装してみました。

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藤吉憲典の墨絵の龍を額装してみました。

写真は、藤吉憲典画の昇龍。

数年前から、額装の面白さを楽しんでいます。きっかけは、藤吉憲典が陶板作品を制作しはじめたこと。陶板作品が増えるほどに、額装の可能性を考え始め、数点試みておりました。

今年度から藤吉憲典が本格的に「作品」として発表する書画。これまでのメインである三次元(立体)の磁器作品が、ある意味それ自体で完成しているのに対し、二次元(平面)である書画作品は、飾るにあたり表装や額装を施すことが大前提となります。

額縁屋さんであーだこーだと時間を費やした甲斐あって、イメージ通り、イメージ以上の仕上がりです。作品のサイズに対して、もう少し額縁が太い方が良いだろうか、というのは、発注する段階でかなり悩んだところでしたが、この作品ではこの細さでよかったと思いました。

額装の仕方で見え方が変わるマジックは、これまでにも体感してきましたが、何度やっても面白いですね。特に書画は、今まで長年あたりまえに目にしてきた藤吉憲典の字や画に、他所行きの服を着せるというか、ドレスアップさせる楽しさがあります。あなた、きちんとした格好をしたら、こんなに見映えるのね、というような。

面白すぎて、どんどん額装したくなりました。額装や表装を含めての書画オーダーも承りますので、ぜひご相談くださいませ。会社のオフィス装飾や、移転祝い、ご自宅の引越し記念などなどなど、飾る場所に合わせて、藤吉憲典の書画と組み合わせたご提案をいたします。もちろん、ご自身で額装したい、というのもおススメです。楽しいですよ~!

結婚披露宴という異次元空間。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

結婚披露宴という異次元空間。

久~しぶりに結婚披露宴に参列。ご多分に漏れず、コロナ禍で延び延びになっていたハレの宴席。可愛い甥っ子の晴れ姿を、拝んでくることが出来ました。

披露宴も久しぶりなら、チャペルウェディングに列席するのは何年ぶりだろう!?と思いつつ。そもそもお寺や神社にはふだんから足を運ぶことがあっても、「チャペル」がまず現実離れした空間です。英語で式を進行する神父さん、ハープ奏者、オルガン奏者、聖歌隊。本来は「厳かな気持ち」になるべきなのかもしれませんが、実に気持ちが華やぐ空間でした。聞けば、チャペルのステンドグラスはフランスから200年以上前のものを取り寄せていたり、参列者が座る木製の席も、おそらくどこかの教会から譲り受けたであろうと思われる、アンティークの雰囲気漂うものでした。式場もいろいろと工夫をしているのですね。

披露宴は、新郎新婦がほんとうに感謝を伝えたい方々を招き、参加した人たち皆が楽しめるよう、さりげない工夫が随所に凝らしてありました。バブル世代にギリギリかかるわたしの知っている結婚披露宴は、派手で商業的なものか、その対極にある地味婚のどちらかが多かったので、今どきの若者の、参列者への気持ちがこもった演出に感心致しました。「披露宴はお嫁さんのため」という発想が、わたしたちの世代にはあったような気がしますが、「披露宴は参列してくださる方々のため」でもあるのだということがわかる、時間と空間でした。

たまにこのような異次元空間に参加するのは、いいですね。楽しむのと同時に、気持ちが引き締まる感じもあり。このような機会を作ってくれた甥っ子に、心からありがとう、です。

読書『アンダスタンド・メイビー』(中公文庫)島本理生著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『アンダスタンド・メイビー』(中公文庫)島本理生著

島本理生さんのお名前は知っていましたが、読んだのは本書が2作目でした。いつものカメリア図書館でなんとなく手にした新刊の『憐憫』が思いがけず響いたので、著者名検索で遡って本書に辿り着きました。

中央公論新社の文庫紹介サイトでは、本書を「中三の春、少女は切ない初恋と大いなる夢に出会う。それは同時に、愛と破壊の世界へ踏み込むことでもあった」と紹介してあります。たしかにそうも説明できるかもしれないけれども、それはあくまでも表面的な事象であって、本書に綴られていたのはそんなことでは無い、というのが、わたしの感想です。

先日紹介した『女たちの沈黙』で書いた「女たちの暗澹たる行く末の描写は、読み飛ばしたくなるような部分が何度もありました」の感想は、そのまま本書にも当てはまります。読んでいてしんどい場面多々。時代も国もまったく異なるけれども、共通しているのは、女性であるがゆえに向けられる悪意に苦しむ主人公の姿でした。もしこのストーリーに自伝的部分があるならば、著者は心に血を流しながら書いたのだろうと思います。

本書のなかで、登場人物の一人が主人公に対して「あなたは強い」というニュアンスの発言をする場面がありますが、決して強いのではなく、自分(の心)を守るために鈍感になっていただけ、という方が正しいような気がしました。気がついて、理解してしまうことで、あまりにも辛く苦しくなってしまうことがある、ということです。

あとがきで、作家の村山由佳さんが書いていることが、とても腑に落ちました。いわく「この小説はおそらく、読む人を選ぶだろう」ということ、それが「読み手の側が、これまでの人生の中でどういった経験を重ね、その一つひとつとどう折り合いをつけてきたかに左右される」だろうということ。

わたしは本書の主人公のような体験をしたことは無いし、育った時代も環境も異なり、共通点を見つけることの方が難しいかもしれません。それでも、帰るべきところを持たない不安定さゆえに危うい方向へ向かってしまう姿は、なぜそうなってしまったのか、なんとなく理解できるような気がしました。また本書のなかに登場する新興宗教のくだりは、実際に起きた事件をモチーフに書いていることが容易にわかるのですが、当時著者は10歳ごろだったはずで、あの事件をどのように感じていたのかを考えさせられました。

これまでに読んだ2作は、字面に見えているよりもテーマが重く(とわたしは思いました)、島本理生さんの作品を続けて読むのは、ちょっとしんどいかも、という感じです。それでもまた時間をおいて、他の作品も読んでみたいと思いました。

アンダスタンド・メイビー』(中公文庫)島本理生著

福岡ABCにてお勉強-中華圏(香港・中国)における「アフターコロナの海外進出」とは?-

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡ABCにてお勉強-中華圏(香港・中国)における「アフターコロナの海外進出」とは?-

長年たいへんお世話になっている、福岡アジアビジネスセンター(福岡ABC)さんで、久しぶりにリアル開催のセミナーに参加して参りました。コロナ禍下では、Zoomを用いたオンラインセミナーに移行しておられ、今回も会場とオンラインのハイブリットでした。

上の写真は、2019年の上海個展の時のもの。もうずいぶんと時間が経ってしまったような気がします。思い返せば、いろいろな方のおかげで、上海・台湾と中華圏とのかかわりはけっこう長いのです。上海での活動を再開し、さらにもう一歩、香港へと踏み込んでいくためにも、今回のセミナーを楽しみにしておりました。

講師は日本国弁護士でありNY州弁護士であり香港ソリシター(事務弁護士)の、絹川恭久氏。香港永住権を持ち、香港と沖縄の2か所の法律事務所に所属し、企業法務を中心に弁護士活動を行っておられます。

以下、備忘。


  • 香港、2014年からの流れ。2014年雨傘運動/2019年逃亡犯条例改正反対デモ/2020年香港国家安全維持法施行/2022年香港返還25周年・ゼロコロナ政策解除・高度人材ビザ発給開始。
  • 2020年以降、外国人(日米欧)駐在員減少・移民流出/中国本土系高度人材の流入。
  • GBA(Great Bay Area)地域(マカオ・香港・中国広東省)での活発な人流・インテリ層人材の入れ替え。
  • トランプ政権=経済紛争→バイデン政権=軍事紛争
  • 現在香港で起こっていることは、香港のみの問題ではない。
  • 現地支援の活用:香港貿易発展局(HKTDC)、Enabay(BtoBプラットフォーム)など

福岡アジアビジネスセンター セミナー:中華圏(香港・中国)における「アフターコロナの海外進出」とは? 絹川恭久氏より


まとめるとこのように簡潔になりますが、現地での体験・事例を含めた生の情報はとても濃い内容で、1時間があっという間でした。リアル参加の人数が少なく限定されていたため、セミナー後に個別に相談し、しっかりお話を伺うことが出来たのがラッキーでした。やはりセミナーはリアル参加がいいですね。セミナーをご案内くださった福岡アジアビジネスセンターさんに感謝です。

読書『女たちの沈黙』(早川書房)パット・パーカー著/北村みちよ訳

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『女たちの沈黙』(早川書房)パット・パーカー著/北村みちよ訳

いつものカメリア図書館新刊棚から。このタイトルを見てまず連想したのは『羊たちの沈黙』。そういう本なのか!?と裏表紙の紹介文を読んで、どうやら違うようだとわかり、安心して借りてきた一冊です。実のところ、戦争の残酷な描写は、決して安心できるものではありませんでしたが。読み終わって気づいたのが、早川書房からの刊行だったということ。そういえばカズオ・イシグロ作品はじめ、わたしがこれまでに読んでいる洋書の邦訳版は、早川書房にずいぶんお世話になっています。

舞台はトロイア戦争。本書は、3千年以上前に起きたと言われている、古代ギリシアとトロイア王国(現トルコ)との戦いを描いた叙事詩『イリアス』を、女たちの側から描いた物語です。「訳者あとがき」によると、中世から近世のあいだトロイア戦争は神話だと考えられていたものが、1870年代のトロイア遺跡発掘から史実の可能性を見直され、研究が続いているのだとか。そんな背景情報を全く持たず、『イリアス』も知らずに読みました。読み終わってからの訳者あとがきで、なるほどそういうことだったのか、と、腑に落ちること多々。

戦いの描写の残酷さ、女たちの暗澹たる行く末の描写は、読み飛ばしたくなるような部分が何度もありました。それなのになぜ読むのか。それは読書の衝動とでもいう、ことばでは説明し難い理由ゆえなのだと思うのです。あえてもっともらしい言い訳をするならば、小説を通してではありながら「ほんとうにこのようなことが起こっていた」と知ることは、今後そういう事態を招かないようにしなければという、危機意識につながるという思いがあるからかもしれません。

著者は英国で「戦争文学の旗手」と呼ばれ、戦争にまつわる著作を多数書いているそうです。本書では、黙殺されてきた「女たちの声」が、ストーリーを通して聞こえてきます。古今東西「すぐれた文学作品」と呼ばれるものの根っこには、大小を問わず「戦い」があるのかもしれないということを、考えさせられました。本書冒頭の「すべてのヨーロッパ文学は戦争から始まった」が、なんとも切ないです。

『女たちの沈黙』(早川書房)パット・パーカー著/北村みちよ訳